ベランダをおしゃれにしたい
無機質で寂しいベランダ
ベランダといえばどういった光景を思い浮かべるでしょうか。憧れのイメージの場合は、植物を飾ってガーデンファニチャーを置き、リラックスできる場所という姿かもしれません。
現実的には集合住宅のベランダのイメージで、コンクリートづくりの床に汚れが染み付いたような姿を想像する人が多くいます。コンクリートがむき出しの無機質なベランダは、冷たく寂しい印象で居心地のよい場所とはいえないです。
屋根付きの半屋外だけの場所
一般的な集合住宅のベランダは、上記のような現実的イメージ通りの状態が多く、楽しむ空間としては活用されづらいです。屋根が付いていて半屋外にあたるため洗濯物を干すのに最適な場所となります。
それに生活スペースとは切り離された空間なので、使わない物を置いておくのにちょうどよいです。これらの目的だけに使われることから、ただ屋根付きで半屋外の場所といった認識になります。憧れのイメージを抱くことはないでしょう。
おしゃれに変えられるベランダ
説明してきたコンクリートづくりの無機質で寂しいベランダでは、おしゃれになり得ないと思われがちです。でも何かしらの手を加えることで、おしゃれに変えられます。理想としている姿にもよりますが、憧れのイメージに近づけることが可能です。
単なる屋根付きの半屋外の場所と思っていたベランダが、おしゃれで居心地のよい部屋の一部になります。せっかくの居住スペースなので、無駄にせず有効活用していきましょう。
ベランダでガーデニングを楽しめる
集合住宅に住んでいると、やりたくでもできないことが出てくるものです。そのうちのひとつにガーデニングが挙げられます。観葉植物など管理が簡単な種類は室内でも育てられますが、多くの草花は屋外でないと難しいです。
それに屋外でこそ草花を管理し鑑賞する楽しみを味わえます。集合住宅では専有の庭がないため、ガーデニングをおこなえないと諦めていませんでしょうか。ベランダを活用すればガーデニングを楽しめます。
ウッドデッキでベランダが大変身
ベランダをおしゃれにする方法はさまざまありますが、おすすめなのはウッドデッキを敷くことです。ウッドデッキは木製の床のことになります。コンクリートの冷たく寂しい雰囲気が、木の温もりを感じられるように変わるでしょう。
それにベランダでは床が多くのスペースを占めているため、代わり映えが大きいです。また、木は植物との相性がよく、ベランダでおこなうガーデニングにもよくあいます。
敷くだけと簡単なウッドデッキ
施工が簡単なことも、ウッドデッキを敷く方法がおすすめという理由のひとつです。ベランダをウッドデッキへと変えるためには、いくつかのやり方があります。本格的な施工と、板状のタイプを敷くだけの方法です。
後者なら、ベランダの床の上にウッドデッキを敷くだけで、木材ならではの自然味がある雰囲気へと変えられるでしょう。ただしウッドデッキによっては、敷くためにいろいろな作業が必要となる場合もあります。
ウッドデッキの上ならリラックスできる
コンクリートの床の上は、夏は熱くて冬は冷たくなり、触り心地が悪いうえに汚れが目立ちます。そのため落ち着ける場所にはなりません。洗濯物を干したり物を置いたりする以外で、なるべくベランダには出ていたくないはずです。
でもウッドデッキならコンクリートに比べて、夏も冬も温度の変化は少なく、触り心地がよいことに加えて汚れが目立ちづらくなります。なのでリラックスできる場所になってくれることでしょう。
温度変化をおさえるウッドデッキ
コンクリートづくりのベランダは、夏は熱く冬は冷たくなると説明しました。これはベランダ上だけの話ではありません。ベランダは部屋と接しているため室内にも影響を与えます。そのため部屋の中にいてもベランダの温度の変化によって、夏は暑さが冬は寒さが増してしまいます。
ウッドデッキを敷いていれば、ベランダからの温度の影響をおさえられるので、コンクリートがむき出しの状態と比べて温度の変化が少なくなるはずです。
