はじめに(クロスバイク改造・カスタマイズの醍醐味)
クロスバイクという自転車はそのままでも快適に乗ることができますが、使っていくうちに、より自分に合ったクロスバイクにしたいとか、自分だけのおしゃれな自転車にしたいという思いが出てくることでしょう。
しかし、改造やカスタマイズなんて、レベルが高そうで自分にはちょっと難しそうだからこのまま我慢しようと思っていませんか?今までに改造やメンテナンスをしたことがない初心者の方向けにおすすめの、簡単にできる改造方法やカスタマイズ方法を紹介します。
クロスバイクの特徴
クロスバイクはマウンテンバイクとロードバイクの両方の特徴をあわせもった自転車です。マウンテンバイクほど荒れている道を走るわけではないけれども、ロードバイクのように舗装された道路しか走らないというわけでもないという方におすすめの自転車です。
多少荒れた道も走ることができますし。平坦な道でも快適に走ることができる、幅広い用途があるスポーツ自転車がクロスバイクです。
クロスバイクの改造・カスタマイズの必要性
先ほども紹介しましたが、クロスバイクを改造したりカスタマイズする理由は、自分の用途に合わせてより使いやすい、自転車にするためです。長距離を走るのであればそれなりに走りやすいパーツや部品を組み込んだりしなければなりません。
通勤や通学などちょっとした移動に使うのであれば、より早く走るための改造やカスタマイズが必要というわけです。また、色付きのカラフルなパーツを組み込んで自分だけのおしゃれな自転車にするという楽しみ方もあります。
クロスバイクの改造やカスタマイズの前にメンテナンス
クロスバイクの改造やカスタマイズは難しいイメージがあるとお考えでしょうか。クロスバイクを購入して間もない自転車初心者の方がいきなり、改造やカスタマイズをするとなると少々ハードルが高いかもしれません。
なので、改造やカスタマイズはパーツや部品のメンテナンスをしっかりやってから行うべきです。初心者の方はまずはしっかりとメンテナンスをして自転車に慣れましょう。
クロスバイクの改造やカスタマイズは何から始める?
自転車に慣れてきて、自分の用途に合った自転車にしようと思うようになったらいよいよ、自転車を改造・カスタマイズしていきましょう。自転車自体が破損して使い物にならなくなる可能性は低いですが、自分の大事な自転車を傷つけたくないのであれば部品やパーツには自分が使っている自転車に合っているものを使いましょう。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(タイヤ・ホイール)

まずはホイールの交換について紹介します。交換だけでも立派なカスタマイズです。交換するためには、スプロケット(歯車のような部品)やタイヤの取り付けなどのスキルや専用の工具は必要ですが、パンク修理の練習と考えれば難易度はそれほど高くはありません。
改造・カスタムによる影響

クロスバイクのタイヤとホイールを交換することで、クロスバイクがロードバイクのようにすいすいと、スピード感がある走りに変わります。
また、純正のものでも走行はできますが、タイヤとホイールの交換は、大概の方がおすすめしています。それくらい走りが劇的に変わるのです。また、カラータイヤを履かせて自分だけのおしゃれな自転車にすることもできます。
改造・カスタムの方法

ホイールの交換の際にはフリーホイールリムーバーという工具が必要となります。また、クロスバイクのホイールを選ぶときには、現在装着されているホイールのOLD(オーバーロックナット寸法)と同じサイズの中から選びましょう。
違うサイズだと車輪が取り付けられません。OLDとは車輪のハブのロックナット外面間の距離のことです。ホイールの交換にはタイヤ交換とスプロケット交換が必要となります。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(サドル)

