はじめに
インドネシアジャカルタの治安の情報について説明します。インドネシアのジャワ島にある首都ジャカルタは、テロなども発生するなど治安面が気になりますが、2018年8月にはアジア大会が開催されるなど、治安が良い方向に向かっている側面もあります。今回は現地の物価情報も含めた現在のジャカルタの治安について説明していきます。
インドネシア・ジャカルタの概要・行き方
ジャカルタの概要
ジャカルタはインドネシアの首都であり、広域人口が3000万人を超えるメガシティです。東南アジア諸国連合の事務局を抱える東南アジア地域では最大の都市となっています。場所はジャワ島の北西岸に位置しています。首都特別州には7つの市・県がありますが、観光スポット北ジャカルタ市を中心に、中央ジャカルタ市と南ジャカルタ市にも見どころがあります。
ジャカルタの行き方
ジャカルタには、日系やインドネシア系のの航空会社数社より直行便が就航しています。また流行りのLCCは、1都市経由便となりますが、その場合は選択肢が増え悪いばかりとは限りません。ジャカルタにあるスカルノハッタ国際空港からジャカルタの中心部は比較的近くにあり、2017年末には空港鉄道が開通し、ますます行きやすくなりました。
ジャカルタ観光旅行の治安情報① 気候
ジャカルタは熱帯モンスーン気候になるため、雨季と乾季があります。日本の晩秋から梅雨の時期にかけてが雨季で夏場が乾季です、が特に気温に大きな差がなく年間一定していますので、乾季の時期に観光旅行をする方が無難です。ちなみにインドネシアジャカルタと日本の時差は2時間なので時差の問題はほとんど影響ありません。
ジャカルタ観光旅行の治安情報② 水事情
インドネシア・ジャカルタで水事情の危険度
ジャカルタに限った話ではありませんが、水道水は飲まないでください。蛇口から出てくる水は井戸水を使用しているケースがほとんどで、在住日本人はもちろんのこと、現地のインドネシア人ですら水道水を飲むことはなく、市販のミネラルウォーターを購入しています。物価が安いインドネシアはミネラルウォータも日本と比べると安いです。
日本人・特に女性が注意すること
これは、水を飲まないという事に尽きるのですが、もうひとつ安い食堂などで出される水や氷なども要注意です。それを飲むことでお腹を壊してしまう可能性もあります。そういう物価の安い食堂は、通常持ち込みは可能なので、ペットボトルの水を常備しておいた方が安全でしょう。また日本から整腸剤も持っていって毎日飲んでいると、万一そうなっても比較的低レベルで済む可能性があります。
ジャカルタ観光旅行の治安情報③ 物価・金
インドネシア・ジャカルタで物価・金の危険度
年々差が縮まっているとはいえ、ジャカルタに限らず東南アジアはまだまだ物価は安く、日本人は「金持ち」という印象が残っています。ですから現金を裸のままで持っていると日本の感覚では大した金額でなくても、インドネシア人からすると大金に見えて、根は悪い人でなくとも「できごころ」の様なもので強奪される可能性があります。不用意に金を見せないことが大事です。
日本人・特に女性が注意すること
とにかく、ATMや両替などを行った時に、すぐに現金を見せないようにすることが大切です。また高額紙幣を出すところも注意する必要があります。物価の安いものを購入した時にそれをすると釣銭がなくて相手が困ったりしますし、悪い人だと誤魔化して返してくる可能性があります。そのためお金は小銭と大きいお金を別々に持った方がスムーズでしょう。
ジャカルタ観光旅行の治安情報④ ひったくり
インドネシア・ジャカルタでひったくりの危険度
インドネシアでもジャカルタは経済発展が著しいとはいえ、物価が安くてまだまだ貧困層もあり、特に日本人の様な「金持ち」に見える存在を見ると悪い心が芽生えて、ひったくりを行ったり置き引きなどは普通にあります。また人の多いところではスリにも会うリスクが高まります。「大丈夫」と油断しているとすぐにやられますから、常に緊張感を持つ必要があります。
日本人・特に女性が注意すること
これは、常に荷物を前方に持つというのが大事です。それから外出時には大きい荷物や高価そうなバックなどをあまり持たない方が無難です。アクセサリーもほどほどにしましょう。それから人ごみにはあまり近づいてはいけません。スリのターゲットになるので、市場などで近づきざるを得ない時は、極力短時間でその場を立ち去るようにしましょう。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑤ タクシー
インドネシア・ジャカルタでタクシーの危険度
ジャカルタのタクシーは、比較的治安が良いとされ、高い確率でメーターを倒してくれます。また遠回りされることもなくて安心です。タクシーの料金も物価が安いだけに日本以上に使い勝手があります。とはいえタクシー会社の中には優良タクシー会社の塗装を真似しているものや個人タクシーなどだと、外国人と分かれば態度が変わってしまう事もあるのでタクシー選びにも注意が必要です。
日本人・特に女性が注意すること
