自転車メンテナンスに不可欠なチェーンオイル
自転車のチェーンのメンテナンスをこまめに行っていますか?チェーンメンテナンスをこまめに行うことで、錆びを防止し、動きをなめらかにする上、シフトチェンジもスムーズに行えるようになります。ここでは自転車メンテナンスに不可欠なJチェーンオイルの選び方や、おすすめのチェーンオイルをご紹介します。
自転車用チェーンオイルは主に3種類
自転車用チェーンオイルは、なめらかにチェーンを動かすための潤滑剤です。チェーンルブとも呼ばれています。そのチェーンオイルの種類は主に3種類あり、それぞれメリットやデメリットがあります。
そのため選び方は、自分の自転車の乗り方やライフスタイルに合わせる必要があります。また潤滑性を高めるためテフロン(PTFE)や、セラミックを配合しているものもあり、その成分によってお値段もまちまちです。
自転車用チェーンオイルの選び方
自転車のチェーンのメンテナンスに欠かせないオイルは、チェーンルブとも呼ばれています。実はチェーンオイル(チェーンルブ)には大きく分けて3種類ほどあり、それぞれに特徴があります。ここではチェーンオイルの種類と、それぞれの特性を比較していきましょう。
滑らかな動きを体験したい方の選び方
ワックスタイプの選び方のポイント
ワックスタイプのチェーンオイルは、他の種類のオイルと比較し、最も『チェーンに汚れが付きにくい特性』を持っています。ただし、雨や雪などの水分に弱く、水で流やすい特性を持っています。そのため注油の頻度も高くなります。
しかしながら、日常生活で使うオイルの中では、最も人気が高くチェーンを長くきれいに保ってくれる特徴を持っています。またチェーンの掃除が楽というメリットもあります。
汚れたくない人の選び方
ドライタイプの選び方のポイント
ドライタイプのチェーンオイルは、注油の際にオイルの飛び散りも少なく、比較的『チェーンに汚れが付きにくい特徴』を持っています。注油の際も、サラサラしたオイルなので汚れにくく、オイルの差し方に慣れていない初心者の方でも簡単です。
また潤滑性に優れており、チェーン掃除も楽というメリットがあります。しかしながら他の種類のオイルと比較して、オイル切れが早いため、注油の頻度が高いという特徴があります。
悪天候でも自転車に乗る方の選び方
ウェットタイプの選び方のポイント
ウェットタイプのオイルは、他のオイルと比較して、『雨に強く防錆効果も高い上、潤滑性にも優れた特徴』を持っています。
特にウェットタイプのオイルの中でもドロドロしているオイルは、アップダウンの激しいトレイルを走るマウンテンバイクや、ヒルクライムをする方に向いています。
逆にウエットタイプのオイルの中でもサラサラしたオイルはスピードを求めるロードバイクや、長距離を走るランドナーに向いており、注油頻度が少なくてすむオイルでもあります。
悪天候でも自転車に乗る頻度が高い方に、おすすめのチェーンオイルです。しかしながらオイルの粘度が高いため、埃などの汚れが付きやすい特徴を持っています。つまりチェーン掃除が大変なのです。
ママチャリ用のオイルの選び方
その他(グリーススプレーなど)
その他にも機械油と呼ばれる自転車のチェーンに使われるオイルがあります。一般的にはミシン油や潤滑グリースと言う名前で売られています。回転数が少ないママチャリなどは、こちらのオイルも充分ですが、汚れが付きやすく錆び止め剤も入っていません。
チェーン掃除はこまめに行いましょう。逆に言うとロードバイクやクロスバイクなど、高い回転数で頻繁にギアチェンジを行う自転車は、上記の3つの種類のオイルを選ぶと良いでしょう。
注油方式で選ぶ選び方
リキッドタイプとスプレータイプの選び方のポイント
チェーンオイルにはリキッドタイプとスプレータイプの2種類があります。リキッドタイプは、文字通り液体型で、1滴1滴ずつチェーンに注意していく差し方です。そのため差し方に慣れていない初心者の方はかなり面倒に感じることでしょう。
しかしながら、注油したい場所に注油したい分だけ差せるので、経済的で使い勝手が良い面があります。一方スプレータイプは、一気に注油出来る特徴があります。誰でも簡単に注油出来る差し方である一方、余分に油を使ったり、注油箇所意外にも飛び散ったりする特徴があります。
