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絶品高級魚「スマ」ってどんな魚?その特徴や釣り方・食べ方まで解説!

「スマ」と聞いてこの後に続く魚の名前が思い浮かんだ方は結構なお魚通です。今回ご紹介する魚は通称「スマガツオ」です。「全身トロ」と称され、マグロの代替えに!と養殖魚としても大注目。釣ってよし、食べてなおよし、そんな「スマ」の魅力を余すことなくご紹介します。
更新: 2023年12月10日
myutoma
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絶品高級魚「スマ」ってどんな魚?

ところ変われば魚の呼び名が変わります。「スマ」「スマガツオ」「ヤイト」「ホシガツオ」その呼び名も様々。当然、漁獲される時期、旬やおいしい食べ方と料理の方法も様々な魚です。そんな「スマ」の特徴を一つずつ見ていきましょう。

「スマ」はカツオなの?

魚の呼び名は様々あります。日本近海に生息する魚界のトップに君臨する「クロマグロ」。そんな有名な魚でも「ホンマグロ」や「クロ」といった通称で呼ばれ一般に流通しています。
では、今回ご紹介する「スマ」。カツオに酷似しているから「スマガツオ」ではありません。正式な標準和名は「スマ」なのです。
 

学術的な分類と呼び名

学術的には、「スズキ目」「サバ亜目」「サバ科」「スマ属」の「スマ」であり、類似する「カツオ属」や「マグロ属」とも異なる魚として分類されています。ただ、流通する中で一般的な名称は関西では「スマ」、関東では画像のように「スマガツオ」として呼ばれることが多い魚です。

「スマ」の抑えておくべき基本情報

比較的温暖な海に生息する魚「スマ」。大きさも大きなものでは1mに迫り、その重量も5キロをゆうに超えるサイズにまで成長します。また行動範囲は画像のようなカンパチやハチビキなど根の付近を中心に回遊する魚と回遊範囲が重なります。それでは、そんな「スマ」の分布など基本情報を見ていきましょう。

「スマ」の魚体上の特徴

最も特徴的なのが胸鰭の下にある黒い点。星のようにも見えることから「ホシガツオ」と呼ぶ地域もあります。

「スマ」の分布

温暖な黒潮にのり、太平洋沿岸部に広く分布しています。漁獲の北限は関東の太平洋沿岸部までとされており、近年の海水温上昇により東日本方面でも多く漁獲され、一般に流通するようになりました。

「ホンガツオ」のように大きな群れで沿岸部に接近することはなく、当然、漁獲量も少なくなります。一方で黒潮の接岸する季節には、西日本を中心にごく近いエリアにも接近するため、磯や堤防からでも釣り上げることができ、身近な高級魚として高い人気を誇っています。

養殖魚としての「スマ」①

近年では良質な身として注目されるとともに、身質がマグロに近くその代替えとして期待されています。まだ、全国の販売店に出荷できるほどの水揚げ量ではありませんが、確実にその養殖研究は進んでいます。近い将来安定した値段で全身トロの「スマ」を口にできる日がくるかもしれません。

養殖魚としての「スマ」②

養殖の盛んな愛媛県ではそんな「スマ」の養殖研究を愛媛大学と共同で行い成功。「媛貴海」としてブランド化し出荷しています。また、同じく養殖が盛んな和歌山県でも「スマ」の完全養殖に成功しました。

「スマ」の市場価値

タイトルにもあるように絶品高級魚として名高い「スマ」。脂の乗りが良く、漁獲場所や季節によってはマグロを凌ぐのでは?とささやかれるほどの身質と味をもつ魚です。

季節にもよりますが、当然ながらその市場価値も高くなっています。1キロ2000円を超す高値になることもあります。赤いダイヤモンドと称されるアカムツも、産地や季節にもよりますが1キロあたり1000円後半から2000円台が一般的な市場価格ですから、その価格に迫る高級魚だということがお分かりいただけるかと思います。

「スマ」の旬


一般的に初秋から春にかけてが旬と言われています。秋にかけて水温が低下すると脂肪を沢山蓄えます。もちろん、秋にかけてはエサも豊富ですから体高も増し、晩秋から初冬にかけ丸々と太った旬な「スマ」に成長します。

その丸々と太った「スマ」はマグロの大トロに迫る脂ののりです。脂は白みを増し、鮮やかなピンクの身に乗り移ります。お醤油にふわーっと一瞬にして脂が広がった刺身を口にできる季節が正真正銘の旬と呼べるでしょう。

