アメリカへ行きの前に
海外へ行くときになって初めて、行く先々で電気の電圧っていろいろあるってことに気付かされます。国によってコンセントの種類はバラバラ、電圧もいろいろあります。そこで、今回はアメリカの電気の事情について探っていきます。
電圧とは
そもそも電圧ってなんなんでしょう。電圧とは、電気を押し出そうとする力、電流を流そうとする力のことです。「V(ボルト)」いう単位で表示されます。全世界で統一されているわけではなく、世界各国でいろいろとあります。特に日本の場合、世界的に見ると特殊で、家庭の電圧は100Vが標準になっています。このため、日本国内で使用する家電は電圧が100Vで動作するように作られています。
日本の電圧について
日本の電圧は100Vです。ところが、周波数が東日本で50Hz、西日本で60Hzとなっています。最近の家電の多くは、50Hz/60Hz共用となっているため、日本全国どこでも使用できますが、それぞれの周波数専用の家電の場合、西日本から東日本へ引っ越した場合などに、使用できないことがあります。
アメリカの電圧について
アメリカの電圧は120V、日本よりも少し高くなっています。つまり、電気を押し出そうとする力が日本よりも少し高いということです。このため、日本の家電を使うには、この力に耐えられるかがポイントになります。日本の家電は基本100Vで使用することを前提にしています。100Vのみの仕様だと、120Vに耐えられず故障してしまいます。
日本とアメリカのコンセントの違い
コンセントの形状も国によっていろいろあります。日本と同等のタイプなら、そのまま電源プラグを差しこめますが、形状が全く違うと、電圧が許容範囲であっても家電を使用できません。電源プラグを差し込めるように変換プラグが必要です。
日本のコンセントについて
日本で家電を使う時に電源プラグをコンセントに差します。このときに、いちいちコンセントの形状を気にすることなく使っていると思いますが、日本のコンセントは平行の平刃が差しこめる形になっています。コンセントの中には、冷蔵庫や電子レンジを使用するときのために、アースを接続できるようにしたものもあります。
アメリカのコンセントについて
アメリカの電源コンセントは、Aタイプ呼ばれているもので、日本と同様です。コンセントによっては、アース用の穴があるものもあります。コンセントの形状が同じなので、日本の電気製品の電源プラグは変換アダプターなしに、コンセントに差し込めます。
電源プラグの形状の違いについて
電源プラグは各国のコンセントの形状に合うように作られています。各国のコンセントの形状がいろいろとある分、電源プラグの形状もいろいろあります。
日本の電化製品のプラグ
日本の電気製品に付属する電源コードのプラグは、平行する2枚の平刃になっています。一部の製品をの除いて、電源コンセントに対して左右のどちらの向きに差し込んでも使用できます。一部の製品は、アース用にもう一本付いて、合計3本になっているようなものもあります。形状が異なる場合は、取扱説明書にしたがって使用してください。
アメリカの電気製品のプラグ
アメリカの電気製品に付属している電源コンセントは、日本と同じように平行の2本の平刃になっているのがほとんどです。ただし、左右の大きさが微妙に異なっていることがあります。コンセントも左右で大きさが違っていますので、電源プラグとコンセントの形状を合わせて差し込みます。日本の電気製品は、変換プラグを使わずに、そのまま差し込むことができます。
電源電圧の確認方法
スマホやドライヤーなどの家電の電源電圧を確認するには、製品にある定格ラベルを確認します。定格ラベルは、製品のうしろ側やうら側にあります。定格ラベルには、使用する電源電圧について記載されています。AC100Vと記載されていれば、AC100Vでしか使用できません。スマホのACアダプターなどは、AC100V-AC240Vと記載されているものもあります。この場合は、AC100VだけでなくAC240Vまでの範囲で使用できることを意味してます。
日本の電気製品をアメリカで使うには
定格ラベルで、電圧が120Vに対応しているか確認してください。電圧に対応していないときには、変圧器を使って、電圧を変換したうえでないと使用できません。
アメリカの電圧でも使用できるか確認する
電源プラグの形状は、基本的に同じですので、変換プラグは必要ありません。問題は電圧です。定格ラベルを見て、電圧の範囲がどうなっているか確認してください。定格電圧の範囲に、120Vが含まれるようでしたらそのまま使用できますが、含まれていない場合は、変圧器を使って100Vに変換します。
アメリカで変圧器を使う
対応電圧に、120Vが含まれておらず、特に、ドライヤーなど消費電力が高い家電の場合は、変圧器を使って、電圧を変換して使用するほうが安全です。変圧器は電器店や海外旅行に関する商品を扱うお店に行けば手に入ります。
アメリカのホテルで使うとき
