プランターで美味しいいちごの育て方
冬から春にかけてはいちごの収穫時期です。この時期にいちご狩り行ったり、旬のいちごを食べて、家でも家庭菜園でいちごを育だててみたいな。と思う人が急増します。いちごは、家庭菜園でも持っている畑でも簡単に栽培することができますよ。
自宅で育てるいちごは、大きさが不ぞろいでも自分の子供のようにかわいいものです。今回は、そんないちごの育て方をはじめ、詳しい植え方・植え替え方法・肥料や株分け・冬越しについてをまとめました。
いちごはプランター栽培が可能
いちごを家庭菜園しようと思うと、畑を使った露地栽培を思い出しそうですが、実は多くの人がプランターを使った育て方を成功させています。畑ではたくさんのいちごが栽培できますし、保温や水の管理も容易ですよね。
しかし、苺の収穫には厳しい冬を越さなくてはなりいません。いちごをプランターで育てていれば、寒風が厳しい時期でも、室内に取り込んで越冬できるんですね。
プランターでのいちごの育て方は、土が少ないので、水やりや肥料の他にも植え替えや追肥といった作業も多くなってしまいます。この肥料や植え替えについても、今回はまとめていきたいと思います。いちごは種まきではなかなか株を増やすことができません。
そのため、苺の開花後に伸びてくるランナーと呼ばれるものをうまく誘引して新たに株を増やしていきます。プランターでも上手に栽培できればいくつもの株からランナーが伸び、どんどんいちごの苗を増やしていけるんです。それではさっそく、いちごの育て方についてみていきましょう。
いちごの基本情報
いちごの育て方にあたって、まずはいちごの基本情報についてまとめました。いちごの草丈や開花時期・結実時期について、主にんまとめていきたと思います。
科名属名
いちごの科名属名は、バラ科オランダイチゴ属です。いちごはバラ科なんですね。葉っぱをよく見ると、いちごはバラや桜とよく似ています。また、属名のオランダイチゴ属というのは、食用とされているいちごの原種といわれています。
草丈
いちごはランナーを増やす這い性で、草丈は15cmほどです。
開花時期
一般的ないちごの苗は、3月ごろに開花します。この後にも花を咲かせて実をつける四季なりいちごというものもあります。美味しいいちごの果実以外でも、愛らしい小ぶりな花も楽しめるのが家庭菜園のうれしいポイントですね。
また、いちごの苗の種類によっては、白の花以外にピンクや赤、薄ピンクの花を咲かせる種類もあるんです。果実だけでなく、花も鑑賞できるのもとっても嬉しいですよね。
結実時期
一般的ないちごの結実して収穫できる時期は、5月から6月です。ハウス栽培では12月中旬より収穫できます。また、最新のイチゴの品種では、一季なり(5月のみ)の品種と四季なり(5月と開花後にそれぞれ結実する)の品種があります。四季なりのいちごの苗では、収穫できる時期が増えるので育ててみてもよいかもしれませんよ。
いちごの育て方①土作り
いちごを育てるにあたって一番大事なのが、いちごを栽培する土です。特に四季なりいちごの場合は、たくさん花を咲かせて実をつけてくれるので、株が疲れてしまわないような良い土を準備しておきましょう。
いちご栽培の土作り
畑でのいちごの土は、良く耕して土をてんちがえししておきましょう。その土に、2週間以上前には苦土石灰を撒いて土壌の酸度を調整しておきます。いちごの植え付け時に必要な肥料に完熟たい肥をすき込んでおきましょう。事前に準備しておくことで、いちごの根に直接肥料が当たるのを防げるので、植え付けてから根が傷まずに済みますよ。
プランターの場合は、赤玉土を主体に一握りの完熟たい肥と肥料をすき込んでおきます。最近ではいちご船用培養土も市販されているので、プランターでの栽培の時には便利です。
いちごの育て方②日当たり
いちごを栽培するときの、日当たりについてまとめました。プランターでの栽培や、ベランダでの育て方の参考にしてみてくださいね。
いちごは日光が好き
とても大きく甘い果実をつけるいちごは、太陽によく当てるようにしましょう。畑での育て方では、周りの建物で常に日陰が作られている場所は、避けて植え付けるほうがよいと思います。ベランダや庭でのプランター栽培でも同じように、建物の陰に隠れてしまうと十分に日光に当たることができません。
季節によって、太陽の当たる時間も変わってくることから、常に日当たりのよい場所か確認してみるとよいですね。また、夏場の強い西日には弱いといった特徴もあります。葉焼けをおこしているようだったら、プランターの置き場所を東側に変えるとよいと思います。
いちごの育て方③植え方
それではいちごの苗の植え方を、ご紹介していきたいと思います。いちごの特性に沿って、きれいな植え方ができたら、たくさんのいちごが収穫できるかもしれませんよ。
畑栽培の植え方
いちごの特性で、いちごの出すランナーとは逆向きに花を咲かせるという習性があります。この特性を生かして、同じ向きに実がつくような植え方をしていきましょう。花がこちらに向くのはランナーの反対側ですから、ランナーがのちに向こう側の畑に向くようにして苗を植え付けましょう。