すのこで簡単DIY
ベランダをウッドデッキへと変えるためには、業者にリフォーム工事を依頼する方法を考えるかもしれません。業者による本格的な施工であれば、上質な素材を使った立派なウッドデッキが敷かれるでしょう。
高級感のある見た目で触り心地もよいうえに長持ちするはずです。でもその分、高額な費用がかかります。簡単に依頼できる額ではありません。それにほとんどの賃貸では、勝手なリフォーム工事が禁止されています。
DIYで安くウッドデッキを敷く
本格的な施工をしなくてもベランダをウッドデッキにできます。自分でベランダをリメイクするDIYなら、安く簡単に施工が可能です。工事というものではなくリメイクDIYとなり、気軽におこなえます。
これまでDIYをトライしたことがなくても問題ありません。それにもとのコンクリートづくりのベランダに対し、もとの状態へ戻すことが難しいような加工をほどこしたり、傷を付けたりするわけではないため賃貸でも実践できます。
ウッドデッキDIYにはすのこがおすすめ
DIYでベランダに敷くウッドデッキは、いろいろな種類があります。ウッドデッキとして完成されている商品であれば、ベランダの床へ敷くだけのため簡単ですが、やや高額になります。
木材を用意してウッドデッキを一からDIYする方法は、どんなベランダにもあわせられるものの制作が大変です。これらの中間にあたるすのこがおすすめで、少しの制作作業ですみますし、費用を安くおさえられます。
すのこを使ったウッドデッキのDIY方法は簡単です。すのこがすでにウッドデッキとして活用できる構造のため、少し手を加えるだけで完成します。すのこは木から作られているため、塗装も難しくありません。
木材は塗装によって印象が大きく変わります。イメージしている雰囲気にあわせた塗装をほどこせば、満足のいくおしゃれなベランダになることでしょう。
すのこのメリット・デメリット
メリット
費用をおさえてウッドデッキにできる
ベランダにすのこを敷いてウッドデッキにするメリットは多くあります。特に大きな利点は費用がおさえられることでしょう。おもな材料はすのこだけです。そこへいくつかの材料を加えますが、高額なものはありません。
それとすのこ自体も安く購入可能です。サイズは小さいので多くの枚数を必要としますが、100均ショップでもすのこが販売されています。
ウッドデッキへのイメージチェンジが簡単
ウッドデッキがどういったものなのか、しばらく使ってみたい場合もあります。本格的に施工したり高価な敷くタイプのウッドデッキを購入したりすると、使い続けなければなりません。
もし必要がないと判断した場合でも、もとへ戻すのはもったいないためです。まずはすのこでウッドデッキを体験してみた方が失敗を防げます。
ウッドデッキの撤去が簡単
自分にとってウッドデッキの必要性がなかった場合、すのこなら簡単に撤去できます。あまり費用をかけずに施工できており解体が難しくないことから、ちゅうちょせずおこなえるはずです。
賃貸に住んでいる場合はいずれ引っ越すことになります。もとの状態に戻してから退去する必要があるので、ウッドデッキも撤去しないといけません。忙しい引っ越し作業に負担をかけることなく、すのこを処分可能です。
デメリット
すのこを使う方法に限らずですが、ウッドデッキにはデメリットもあります。これをあらかじめ知っておかないと、人によってはあとから大変な思いをしかねません。
寂しいベランダがおしゃれになるウッドデッキは、裏ではいろいろな管理が必要です。つまり維持するには多少なりとも手間がかかります。それでも理想のベランダへと近づけたい場合に、ウッドデッキを施工しましょう。
防水と防腐の対応が必要
ウッドデッキは木製の床なので木が素材になります。ベランダは屋根が付いていても、外気にさらされますし雨に濡れるものです。この状況の中に木材を置いていると、水分によって劣化し腐っていきます。