おすすめ自転車用チェーンオイル:1
FINISH LINE Dry Teflon Lube 120ml (コード番号:TOS07001) (潤滑剤 ケミカル) フィニッシュライン テフロンプラス ルーブ ドライ 120ml プラボトル
フィニッシュラインの中でも最もポピュラーなドライタイプ。サラサラとした低粘度のオイルで汚れが付きにくく、掃除も簡単です。フッ素樹脂(テフロン)を配合しているため、潤滑性も高いおすすめのチェーンオイルです。
種類 | ドライタイプ |
価格 | 1,000円程度 |
メンテナンス頻度 | 高め。100kmを目安に。 |
主な成分 | 合成油、テフロンフッ素樹脂 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:2
FINISH LINE Cross Country Wet Lube 120ml (コード番号:TOS07101) (潤滑剤 ケミカル) フィニッシュライン クロス カントリー ウエット ルーブ 120ml プラボトル
雨や雪埃が多い場所など、悪条件を走る自転車乗りにおすすめのチェーンオイルです。防錆効果と耐腐食効果もあり、なめらかなチェーンの動きが実現可能です。ロングライドを走るロードバイクにはもちろんですが、マウンテンバイクや通勤通学などで使用するクロスバイクにも最適な潤滑剤です。
種類 | ウェットタイプ |
価格 | 1,000円程度 |
メンテナンス頻度 | 低め。200~300kmを目安に。 |
主な成分 | 合成油、特殊ポリマー、耐磨耗添加剤、摩擦調整剤など |
おすすめ自転車用チェーンオイル:3
FINISH LINE Ceramic Wax Lube 120ml
ロードバイクで長距離のサイクリングを楽しむ方、汚れが付きにくいチェーンオイルをお探しの方におすすめのオイルです。
汚れが付きにくい低粘度でありながら、セラミックコーティングを構築するフッ素重合体のミクロン粒子、セラミックコーティングされたナノプレートレットで生成されている高度なワックスのおかげで、潤滑性と耐久性に優れたチェーンオイルになっています。
種類 | ワックスタイプ |
価格 | 1,200円程度 |
メンテナンス頻度 | 高め。100km程度を目安に。 |
主な成分 | 合成油、フッ素、セラミック粒子 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:4
FINISH LINE Ceramic Wet Lube 120ml
本格的にロードレースを楽しんだり、長距離走行を目的とするロードバイク乗りにおすすめのチェーンオイルです。チェーンの潤滑性はもちろんですが、シフトチェンジのスムーズさに定評があります。
チェーンの音も静かになりますが、他のオイルと比較するとやや汚れやすいという特徴がありますが、耐久性もあり、メンテナンス頻度も少なくて済むと言うメリットもあります。
種類 | ウェットタイプ |
価格 | 1,200円程度 |
メンテナンス頻度 | 低め。200km~300kmを目安に。 |
主な成分 | 合成油、フッ素、セラミック粒子 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:5
シマノ ウェットルーブ ボトル入り 100ml
シマノ純正自転車用チェーンオイルです。高い防錆性と耐腐食性に優れ、粘度も高く悪天候での使用でも効果を発揮する優れたチェーンオイルです。ウェットタイプの弱点である汚れの付きやすさも比較的抑えてあり、汚れも付きにくくなっています。ロードバイクやマウンテンバイクなど自転車の種類を選ばず使えます。
種類 | ウェットタイプ |
価格 | 800円程度 |
メンテナンス頻度 | 低め。200~300kmを目安に。 |
成分 | 石油系溶剤 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:6
