検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

カスベって何?エイなの?絶品と噂の魚の生態と美味しい食べ方をご紹介!

カスべをご存知でしょうか?北海道の方言でエイのことを指しており、カスべ料理がよく食べられているのですが、エイを食べ方はあまり知られていませんよね。今回はそんなカスべの特徴や生態、味や旬、さばき方や料理レシピなどをご紹介していきます!
更新: 2023年3月27日
T・S
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

カスべとは?

カスべとは、主にガンギエイ科の魚を指した方言です。ガンギエイ科でなくとも、北海道ではエイ類をカスべと呼んでいますね。ガンギエイ科はメガネカスべやコモンカスベなど色々な種類があり、食用に使われているのは主に10種類ほどです。

エイの食べ方はエイヒレが浮かびますが、他にも色々な調理方法があります。今回はそんなカスべの特徴や生態、味や旬、さばき方や美味しい食べ方・料理レシピなどを詳しくご紹介していきます!

カスべの特徴

カスべ料理は色々とありますが、そもそもカスべって何だろうと思っている方が沢山いますよね。これは北海道の方言であり、エイのことです。エイは結構身近な存在で、エイヒレを食べたことがある方は多いはず。

エイヒレだけで販売されていることが多いですね。名前にカスべとついているエイも色々いますが、特に美味しいとされているエイはアカエイです。大きさは種類によって違い、50㎝から2mまで幅があります。

カスべの名前の由来

なぜカスべと呼ばれるようになったのか?それは、元々食用として重宝されておらず、また独特の臭みがあったため、「魚のカス」として扱われていたからなのです。

そこからカスべと呼ばれるようになったのですが、現在は調理方法が確立され、美味しく料理出来るようになり、多くの方に愛されるようになりました。臭みの取り方や調理の仕方は後述しましたので、是非参考にして料理してみて下さいね。

カスべの地方名

種類によって呼び方はさまざまあります。美味しいとされているアカエイであれば、エブタやエイガンチョ、イエタン、エエチャンチャン、マエノエブタ、マンドウなど、個性的な呼び方が沢山あります。

そもそもカスべという呼び方も地方名のようなもので、全国的に通じにくい呼び方ですね。食用であれば、エイかカスべと呼ばれていますので、この二つだけ覚えておけば問題ありません。

カスべの豆知識

昔は重宝されていなかったのですが、調理方法が確立されてからは愛されるようになり、その美味しさから「10月のカスベは嫁に食わすな」ということわざが出来たほどです。

これはとても美味しいので、嫁に食わすにはもったいないという意味ですね。他にも「嫁に食わすな」がつくことわざは沢山あります。また、実はフランス料理の定番食材であり、香草やバターを使っておしゃれに食べられている大事な食材でもあります。

カスべの生態

カスべの生息分布と産地

生息分布は広く、北海道全域から九州まで、日本中の海を泳いでいます。よくダイビングの映像でもエイは登場していますよね。浅い海から深い海まで泳いでおり、水深3m程度から800m程度の深さまで生息していると言われています。

種類によって住んでいる場所・深さは違いがありますが、大きな個体ほど深い場所を泳いでいるようです。

カスべの産卵期と成長

産卵期も種類によって違いがありますが、大体5月~8月あたりに産卵期を迎える種類が多いようです。卵胎生ですので、交尾をしてからお腹の中で稚魚が育ち、一度の産卵で5~10匹ほど産みます。

浅い海も泳いでいますので、夏あたりに海で遊んでいると、子供の個体が泳いでいるのを見かけることもありますね。

その後、砂にもぐって獲物をとりながら大きくなっていき、長いものであれば15年ほど生きます。中々長寿命ですよね。

カスべの主な種類

種類①メガネカスべ


有名なのが「メガネカスべ」です。こちらは真カスべとも呼ばれることがあり、とても美味しく評判の種類です。アカエイと同じく身が厚めで食べ応えがあり、身はほぐれやすいのが特徴。

大きさは1.1m程度まで成長しますので、中々のサイズです。漢字で書くと「眼鏡糟倍」なのですが、これは模様がメガネに似ているこtからつけられました。比較的浅い海を泳いでいることが多いですね。旬は寒い冬時期とされています。

種類②ソコガンギエイ

こちらは薄い体が特徴の「ソコガンギエイ」です。ソコガンギエイは水カスべと呼ばれることがあり、身が薄くて水っぽいのが特徴。大きさは1m程度にまで育ちます。漢字で書くと「底雁木鱏」と書くのですが、これは底に住んでいる、深い場所に住んでいることから付けられました。