敷くタイプのウッドデッキ商品には、見た目は木製でも違う素材でできている種類があり、これは気にしなくて問題ないです。ただしすのこは確実に木なので、防水と防腐の対応をとらないといけません。
ウッドデッキの下は汚れやすい
すのこは木板を並べたもので、木板の間にすき間が空いている構造です。すのこをウッドデッキにすると、このすき間からもとのコンクリート床へゴミが入り込んでしまいます。ゴミがすぐにたまることから、ウッドデッキの下は汚れやすいスペースになるのです。
放置していると排水に悪影響がでるため、防水や防腐の対応をとっていても意味がなくなります。こまめに掃除をしてゴミをためないようにしましょう。
ウッドデッキの下はカビや虫が発生しやすい
防水や防腐の対応は、すのこのウッドデッキが劣化しないための処置です。防水や防腐の対応が完璧でも、ゴミはたまります。そういった場所はカビや虫に好環境です。
掃除をおこたると、カビや虫の発生につながるので気をつけてください。カビや虫によって、防水や防腐に関係なくすのこは劣化していきます。
ベランダにすのこを敷く際の注意点
隣の家に迷惑をかけない
ベランダにすのこを敷く際には、隣の家へ迷惑をかけないようにしましょう。ベランダの音はまわりにひびきやすいため、乱暴に設置すると騒音になります。これは新しく設置する時だけの問題ではなく、掃除をしたり防水や防腐の対応をとったりといった時にも該当することです。
避難通路の邪魔をしない
ベランダは隣の家との間に、避難通路の壁が立てられています。災害により避難する時この壁を破って移動するため、邪魔になるものをまわりへ置いてはいけません。すのこを敷いたことで避難通路をさえぎってしまわないか、先に確認しておきましょう。
排水に悪影響を与えない
すのこのウッドデッキを敷いていると、ゴミがたまると説明しました。そのままにしていれば排水が正常におこなわれず、水がたまっていきます。この水はゴミや汚れが混じっているため不衛生です。
防水や防腐の処理に関係なくすのこをダメにしてしまうばかりか、コンクリートにカビを発生させる原因になります。さらにあふれた水が、隣の家のベランダへ流れて迷惑をかけてしまいかねません。問題なく排水できるよう注意してください。
排水用の傾斜を考慮する
一見しただけでは分かりづらいですが、ベランダは斜めになっています。これは水を排水口へ誘導するための設計によるものです。斜めになっていることで、すのこを平らに敷けない場合があります。すのこの裏全面がフラットに床へ接している必要があるため、設置前にすのこへ手を加えてください。
ベランダをウッドデッキ化!すのこを使ったDIY方法
①計画
ウッドデッキの設置許可を得る
賃貸の場合はすのこのウッドデッキの作り方を考える前に、ベランダへ設置しても問題がないか確認しておきましょう。管理会社や大家さんなど所定の対応窓口に問い合わせ、許可を得てから始めてください。
ベランダの広さを測って図面を書く
すのこのウッドデッキの作り方として、まずはベランダの広さを計ります。広さが分かれば、必要なすのこのサイズや量を割り出すことが可能です。簡単にでもベランダの図面を書き、そこへサイズを記入していきましょう。
②準備
ベランダを片付ける
ベランダを物置代わりにしている人は多いことでしょう。物置とはいかないまでも何かしらの物を置いているなら、それらを片付けてください。これを機に使っていない物であれば処分してしまいましょう。ウッドデッキの上に物をのせることはしないため、片付ける物は置き場所がなくなります。
掃除してベランダをきれいにする
ベランダが何もない状態になったら、床をきれいに掃除していきます。ウッドデッキを敷いたあとも掃除はおこないますが、細かい部分までしっかり掃除できる機会は少ないです。床に汚れが一切なくなるまで磨くなどしましょう。
③材料
すのこは100均でも買える
