毒魚の存在に注意!堤防釣りにも現れる!
近年増加!毒魚の存在!
堤防釣り、磯で皆さんは楽しく釣りをしていることでしょう。しかし、そんな楽しい時間を一瞬でぶち壊してしまうかもしれない存在の魚たちがいます。毒のある魚、つまりは毒魚ですね。毒魚は様々な魚種が日本、世界で生息しています。毒の種類も魚によって様々なものとなっています。今回は、海に潜む代表的な毒のある魚たちについてお話していこうと思います。
毒魚の種類は様々!触るのが危険な魚がいる!?
触るな危険!棘やヒレに毒のある魚たち
魚の持つ毒の種類は、様々なものがあります。その中でも、触るのが危険な毒魚たちについてお話しましょう。日本に生息している魚の中で、ヒレに毒を持つ魚、毒針を持っている魚などが、実はかなりの数生息しているのをご存知でしょうか。後ほど詳しく魚種ごとに説明しますが、特に堤防や磯での釣りでお目にかかる代表的な毒魚は、ハオコゼやオニオコゼ、ゴンズイ、アイゴなどの魚種になるでしょう。これらの代表的な毒魚たちは、体の一部(触ることのできる部分)に毒のある魚になります。魚によって、毒の強弱はありますが、触るのはかなり危険です。
実は、根魚も毒魚だった!?
根魚すべてがというわけではありませんが、最も代表的な種類の魚である、メバルやカサゴといった魚種のヒレにも、実は微量ではありますが、毒があるということなのです。背びれに刺さって、若干手がしびれたという経験のある方は少なくないかと思います。これが、微量の毒によるダメージなのです。ほかの毒魚に比べるとささいなことなので、ある程度時間が立てば、しびれもやみます。とはいえ、背びれに触れることの無いように、気を付けるようにしましょう。
毒魚、ハオコゼの危険性とは!?
毒魚、ハオコゼの生態
ハオコゼという魚は、毒魚の代表格筆頭ですね。北海道、沖縄を除く日本列島に生息しています。カサゴと似たフォルムをしていますが、頭から前に出張った背びれがカサゴと異なり、見分けはつくかと思われます。生息場所は、堤防のテトラなどの障害物周辺や、地磯などの浅めの岩礁体に生息しているのが良く見られます。ウキ釣り、胴付き釣り、穴釣り、投げ釣りなど、様々な釣りで外道として釣れることがある厄介な毒魚ですね。
毒魚、ハオコゼの毒の危険性と対処法
カサゴとは違い、毒針にさされると、刺された部分がパンパンに膨れ上がり、数日間痛みが続いてしまうようです。命に別状はないですが、痛みはかなりのものなので、細心の注意を払う必要があるでしょう。万が一刺さってしまった場合は、いち早く、きれいな水で洗い流し、すぐにお湯に患部をつけておきます。温度は42度以上がベストですね。釣りあげた際は、メゴチばさみでつかむなどして、触れないように心がけましょう。
毒魚、オニオコゼの危険性とは!?
毒魚、オニオコゼの生態
高級魚としても知られるオニオコゼですが、実は毒魚の代表格の種類の1つです。こちらも北海道、沖縄には生息せず、青森から九州の南岸で見られる魚です。堤防よりも磯などの岩礁体が多い地帯に生息します。磯のような岩礁体以外でも、ゴロタ石、砂泥地でも生息が見られ、周囲の環境に合わせ、擬態する魚です。サイズは30センチほどまで成長。毒を持っているのはやはり背びれになります。
毒魚、オニオコゼの毒の危険性と対処法
オニオコゼの毒の危険性は、同じくオコゼの種類である、ハオコゼをはるかに凌ぎます。それは猛毒というにふさわしい毒です。万が一背びれで刺されると、半日から1日中、激しい痛みに襲われることになります。症状が重い場合、吐き気や下痢、神経麻痺などを引き起こす場合もあります。とはいえ、この毒は弱点があります。それは、熱です。ハオコゼのケースと同じように、お湯に浸すことが重要になります。温度で言うと45度ほどがベストです。30分ほど浸せば、毒が急速に分解されると研究結果も出ているので、万が一の場合は、そのようにするように心がけましょう。
毒魚、ゴンズイの危険性とは!?
