ネリゴって何の魚?
ネリゴと聞いて、パッとどんな魚なのかイメージが湧く方は少ないのではないでしょうか?ネリゴは出世魚であり、その途中の名称です。
この名称は釣り人がよく使ったり、また地方によっては普通の呼び方だったりして、一般的な名称ではないので、あまり聞きなじみがありませんよね。今回はそんなネリゴの正体や釣り方、食べ方などをご紹介していきます!是非釣りにもチャレンジして、美味しく食べてみて下さいね!
ネリゴとは?
ネリゴは出世魚の途中
気になるネリゴの正体ですが、ネリゴとはカンパチの途中の状態を指します。カンパチは実は出世魚なのですが、出世魚だと知っている方はあまり多くありませんよね。出世魚で有名なのはブリですが、カンパチはカンパチと呼ばれることがほとんどです。
出世魚であるネリゴは、ブリのように明確な基準はなく、競りの人がサイズを見てネリゴと言えばネリゴになります。大体60㎝くらいまでのものがネリゴと呼ばれることが多いですね。
ネリゴの名前の由来
なぜ「ネリゴ」という名称になったのかも気になるところですよね。実はこれは地方名の一つであり、九州地方ではカンパチのことをネリと呼ぶことがあります。このネリの途中の状態であることから「ネリゴ」となっているのですね。
また、ネリゴ以外にもネイゴやアカバラと呼ばれることがあります。あまり一般的な呼び方ではありませんが、釣りなどをしていると耳にすることがありますので、覚えておくと使う機会があるかもしれません。
ネリゴの生態
ネリゴの生息海域
ネリゴは全世界の熱帯・温帯海域に生息しています。カンパチの出世魚の途中の状態ですので、カンパチと同じ海域に生息していると考えられます。
日本では北海道の太平洋側から九州、沖縄まで生息していますが、暖かい海を好む魚ですので、漁獲量は西日本の方が多くなっていますね。また、回遊魚でもありますので、夏になると涼しい北側に北上していき、冬時期になると南側へ南下するのも特徴です。
ネリゴの産卵期
ネリゴの産卵期とは、つまりカンパチの産卵期になります。カンパチの産卵期は3月から8月の間で、かなり期間が広いですよね。この時期に分離浮遊卵を産みます。
分離浮遊卵とは、産み落とされた卵が、海の中で分離してバラバラに散るタイプのことで、ヒラメやアジなどがこのような卵を産みます。孵化するとしばらくはプランクトンを食べて大きくなっていき、ある程度大きくなると魚食性に変わり、小魚などを食べるようになります。
ネリゴの味と旬
ネリゴの味
気になるのはどんな味なのかということですよね!
カンパチをイメージすれば分かりやすいのですが、カンパチとは実は高級度が全然違います。味は非常に美味しく、綺麗で血合いの強い白身をしており、熱を通しても固く締まらない良い身を持っているのですが、ネリゴはどうしてもサイズが小さいので、安価で取引されています。釣り人の中には、小さい個体であればリリースする方もいますね。
ネリゴの旬
旬の時期は大きさによって変化します。小ぶりのネリゴの旬は秋時期なのですが、大型のカンパチまで来ると旬が後にずれて冬となります。やはり旬のものは非常に味がよく、脂が乗っていて濃厚ですので人気がありますね。
お刺身にしたくなる身となります。逆に旬の時期を外れてしまうと味が大きく落ちてしまいます。産卵期に向けて蓄えている時期が美味しいということですね。美味しいお刺身を食べたい方は旬の時期を狙いましょう!
ネリゴは安い?
少し先述しましたが、カンパチが高級魚であるのに対し、ネリゴは非常に安価で取引されています。サイズにもよるのですが、本当に小さな、1㎏程度の個体であれば一匹数百円程度まで値段が下がってしまいますので、誰でも気軽に買える魚となります。
大きくなるにつれて値段が上がっていきますので、お試しで食べてみたい方は小さなものを買ってみるのも良いかもしれません。1匹100円で販売されることもありますのでチェックしましょう!
