金魚の種類は実は多い?
金魚を飼い始めるきっかけが金魚すくいだった方は、一般的にイメージされる金魚か出目金を育てている方が多いですよね。実は金魚は色々な種類があり、とても美しいヒレを持った種類や、形がユニークなものまで様々です。育てるのがちょっと難しいものや高級なものもいますので中々見かけないのですが、品揃えの良いお店に行くことで購入出来ます。今回はそんな金魚の種類と育てやすさを解説していきます。
金魚は大きく分けて4種類の形がある
和金型
金魚の形は大きく分けて4種類あり、代表的な形が和金型です。元々金魚はフナから生まれた観賞魚で、一番フナとしての形を残しているのが和金型ですね。和金型は値段も安いものが多く、よく大型観賞魚の餌に使われていますが、しっかり育てれば大きく育ち、観賞価値もあります。柄やヒレの形も種類によって美しいものがあります。
琉金型
美しい金魚と言えば、琉金型をイメージする方が多いのではないでしょうか。和金型とは大きく異なった形をしており、丸い体に美しいヒレが特徴です。琉金型にも色々と種類があり、どれも美しく、観賞価値が高いですね。琉金型はとても美しいのに値段が安いものが多いのもポイントです。
オランダ型
オランダ方は和金型・琉金型よりも派手な外見をしており、頭がポコポコと膨らんでいたり、面白い形をしています。上から見ると琉金と似た形に見えるかおしれませんが、横から見ると違いがしっかりと分かりますね。少し珍しいので、値段も高くなり、立派なものは高級扱いとなります。
らんちゅう型
特徴的な金魚と言えばらんちゅう型です。らんちゅう型は丸みを帯びた体をしていることと、背ビレが無いのが特徴。こちらも珍しい金魚の部類で、立派なものは高級品であり、値段もとても高くなっています。品評会も多く開催されており、数々のブリーダーが最高のらんちゅう型を作ろうと日夜頑張っていますね。
金魚の種類①
和金
和金は最もオーソドックスな金魚です。小さいサイズの小赤は大型魚の餌に使われることも多いのですが、素朴でかわいいという声も多く、人気もあり、金魚すくいの定番品種でもあります。高級金魚と比べて値段も安く、珍しい品種でも無いので手に入れやすいのがメリット。ただし、元々のフナっぽさを最も受け次いでいますので、餌を与えすぎると凄い大きさになり飼いにくくなるので注意してください。
和金は育てやすい?
和金は飼育が難しい魚ではありません。金魚の原種であり、生命力が抜群に強いため、初心者でも簡単に育てられます。寿命も実は10年以上あり、餌を沢山与えれば30㎝以上の大きさにすることも可能。因みに長寿記録は45年となっており、大切にすれば長く付き合える金魚ですね。初めて金魚を育てる方は、和金から始めるのがおすすめです。
金魚の種類②
地金
地金は、江戸時代初期に和金の突然変異個体を選別して固定化させた品種です。実は珍しい品種で、愛知県の天然記念物に指定されています。ほぼ流通していないので入手が難しく、値段の問題ではない高級品となっています。体型は和金型ですが、尻尾が広がっているのが特徴。また、体色が独特で美しいのも人気のポイントです。この特徴的な尾がシャチホコを連想させるとして、シャチと呼ばれることもあります。
地金は育てやすい?
素朴な形ではありますがかわいい柄をした地金は、実は簡単そうに見えて飼育が難しい魚です。そもそも入手が難しく、育てる機会はあまり無いのですが、初心者の方は手を出さない方が良いでしょう。因みに、稚魚の時に調色をしなかった個体は赤色になってしまいますので、そういった点も踏まえて、育てる際は情報収集をしっかり行わなければいけません。
金魚の種類③
コメット
こちらは和金型の形をしていますが、実は琉金の突然変異個体とフナを交雑させて固定化した品種です。確かに、ヒレに琉金らしさがありますよね。コメットは彗星という意味があり、ヒレをなびかせて泳ぐ姿から名づけられました。海外で固定化された品種で、日本には逆輸入で入ってきており、今では値段も安く手に入れられる人気品種となっています。珍しい品種では無いので、気軽に買えるのが良いですよね。
コメットは育てやすい?