シマノ PTFE LUBE ボトル入り 100ml
商品名にはドライルブと表示されている割に、パッケージをよく見るとウェットルブと記載されているシマノ純正自転車用チェーンオイルです。
先述したウェットルブよりは、粘度が低いですが、結果使ってみた感想で言うと、ワックスタイプとウェットタイプの中間程度の粘度。しかしながら防錆効果も高く優れた潤滑性能を持っています。
メンテナンス頻度も他のメーカーと比較しても低めで、悪条件の使用でも効果を発揮してくれます。
種類 | ウェット・ワックスタイプ |
価格 | 800~1,500円程度 |
メンテナンス頻度 | 低め。200~300kmを目安に。 |
成分 | 石油系溶剤、PTFE(フッ素樹脂) |
おすすめ自転車用チェーンオイル:7
AZ(エーゼット) B1-003 自転車用 チェーンルブ クリーン 110ml (チェーンオイル/ チェーン潤滑剤/チェーン 油/チェンオイル) CH022
テフロン成分配合のワックスタイプのチェーンオイルです。サラサラとした粘度で浸透性の高いチェーンオイルでママチャリからロードバイク、クロスバイクにマウンテンバイクなど、あらゆる自転車に使えるチェーンオイルです。
泥や埃などの汚れが付きにくく、室内で自転車を保管している方にもおすすめのチェーンオイルです。また他のメーカーと比較するとコスパにも優れています。
種類 | ドライ・ワックスタイプ |
価格 | 500円程度 |
メンテナンス頻度 | メンテナンス頻度は高め。100km~200km程度を目安に。 |
成分 | 石油系溶剤、PTFE(フッ素樹脂) |
おすすめ自転車用チェーンオイル:8
AZ B1-002 自転車用 チェーンルブ ウォータープルーフタイプ110ml (自転車チェーンオイル チェーン油 潤滑剤 自転車オイル 自転車油 チェインオイル チェンオイル)
AZのチェーンオイルは他のメーカーと比較するとコストパフォーマンスにも優れたチェーンオイルです。高防水タイプの自転車用潤滑剤で、粘度も高い上、比較的メンテナンス頻度も低く、毎日自転車に乗る方におすすめのチェーンオイルです。
ランニングコストも安く済み、悪天候の日や悪路などに最適なチェーンオイルで、通勤や通学に自転車を使っている方にこそ使ってほしいチェーンオイルです。
種類 | ウェットタイプ。高粘度。 |
価格 | 500円 |
メンテナンス頻度 | 低め。200~300kmを目安に。 |
主な成分 | 特殊合成油、増粘剤 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:9
フィニッシュライン ドライ バイク ルブリカント 500ml
ご存知フィニッシュラインの、スプレー式チェーンオイルです。高回転で長距離を移動するロードバイクをお持ちの方におすすめ。潤滑性も高く、埃や泥などの汚れがつきにくいチェーンオイルです。
ドライタイプのチェーンオイルのため、他のスプレータイプと比較するとメンテナンス頻度が高く、またコストも高いチェーンオイルですが、チェーンの動きもなめらかでシフトチェンジもスムーズに行えます。
種類 | ドライタイプ |
価格 | 2,500円程度 |
メンテナンス頻度 | メンテナンス頻度は高め。100km~200km走行距離程度を目安に。 |
主な成分 | 合成油、テフロンフッ素樹脂 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:10
AZ(エーゼット) チェーンルブ セミウェット スプレー 220ml [オンロード/オフロード兼用] BCL-005 (浸透性チェーン用防錆潤滑剤/チェーンオイル/ チェーン潤滑剤/チェーン 油)
コストパフォーマンスにも優れ、高い耐久性と潤滑性を持ったセミウェットタイプのチェーンオイルです。スプレー式で飛び散りにくく、またウェットタイプながら、サラサラとしたオイルなのでベトつかず汚れが付きにくいオイルです。ロードバイク用でもマウンテンバイク用でも、どんな自転車にでも使えるおすすめのチェーンオイルです。
種類 | セミウェット |
