手縫いで出来る!可愛い布ペンケース
毎日使う筆箱やポーチ、他の人と同じ市販のものでなく、自分だけのハンドメイド小物を手作りで作ってみたいと思いませんか。ファスナーの付け方が難いんじゃないかと思う人も多いようですね。でも、そんなことないんですよ。
手縫いの簡単なぬい方をマスターすれば、ミシンがなくても誰でも簡単に、ファスナー付きの筆箱やポーチなどかわいい小物が作れてしまいます。写真で詳しくご紹介していきますので、一緒にゆっくり可愛いハンドメイドの手縫いのペンケースを作っていきましょう。
手縫いでペンケースって作れるの?
初心者でもできます!
手縫いは、小学生のころにやった運針の授業以来なんて人もいるかも知れませんね。でも、そんな手縫いに慣れていない人でも、筆箱くらいの大きさのものなら、ファスナー付けの練習にはピッタリです。ポーチやペンケースなどの小さなものから、手縫いでのファスナー付けの練習をしていきましょうね。
はじめてでも簡単な方法がある
お裁縫に慣れている人でも、ミシン縫いでも「ファスナー付けは失敗してしまう」という人もいます。難しいと思われがちなポーチや筆箱などのファスナー付けですが、実は手縫いの方が加減ができるので簡単かも。(あくまでも個人的な意見です)また、ファスナー付けの方法にも、いくつかやり方があります。
今回は初めての方向けということで、簡単な方法をお教えします。こちらのファスナー付けは、手縫いだけでなくミシン縫いで縫うという人でも応用することができます。ファスナーつけのコツだけでも、ぜひ見ていってくださいね。
手作りペンケースの材料
必要なもの
まず、筆箱の外側になる布、内側になる布の2種類の布を用意します。また、筆箱などファスナーは、開け締めがやりやすいように「タブ」を付けると便利です。このタブにする綿テープも用意しましょう。
写真には映っていませんが、縫い目を隠す用のバイアステープ(幅広の綿テープでも代用可能)も必要です。もちろん、今回のレッスンには欠かせないファスナーも用意しましょう。ファスナーは100均などで売られている、安い薄いものの方がはじめての人には扱いやすいですし、手縫いしやすいです。
手縫いの布はどんなものがいいの?
手縫いしやすい布というものがあります。例えば、デニム生地のような分厚い布は、ミシンでも縫うのが大変。学校の家庭科でも、初心者向けの布とした推奨されているのが、「シーチング」や「ブロード」といった綿で薄手の布です。
筆箱やポーチを作るのには少し心もとない厚さですので、作るものを考えると"もう少し厚手の布"が良いでしょう。気に入った柄で選ぶという手もあります。ハンドメイドで可愛いポーチを手作りするならば、やはり可愛いものを作りたいですよね。また表布と内布の組み合わせも気をつけましょう。
手作りペンケースに使う道具
材料の他に用意するもの
手縫いの筆箱の作り方は、いたってシンプルな道具で作ることができます。針と糸、針は縫い針とまち針の両方をそろえてくださいね。まち針なしでも作ることができますが、初めてポーチ作りを手縫いでするという人は、きちんとまち針で抑えてから縫うのがおすすめ。
塗っているうちに布同士がズレずに、せっかく塗った縫い目をほどいて、もう一度やり直し…なんてことも少なくなります。そのほか、布をカットする用のハサミ、糸をカットする用のハサミ、布やテープの長さをはかるものさしを使います。
おすすめの手縫い道具
最近は100均でどれもてにはいります。でも、使いやすさを考えてアドバイスをするなら、しっかりとしたメーカー品が絶対におすすめです。100均のものは、ちょっと使うには良いですが、使っていくうちに不満がでてくることが多いです。そのほか、手縫いで一番きをつけたいのは糸選び。
手縫いに向かない糸向く糸
使っていけないのはミシン糸。手縫い糸とは糸の撚り方向が違うので、縫っているうちに糸の撚りがとけて切れてしまいます。できあがり作品の丈夫さも左右します。手縫い糸、それもポーチなど丈夫に作りたいものには、パッチワーク用の蝋引きのしっかりとした撚りのきついものが、作った後からも縫った糸が切れにくくおすすめです。
自作ペンケースの作り方①
布をカットする
まずは使う材料(布やテープなど)をカットするところからはじめましょう。今回、筆者が作った筆箱のサイズは、約18センチ×9センチ。布のサイズは縫い代込みで20.5センチ×20.5センチの正方形にカットしました。
内側になる用の布も同じ大きさでカットしておきましょう。こちらには、約1.5センチの縫い代がついています。縫い代にしては、多めな寸法をとってあります。塗った後、余分な多すぎる縫い代は、布用ハサミで綺麗にカットして、仕上がりを綺麗にする目的です。