サドルのカスタマイズについて説明します。初心者にもカスタムしやすく特別な部品やパーツはいりません。自分の用途に合わせてサドルを選びましょう。また、カラフルでおしゃれなサドルもあるので、サドルを変えるだけでも自転車がおしゃれにもなります。
サドルの選び方
サドルは自分のお尻の形にあったものを選ぶのが一番です。サドルを選ぶ際にはサドルのサイズと角度に気を付けて選ぶようにしましょう。最初はどのサドルにしていいのかわからないと思うので、今使っているサドルでどこに痛みを感じるのか、自分が普段からどういった用途に使用しているのかを考慮して選ぶことをおすすめします。
サドルのサイズ
サドルのサイズが大きいと体重が分散され、お尻が痛くなりづらくなります。ただ、あまりにも大きいと、漕ぐ際にサドルが邪魔になりますし、足に当たって足が痛くなるということがあります。
サドルの角度
サドルで重要な角度は2か所あり、一つはサドルの後ろから前にかけての側面の角度ともう一つは、サドルの後ろの部分が上に反っている角度です。一つ目の角度については鋭角だと早く声だと気に足が当たって痛くなります。2つ目の角度が鋭角だと快適に走れますが、お尻や股が痛くなりやすいです。
サドルの種類
サドルには大きく3種類に分けられます。ここでその種類について解説していきます。
ジェルサドル

クロスバイクには一般的なサドルです。クッション性があるので、ゆったりと自転車に乗りたいという方におすすめです。
スプリットサドル
正面から見るとV字になっているタイプのサドルです。このサドルは漕ぐと足の動きに合わせて動くように作られているので、自転車が漕ぎやすいタイプになっています。主に競技しようされることが多いのですが、通勤などで使用する人にはおすすめです。
カットアウトサドル

サドルの真ん中に穴が開いているタイプのサドルです。街乗りで使用したり、サイクリングで長距離を走る際に使用したりと幅広く使われています。穴が空いているので尿道が圧迫されませんし、お尻が痛くなりにくくなっています。お尻が痛くなりやすい方にはおすすめです。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(ハンドル)
ハンドルのカスタムには疲労軽減と見た目のカッコよさという目的があります。カスタムの方法は主に2種類あるので紹介していきます。また、ハンドルやグリップにもおしゃれなタイプのものもあるので、取り付ければ自転車がおしゃれにもなります。
ハンドルのカスタム方法
ハンドルのカスタム方法は2種類あります。一つ目はバーエンドバーとやバレルパーツを取り付けること。二つ目はドロップハンドルにすることです。それぞれ解説していきます。
バーエンドバー

バーの終わりにバーを付けるので、バーエンドバーと言われています。クロスバイクのハンドルのカスタムはバーエンドバーを取り付ける方法が主流です。手を置く位置を変えることができるので、疲労軽減になりますし、見た目もカッコよくなりおしゃれに見えます。価格も安価で取り付けも簡単なので、ハンドルのカスタムにはおすすめです。
ドロップハンドル
バーエンドバーと比べて種類が少ない上に、実際にクロスバイクにドロップハンドルを取り付けている人も少ないです。ハンドル自体を交換しなければならないので、初心者の方にはあまりおすすめしません。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(グリップ)

今つけられているグリップを取り外して、新しいグリップを取り付けるだけなので簡単にカスタムすることができ、価格も安価です。グリップを変えると、自転車の乗り心地と見た目が変わりおしゃれな自転車にすることができます。また、グリップにはいろんな種類のものがありますが、人気の2種類を紹介します。
コンフォートグリップ

コンフォートグリップとは幅が広いタイプのグリップです。グリップの上に掌を載せる感じで使用できるので、手が疲れにくいタイプです。ロングライドもこのグリップで楽になります。まさにコンフォート(快適)なグリップです。
バーテープ

ドロップハンドルに使用するイメージがありますが、フラットバーでも使用することができます。数多くのデザインがあり、価格も安価です。バーテープをフラットバーで使用すると4/1で左右のグリップを巻くことができるので、非常に経済的です。
クロスバイクの改造・カスタイマイズ(ペダル)

次はペダルの改造・カスタマイズについて紹介します。ペダルは大きく分けて3種類のペダルがあります。足らな形状をしたフラットペダル、靴とペダルの固定化のためにカップがついているハーフペダル、靴とペダルを固定し、効率よく走行するためのビンディングペダルがあります。
通勤やツーリングなどをするのであれば、フラットペダルやハーフペダルで十分です。またペダルには様々な色があるのでカラフルでおしゃれなペダルと交換することも楽しみ方の一つです。
フラットペダル

フラットペダルとは、一般的なペダルで平らな形状をしているタイプのペダルです。いつでもペダルから足を離すことができるので、とっさに足を地面につくことができ、転倒などの事故が起こりにくいペダルです。
ハーフペダル