価格 | 1,000円程度 |
メンテナンス頻度 | ウェットタイプに近いため、メンテナンス頻度は低く、耐久性も高い。 |
主な成分 | 合成エステル・MCA・フッ素樹脂配合水置換性 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:11
KURE(呉工業) 自転車専用チェーンルブセミウェット No.1601
潤滑油でお馴染みの呉工業。呉工業の自転車専用チェーンオイルは、セラミックを配合したチェーンオイルで耐水性にも優れ、長時間潤滑力が維持されます。ウェットタイプになりますが汚れが付きにくく、ドライタイプとウェットタイプのいいとこ取りしたチェーンオイルです。
簡単なスプレータイプなので初心者の方にもおすすめです。注油方法・差し方動画も是非、参考にしてください。
種類 | セミ・ウェット |
価格 | 1500円程度 |
メンテナンス頻度 | ウェットタイプに近いため、メンテナンス頻度は低い。 |
成分 | 液化チタン、ナノセラミックス(ボロン)、有機モリブデン、防錆剤、潤滑油 |
おすすめ自転車用チェーンオイル:12
◆ワコーズ(WAKO’S) チェーンルブCHL(浸透性チェーン用防錆潤滑剤) 180ml A310 STRAIGHT/36-1310 (WAKO'S/ワコーズ)
自転車用ケミカル用品で有名なワコーズ。ワコーズのチェーンオイルは、チェーンオイル特有のケミカルシューズが少なく、また粘度も低いためサラサラしており、自転車を室内に保管するロードバイクや、折りたたみ自転車ユーザーにおすすめです。
スプレー缶にありがちなオイルの飛び散りも少なく、注油した後は、チェーンの動きやシフトチェンジもなめらかになります。お値段が他のチェーンを超えると比較すると高めですが、初心者の方でも使いやすいチェーンオイルです。
種類 | ハーフウェット・スプレータイプ |
価格 | 1,800円程度 |
メンテナンス頻度 | 水溶性のため、メンテナンス頻度高 |
主な成分 | 潤滑油、フッ素樹脂系固体潤滑剤 |
チェーンオイルの差し方・注油方法
チェーンオイルの差し方は、コツを覚えればとても簡単です。ここでは注油、差し方の動画を交えてご説明します。
差し方手順①注油の前にはしっかりと洗浄
まずはチェーンの掃除。チェーンについている泥や埃などの汚れをきれいに掃除します。この時チェーンクリーナーや、ディグリーザーなどお掃除メンテナンス薬品を使うときれいに掃除ができます。

チェーンオイルを注油する前には、チェーンの掃除が欠かせません。チェーンの掃除についてより詳しく知りたい方はコチラの記事を参考にしてください。
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差し方手順②作業環境を整える
チェーンオイルの差し方は、スプレータイプとリキッドタイプでの差し方の違いはあるものの、オイルの種類に限らず同じです。自転車を逆さまにし、オイルが飛び散らないように、下に新聞紙などを敷いておきましょう。動画のようにペダルを回しチェーンにオイルをたっぷり差すようにしましょう。
差し方手順③チェーンだけでなく各駆動部にも
チェーンを1周ほどしたら余分な油をウェスなどで拭き取りましょう。チェーンだけでなくシフターの駆動部分や、ブレーキの駆動部分にも使えます。ブレーキの下部分にさす場合は、オイルがブレーキシューにかからないように注意しましょう。
差し方手順④オイルが浸透するまで待つ
オイルを注油した後は、オイルがしっかりと浸透するまで、1時間程度は待ちましょう。オイルがしっかりと浸透すれば、注油は完了です。
最後に
いかがでしたでしょうか。自転車のチェーンメンテナンスは一定の頻度で適切に行えば、チェーンの寿命が伸びるだけでなく、快適な自転車走行が長く楽しめます。ぜひここで紹介したチェーンオイルを使って、適切なメンテナンスを行い、サイクリングや通勤・通学での自転車走行を快適に過ごしてくださいね。
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