ネリゴの釣り方①時期・場所
ネリゴ釣りの時期
ネリゴが気になった方は、釣りにもチャレンジしてみましょう!釣り方の前に、まずは釣りやすい時期ですが、基本的に暖かい海を好みますので、夏場になるほど北の方でも釣れるようになり、南の方では長い間釣ることが出来ます。
大体7月頃から狙う方が増えますが、南の地域ではもう少し早くから狙うことが出来ます。目安として、大体20~30度くらいの温度であれば、泳いでいる可能性が十分あると考えられます。
ネリゴ釣りの場所
次に、どこで狙っていくのかということですが、暖かい海を好みますので、本格的に狙うのであれば南の地域に行くのがおすすめです。九州地方に狙いに行く方が沢山いますね。
堤防や磯から狙う場合は小さめの個体が釣れることが多く、船釣りであれば大きなカンパチクラスを狙うことが出来ます。今回はネリゴについて説明していますので、ネリゴの釣り方としては磯や堤防から狙っていくと良いでしょう。
ネリゴの釣り方②仕掛け・タックル
ネリゴ釣りのルアー釣りタックル
ネリゴの釣り方はメタルジグを使用したジギング、もしくは活き餌を使用した泳がせ釣りで狙うのがおすすめです。ジギングの場合は、パワーに耐えられる強いタックルを選びましょう。
ネリゴを釣るつもりがカンパチがかかるという可能性も考えられるからです。合わせてラインもPEラインの5号前後を使用したいですね。リールはスピニングでもベイトでも構いませんので、しゃくり方などで選択しましょう。
ルアーはメタルジグを選ぶ
使用するルアーはメタルジグがおすすめです。メタルジグにも種類がいくつかありますが、その時々で使用するべきジグが異なりますので、ストレートタイプやスイミングタイプなど種類をいくつか持っておき、様子を見て使い分けることをおすすめします。
狙う際は、ボトムまで一旦メタルジグを落としましょう。しゃくり上げながら誘っていきます。大きなサイズの個体はパワーがあるので注意して下さい。
泳がせ釣りのタックル
ルアー釣りに自信が無い方は泳がせ釣りにチャレンジしてみましょう!ルアー釣りは、メタルジグなどのルアーを小魚に見せて、騙し合いをして釣ることになりますが、泳がせ釣りは活き餌を使用しますので少し簡単になります。
使用するタックルは、5号前後の磯竿がおすすめです。ラインはナイロンの15号程度を使用したいですね。小さな個体であれば強いタックルじゃなくても大丈夫ですが、大きな個体がかかることも想定しておきましょう。
泳がせ釣りの仕掛け
肝心の仕掛けですが、アジやサバの小魚を活き餌として使用します。生きた小魚に、背か口に針をかけ、泳がせて誘いましょう。特にルアー釣りのようなテクニックを必要としませんので、活き餌さえ用意出来れば比較的容易です。
ただし、生きた魚に針を刺して泳がせますので、針の刺し方を間違えてしまうと餌が弱ってしまいます。仕掛け作りに関しては少し経験が必要になってきますね。
ネリゴの食べ方・捌き方
ネリゴの捌き方動画
こちらの動画ではネリゴの成長した姿であるカンパチの捌き方を紹介しています。食べ方はネリゴもカンパチも大差ありませんので、参考にしてみて下さい。まずはたわしでぬめりをとり、鱗を包丁ですいていきます。
頭を使用しない場合は頭を切り落としましょう。尻から包丁を入れてお腹を開き、内蔵をとり、血合いに包丁を入れてから水洗いをします。三枚おろしにして、腹骨などをすき取れば下処理は完了です。
ネリゴは養殖ものが美味い?