ホテルにもよりますが、洗面台などの電源コンセントが様々な電源に対応できるようになっているところもあります。電圧の選択と電源プラグの選択ができるコンセントが用意したある場合があります。そういった場合には、100Vのところに電源プラグを差し込めば家電を使用できます。
アメリカで日本のスマホを使うとき
いまやスマホは生活の一部となっています。海外にも、今使っているスマホをそのまま持って出かけることになるはずです。そこで充電をどうするのかという問題が出てきます。写真とかを取っているといつの間にかバッテリーの残量がなくなってしまいますよね。
充電器の電源電圧の確認
スマホの場合、スマホ本体ではなく、スマホの充電のための充電器やACアダプターの電源電圧を確認してください。AC100Vのみに対応しているというものもありますが、多くの場合、AC100VーAC240Vとなっています。AC100VーAC240Vとなっているなら、プラグの形状さえ合えば、そのままコンセントに差せます。変圧のための機器や変換プラグは必要ありません。
アメリカで日本のドライヤーを使うとき
消費電力が高いドライヤーなどの家電の場合は、少々注意が必要です。消費電力が高いということは、電力がたくさん必要ということです。電圧が合っていないところに、多くの電力を流すと、ドライヤーに大きな負荷がかかってしまいます。
定格ラベルで電源電圧の確認
日本で購入したドライヤーやアイロンなどのように消費電力が高い家電は、ほとんどのものがアメリカで使用を考慮されていません。そのため、そのまま変圧なしでドライヤーを使用すると、ドライヤーが過熱して火災などの事故を引き起こすことがあります。そのため、ドライヤーとコンセントの間に変圧器が必要になります。
電圧が合わないとどうなるのか
240Vの家電に100Vの電圧の電流を流しても故障はしませんが、電圧が低いために動作しません。逆に100Vの家電に240Vの電流を流すとショートして使えなくなります。どちらの場合でも、使用するためには、変圧器を使ってそれぞれの電圧へ変換してやる必要があります。
高電圧には要注意
コンセントに差しこんだ家電が故障します。自分が持ち込んだ機器が壊れるだけなら、自己責任の範囲で自分のものが壊れただけで済みますが、火災などが起きてしまうこと、壊れたでは済まなくなることにもなりまねません。注意しましょう。
ドライヤーは特に注意
電圧が合わないと、ドライヤーの発熱量が大きくなり過ぎて、ドライヤーから火花が発生し、火災の原因になります。ドライヤーが故障するだけでなく、ホテル側のコンセントなどの設備に異常が発生することがあります。ホテルの設備に損傷を与えるとホテル側から損害賠償を求められる可能性もあります。
変圧器を使うときも注意
変圧器にも何Wまでなら大丈夫という制限があります。ドライヤーのように消費電力の大きいものを繋ぐときには注意してください。許容範囲を越えた状態で使うと変圧器が故障します。過電流により火災につながる恐れもありますので、確認の上使用してください。
その他の主な国の電圧について
他の国の電力事情はどうなっているのでしょうか。主な国の電圧について調べてみました。全世界的に見ると220V-240Vという国が多いようです。電圧の高い国で、日本製の家電を使うときは必ず変圧器を使用して、電圧を変換してください。でないと、すぐに家電が壊れます。
主な国の電圧について
思いついた国の電圧を調べてみました。世界的には220V-240Vが多いようです。台湾やカナダのように日本に近い電圧の国もあります。特に電圧の高い国での家電の使用には、故障や火災の危険がありますので、注意してください。
中国 | 220V |
台湾 | 110V |
フランス | 220V |
ドイツ | 230V |
カナダ | 110V |
オーストラリア | 220-240V |
ニュージーランド | 230V |
主な国の電源プラグについて
電源プラグの形状も国によって様々です。2ピンのものや3ピンのものなどがあります。ひとつの国でも国土の広い国では、地域によって異なる場合もあります。訪れる国や訪れる地域のタイプも確認し、変換プラグや変圧器の準備をしてから出発しましょう。この中で、Aタイプが日本と同じ形状のものです。
中国 |
A/B/B3/BF/C/O/O2(タイプ)
地域によって異なります。 |
台湾 | A(タイプ) |
フランス | C/SE(タイプ) |
ドイツ | C/SE(タイプ) |
カナダ | A(タイプ) |
オーストラリア | O(タイプ) |
ニュージーランド | O(タイプ) |
まとめ
せっかく持参したスマホやドライヤーを上手に使用するために、事前に定格ラベルを確認して、現地でも使用できるか確認しておきましょう。アメリカ旅行の印象が悪くならないように、ちょっとした準備をしておくことをおすすめします。
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