サメの基本情報
●目:チョウザメ目
●科:チョウザメ科
●学名:Acipenseridae
●分類:硬骨魚類
●分布:
ヨーロッパ・アジア・北アメリカなど北半球にのみ分布し、日本では、本州北部から樺太にかけて分布している。
チョウザメの特徴
生態的な特徴
チョウザメという魚は、河川の上流で産卵・ふ化し海や湖へと変えるのが特徴です。チョウザメは種類によって、湖に変えるチョウザメと海に変えるチョウザメがあります。産卵しても親チョウザメは死なず、70年近い間生き続けるといわれています。以前は、北海道の河川にもチョウザメがのぼってきたという話も残っているようです。
魚体の特徴
チョウザメの魚体の特徴は、チョウザメの名前の由来ともなっているうろこの形です。魚体の風貌がサメに似ていることとチョウザメの鱗の形が蝶々に似ていることから「チョウザメ」と名付けられたようです。チョウザメの魚体で最も特徴的なのが、その長い鼻さきです。その鼻先の下に口がついているところが、サメの形状と似ています。鼻の下について4本のひげは、エサを探す探知機の役割を果たしています。
チョウザメの栄養効果
健康維持におすすめの栄養素が豊富
チョウザメの栄養素は、とてもヘルシーな成分が多いといえます。例えば、人間には欠かせない必須アミノ酸が豊富に含まれているのが特徴です。グルタミン酸、アラニン、グリシン、アスパラギン酸などが他の肴に比べ豊富に含まれています。また、青魚に豊富に含まれるといわれる健康成分のEPA、DHAなども多いです。その他にも女性にうれしいコラーゲンや関節の動きを滑らかにするといわれるコンドロイチン硫酸も多く含まれています。
チョウザメとサメの違い
チョウザメはサメの仲間ではない
チョウザメは、その魚体の風貌と「チョウザメ」という名前からサメの仲間と思われがちです。でも、実際には違います。サメは、全身の骨格が軟骨で作られている「軟骨魚類」です。それに対して、チョウザメは全身を硬い骨でおおわれた「硬骨魚類」で多くの魚類と同じ構造をしています。
チョウザメには浮き袋がある
一般的にサメの仲間には浮き袋がありません。それに対して、チョウザメには浮き袋が存在しています。また、チョウザメにはサメのように鋭い歯がないのも特徴です。内臓部分での違いでは、サメに腎臓がないのに対しチョウザメには腎臓があります。そのためチョウザメの魚肉は、あまりアンモニア臭くならないのが特徴です。
チョウザメの種類
意外チョウザメの種類は多い
現在知られているチョウザメの種類は、28種類といわれています。大まかに分類するとチョウザメ科とヘラチョウザメ科の2科に分類することが可能です。旧ソ連時代に開発された大チョウザメ卵質とコチョウザメの成熟の早さを併せ持った「ベステル」というハイブリット種もあります。
代表的なチョウザメの種類
オオチョウザメ
高級食材として知られるキャビアの中でも最高級の品質のものが取れるチョウザメとして知られています。別名「ベルーガ」とも呼ばれる魚です。最高級のキャビアを確保するため乱獲されたことにより、現在はその数が少なくなっているチョウザメだといえます。
コチョウザメ
おもに観賞用として飼育されることの多い種類のチョウザメです。生息産地は、カスピ海やシベリヤの河川になります。近頃では、その淡白な魚肉が好まれ日本でも食用として養殖されてるチョウザメです。
シロチョウザメ
日本国内でも養殖されており、宮城県を産地とするものが多く流通している魚です。アメリカでは、卵の「キャビア」をとるために養殖されています。骨の部分はあまり固くなく、比較的おろしやすいので刺身やカルパッチョなどにもおすすめです。
チョウザメの産地で知られる宮崎県
チョウザメと宮崎県の関係