コメットは飼育が難しい魚ではありません。琉金と交雑させたフナと言うイメージで、生命力が強く、初心者でも気軽に育てることが出来ます。コメット育成のポイントとして、よく動き回りますので、ある程度大きな水槽で育てた方が良いでしょう。おすすめは60㎝サイズの水槽です。餌を沢山あげると迫力ある大きさになりますので、餌の量で大きさを調整しましょう。
金魚の種類④
朱文金
朱文金(しゅぶんきん)は柄が特徴的な金魚。三色出目金と和金を交配させて作った品種で、色合いがよく人気のです。高級感がある姿をしていますが、値段は安く、また多くのお店で販売されており珍しい品種でもありません。長生きしますので、大きな水槽で餌をしっかり与えれば30㎝以上の大きさまで育てることも可能です。お手軽に高級感のある金魚を育てたい方におすすめです。因みに、珍しい「ブリストル朱文金」という品種もいます。
朱文金は育てやすい?
朱文金は飼育が難しい魚ではありません。和金型らしい強い生命力を持っているため、普通の金魚の育て方でしっかりと育ってくれます。特に注意点はありませんので、大きな水槽で悠々と泳がせてあげると良いでしょう。エサを沢山与えると迫力ある大きさになりますので、大きくしたくない方は与えすぎにご注意下さい。
金魚の種類⑤
琉金
今は定着した琉金は、和金の突然変異で生まれました。中国生まれであり、日本には1700年代に入って渡来。琉金は琉球を経由して入ってきたことから、琉球の金魚ということで琉金という名前になっています。因みに、「流金」と書かれていることもありますが、それは間違えです。非常にかわいい形をしており、値段も安価なので人気がある品種です。珍しい訳ではありませんので、誰でも気軽に育てることが出来ます。
琉金は育てやすい?
琉金は飼育が難しい魚ではありません。和金型よりも生命力は劣るものの、大切に育てれば長生きしてくれますし、大きな水槽で餌をしっかり与えれば、迫力ある大きさに成長します。琉金は値段の安い品種ではあるものの、本当に美しい個体は人気が高く、高級品になることもあります。奥深い琉金を是非楽しんでみて下さい。
金魚の種類⑥
出目金
特徴的な外見の金魚と言えば、出目金が有名ですよね。かわいいシルエットに変わった顔を持ち、金魚すくいでもよく見かける為、知名度があります。出目金は実は琉金の突然変異種で、中国から来ました。目が飛び出ているのは病気が原因だったようですが、それを固定化させたようですね。高級品種では無いので、値段も安く、手に入れやすいのがメリットです。
出目金は育てやすい?
出目金は飼育が難しい魚ではありません。生命力は強いので、初心者の方も気軽にチャレンジしてみましょう。小さいイメージが強いかもしれませんが、しっかり育てれば立派なサイズとなります。生後数か月経過すると目が飛び出しはじめるのですが、この飛び出した目は当然デリケートですので、間違って傷つけないよう注意してください。
金魚の種類⑦
東錦
オランダ型の人気金魚が東錦(あずまにしき)です。立派な名前に負けない、美しく迫力ある姿が特徴で、高級感を感じますよね。小さい個体であれば入手しやすく、値段も安いので手に入れやすいのがメリット。ただし、しっかりした大きさの個体は値段も高くなり、高級品となります。プクプクとしたかわいい頭になるよう育てていきたいですね。
東錦は育てやすい?
東錦は飼育が少し難しい金魚です。和金や琉金と比べると生命力が低いので、中級者向けの金魚と言えるでしょう。お店で気軽に購入出来ますが、金魚の基本を知らない間は手を出さないことをおすすめします。基本さえ守れていれば問題なく育てられます。頭の膨らみがしっかりしている程評価が高くなりますので、研究して、立派な個体を育てられるようにしましょう!
