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アイゴとは?その釣り方と食べ方をご紹介!毒針の処理の仕方はどうする?

アイゴをご存知でしょうか?外道として釣れることがある魚で、食べると美味しいのですが、実は毒を持っているため扱いに注意が必要な魚です。今回はそんなアイゴの特徴や生態、毒に関して、釣り方、食べ方・料理のレシピなどをご紹介していきます!
更新: 2021年2月7日
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目次

アイゴとは?

アイゴとは、スズキ目アイゴ科に分類される海水魚です。基本的に暖かい海に生息している魚で、あまり知られていないマイナーな魚ですので、釣りをされていない方は知らない方が多いですよね。

釣りをされている方でも、問題点があるため釣っても食べないという方も多く、未利用魚の一面があります。今回はそんなアイゴの特徴や生態、味や旬、毒の扱い、釣り方、美味しい食べ方などをご紹介していきます!

アイゴの特徴

アイゴとは?

約30㎝ほどまで成長します。大人の手のひら二枚分よりもちょっと小さい程度ですね。画像のように平たい体付きをしており、種類によって色の違いはありますが、褐色などの暗い色をしています。

横縞や斑点模様も出るのですが、実はこの模様などは環境などによって変化します。また、生息地域によっても斑点の違いがありますね。唇は厚めですが口が小さく、可愛らしい顔つきをしています。

アイゴの名前の由来

漢字で書くと「藍子」、もしくは「阿乙呉」となります。これはアイヌ語から来たとされており、トゲがあることを示す「あい」と、魚を示す「ご」がくっついてアイゴとなったとされています。

後述しますが、トゲに毒を持っており、見た目以上に特徴的な部分だったので、トゲのある魚という意味の名前になったのでしょう。海外では「Fuscous spine foot」、または「Rabbitfish」と呼ばれています。

アイゴの地方名

全国的に生息している魚ですので、地方名も沢山あります。富山県ではイタイタ、長崎ではヤノウオ、熊本ではバリゴ、沖縄ではエーグワーなどと呼ばれたりしていますね。

他にも沢山の呼び方がありますが、トゲを持っていることが分かるイタイタやヤノウオなどは分かりやすいですよね。因みに、釣り人はバリゴと呼ぶことが多いのですが、このバリとは尿のことで、アイゴは尿のような匂いを持っていることが多いのでこの呼び方になっています。

アイゴの毒について

背ビレや腹ビレに鋭いトゲがあり、このトゲには毒があります。ですので、気をつけて触らないととても危険なのです。毒バリが刺さってしまうと酷い痛みに襲われ、数時間はかなり辛い時間が続き、その後もじわじわとした痛みが残る場合が多いですね。

死んでいても毒は有効ですので、死後時間が経った個体を触る際も注意が必要です。出来れば、間違って刺さってしまうことのないよう、釣りあげたらハサミで切っておきたいですね。

アイゴの生態

アイゴの生息分布と産地

生息しているのは西太平洋の熱帯・温帯海域や日本周辺、朝鮮半島周辺です。北海道には少なく、青森より南に行くと会える可能性が高まります。仲間ではありますが、沖縄のものはシモフリアイゴという別種扱いをされています。

海藻が沢山ある岩礁地帯やサンゴ礁を主に泳いでいますが、汽水域にもいることがあるため、意図せず釣れてしまうこともよくある魚ですね。産地は四国や九州などで、その地域に行くと見かけることが多くなります。


アイゴの産卵期と成長

産卵期は夏時期とされており、7~8月に産卵します。付着性の卵を産み、2日もしない内に小さな稚魚が生まれ、その後はプランクトンを食べながら大きくなっていきます。3㎝程度まで成長すると沿岸に集まり出し、海藻を主に食べて成長していきます。

秋時期になると、10㎝程度のアイゴの群れを見かけることが多くなりますね。海藻を主に食べる魚ですが、大きくなれば甲殻類なども捕食します。近年では、海藻を食べ過ぎることが問題になっていますね。

アイゴの味と旬

アイゴの味は?