毒魚、ゴンズイの生態
こちらも外道でお馴染みの毒魚の代表格である、ゴンズイになります。生息地域は、関東から沖縄にかけての各地域になります。堤防釣り、磯釣りなど身近な釣りにたいてい付きまとう外道です。問題なのは、ハオコゼ同様、ファミリー釣りに代表であるサビキやちょい投げなどにかかりやすい外道であるということ。あまり釣りに触れない方々、特に子供たちは触ってしまう可能性が高いのです。また、夜釣りでは20センチほどの割と大きめのものもかかるので、さらに注意を高めておきましょう。
毒魚、ゴンズイの毒の危険性と対処法
ゴンズイの毒は、かなり強力で、ゴンズイ自体が死んでも毒は回り続けています。毒があるのは、背ビレと胸ビレです。基本的には、メゴチばさみや針外しを使えば、触ることなく対処することができます。刺された場合ですが、かなり強力な毒を持ち、軽く刺されただけで腫れあがり、激痛が襲います。刺された部分によっては、最悪死ぬ可能性もあるので、絶対にさされないよう注意しましょう。刺されてしまった場合の対処法ですが、こちらもいち早くお湯に浸すことが必要です。温度で言うと50度となかなかの高温。応急処置として浸した後、医師に診断してもらいましょう。
毒魚、アイゴの危険性とは!?
毒魚、アイゴの生態
チヌ以上の豪快な引きで、美味な魚の代表格としても知られているアイゴですが、ヒレに強力な毒針を持っています。アイゴは、北海道、九州を除く日本全土の海に生息しています。堤防でも釣れることはありますが、基本的には、磯やイカダから狙うのが主流となっています。秋から冬にかけて旬を迎える魚で、スーパーでも売られることがある魚です。ビギナーが釣るのは、珍しい魚ではありますが、稀にサビキなどにもかかるため、注意が必要です。
毒魚、アイゴの毒の危険性と対処法
アイゴは、サイズを問わず強力な毒のある魚です。ヒレに毒を持っているため、絶対に障らないようにしましょう。アイゴの毒は、ハオコゼやゴンズイと同じくタンパク毒と呼ばれるものなので、万が一刺されると激痛が走り、患部がはれ上がります。対処法としては、基本的に同じで、45度ほどの熱いお湯に患部をつけておくことです。命にかかわることはないでしょうが、応急処置後は、医師の診断を受けるようにしましょう。
毒魚、ミノカサゴの危険性とは!?
毒魚、ミノカサゴの生態
ミノカサゴは、北海道南部から全国的に生息する体色が鮮やかな魚です。生息範囲は広いものの、毎度のようにお目にかかるような毒魚ではありません。ミノカサゴは、細かく分けると12種類日本に生息しております。堤防や磯釣り共に、なかなか釣れない魚なので、毒魚であるということを知らない人も少なくないです。なので、特に覚えておいてほしい毒魚の一種ですね。
毒魚、ミノカサゴの毒の危険性と対処法
ミノカサゴは、背びれ、腹びれ、尾びれに針のような強力な毒針を隠し持っています。一応、ハオコゼやゴンズイなどと同じタンパク毒といわれていますが、詳細は不明ということのようです。毒針に刺されてしまうと、刺された患部が赤く膨れ上がり、激しい痛みに襲われます。重度の場合、嘔吐や下痢、頭痛といった症状も出てしまうようです。対処法としては、真水にさらし、毒針があれば慎重に抜きます。その後、45度ほどのお湯に1時間ぐらい浸しましょう。その後、医師の診断を受けるようにしてください。
毒を持つ生物!ウミケムシの危険性とは!?