ここで少し豆知識なのですが、魚と言えば天然物の方が価値が高いですよね。しかし、養殖物には養殖物の良さもあります。カンパチは養殖もされているのですが、養殖物は豊富に餌を食べているため、年間を通していつでも美味しく食べられるのがメリットです。
天然ものは産卵期になると味が落ちてしまいますので、味が落ちる時期には養殖物を食べるのもおすすめです。
ネリゴ料理①生食
ネリゴ料理①刺身
おすすめの食べ方・料理1個目はお刺身です。新鮮なネリゴを手に入れたなら、まずはお刺身で楽しみたいですね!うま味も非常に強く、多くの方から絶賛されています。ネリゴはカンパチに比べると脂は乗っていないのですが、上品な味をしていますね。
また、旬である秋時期のものであれば脂が多少乗っているので味わいが変わります。すぐに食べるよりも、3日ほど冷蔵保存されたものの方がうま味が強くなりますのでおすすめです。
ネリゴ料理②カルパッチョ
おすすめの食べ方・料理2個目はカルパッチョです。こちらも定番の生食での食べ方ですよね!下処理を終えてサク状態にしたら、薄めに切っていきましょう。薄切りにしたものに塩と胡椒を振って、少し時間を置きます。
あとはお皿に身を並べ、野菜を盛り付け、レモンやお塩、オリーブオイルなどを混ぜたソースをかければ完成です。画像のように、色鮮やかな野菜を使用すると、見栄えがとても良いのでおすすめです。
ネリゴ料理②熱調理
ネリゴ料理③煮つけ
おすすめの食べ方・料理3個目は煮つけです。生食のイメージが強い魚かもしれませんが、煮つけにしても非常に美味しく食べられます。刺身にも出来る身の部分を使ってももちろん良いのですが、ある程度食べやすいところを取ったあとのアラを使うのもおすすめ。
アラは捨てられることも多いのですが、煮つければとても美味しくなります。しっかり煮込んで柔らかくして食べましょう!
ネリゴ料理④唐揚げ・フライ
おすすめの食べ方・料理4個目は唐揚げ・フライです。揚げ物にしても美味しいので、こちらも是非試してみて下さい。特に気をつけるべきことはありませんので、身に塩コショウを振って少し時間を置いてから、小麦粉などをつけて油で揚げましょう。
揚げすぎると味が落ちてしまいますので、揚げすぎにはご注意下さい。
ネリゴに関するTwitter
ネリゴはジギングで
長崎魚行ヾ(*´∀`*)ノ゛
— 釣りキチ_ツルちゃん (@tsuruchan26eg) September 12, 2018
夜はアジングでアジ、朝からはジギングでフグとネリゴ:laughing::thumbsup:
人生初の青物w
ライトショアジギングのタックル揃えて、一発目がネリゴは嬉しすぎ:heartbeat:
血抜きまでしてお持ち帰り:laughing: pic.twitter.com/6IcvS1Rujs
こちらのツイートの方は、ライトショアジギングのタックルを揃えて一発目で釣れたことを報告しています。狙ってすぐに釣れるものでおmありませんので、一発目で釣れるのは嬉しいですよね。泳がせ釣りも定番ではありますが、ルアー釣りに興味がある方は、メタルジグでチャレンジしてみましょう!
どうやって見分けるの?
記事を投稿しました!^^ 良かったら見てください☆
— エンタメLab.com@シゲル (@shigeki002) October 25, 2018
ブリとヒラマサとカンパチの違い!見分け方や特徴、出世魚は? | 食生活研究所 -食☆ラボ- https://t.co/bVLb7vjTov
こちらのツイートでは、ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方について解説された記事が紹介されています。この3種は見た目が非常ににてい、知識が無いと同じ魚に見えてしまいますよね。カンパチは他の2種に比べて体が黄色っぽいのが特徴で、また口先が少し丸くなっています。
まとめ:ネリゴって何の魚?
今回の「ネリゴって何の魚?気になる正体と釣り方を解説!ルアータックルで攻略?」はいかがでしたでしょうか?出世魚の途中であることや、仕掛けやタックルなどの釣り方の解説、食べ方などをご紹介させて頂きましたが、今すぐ食べてみたくなりましたよね!
大きなサイズではありませんので、誰でも気軽にチャレンジ出来るのがポイント。初心者の方も是非チャレンジしてみましょう!
ネリゴが気になる方はこちらもチェック!
今回はネリゴについて解説させて頂きましたが、他にも魚・釣りに関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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