気になる味ですが、歯ごたえのある白身をしており、刺身や煮付け、塩焼きなど、定番料理で美味しく食べられます。熱を通しても締まらないのが良いところですね。しかし、問題は臭いです。

とても臭い魚として知られており、内蔵が強烈な臭いを放ちますので、新鮮な内に、内蔵を傷つけないように丁寧に処理をしましょう。関東地方では臭いを嫌ってあまり食べられていませんが、臭いの処理さえ行えば美味しい魚です。

アイゴの旬は?

旬の時期は産卵期のあとの秋から冬時期とされています。旬になると脂が乗ってきますので、お刺身にしたくなりますよね。また、関西地方では卵巣や白子を好んで食す傾向があるため、旬の時期ではなく、産卵期前の時期が旬として扱われています。

実はこの卵巣や白子がとても美味ですので、旬時期の前でも楽しめる魚なのです。お刺身を楽しむか、卵巣・白子を楽しむかは好みによってきますね。

アイゴの釣り方①

アイゴ釣りの時期と場所

汽水域にも生息するような魚ですので、船に乗らなくても、磯場や堤防などから釣ることが出来ます。狙って釣っている方はあまりいませんので、他の魚を狙いながら、外道として釣れるのを楽しみにするのも良いかもしれませんね。

時期は特に定まっておらず、年間を通して釣れます。よく釣れるのは産卵期である7~8月とされており、大きな個体を狙っていく場合は冬時期がおすすめ。お近くの堤防から狙ってみましょう!

アイゴ釣りの方法

釣り方はフカセ釣りか、ウキフカセ釣りがおすすめです。この2つの釣り方の違いですが、まずフカセ釣りは仕掛けにウキを使わず、エサ・ハリなどの重さだけで仕掛けを沈めて釣る方法です。

ウキフカセ釣りは棒ウキを使って行う釣り方で、棒ウキは小さなアタリでも反応するのがポイント。円錐ウキを使用するとアタリがとりやすくなりますが、分かりにくくなるデメリットがあります。

アイゴの釣り方②

アイゴ釣りのタックル・仕掛け

ウキフカセ釣りで狙っていく場合は、5m・1.5号程度の磯竿と小型のスピニングリールを使用しましょう。道糸はナイロン3号程度、棒ウキが円錐ウキを使用して、仕掛けはチヌバリ2号程度を使うと良いでしょう。

クロダイ釣りの仕掛けと似ていますので、クロダイを狙いながら外道として釣れるのを待つのがおすすめです。餌は味噌ダンゴなどの練り餌を使うことが多いのですが、オキアミなどでも構いません。


アイゴ釣りのコツ

釣り方のコツは、小さなアタリを逃さないように、道糸を張り気味にしておくのがポイントです。ラインに違和感を感じたら、アタリなのか確かめる為に聞きアワセをしてみましょう。いざ釣れるとかなりの引きますので、釣り好きには大人気です。

特に大型個体となると、他の魚を凌ぐほどのパワーがあります。早めに釣り上げて、適切に処理をしましょう。

もし刺されてしまったら

アイゴ釣りで一番怖いのが、毒バリで刺されてしまうことです。なるべく早めにハサミでハリを取ってしまいましょう。もし刺されてしまった場合は、毒を口で吸いださず、患部を水で洗い流しましょう。

画像のようなポイズンリムーバーをお持ちであれば使います。水で洗ったら、毒を不活性化させる為に熱いお湯に1時間ほど漬けます。これを行うことで強い痛みがかなりおさまります。その後病院に行って手当てを受けて下さい。

アイゴの食べ方・さばき方

食べ方・さばき方動画

こちらの動画ではさばき方を実演して紹介しています。まずは危険な毒バリをハサミで切り取ってから、内蔵を出していきましょう。頭に包丁を入れて、内蔵と一緒に取り外します。中を綺麗に洗ってから水気を拭き取り、骨に沿って三枚おろしにしていきます。