ベランダの準備ができた次は材料をそろえます。主役のすのこは先に説明した通り、100均ショップで購入可能です。でもサイズが小さいため、ベランダの床全面へ敷くには向いていません。部分的なウッドデッキにするなら使えます。
大きなすのこはホームセンターにある
ベランダの床全面をウッドデッキにする場合は、ホームセンターで販売されている大きなサイズのすのこを用意しましょう。サイズだけでなく材質など種類が豊富です。図面を書く段階でイメージを固めておけば、適したすのこを選びやすくなります。
防水と防腐対策に適したすのこを選ぶ
すのこの中には防水と防腐の対応がとれたものがあります。さらに処置は必要ですが、劣化防止をより期待できるはずです。雨が入り込みやすいベランダの場合は、水分による劣化が早いため検討してみてください。
用途に最適なすのこに変える
100均ショップやホームセンターを探しまわっても、イメージにあうすのこが見つからない場合もあります。そういった時は、手に入るすのこを改良しましょう。解体してすき間を狭めるように組み立てるなど手間はかかりますが、納得のいくすのこを使えるようになるはずです。
④塗装
塗装は防水と防腐に役立つ
すのこはそのままの作り方でウッドデッキにするのではなく、先に塗装をほどこす必要があります。塗装によっておしゃれに仕上がりますし、防水と防腐に役立つので重要です。
すのこをサンドペーパーで研磨する
木材を塗装する前には、サンドペーパーで磨く作業をしないといけません。きれいに塗装できるうえ、触り心地がよくなります。広いベランダの床全面にすのこを敷く場合は、多くのすのこを研磨することになり大変です。サンダーなどの道具を活用してください。
目的にあった塗料を使う
塗料の種類は多く、仕上げたいウッドデッキのイメージにあったものを選ぶ必要があります。防水と防腐の効果があって簡単に塗装できるのは、ガーデンDIY向けの塗料です。すのこは木材なので木の風合いを表現したい場合は、オイルステインを使いましょう。防水と防腐のためにニスを上塗りしてください。
塗装後はよく乾かしてまた研磨する
すのこウッドデッキを含め、塗装した木材を使うDIYの基本的な作り方ですが、塗装後は十分に乾かさないといけません。完全に乾いたら、サンドペーパーで表面をならすように磨いて仕上げます。
⑤敷く
防水と防腐タイプのスポンジテープを貼る
すのこの塗装が終われば、あとは敷くだけの作り方ですむと思いがちですが、もうひと作業残っています。すのこの裏へ防水と防腐タイプのスポンジテープを貼ってください。
コンクリートの床へ直接すのこをのせておくと、すぐに劣化してしまうためです。それと斜めの床へ平らに置けるようになります。なお、すき間テープがよいでしょう。
すき間にはガーデン用の石を詰める
すのこを並べてウッドデッキの完成です。どうしても空いたスペースが発生することもあります。そのままだとコンクリートの床が見えてしまうため、空いたスペースに小石を敷き詰め隠してしまいましょう。
ベランダのすのこウッドデッキ実例3選
①移動スペースにすのこを敷く
段差があったり狭かったりするベランダでは、すのこを床全面に敷くことが難しい場合もあります。移動通路のみをウッドデッキにする方法がおすすめです。
②部分的
バランス感覚を必要としますが、居場所のみにすのこを敷く方法もあります。これだけでも居心地のよいベランダになることでしょう。
③使わなくなったすのこベッドを活用
処分予定のすのこベッドがあるなら、ベランダに敷いてウッドデッキにしてみてください。有効活用できます。
まとめ
寂しいベランダでもウッドデッキを敷けば、おしゃれな空間に変わります。すのこを使ったDIYなら費用をおさえて実践可能です。作り方は簡単で気軽におこなえます。デメリットをふまえたうえで、設置を検討してみてください。
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