絶品高級魚「スマ」の釣り方

絶品高級魚「スマ」のルアー釣り

「スマ」に限らず青物をはじめとする回遊魚には、広範囲をテンポよく探れるメタルジグを使った釣りが効果的です。また、黒潮が洗う地磯や沖磯などで釣りをする場合は、水面を泳ぐトップウォータープラグに反応を示すことがあり、とてもスリリングな釣りを楽しむことが出来るのもこの釣りの魅力です。

小型の「スマ」を堤防から釣る場合と、重量のある大型「スマ」を釣る道具は当然異なります。その具体的な道具を確認しましょう。

旬の釣り「ショアジギ」で「スマ」を釣る

「スマ」が群れで接岸した場合には、堤防から小型のメタルジグを使いお手軽に「スマ」を釣り上げることができます。高活性の場合には、画像のように1つのメタルジグに2匹の魚が食いついてくることもあります。

旬の釣り「ショアジギ」でライトに楽しむ道具

ロッド(竿)は、ショアジギング専用のものがベストですが、8フィートから9フィート前後の少し固めのシーバスロッドでも代用が可能です。

リールは、小型のスピニングリールを使用します。番数はダイワであれば2500番かもしくは3000番のリールに、ライン(糸)は1.5号を200m以上巻けば問題ありません。

メタルジグ(ルアー・疑似餌)は、20グラムから40グラムのものを2,3個購入しましょう。

旬の釣り「ショアジギ」で大型「スマ」を狙う

大型の「スマ」をショアジギで釣り上げるためには、ライトな道具では釣り上げることはできません。画像のように、10フィート前後のロッドに4500番以上の大型スピニングリールが必要です。ラインも3号以上の太いラインを使用します。

メタルジグは、60グラムから80グラムを基本に、潮の流れが速ければさらに重たいメタルジグが必要になることもあります。また、画像のようなペンシルタイプのプラグに反応することもあります。

オフショアジギングで「スマ」を狙う


沖合での遊漁船からの釣りも楽しめます。岸からのジギング釣り(ショアジギ)同様、メタルジグを使うのが一般的です。根に着く青物としてメジャーなカンパチやヒラマサなどの大型回遊魚のゲストとして釣り上げることができます。狙う水深も季節や地形によりまちまちですが、浅いところでは10mから20m、深いところでは100m以上と幅広い層にメタルジグを通し誘う釣りです。
 

絶品高級魚「スマ」の餌釣り

堤防からの「スマ」の餌釣り

「スマ」は潮通しのよい場所を回遊し、効率的にえさを捕食します。当然ながら、磯際や堤防間際に回遊することは少ない魚です。ですから、その「スマ」をエサで釣る場合には、アミエビを使った遠投でのかご釣りが一般的です。その他には、スマが捕食するキビナゴやイワシ、コアジなどを別の仕掛けで釣り、それを餌にした泳がせ釣りでも釣り上げることができます。
 

遊漁船での「スマ」の餌釣り

ルアー釣り同様、沖合での遊漁船からの釣りも楽しめます。ムロアジの泳がせ釣りや、サビキ釣りの針に食いついたイワシなどをそのまま落とし込む、落とし込みサビキ釣りでも「スマ」を釣り上げることができます。

絶品高級魚「スマ」の人気沖釣りスポット

東の伊豆諸島


関東近県に居住する方であれば、「スマ」を狙える時期やポイントは限られてしまいます。その少ないポイントしてあげられるのが黒潮の通り道、伊豆諸島及び小笠原諸島近海です。

大きな群れをつくらない絶対数の少ない「スマ」ですから、当然専門で狙う船はほとんどありません。ですから、大型青物のカンパチやヒラマサをメインに狙い、そのゲストとして狙いましょう。その他にも、浅場の根魚や五目釣りでのサビキ釣りなどでもかかることがありますので挑戦してみてください。

西の玄海・響灘


西日本方面であれば、太平洋側の和歌山県や高知県、さらには鹿児島沖を中心に、日本海側でも玄界灘や響灘周辺の海域も「スマ」を狙える好漁場となっています。釣り方は関東と同じで、最近ではメタルジグをスローに動かすスローピッチジャークを駆使し、それ専用のメタルジグで狙うジギングスタイルも人気です。

絶品高級魚「スマ」の人気磯・堤防釣りスポット

「スマ」を釣るなら八丈島

数多くの大型の回遊魚が磯や堤防から釣れると言えば東京は伊豆諸島の八丈島。東京羽田から飛行機を利用すれば僅か1時間ほどで到着。真っ青な黒潮が磯を走るように流れています。

特に黒潮の流れが安定する夏から秋にかけては「スマ」を狙うには絶好のシーズンです。餌釣りで、エサとなるムロアジを釣り、それを泳がせる「泳がせ釣り」が主流。堤防や磯でも足元から急深の地形のためルアー釣りでは、メタルジグを使ってのショアジギングでの釣りになります。
 