三枚おろしにしたら腹骨をすいて、皮をはいだら下処理完了です。その後は調理方法に合わせて処理していきましょう。お刺身にする場合は血合い骨も切り取ります。

美味しいアイゴの選び方

あまりスーパーで選ぶ機会はない魚ですが、もしも選ぶ機会がある場合は、なるべく美味しいものを選びたいですよね。新鮮なものは明るい色合いをしていることが多く、鮮度が下がるほど暗くくすんでいきます。また、鮮度が落ちるほど目がよどみますので、目が綺麗なものを選ぶと良いでしょう。

アイゴの料理レシピ①

調理・料理レシピ①刺身

おすすめの調理・料理レシピ1個目は「刺身」です。釣りあげたばかりで新鮮なものは、まずはお刺身にしたいですよね!歯ごたえのある身ですので、薄造りにするのがおすすめです。

鮮度が落ちると若干の臭みを感じることがありますので、そういった場合は調味料でカバーするのが良いですね。もしそれでも臭みを感じるようであれば、サク状態まで下処理したものをペーパータオルで巻き、冷蔵庫に20分ほど置いてから刺身にすると緩和されます。

調理・料理レシピ②煮つけ

おすすめの調理・料理レシピ2個目は「煮つけ」です。定番の食べ方であり、おすすめです。内蔵に臭みがあるのですが、この内蔵も実は美味しく、内蔵ごと煮つけてしまう地域もありますね。

臭いが気になる方は内蔵をとり、チャレンジしてみたい方は内蔵をとらずに煮つけてみましょう。身離れが良いので食べやすく、カワハギに似ていると言われることもあります。

アイゴの料理レシピ②熱調理

調理・料理レシピ③まーす煮


おすすめの調理・料理レシピ3個目は「まーす煮」です。まーすとは沖縄での塩のことで、塩煮ということですね。作り方はとてもシンプルで、塩・昆布・お酒を入れた鍋で強火で煮るだけです。味の濃さは好みがありますので、様子を見て調節しましょう。画像左上のように、一緒にお豆腐を入れて煮ることが多く、このお豆腐が非常に美味とされています。

調理・料理レシピ④干物・一夜干し

おすすめの調理・料理レシピ4個目は「干物・一夜干し」です。こちらも定番の食べ方ではありますが、本格的な干物にするとなると大変ですので、一夜干しにチャレンジしてみましょう!

開きを作って塩をすりこみ、一晩寝かせるだけで完成です。風が無い場所ですと乾きませんので、扇風機を使うと良いでしょう。完全に乾ききる必要はありませんので、粗方乾いたと感じたら焼いて食べましょう。

調理・料理レシピ⑤塩焼き

おすすめの調理・料理レシピ5個目は「塩焼き」です。最もオーソドックスな食べ方ですが、臭いを感じることもありますので、下処理をしっかり行いましょう。

処理をしても皮に臭いが残ることが多いので、その場合は柑橘類の汁を絞って誤魔化すのがおすすめです。味は非常に美味ですが、ジューシーな魚ではなく、ちょっとパサっとしているのがポイントですね。

まとめ: アイゴとは?

今回の「アイゴとは?その釣り方と食べ方をご紹介!毒針の処理の仕方はどうする?」はいかがでしたでしょうか?特徴・生態や釣り方、美味しい食べ方などをご紹介させて頂きましたが、臭いや毒など個性の強い魚でしたよね。

釣っても食べない方も多いのですが、実は美味しい魚ですので、下処理をしっかり行って食べてみましょう!毒の痛みは強烈ですので、くれぐれも扱いにはご注意下さい。

アイゴが気になる方はこちらもチェック!

今回はアイゴについて解説させて頂きましたが、他にも魚・釣りに関する記事が沢山あります。気になる方は是非チェックしてみて下さい。