金魚の種類⑧
オランダ獅子頭
オランダ獅子頭はオランダ型で一番人気の金魚。かわいい顔つきをしており、普通に購入出来ますので珍しい品種でも無く、気軽にチャレンジ出来ます。日本に来たのは1800年頃で、鎖国している時代だった為、海外のものは「オランダ物」とされており、また頭が獅子のように見えたことからこの名前になったとされています。立派な大きさになると高級品となるので値段が高くなりますが、小さい個体であれば安価に購入可能。
オランダ獅子頭は育てやすい?
オランダ獅子頭は飼育が難しい魚ではありません。東錦同様に和金や琉金よりも生命力が劣りますが、基本さえ守ればちゃんと育ってくれます。和金・琉金を育てられるようになった方はチャレンジしてみましょう。極端に丸い個体は大きくなった時に転覆しやすいので、個体選びも大切なポイントとなります。丸すぎない個体を選びたいですね。
金魚の種類⑨
花房
花房。
— 尾園 暁 (@PhotomboOzono) June 24, 2017
ときめく金魚図鑑、お蔵入りカットから。最近あまり見かけなくなりましたね。#ときめく金魚図鑑 #金魚 #goldfish pic.twitter.com/p9P0ooUeYz
花房(はなふさ)は鼻の部分が特徴的な金魚。鼻部分の房が大きくなり、かわいい姿となるため金魚好きに人気があります。ただし、あまり流通量が無いため珍しい金魚扱いとなっており、入手が難しいのが難点。ペットショップで見当たらない場合はネットで探してみると良いでしょう。因みに花房は背ビレのあるものと無いものがあり、背ビレのあるものは日本花房、無いものは中国花房と呼びます。
花房は育てやすい?
花房は飼育が難しい魚ではありませんが、和金や琉金よりも生命力が低いので、基本を守れるようになってから育てたい品種です。流通量の少ない珍しい品種ですので、せっかく育てるのなら失敗をしないように経験値を積んでから育てたいですね。日本産でも中国産でも育てやすさは変わりませんので、かわいいと感じる方を選んでみましょう!
金魚の種類⑩
らんちゅう
らんちゅうは金魚の王様とされている大人気品種で、愛好会が沢山あります。江戸時代に中国から渡来して、日本で改良され大人気となりました。丸い形をしており、背ビレが無いのが特徴。また頭部にプクプクとした肉瘤がある、迫力ある姿になります。横から見てもかわいいのですが、らんちゅうは上から見た方がより美しいとされているので、上から眺められるよう育てるのが基本となっています。
らんちゅうは育てやすい?
らんちゅうは飼育がとても難しい魚という訳ではありませんが、品評会に出ているような立派な個体を育てるとなるとかなり難しくなります。購入する際も、普通の個体であれば安価で買えますが、良い個体となると高級品となり、少し敷居の高い金魚となっていますね。まずは安価な個体で育ててみて、慣れてきたら立派ならんちゅう育成にチャレンジしてみましょう!
金魚の種類⑪
丹頂
単調は真っ赤な頭がかわいいオランダ系の金魚。昭和30年頃に中国から日本に来ました。色は白色に赤い頭と決まっており、丹頂鶴を連想させることからこの名になったとされています。立派な姿をしていますが、お店でもよく見かける人気品種であり、高級感を手軽に楽しむことが出来ます。因みに背ビレが無いものも存在し、無い個体は「鷲頭紅(がとうこう)」と言います。
丹頂は育てやすい?