毒をもつ生物、ウミケムシの生態
ウミケムシは、本州の中部以南、太平洋南西部に生息している海の生物になります。海に潜む毛虫のような生物なので、そのまま海毛虫ですね。種類としては様々ですが、どれもたわしのような毛が出ているのが特徴です。堤防や地磯からの投げ釣りなどでかかることが多く、面倒な外道としても有名ですね。見た目ゆえに、あまり触りたがる人もいませんが、毒のある生物なので、触るのはやめておきましょう。
毒を持つ生物、ウミケムシの毒の危険性と対処法
ウミケムシを触ってしまうと、針に刺さった部分は、赤く腫れあがって激痛が走ります。長ければ、痛みは1週間を超えることさえあるので、基本的には、絶対触れないようにしましょう。刺された後、毒針が抜け、刺さったままになると、症状が長引く恐れがあります。刺されてしまった後の対処法ですが、まず、毒針を引き抜くことが先決なので、ガムテープやセロハンテープで見える範囲は引き抜きましょう。その後、真水できれいに洗います。その後医師の診断を受けるようにしましょう。
毒をもつ生物!ヒョウモンダコの危険性とは!?
毒をもつ生物、ヒョウモンダコの生態
近年、増加傾向にある毒のあるタコ、ヒョウモンダコも要注意生物の1つです。基本的には、小笠原諸島や南西諸島に生息しているのみでしたが、ここ最近の温暖化の影響で、生息範囲が拡大し、様々な場所で被害を出しています。堤防、磯からのタコ釣りをすると、このヒョウモンダコがかかるというケースが多いのです。ぱっと見は、マダコのように思えるようで、触ってしまって毒針にやられるというのが多いようですね。よく見ると体色がやや鮮やかな模様があるので、そのあたりで見分けるようにしましょう。
毒を持つ生物、ヒョウモンダコの毒の危険性と対処法
ヒョウモンダコの毒は、他の毒魚たちと比べ物にならない量の毒を持っています。分かりやすい例でいうと、青酸カリのおよそ1000倍というのですから驚きです。このヒョウモンダコは、後ほど説明するフグの毒であるテトロドキシンと呼ばれる毒のほかに、パパロトキシンと呼ばれる毒も併せ持っています。人間が噛まれると呼吸困難に陥り、最悪の場合死を引き起こす恐ろしい毒です。対処法としては、救急車を使ってでも、すぐに病院へ向かいましょう。人工呼吸や心臓マッサージも状況によっては必要となります。24時間をすぎれば、対外に毒が排出される毒のようなので、24時間耐えることができるかというとてつもない戦いになります。
毒をもつ生物!アカエイの危険性とは!?
毒をもつ生物、アカエイの生態
水族館でも見たことがある方も多いかと思いますが、海釣りの外道として、アカエイがかかることは、意外と多いです。磯釣りではあまり見かけませんが、汽水域や河口付近をはじめ、アカエイが堤防に押し寄せることがあるので、意外と釣れる外道なのです。生息地は北海道南部から沖縄に至るほぼ日本全土の海ですね。アカエイを引き上げること自体なかなかしんどいので、仕掛けごと引きちぎれるケースも少なくありません。もし引き上げた際には、ぶんぶん振り回す尾びれの毒針に注意しましょう。
毒を持つ生物、アカエイの毒の危険性と対処法
尾びれの毒針には、強力なタンパク毒が含まれており、刺されると激痛や嘔吐、頭痛や意識障害を引き起こす可能性があります。釣り人によっては、尾びれを切り落としてリリースされている方もいるため、引き上げたエイに尾がないこともしばしばあります。もし刺されてしまった場合の対処法ですが、タンパク毒なので、真水にさらした後、45度以上のお湯に1時間ほど浸すことが必要です。その後、医師の診断を受けるようにしましょう。
毒魚に触れるための道具とは!?
毒を持つ部位を避けて、針を外そう!