「スマ」だけではない高級ターゲット

狙えるターゲットも幅が広く「スマ」だけではなく、ヒラマサ、カンパチ、シマアジなども釣ることができます。豊富な魚種だけではなく、サイズがまた魅力的。10キロ、20キロを越す大物も回遊しているだけに油断してはいけません。とても夢のあるフィールドです。

絶品高級魚「スマ」は刺身が一番の美味!アレンジレシピ①

旬の「スマ」をおいしくいただくための料理はたくさんありますが、やはり一番は刺身でしょう。新鮮で脂ののった魚だからこそ、この食べ方が一番しっくりくるはずです。

旬の時期には全身トロと称される身質。シンプルにわさび醤油で頂けば魚本来の甘みが一番わかります。

絶品高級魚「スマ」は刺身が一番の美味!アレンジレシピ②

シンプルな刺身も普段の食べ方とは違う薬味をのせればまた新しい味の発見に繋がります。薬味はシソの実、小葱、ショウガがおすすめです。

血合いが苦手という方でもこの食べ方なら大丈夫です。ショウガとねぎの薬味をきかせ、少し甘めの刺身醤油で頂けば、血合いもおいしい脂を包み込むいいアクセントになります。

絶品高級魚「スマ」は刺身が一番の美味!アレンジレシピ③

「スマ」の炙りやたたきも「スマ」本来の味わい深さを引き出すアレンジレシピです。

皮身に脂とうまみが凝縮されています。旬を迎えた「スマ」はバーナーであぶると良質な脂がしたたり落ちます。おいしい脂が焦げた香ばしい香りをあぶりの刺身で頂けば、本当に口の中でとろけていきます。食べ方を選ぶのに苦労しないのが「スマ」の素晴らしさです。

絶品高級魚「スマ」は刺身が一番の美味!アレンジレシピ④

ホンガツオのおいしい食べ方として定番の土佐づくり。そのまま「スマ」にかえても何の違和感も覚えない安定のおいしさが魅力です。


「スマ」のたたきに薬味として、ミョウガ、小葱、ミツバなどの香味野菜をのせポン酢でさっぱりと頂くレシピ。「スマ」のうまみとポン酢と香味野菜のさっぱりさがマッチした極上の食べ方です。

絶品高級魚「スマ」の厳選料理①

「スマ」の煮つけ。こちらも「スマ」のうまみを引き出す料理としては王道のレシピです。

生でもおいしくいただける「スマ」ですが、火を通す料理にも相性がいいのです。特に煮つけでは大変に良い出汁がでて、一緒に煮つける野菜にそのうまみが染み込み何とも言えないおいしさになります。

絶品高級魚「スマ」の厳選料理②

「スマ」のユッケ。知る人ぞ知る赤身の強い魚をおいしくいただく王道レシピです。

血合いの多い「スマ」の切り身をたたき、ごま油や塩、お好みで専用ダレなどで味付けをします。その上に黄身をのせれば完成します。「スマ」の上質な脂と血合いのうまみがごま油の香ばしさとマッチ。濃厚な黄身も絡み合い「お肉では?」と疑いたくなるほどのうまみが醸し出される料理です。

絶品高級魚「スマ」の厳選料理③

「スマ」のたたき使ったフレッシュサラダ。このサラダもいろどりやソースを変えればバリエーションは無限に広がるレシピです。

「スマ」のたたきにトマトやアボカド、さらにはミョウガなどの香味野菜もミックスしています。和洋の素材が良いバランスでまじり合い、いろどりが豊かで食欲をそそります。暑さがまだ残る季節にはもってこいの料理です。

絶品高級魚「スマ」を釣って、おいしく食べる!【まとめ】

出典: http://www.jf-ainan.or.jp/publics/index/104/

今まさに大注目の魚「スマ」についてまとめてみました。全身大トロ、というキャッチフレーズを武器に養殖業界にも大旋風を巻き起こしている魚です。まだ食べたことがない、なんてもったいない!養殖魚としての「スマ」も出回ってきたことですし、もっと「スマ」を楽しく釣って、おいしく食べてみませんか。
 

ショアジギやおいしい魚の情報が気になる方はこちらもチェック!

本文では伝えきれなかった内容の濃い釣り具の情報や釣り方の情報は下記を見ていただければ疑問もスッキリ解決できるはずです。
更には、これからの寒い時期にお勧めの「スマ」以外のおいしいお魚の紹介もリンクしておきましたので是非ご覧ください。