北海道ではドブカスべと呼ばれることもあり、味もメガネカスべと比べると劣るので、ちょっとイメージが良くないようですね。とはいえ、ちゃんと調理すれば美味しくいただけます。

種類③コモンカスベ

こちらは少し小さめの「コモンカスベ」という種類で、大きさは大体50~60㎝程度と、エイとしては小型のものです。漢字で書くと「小紋糟倍」と書き、模様が着物の小紋に似ていることから名づけられたました。

ドバカスべと呼ばれることもある種類で、水深20~100m程度の浅い海を泳いでいます。まだ解明されきっていない個体であり、旬は不明となっているようですね。

カスべの味と旬

カスべの味は?

気になる味ですが、クセの無い繊維質の白身を持っており、調理方法によりますが、口にすると適度にほぐれていきます。骨は軟骨となっていますので、骨ごと調理出来てしまうのが特徴ですね。

ウロコもありませんので、ザクザクと料理を進めていけます。調理方法によって味わいが変わるのはもちろんなのですが、臭みの出やすい魚ですので、下処理をきちんと行うことや、また鮮度の良いものを使うことが大切です。

カスべの旬は?

基本的に、エイ類の旬の時期は夏場とされています。これは夏あたりに産卵期があるため、それに向けて栄養を体に溜め込むからですね。

しかし、種類によっては冬場が旬のものもあり、例えばメガネカスべは冬時期が旬です。基本的には夏が旬で、冬に旬となるものも少数いる、と覚えておきましょう。

カスべの栄養と効果は?

魚類のほとんどは、良質なタンパク質を持っていますので、積極的に食べていきたい食材です。エイは目を見張る栄養があまり無いのですが、唯一、コラーゲンが多いのがポイントです。

コラーゲンと言えばお肌にとって大切な成分ですよね。サプリメントなどでコラーゲンを摂取出来るようになった現代ですが、出来れば食べ物から摂取したいところです。

カスべ料理は美味しく、かつコラーゲンが摂れますので、機会があれば是非食べてみましょう!

カスべの釣り方を徹底解説

①カスべ釣りの時期と場所

釣り人であれば、購入するよりも釣って食べたくなりますよね!釣ったものは新鮮ですので、珍しい刺身にすることも出来ます。釣り時期としておすすめなのが、5月~9月の暖かい時期です。

この時期は旬の時期でもあり、かつエイ類の行動が活発になるシーズンでもあります。夜に行動しますので、夜釣りで狙っていきましょう。

群れで泳ぐことが多く、よく河口周辺に集まっていますので、河口周辺やブロック周辺などを狙っていきます。

②カスべ釣りの方法


狙うサイズによって釣り方が変わりますが、小型のものを狙うのであれば「ライト投げ釣り」をしましょう。30号程度の投げ竿で釣っていきます。大きな個体を狙っていく場合は、本格的な「投げ釣り」で狙いましょう。

仕掛けをしっかり遠投して、深い場所を泳いでいる大きな個体を狙います。大きな個体はかなりのサイズですので、しっかり準備をして挑みましょう!

③カスべ釣りのタックル・仕掛け

大物がかかってしまうことも想定して、竿やリールなどは大物に対応出来るものを用意しましょう。道糸はナイロン10号以上、仕掛けはワイヤーハリスのジギング用フックを使います。釣った後に針を外しやすいよう、返しを潰しておくのがおすすめです。

貝や甲殻類、弱った小魚を食べて生きていますので、泳がせ釣りでも釣ることが出来ますが、定番なのはイカの切り身、魚の切り身を使った方法です。

食いつきが良いのでおすすめですね。

カスべ釣りのコツ

底を泳いでいますので、底をつつくようにして調整しましょう。いざ釣れたら、トゲに注意しながら針を外します。種類にもよりますが、エイ類は尻尾にトゲを持っており、刺してくることがありますのでとても危険です。

釣り上げたあとしばらく放っておき、落ち着いてきたら尾の先端を踏んでから尻尾を切ってしまいましょう。ひっくり返す、持ち上げるときは、目の横にある噴水孔に指をひっかけるのがおすすめです。

カスべの食べ方・さばき方

食べ方・さばき方動画

こちらの動画ではアカエイのさばき方を紹介しています。どのカスべも同じさばき方ですので参考にしてさばいてみましょう。まずはヒレを思い切り切っていきましょう。

次に皮を剥いでいきます。包丁で少し切り込みを入れてから、ペンチで皮をつかんで、力まかせに皮をはぎます。全ての皮を剥いだら下処理は完了ですので、後は一旦洗って、調理方法に合わせて切って使いましょう。