チョウザメの養殖が宮崎県でおこなわれるようになったのは、昭和58年に宮崎県が国の研究機関からチョウザメを譲り受けたのが始まりです。チョウザメが宮崎県の研究所に持ち込まれたことで、チョウザメの研究が本格的に進められるようになったのです。稚魚の育成からチョウザメに含まれる機能性成分の分析、宮崎を産地とする独自のキャビアの開発などがおこなわれてきました。
目指すはチョウザメ産地日本一
宮崎県では、これまでのチョウザメに関する研究開発技術を養殖業者とともに向上させつつ「チョウザメ産地日本一」を目指して日々努力が続けられています。現在では、宮崎県におけるチョウザメの養殖飼育美数が日本一になるまでの実績を残している状況です。平成25年には、宮崎県を産地とするチョウザメの卵「宮崎産キャビア」の販売の始められています。
チョウザメの養殖が人気のわけ
天然チョウザメの減少
チョウザメが多く取れる世界的産地であるカスピ海周辺では、チョウザメの乱獲が続きチョウザメの数が激減してきたのです。そのため、チョウザメは、野生動植物の保護を目的としたワシントン条約の規制対象魚の種類の1つとなりました。これにより天然のチョウザメの確保が難しくなり、養殖チョウザメへの注目度が高まったのです。
チョウザメは卵だけでなく魚肉もおいしい
チョウザメが養殖される理由は、やはり高級食材になるチョウザメの卵「キャビア」をとることです。でも、チョウザメの魅力は、卵だけでなありません。日本ではあまり馴染みのないチョウザメの魚肉は、ヨーロッパなどで「ロイヤルフィッシュ」と呼ばれるほどの高級食材として知られています。特にシロチョウザメの魚肉は、透明感と光沢のある美しい見た目と歯ごたえのある食感でお刺身にもぴったりです。
チョウザメのおいしい食べ方をご紹介
おいしい食べ方はキャビアだけじゃない
チョウザメの食べ方といえば、高級食材で知られる「キャビア」をイメージする方も多いでしょう。確かにチョウザメの卵を塩漬けにしたキャビアは、フランる料理をはじめとする幅広い料理に使われています。近頃では、和の高級食材としても使われるようです。でも、チョウザメの魅力はキャビアだけでなありません。その淡白なクセのない魚肉は、意外といろいろな料理に活用できます。では、チョウザメを使ったおいしいおすすめの食べ方をご紹介しましょう。
チョウザメを使った簡単料理①【刺身】
淡白で独特の食感が味わえる刺身料理
チョウザメは、捨てるところがないといわれるほどいろいろな食べ方が楽しめる魚です。通常の魚のように三枚におろし、薄切りにすればお刺身としての食べ方を楽しむことができます。この時料理方法のポイントとしては、できるだけ薄くそぎ切りにすることです。チョウザメの刺身の食感は、フグの刺身のような感じで濃厚な味わいが特徴です。お刺身に合うチョウザメは、シロチョウザメがおすすめだといえるでしょう。
チョウザメのさばき方
通常の魚をさばくよりは少し手間がかかるようですが、アンコウなどに比べるとさばきやすいでしょう。シロチョウザメは、肉質もよくフグのような味わいでお刺身としてもおいしくいただけます。
チョウザメを使った簡単料理②【軟骨のから揚げ】
健康にもおすすめの食べ方
酒のさかなとしてもおいしくいただける軟骨のから揚げを取りではなくチョウザメの軟骨で作ってみましょう。軟骨特有のコリコリとした食感がおいしさを一層引き立ててくれます。軟骨の成分には、コンドロイチンが豊富に含まれているので健康維持にもおすすめの食べ方です。
軟骨から揚げの作り方
作り方は、通常のから揚げと同じように軟骨を好みの大きさに切ります。歯ごたえのある方が好きという方は、少し大きめに切るとよいでしょう。次に醤油・みりん・おろしショウガを混ぜたつけ汁につけ置き数十分程度つけておきます。充分につけ汁の味がしみ込んだら、後は油で揚げるだけです。