この植え方をしておけば収穫の時にも便利ですし、新たなランナーが伸びる向きもそれぞれの株が同じなので管理しやすいんです。
黒マルチを使った植え方
畑で栽培するときは、土の温度を保つために黒マルチを使うことが多いです。植え付けた後に行ってもよいですが、基本的には植え方の前に黒マルチを敷いておくとよいでしょう。
黒マルチを使った植え方は、まず黒マルチを畝に沿ってまっすぐに敷きます。植え付ける間隔を図りながら、黒マルチにいちごの苗が入るサイズの穴を切ります。先に位置を決めておくことができるので、畑での育て方ではこの植え方がおすすめです。
プランター栽培の植え方
いちごは、苗を深植えするとよくないいといわれています。いちごの苗の葉の付け根をよく観察します。茎がよく伸びているからといって、葉の付け根を深く植えこまないようにしましょう。
基本的なやり方は、根の上の葉の付け根から約5から10cmまでを植え付けます。この部分をすべて土の中に埋め込まないようにしてくださいね。花や実を、プランターの淵に沿わせたい場合は敷石の量で調整します。株間は、15cm程度にします。
プランター栽培のマルチング
果実がついたときに、直接土に当たってしまううといちごが汚れて汚くなってしまいます。土に直接果実が付着していることで、病気にもなりやすくムシにも付かれてしまいます。そのため、植え付けの時にあらかじめ土の上をマルチングしておくようにしましょう。
マルチングのおすすめは、敷き藁や完熟たい肥です。完熟たい肥を土の上からマルチングしておけば、肥料もちの少ないプランター栽培でもしっかりいちごの苗に栄養が行き届きます。果実ができるようになってきてから、その上に敷き藁を敷いておけるとよいと思いますよ。
いちごの育て方④植え替え
ポット苗で購入したいちごの苗は、植え替えが必要です。また、株が大きくなった場合や、畑から越冬するためにプランターへと植え替えを行うこともありますよね。ここでは、いちごの苗の植え替えのやり方に土てまとめました。
いちごは良く根が張る
いちごの苗にはたくさんの種類があるので、選ぶのも楽しみの一つですよね。まずポットで苗を購入してきたら、すぐに植え替えるようにしましょう。畑からプランターでの植え替えでも同じですが、いちごは良く根を張る植物です。そのため、購入してきた苗は根がよく張っていて、周り切ってしまい呼吸ができない状態もあります。
大株になったいちごもプランターの底から根が出てきていないかをよく観察して、随時植え替えを行うようにしたいですね。回りい切ってしまった根は、下から2、3cmを園芸用ばさみでカットして植え替えます。すぐに根が張って元気に育ちますよ。
いちごの育て方⑤水やり
バラ科の植物は、花を咲かせるためにたくさんの水をほしがります。特にイチゴの果実を作る時期には、根がたくさん水を吸って栄養を蓄えるため、水切れではおいしいいちごが実らなくなってしまいます。
基本の水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにします。夏の時期は特に水ぎれが起きやすいで、朝夕の涼しい時間帯に水やりを行います。冬の時期は、休眠期にかけて秋から水やりの回数を減らして、休眠時期にはは1週間に1度の水やりで越冬させましょう。
いちごの育て方⑥肥料
同じくバラ科なので、肥料をたくさん必要とします。いちごの肥料は、基本的な元肥として土づくりの時に肥料を入れておくほか、開花時期・結実時期・品種によって回数も変わってきます。甘くておいしいいちごの育て方には、正しい肥料の時期がありますよ。さっそく見ていきましょう。
肥料の時期
いちごに与える肥料は、苗を植え付けてから1か月後に追肥として与えます。プランターでの栽培では、すぐに肥料が切れてしまうので、いちごの成長の勢いが遅くなったなと思ったら、早めに肥料を与えてもよいと思います。
肥料の時期は、開花後にも追肥を行います。肥料を与えすぎてしまうと軟弱な株になってしまうので、時期と量には気をつけます。また、苗が弱っているときや冬の時期に肥料を与えると根が傷んで枯れる原因にもなってしまいます。
与える肥料
与える肥料は、ぼかし肥料や油粕を主体にした有機肥料を与えるようにします。畑の場合はこの肥料で十分に生育すると思います。プランラーでの栽培の場合は、ベランダなどで臭いが気になる人もいると思います。この場合は、固形肥料に切り替えるとよいでしょう。また市販のいちご専用肥料も売られているので、こちらを使っても便利です。
いちごの育て方⑦冬の管理
いちごの苗をせっかく植え付けても、育て方が悪いのか冬に枯れてしまああったという人は少なくありません。いちごの育て方の中で一番大変なのが、冬越しです。いちごの冬越しについてみていきたいと思います。
畑栽培の冬場
いちごは、基本的な1季なりの品種は特に冬の寒さを経験しないと花が咲かないといわれています。畑での栽培の場合は、プランターのように場所を移動できませんが黒マルチとトンネル保温をすることによって冬越しをさせましょう。寒冷地でも保温キャップや保温対策を施していちごを栽培しています。