ハーフペダルとは、つま先部分を覆うカップをペダルの先端に付けることで、シューズの固定化を図ったペダルです。フラットペダルよりも走行の効率を上げることがで着ます。完全に固定するわけではないので、すぐに地面に足をつくことができます。
ビンディングペダル
ビンディングペダルとはシューズとペダルを固定するタイプのペダルです。フラットペダルより効果的に自転車を走らせることができます。しかし、いざとなった場合、ペダルにシューズが固定されているので、慣れていない方は、着脱の練習が必要です。
改造・カスタムの方法
ペダルの着脱にはペダルレンチと呼ばれる工具が必要となります。取り付ける際には、左右どちらのペダルなのか、RとLを確認して取り付けましょう。また、ねじの部分にグリスを塗っておくと取り付けやすくなります。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(ギア)
ギアとは、自転車のペダルの重さを変える変速機のことで、2つの部品から構成されています。手元で操作するシフトレバーと実際にギアを変えるディレーラーです。
この2つの部品はワイヤーで連動していて、シフトレバーを変えると、ワイヤーが引っ張られてディレーラーがギアを変えるという仕組みになっています。また、フロントギアとリアギアの2種類のギアがあります。
ギア(シフトレバー)の種類
ギアのパーツの一つであるシフトレバーの種類は大きく分けて2種類あります。1つは指で操作するトリガーシフトと握って回すタイプのグリップシフトです。トリガーシフトはグリップシフトと比べて耐久性や操作性が高くいので高価なクロスバイクにはこのトリガーシフトが採用されています。
リアギアの改造・カスタマイズ部分
初心者の方が改造やカスタムをするギアの部品は、スプロケットの部分です。先ほど紹介したギアのシフトレバーやディレーラーはワイヤーの張り具合などハンドブックを見ても初心者には難しいので、掃除や注油などのメンテナンスにとどめておきましょう。
スプロケットの交換はタイヤとホイールの交換の時にも紹介しましたが、フリーホイールリムーバーが必要になってきます。
リアギアの改造・カスタムによる影響
後述するコンポーネントにもよりますが、高価なコンポーネントになればなるほど、自転車の速度が上がりやすくなり、ペダルも軽くなります。高価なコンポーネントを使用しスプロケットをカスタムすることで、より良い性能を発揮させることができます。この部品をカスタムすることでロングライドもしやすくなることでしょう。
フロントギアの改造・カスタマイズ
フロントギアとはペダルの根本くらいについているパーツです。大体2段か3段のスプロケットがついています。フロントギアがついていないタイプのクロスバイクもあります。リアギアと比べて大きく重さが変わるというという特徴があります。
フロントギアの注意点
2段のフロントギアがついている場合にはギアは基本的に大きいギアを使います。フロントギアは大きい方が重くなり、小さいとペダルが軽くなるようになっています。
このフロントギアを使用するときの注意点として、チェーンがクロスにならないようにしなければなりません。アウターのフロントギアに入れているときはリアギアをインナーの1~3段に入れないようにします。逆も同様です。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(小道具)

クロスバイクに装備するといろいろと便利で、役に立つ道具を紹介していきます。価格もそれほど高くないので、装備しておいて、損はありません。また、自分の安全にもつながります。
ライト
まずはライトの紹介です。ライトは、クロスバイクには必ず取り付けるべきです。絶対に、明るい時にしか自転車に乗らないといった方でも、いつどんな状況になるのかわかりません。なので、ライトは必ず装備するべきです。
サイクルコンピューター

サイクルコンピューターとは自分が自転車で走った距離や時間などを表示してくれるいわゆる万歩計みたいなものです。これがあれば自分が自転車でどのくらいの距離を走ったのか一目瞭然なので、より自転車で走ることが楽しくなります。
サドルバッグ