材料 (2人分) チョウザメの軟骨100g 醤油100ml みりん 20ml おろし生姜30g 塩、胡椒、唐辛子お好みで
チョウザメをたのしめるお店
HAL PINOT (ハルピノ)
ちょっとした隠れ家をイメージさせる店内に雰囲気は、落ち着いた演出で大人女子にもおすすめのお店です。料理メニューはイタリアンを中心としたメニューですが、チョウザメの魚肉を使った料理を楽しめるのが特徴です。チョウザメは、なんと自家製で養殖してものを使っていてもちもちとした食感が人気を集めています。自宅ではなかなか食べる機会がないチョウザメですが、東京でチョウザメを楽しみたいなら「ハルピノ」を訪れてみるのもいいでしょう。
お店に関する情報
●住所:東京都港区麻布十番3-3-1 三喜ビル 3F
●問合せ先:03-6453-7506
●営業時間:
[火~木]
18:00~23:00(22:00L.O)
[金]
13:00~16:00(15:00L.O)
18:00~23:00(22:00L.O)
[土]
12:00~17:00(16:00L.O)
18:00~23:00(22:00L.O)
[日]
12:00~20:00(19:00L.O)
●定休日:月曜・祝日
SAMESUN(サメサン)
奥湯来の清流で育てたチョウザメをつかい様々な創作料理を提供しているお店です。廣島蝶鮫直営のお店だから新鮮なチョウザメを満喫することができるでしょう。そのうえ産地勅さんの生キャビアも楽しめるのがこのお店の魅力です。こだわりの水とエサで育てたチョウザメの魚肉は、歯ごたえのある食感とモチモチとした味わいが堪らないといえるでしょう。キャビアをとるためのチョウザメではなく、食用のチョウザメとにこだわった産地直送ならではの味わいです。
お店に関する情報
●住所:広島県広島市佐伯区湯来町大字多田214
●問合せ先:090‐9738‐0935
●営業時間:11:00 ~ 15:00(L.O 14:30)
●定休日:毎週火曜日,水曜日(祝日営業 翌日休み)
大平山荘
今夜のちょうざめコースは
— 邊見裕作すっぽんイチ押し宿大平山荘若旦那 (@ohnarusanso) February 21, 2018
但馬内からのリピーターさんです!
嬉しいっスね〜♪#ちょうざめ #大平山荘 pic.twitter.com/jkGKPBSyxF
兵庫県北部の但馬地方にある料理旅館です。周辺は、美しい自然に囲まれ山陰海岸にも近い落ち着いた雰囲気のある場所です。こちらの料理旅館では、スッポン料理とチョウザメ料理を楽しむことができます。こちらのチョウザメは、淡水魚でその魚肉は、クセのないあっさりとした味わいでお刺身やお寿司にもぴったりです。また、こちらのキャビアもフレッシュキャビアとして濃厚な味わいを楽しむことができます。
お店に関する情報
●住所:兵庫県美方郡香美町小代区大谷829
●問合せ先:0796-97-2120
●営業時間:チェックイン15:00/チェックアウト:10:00
●アクセス:
電車利用の場合:JR山陰本線「八鹿駅」から全但バスで「秋岡行き」にのり約60分
車利用の場合: 北近畿豊岡自動車道「八鹿氷ノ山」 インターを降りて50分
まとめ
クセのない味で幅広い料理に使えるチョウザメ
見た目はサメのようで食わず嫌いになりそうですが、意外とおいしいのがチョウザメの特徴です。フグのような食感で、和食から洋食まで幅広い料理のバリエーションを楽しむことができます。ちょっとリッチに高級食材で知られるチョウザメの卵「キャビア」を味わえば、ぜいたくな気分に浸れるでしょう。
サメのことが気になる方はこちらをチェック!
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