自作ペンケースの作り方②
布のセットの仕方
同じサイズにカットした、表布と内側用の布。それぞれ内側が、布の裏面になるようにセットします。柄や方向がある布の場合は、不自然にならないよう気をつけて2枚の布をセットしてください。
自作ペンケースの作り方③
ファスナーと布を仮止め
簡単な手作りファスナー付けの方法をご紹介しましょう。ここで注意するのは、ファスナーの表面と、表布の表面が内側で合わされるようにセットすること。
ファスナーの向きを間違えてしまうと、せっかく塗ったのにファスナーが開けない!ということになってしまいますよ。まずは、角からしっかりとまち針で留め付けていきます。サイズが心配という人は、布に縫う場所を書いておいても良いでしょう。
時間がたつと消えるペンがおすすめ
今回使用していないので、道具のところで紹介していませんが、布への線を引くのなら「時間がたつと消えるチャコペンシル」がおすすめです。洗濯するようなハンドメイド作品ならば、普通のチャコペンシルでも良いのですが、筆箱は洗濯しませんので、時間経過で消えるようなチャコペンにしましょう。
ファスナーは余らせるのがコツ
ファスナーの長さは、ハンドメイドショップによっては金具をつけかえて長さを変えてくれるところもあります。でも、今回は金具を付け替えずに簡単な方法で仕上げます。
横が20.5センチあるので、それ以上の長さのファスナーを用意して頭側と片方を合わせ、もう片側は余らせておきましょう。あとでこの余ったファスナー処理の仕方もご紹介します。
自作ペンケースの作り方④
手縫いのぬい方:半返し縫い
手縫いの方法は、ぞうきん縫いなどで学校でならった「なみ縫い」、半返しや本返しの「返し縫い」。直線を布2枚を縫い止めるぬい方はこのどちらかを選ぶことになるでしょう。
手縫い、しかもファスナーという、何度も開けしめして力が入る部分を縫うので、丈夫で切れにくい「半返し縫い」で縫いましょう。縫う場所は、ファスナーの中央くらいで織模様が変わっているところあたりです。
半返し縫いのぬい方動画
半返し縫いのぬい方は、なみ縫いの1目(布の表から針を差して、そのまま裏からまた針を表に戻してきた状態)でそのまま先に進まず、縫い目の半分くらいの場所にまた針を戻して差し、1目ずつ縫い進める方法です。学校でも習ったと思うのですが、やり方を忘れてしまった人は動画を参考にしてください。
自作ペンケースの作り方⑤
布と縫い代を抑える手縫い方法
先程のファスナー付けでファスナーとポーチなどの布は縫い付けられたことになりますが、このままだとファスナーの開け締めで布がファスナーに噛んでしまって、開け締めしにくくて仕方ありませんね。ファスナーと縫い代を抑えるステッチをしていきましょう。
ここも半返し縫いが綺麗
こちらの縫い方はなみ縫いでも良いです。面倒だと思う方や、半返し縫いが難しいと感じる、初心者の方はなみ縫いで目の感覚を揃えて縫いましょう。布を抑える目的と、表から見える部分だから、綺麗に揃った縫い目が欲しいです。
ミシン縫いのように揃えた縫い目にするには、先程と同じく半返し縫い(またはよりミシン縫いっぽく仕上がる「本返し縫い」)がおすすめです。
自作ペンケースの作り方⑥
円筒型にファスナーを仮止め
ファスナーの片側がつけられたら、もう片方も同じように縫い付けていきましょう。こちらも、まち針を打ちながら、丁寧に縫っていきましょう。
覚えておきたい!まち針の重要性
まち針を打つ手間を省きたいと思う方もいるでしょうが、全体的な手間を考えると、まち針をきちんと打ってから縫う方が早く、綺麗に仕上がります。しつけまでかける必要はありませんが、しつけの手間を省く意味でもまち針打ちは飛ばすことのできない行程です。
自作ペンケースの作り方⑦
やりやすいファスナーつけ
大きめなポーチなどなら、ここの部分も縫いやすいのですが、ペンケースは筒の直径が細くて、かなり縫いにくいと思います。このとき、写真のように、ファスナーを開いて縫うととても縫いやすくなるのでおすすめですよ。
自作ペンケースの作り方⑧
もう片方の縫い代を抑え縫いする
ファスナーを開いた方が縫いやすいのは、布抑えの意味でのステッチでも、特に感じることができるでしょう。開いてしまうと写真のように円筒ではなく、ほぼ平らな布と同じように扱うことができます。
縫い方は、片側と同じ縫い方で揃えます。なみ縫いで縫った方は、なみ縫いで。半返しで縫った方は半返しで。縫い目も、同じような針目にそろえると綺麗に仕上がります。
縫い直しするならこのタイミングで