美味しいカスべの選び方

画像のように、先に処理してあるものが販売されていることがほとんどです。もしも珍しく本体丸ごとを選ぶシーンに遭遇した場合は、ちょっと触ってみて、体に張りがあるものを選びましょう。

鮮度の高いものほどしっかりした弾力があります。また、表面に粘液があるのですが、この粘液は新鮮なほど透明感があり、鮮度が落ちるほど白く濁っていきます。透明感があるものを選びましょう。

カスべは鮮度が命

臭いがあるので嫌われることがあります。魚は海水を飲んで浸透圧を保つ構造になっているのですが、エイは海水を飲まずに、体に尿素を溜めて浸透圧を保つ構造となっており、この尿素が死んだあとにアンモニアとなって臭みが出てしまうのです。

ですので、なるべく新鮮なカスべを使うことはもちろん、煮つけなどで料理をする時にしょうがなどを使って、臭いが気にならないようにしましょう。

カスべの料理レシピ5選

調理・料理レシピ①刺身

生食出来る新鮮なものが手に入ったら場合は、まずお刺身にしてみましょう!よく食べられている北海道でも刺身を食べたことが無い方が多く、食べられる方はラッキーですね!

刺身にする時はとにかく鮮度が命で、時間が経つと臭みが出てしまいます。刺身にした時の食感はモチモチしており、他の魚では味わえない感触です。刺身と言えばわさび醬油ですが、カスべの刺身はしょうが醬油によく合いますので試してみて下さい。

調理・料理レシピ②唐揚げ

カスべの定番の食べ方が「唐揚げ」です。唐揚げであれば臭いもとれますし、コリコリとした軟骨を楽しむのにも最適ですね!食べやすい大きさに切ってから、塩コショウや醬油・みりん・おろしにんにくなどを混ぜた液にしばらく漬けておき、味を染み込ませましょう。10分ほど漬けておくとしっかり味が付きます。

その後、片栗粉をつけ、180度程度の油で7分ほど揚げれば完成です。味を先につけていますが、更にレモンをかけるとより美味しくいただけます。


調理・料理レシピ③ヌタ

ヌタもおすすめの食べ方ですね。ヌタとは酢味噌和えのことです。お酒に合う珍味として親しまれていますので是非作ってみましょう。1口大の大きさに切ったものを酢に漬けて1晩冷蔵庫に置いておきます。

1晩経つと白くなりますので、鍋に味噌と砂糖、みりんを入れて照りが出るまで弱火で熱します。お皿に移し、お酢と練り辛子を入れて和えれば完成です。辛いのが苦手な方は辛子を入れずに食べましょう。

調理・料理レシピ④干しエイヒレ

カスべと言えば干したエイヒレですよね!干すと旨味が増しますので、是非作ってみて下さい。皮をはいだエイヒレを、お酒・みりん・醬油に5時間程度漬けておきます。

漬けたエイヒレを風通しの良い場所に干して、しっかり乾燥するまで待ちましょう。薄い部分は3日程度で乾燥しますが、厚みのある部分は乾燥するまで5日程度かかるかもしれません。お好みの乾燥具合まで待り、完成したら火で炙って、割きながら食べましょう。

調理・料理レシピ⑤煮つけ

煮つけもよく食べられているレシピですね。作り方は簡単で、醬油・お酒・みりん・砂糖をお好みの濃さになるように鍋に入れ、切り身を入れて煮つけていきましょう。

臭みを消すためにしょうがを入れるのがおすすめです。中火で約10分間ほど煮込んで完成です。この煮付けを煮汁ごと冷蔵庫したものが「煮凝り」で、こちらもお酒に合いますので試してみて下さい。

まとめ

今回の「カスベって何?エイなの?絶品と噂の魚の生態と美味しい食べ方をご紹介!」はいかがでしたでしょうか?特徴や由来、さばき方や料理レシピなどを解説させて頂きましたが、今すぐ食べてみたくなりましたよね!

エイヒレ自体はよく販売されていますので、是非料理してみて下さい。臭みがありますので、熱を通し、しょうがなどで隠すのがポイントです。釣りの際は尻尾のトゲに注意して処理して下さいね!

カスべが気になる方はこちらもチェック!

今回はカスべについて解説させて頂きましたが、他にも魚・釣りに関する記事が沢山あります。気になる方は是非チェックしてみて下さい。