基本的に、毒魚はサイズによって話は変わりますが、直接触らなければよいのです。なので、メゴチばさみやフィッシンググリップ、針外しなどの道具を利用して、毒のある部位を避けましょう。もし、毒魚を持ち帰る場合には、毒のある部位をハサミで切り落とすようにしましょう。暴れる可能性があるので、メゴチばさみなどで抑えつつ、毒のある部位を切り落とすのが良いでしょう。
毒魚の種類は様々!食べるのが危険な魚がいる!?
食べるな危険!体中に毒のある魚たち
釣り人なら1度は思ったことがあると思います。なんでフグは釣ったのに逃がすんだろうと。それは、フグも毒を持つ魚だからなのです。でも触っても膨らむぐらいで、歯が危険というぐらいしか聞いたことないなんて思われるかもしれません。基本的に、釣りをするだけなら問題ありません。しかし、食用としてはかなり危ない魚なのです。そんな体内に毒を持つ魚についても触れていきましょう。
毒魚、クサフグの危険性とは!?
毒魚、クサフグの生態
堤防、磯、砂浜など場所を問わずに釣れる外道の代表格、それがクサフグです。サビキに胴付き、投げ釣りなどなどたいていの釣りでかかってくる外道です。クサフグは、北海道から沖縄までの日本全土で生息が確認されています。クサフグの驚くべき生態として、川への上る習性があるというものがあります。おそらく、寄生虫などを落とすために、淡水へ入り込むのではないかという話でまとまっているようですね。
毒魚、クサフグの毒の危険性と対処法
触るとまずいタイプの毒ではなく、食べるのがまずいタイプの毒を持っています。その毒こそ、さきほどヒョウモンダコに触ると分泌される毒の一つであるテトロドトキシンなのです。このテトロドキシンは、内臓や卵巣などに多く含まれているかなり危険な物質です。肉の部分も微量な毒があるため、食用としておすすめはできません。タンパク毒と違い、対処の仕様がないため、あまり触れるべきでない毒だということはいわせていただきます。症状としては、しびれや吐き気、けいれんを起こし、最悪の場合、呼吸が止まり死ぬことになります。もし口にしたい場合は、調理師にお願いするようにしましょう。
毒魚、シガテラ毒を持つ魚の危険性とは!?
毒魚、志賀寺毒を持つ魚の生態
このシガテラ毒とよばれる毒を持つ魚は、日本全土の海に生息するわけではありません。基本的に、温暖な気候のある場所、日本では沖縄周辺に多く生息しています。代表的な魚は、オニカマス(バラクーダ)やロウニンアジ(GT)、カスミアジなど温暖な気候の海に生息している独特な魚たちです。分かりやすく言うと、シガテラ毒というのは、プランクトンの毒素にやられた魚を捕食した魚がかかる食中毒です。故に、その食中毒にかかっている魚は食べるのはやめてくれということですね。絶対にその魚にシガテラ毒があるかは不明ですが、基本的には食べるのをやめるのが賢明でしょう。
毒魚、シガテラ毒を持つ魚の危険性と対処法
このシガテラ毒を持つ魚を食べると、感覚のまひやめまい、頭痛や関節痛などを引き起こします。ドライアイスセンセーションとよばれるドライアイスに障ったような感覚に近い感覚を覚えるようにもなってしまいます。死亡率としては低いのは良いことですが、全快するまで、長い場合、1年以上の時間がかかることもある厄介な毒です。治療法も現在研究段階のため、基本的には、危なそうなものは食べることの無いようにしましょう。
毒魚には最善の注意を払い、釣りを楽しもう!
笑顔での釣りが悲劇に変わらないように!
今後、釣りをする際、または、魚を食べる際に今回、ご紹介させていただいた魚たちのことを思い出してほしいです。触るのが危険な毒を持つ魚たち、食べるのが危険な毒を持つ魚たちの双方ともにいえるのは、万が一のことがあると、楽しかった思い出のはずが、一瞬のうちに悲劇になってしまうということ。そうならないためにも、万が一の場合の対処法、触ると危険な魚は、触ることの無いように。食べることが危険な可能性のある魚は、基本的のはリリースするなどして、できるだけ食べることがないようにするのがベストです。楽しい釣りができるように注意しましょう。