布抑えのステッチを縫い終わったところです。ファスナーを元に戻すと、写真のような円筒形になります。だいぶ出来上がりの形に近くなってきましたね。
ステッチが気に入らない、形が崩れてしまっている。模様がうまくでていないなどなど…。気に入らないところがあったら、この状態で直しておきましょう。次に進むと、やり直そうとしても、縫い目をほどくのに大変になります。
自作ペンケースの作り方⑨
ペンケースに仕立てよう
ファスナー付けていくのと袋に仕立てるのが一緒に出来るので、もうこんなに進んだの?と知らずに進んできましたね。もう少しで手作りのペンケースができあがります。ワクワクしますね。可愛いペンケースの形が見えてきましたでしょうか。ここからは、筆箱の形に仕上げていきましょう。
余ったファスナーをカット
まずは、仕上げる前に余分なファスナーをカットします。ファスナーをカットした後は、ファスナーを開ききってしまうと、ファスナーの金具が取れてしまいます。縫いにくくて、ファスナーを開くこともありますが、開ききってしまわないよう注意してくださいね。
自作ペンケースの作り方⑩
タブを仮縫いする
この部分は、面倒だという人は飛ばしてしまっても構いません。ファスナーを使いやすくするためのタブを両側に付ける作業です。綿テープを使うと簡単です。
綿テープが手に入らないという方は、同じ布でテープ状のタブを作っても良いです。手間はかかりますが、材料費が節約できます。この後使用する、バイアステープを両端縫い合わせてテープ状にしても良いですね。
このタブ部分は、バイアステープで縫い代をくるむときに本縫いになります。ここでは、仮に止めておく縫い作業です。手縫いに自信がある方は、まち針で止めただけでバイアステープ縫いに進んでしまっても構いませんし、糸がもったいないという人は、しつけでも構いません。初心者の方は、きちんと縫った方が後が扱いやすくなるでしょう。
タブの寸法
順番が前後してしまいましたが、今回タブの長さは縫い代込みで6センチとしました。これを半分に折って使います。
自作ペンケースの作り方⑪
縫い代の始末
それでは、ペンケースに仕立てる縫いと一緒に、縫い代の始末もできる「バイアステープでくるむ方法」で仕上げていきましょう。写真のように、裏側から縫います。バイアステープのサイズは、両サイドに少し余るくらいでカットしましょう。
バイアステープでくるむ
バイアステープと、布を一緒に縫ったら、くるむ作業です。バイアステープの端は写真のように折り返して、くるんで縫います。これで内側も綺麗に仕上がります。
自作ペンケースの作り方⑫
目立たない縫い目で仕上げる
さらに綺麗に仕上げるために、くるんだ後の縫い方はまつり縫いで仕上げました。まつり縫いが苦手、難しいという方は、しっかり縫えていれば良いので、なみ縫いでもかまいません。でも、おすすめは「まつり縫い」ですので、この機会にまつり縫いもマスターしてしまいましょう。
目立たないまつり縫いのやり方動画
まつり縫いは、縫い目が目立たない便利な縫い方です。まつり縫いにもいくつかやり方があって、表に糸がでないまつり縫いは、スカートやズボンの裾上げなどにも使われる、覚えておくと手縫いが楽しくなる縫い方です。
自作ペンケースの作り方⑬
可愛い筆箱のできあがり!
円筒形の両側をバイアステープでくるみ縫って、表に返しましょう。写真のような可愛いハンドメイドの筆箱ができあがっています。上手にできたでしょうか。お疲れ様でした!
自作ペンケースを頑丈に作るには
接着芯を表布に貼る
ハンドメイドのペンケースやポーチを、もっとパリッとした硬めの布で作りたいという場合は、表布に「接着芯」を貼ると良いです。接着芯は手芸用品店で買うことができます。
布製と不織布のものがあり、厚みも色々。ペンケース用なら、布の接着芯で薄手のもので良いでしょう。縫い代にまで貼ると、ミシン縫いは良いのですが、手縫いだと縫うのに力が必要になってやりにくくなります。縫い代は外して、小さめに接着芯を貼るとよいですよ。
まとめ
可愛い筆箱を作っちゃおう!
手作りの手縫いの筆箱の作り方を、写真つきで詳しく説明してみました。いかがでしたでしょうか。「ファスナー付けって意外と簡単」と思われたのではないでしょうか。
縫い代の始末もバイアステープなどでくるんでしまうので必要ありません。はじめて作る、手縫いの筆箱の作り方にピッタリですよ。ぜひ、こちらの作り方からはじめてみてくださいね。お好みの可愛い布を選んだり、裏布に凝ってみたりと、自分だけのオリジナル要素を取り入れて可愛い筆箱にしてください。
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