トンネル栽培
半円になるように、トンネル専用の支柱を土に埋め込みます。その上に不織布で囲い、しっかり保温はできるように支柱の部分で挟んで止めておきましょう。不織布のべた掛けでは冬の雪の重みで呼吸も出来なくなってしまうので、トンネルで保温すると冬越しが楽になります。
また、雨などで水を根が吸い取って根腐れしてしまうことなうように、雨よけ対策を行っている人も多いようです。
プランター栽培の冬場
プランター栽培でいちごを育だてている場合は、黒マルチなどはなかなかつかえないので敷き藁を敷いておきましょう。敷き藁をすることによって、地中の温度を調整できます。
冬場の暖かい日差しも土の中にたまっているので霜が降りる心配がありませんよ。冬の寒さに晒さないと大株になってしまってこないので、寒冷地であまりにも寒い環境でなければこのまま外に出して栽培しましょう。
いちごの育て方⑧ランナーを増やそう
このイチゴの育て方のまとめの初めにも記載していましたが、いちごは種まきや株分けで増やすよりも、ランナーで増やしていくことのできる植物です。そのランナーを使ったいちごの苗の増やし方をご紹介します。
いちごのランナー
下の写真手前にある太くて長い茎が、実はランナーと呼ばれているものです。ランナーとは、今の親株と次の子株をつなぐためのものです。開花後に勢いよくランナーが伸びだすのが、6月から7月で、この時期に子株になりそうなランナーを切り離してあげましょう。
ランナーの切る位置は、子株のほうから約10cmのところです。親株のほうや、中央で切ってしまわないようにしてくださいね。ランナーから切り離された子株は、いちごの土に植え替えてあげましょう。毎年このようにしてランナーが伸びてくれれば、年々どんどんいちごの苗が増えていきそうですね。
いちごの育て方⑨収穫
育ててきて、一番の楽しみはやっぱり収穫ですよね。収穫の時期についてまとめています。
いちごの収穫時期
厳しい冬越しをおえて、太陽の光をたっぷりと浴びて、たくあんの水と肥料を与えたいちごはとっえもぱまくて大きいと思います。そんないちごの収穫時期は、5月から6月です。これは1季なりのいちごの収穫時期で、四季なりいイチゴの種類だと、この後にも花が咲くたびに結実して、いちごの果実が収穫することができるんですよ。
四季なりのいちごでも、やはりこの時期のいちごの果実のほうが、大きくて甘いようです。いちごの収穫が近くなってくると、いちごを狙っているのは、人間ばかりでなく鳥や虫などもいます。そのため、収穫を待つ間にネットなど尾をかけておくなどの対策をとっえもよいかもしれませんよ。
いちごの育て方⑩苗の種類
いちごの苗には、たくさんの種類があります。いろいろな種類の苗をかって、プランターで分けて食べ比べるのも楽しそうですね。いちごの苗の種類についてまとめてみました。いちごの苗の購入に役立ててみてください。
ピンク花のクワンシェ
いちごの苗の中には、ピンクや赤や淡いピンクなどの花を咲かせる種類もあります。こちらのいちご苗は、花の鑑賞用や葉っぱを寄せ植えとして楽しむこともできますよね。本来の白い花を咲かせるいちごの苗に比べて、果実は小さめで酸味が強いようです。
この色合いを持ったいちごの苗は、いってしまえば観賞用です。もちろんいちごとしても食用出来るので、ガーデニングにもいちごの苗を使いたいという人に向いていると思います。
白花のいちご
いちごの花色は白ですが、やはり味わいにこだわりたい人もいます。特に、とちおとめは東日本で、紅ほっぺ は中間地で、さがほのか ・さちのかは暖かい地域にお住いの場所でも上手に栽培ができます。
いちごの苗は毎年品種改良されているので、どんどん新しい種類が増えていきます。年々、大粒でより甘みのある種類が多くなってきました。耐寒性も強くなり、家庭菜園でも栽培しやすいのもうれしいですね。
いちごの育て方⑪コンパニオンプランツ
いちごは、バラ科の植物でしたね。いちごのコンパニオンプランツとしては、話題にはなりいにくいですが、バラ科の植物にはお互いの植物を守る混植もおすすめです。バラに周りにニンニクを植え付けて多くと、虫が寄り付かないとはよく言われていますね。
このほかにも、バジルやマリーゴールドを近くに植えておくことによって、アブラムシをはじめハダニなどの害虫から守ってくれる役割があります。おいしいいちごを無農薬で栽培したい人は、コンパニオンプランツにも注目してみてはいかがでしょうか?
いちごをたくさん増やしていこう
いちごの育て方のまとめはいかがでしたか?いちごの花には、白以外にも赤や濃いピンクなどもあって収穫の時期以外でも楽しめると思います。また、畑での露地栽培はもちろんのこと、プランターではベランダでも十分にいちごが栽培できます。
冬の時期を乗り越えて、植え替えをしたり肥料・水やりをしっかりできれば新たなランナーで新たないちごの株を増やしていけますね。おいしいいちごをたくさん育てて、ぜひ自宅でいちご狩りを楽しんでみてください。