丹頂は飼育が難しい魚ではありませんが、こちらも基本を守れる方におすすめしたい金魚です。しっかり育てれば頭部の肉瘤も立派になり、体の大きさも迫力あるサイズとなります。小さな個体であれば安価で購入出来ますので、金魚飼育になれた方は是非チャレンジしてみて下さい。
金魚の種類⑫
土佐錦
土佐錦は琉金型の高級品種で、有名ゲーム・ポケットモンスターのかわいいキャラクター「トサキント」のモデル金魚です。こちらはらんちゅうと琉金を掛け合わせた品種とされていますが、他の説もあります。実は土佐金は災害によって一時絶滅しかけましたが、生き残った個体を増やし、現在は安定した個体数がいます。しかし、珍しい高級金魚ですので入手が難しく、通販でも高値で販売されています。
土佐錦は育てやすい?
土佐錦は飼育が難しい金魚として知られており、初心者の方にはおすすめ出来ません。一時絶滅しかけた際に近親交配となってしまった為か、生命力が弱い金魚として知られています。また、他の品種と比べてデリケートなため水替えも頻繫にする必要があり、金魚をよく知る上級者向けの品種となっています。値段も高いので、色々育ててみてからチャレンジしたいですね。
金魚の種類⑬
頂天眼
頂点眼はユニークな姿がかわいい金魚。もともとは出目金だったのですが、突然変異で頂点眼が生まれ、固定化された品種です。出目金の名残を感じる立派な大きさの目が上を向いており、上から覗くととても可愛く、人気がありますね。背びれが無いらんちゅう型となっているのも見た目をユニークにしているポイントかもしれません。他の金魚と比べて大人しく、泳ぐ力も弱いので、じっとしている印象があります。
頂天眼は育てやすい?
頂点眼は特に飼育が難しい金魚とされてはいませんが、生命力が強い訳でもありませんので、中級者向けです。育てる際は基本をしっかり守って、しっかりお世話をしてあげましょう。また、出目金同様に目がデリケートですので、傷つけないよう注意しましょう。流通量が少ないので、育てる際は大切にしたいですね。
金魚の種類⑭
水泡眼
頂点眼と共に、面白くてかわいい金魚とされているのが水泡眼です。その名の通り水泡を持っており、他の金魚とは外見的に大きくかけ離れているのが特徴。因みに、この水泡の中はリンパ液で満たされています。元々は中国の宮廷で大切に育てられていた品種で、体制が変わった際に一般に普及していき、日本には昭和30年代に入ってきました。
水泡眼は育てやすい?
水泡眼は生命力の面で言えば飼育が難しい魚では無いのですが、水泡はデリケートですので注意が必要です。水泡が敗れてしまうと元通りには出来ませんので、他の金魚よりも慎重に扱わなければいけません。頂点眼よりも需要がある為か、流通量はそれなりにありますので、見かけた際はチャレンジしてみましょう!
金魚の種類⑮
ピンポンパール
頂点眼などと並んで珍しい見た目をしているのがピンポンパール(珍珠鱗・ちんしゅりん)です。まるで真珠のような石灰質の鱗が付いていることと、丸い形からピンポンパールと呼ばれるようになりました。丸い形がかわいらしく、需要もそれなりにあるため安価で買えるのもポイント。大きさもお手頃ですので、小さい水槽で長く楽しめます。
ピンポンパールは育てやすい?
ピンポンパールは飼育が難しい魚ではありませんが、丸い金魚は大きくなった際に転覆しやすいのが難点です。育ててみないと分からない部分がありますので、気になる方はチャレンジしてみましょう!真珠状のウロコは一度取れると再生しませんので、扱いには気を付けて下さい。
まとめ:金魚の種類は実は多い?
今回の「金魚の種類は実は多い?定番の種類から珍しい種類までご紹介!」はいかがでしたでしょうか?様々な金魚を紹介させて頂きましたが、育てやすいものや珍しいものまで色々ありましたよね!初心者の方は、まずは基本となる品種からチャレンジして、段階的に高級金魚にチャレンジするのがおすすめです。最終的には流通量の少ない品種、または大人気のらんちゅうにもチャレンジしてみましょう!
金魚の種類が気になる方はこちらもチェック!
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