サドルの下に取り付けるタイプのバッグです。ちょっとした小物などを入れることができます。
ドリンクホルダー

自転車のフレームの部分に取り付けることができるボトルを入れておくためのホルダーです。ドリンクホルダーと取り付けておけばいつでも飲み物を飲むことができます。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(コンポーネント)
コンポーネントについて説明していきます。コンポーネントとは、ディレーラー(変速機)・ブレーキ・クランク・レバーといった部品を総称した呼び方で、スポーツバイクを語る上で非常に重要なパーツとなります。自転車の値段や実際の走りにも影響します。
初心者の方には難易度が高いので、自転車に慣れてきたら、コンポーネントを気にしながら改造を楽しむとより、理想の自転車に近づけることができます。
コンポーネントのメーカー
今現在ロードバイクやクロスバイクで主流ともなっているコンポーネントのメーカーは日本の「SHIMANO」とイタリアの「Campagnlo(カンパニューロ)」が主流です。日本の自転車には「SHIMANO」製のコンポーネントが使用されることが多いです。
コンポーネントの違い
コンポーネントの違いについて説明します。パーツや部品の違いだけで、自転車の走りが全く違うものとなります。その違いは、一般のサイクリストの方でもはっきりとわかるものとなります。
軽さ、剛性、耐久性
質が良いものはペダルの軽さにつながります。また剛性、耐久性もあり、かなりのヘビーユーザーで、ロングライドをしょっちゅうするような方でも、ほとんどへたれることがありません。
回転の滑らかさ
質の良いコンポーネントはスプロケットの回転も非常にスムーズです。勝手に回転してくれるというような感覚があり、自然に力強く加速してくれます。
ギアチェンジがスムーズ
質の良いコンポーネントはシフトレバーのギアを変えたら、素早くギアが切り替わります。
レスポンスの良さ
ペダルを踏み込んだときの反応をレスポンスと呼んでいます。これはペダルの重さで、ペダルを漕ぐことに対する疲労を軽減してくれます。
スピード域への達成速度
質が良い物は、自分が出したいスピード域への時間が短く、すぐに理想のスピードへ到達できます。
クロスバイクの改造・カスタマイズ(ロングライド)
クロスバイクで1kmを完走することは、100kmを完走することへの第一歩です。初心者の方でロングライドをしてみたいと思っている方は、最初は1km。段々と距離を増やしていき、100kmのロングライドを目標にしましょう。ここではロングライドをするために必要なことと、ロングライド向けカスタム方を紹介していきます。
クロスバイクの適正距離
一般的にクロスバイクではどのくらいの距離を走ることができるのでしょうか。クロスバイクでの適正距離は大体10kmといわれています。これは電車だと15分から20分程度の乗車時間になる距離です。
なぜこの距離が適正といわれているかというと、クロスバイクはフラットバーハンドルを採用しています。これはドロップハンドルと比べて肩や腕が痛くなりやすいのです。なのでクロスバイクでは10kmが程よい距離とされています。
100kmのロングライド時のカスタムポイント
先ほども説明しましたが、初心者の方はまずは、100kmのロングライドを目標にしましょう。そのポイントとなることを紹介していきます。
サドル
半日から1日をサドルに座っているロングライドではまずお尻が痛くなってきます。そこで考えなければならないのがサドルです。先ほどもサドルの種類について紹介をしていきましたが、ロングライドに向いているサドルは、しなやかなサドルです。
形状については人によって好みがあるので、自分に合ったサドルを選べます。クッション性などの柔らかいタイプのサドルではなく、しなやかにしなるようなサドルを選びましょう。
タイヤ
ロングライドにはタイヤも選ぶようにしましょう。ロングライドにおすすめのタイヤは少し太いタイプの28C以上のタイヤがおすすめです。ロードバイクのように細いタイプのタイヤだと確かに走るのは楽になるのですが、ロングライドでは様々な状態の道を走る可能性があります。
そこでこの細いタイプのタイヤだと、満足に走ることができません。なので、様々な道に対応できる少し太いタイプのタイヤを選ぶようにしましょう。
ハンドル
ハンドルの改造について紹介します。ロングライドに向いているハンドルの改造は、先ほども紹介した、バーエンドバーです。このパーツを取り付けるだけで、手を置く位置を変えることができ、手や腕の疲労を軽減することができます。初心者の方は必ずこのパーツを取り付けるようにしましょう。
おわりに
クロスバイクの改造・カスタマイズの紹介をしていきましたが、改造やカスタマイズをすることで、クロスバイクの走行がよりスムーズになったり、それぞれの部品をカラフルでおしゃれなものにカスタムして、おしゃれを楽しむといったこともできます。
しかし、まずは自分の自転車をしっかりとメンテナンスして自転車に慣れることが大事です。メンテナンスで自転車に慣れることから始めましょう。
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