タクシー会社を選ぶことが一番安全な方法です。ジャカルタで最も安全といわれているのが最大手の「ブルーバードタクシー」で、鳥のマークと青い車体が特徴です。ただし、同じ色に塗装をした偽物タクシーも出回っていますので、注意が必要です。その他にもエクスプレスタクシーやガムヤタクシー、トランスキャブタクシーなど比較的安全なタクシー会社がありますので、安心して利用してください。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑥ 公共交通
インドネシア・ジャカルタで公共交通の危険度
ジャカルタにはタクシー以外にもバスの様な公共交通が走っていますが、その中でもおすすめなのがトランスジャカルタと呼ばれる専用のレーンを走るバスです。2両編成になっているものもあり、道路と並行して用意されていう専用レーンを走行するので渋滞に巻き込まれにくい面があるのが良いところです。路線も観光の主要どころを通じているので利用価値は高く、物価の安いジャカルタでは必須の足です。
日本人・特に女性が注意すること
トランスジャカルタには、前方に女性専用のエリアが設けられており、そこに専用座席があります。その近くに車掌がいるので、知らぬふりして男性がそこに座ろうとすると注意されます。そういう意味では女性が安心して利用できるメリットがあります。ただ、多くの人が利用するので常に混雑していますので、スリなどには注意が必要です。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑦ パスポート
インドネシア・ジャカルタでパスポート携帯について
インドネシアには、2015年以降30日以内の観光目的ならビザがいらなくなりました。しかしインドネシア滞在中にはパスポート(ビザを取得した時はビザも)は常に帯同しておく必要があります。警察が定期的に取締りを行い、その時にパスポートやビザを持っていないと、高い罰金が徴収されるとか、場合によってはイミグレーション(出入国管理)の事務所に連れて行かれることもあります。
日本人・特に女性が注意すること
女性に限らず、この問題を防ぐ方法はパスポートやビザを常に所持しておくことです。そうすれば万一警察に取り締まれられたとしても事なきを得ます。それから夜の外国人が多く集まるえりあには警察が来る可能性があるので、あまりそういう場所に近づかない方が良いでしょう。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑧ デモ
インドネシア・ジャカルタでデモの危険度
ジャカルタでは、定期的にデモが行われることがあり、2017年の大規模デモでは数千人が集まりました。インドネシアの多数派であるイスラム教徒の大多数は優しくて大変良い人ばかりなのですが、極端な思想を持った勢力もいるので、このように大規模なデモが行われ大多数は政府の政策に対する反対運動になっています。
日本人・特に女性が注意すること
一言でいえば、デモの行われるところに近づかないことです。興味本位で近づくと、外国人という事で思わぬ火傷をするようなトラブルに巻き込まれません。出来れば現地の情報を収集しておき、もしどこかでデモが行われることがわかれば、その場所を避けて行動するようにしてください。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑨ テロ
インドネシア・ジャカルタでテロの危険度
ジャカルタでは、テロのニュースが出てくることもあり、東南アジアでも治安の悪い場所という印象があります。それでも普段は良い町ですし、以前よりはそのようなことも減っている印象はありますが、いつ自爆テロのようなことが行われるかはわかりません。運悪く出会えばある意味「交通事故」の様なものですが、ジャカルタはそういう都市であることを常に肝に銘じておく必要があります。
日本人・特に女性が注意すること
これを防ぐのは正直むずかしいかもしれません。2018年にはアジア大会も開かれるなど、普段の治安は良いのですが、2016年には中心部のデパートで起こるなど観光客が普通に出入りするようなところでも実際に起きているからです。ただ、ジャカルタに限らず海外では日本では考えられないようなことが起こりうるので、海外に行くならばそのリスクは意識するしかありません。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑩ 中心部
インドネシア・ジャカルタ中心部の危険度
ジャカルタ中心部には、広大な敷地にそびえるモナス(独立記念塔)を中心に、国立博物館や国立モスクの「イスティクラル」キリスト教のカテドラルなどの見どころや政府機関が集まる中枢地区で、少し南に行けば高僧ビルディングが立ち並ぶエリアです。またサリナデパートから東側にツーリスト街が並び夜もにぎやかな地域の一つです。
日本人・特に女性が注意すること
昼間と比べると治安が悪い状態になる夜でも、バーやレストランがあったり、ツーリスト向けのお店が数多くあるので、比較的遅くまで散策がしやすい場所です、とはいえ狭い路地など人通りのないところは暗くなっていますので、立ち入らない方が賢明です。また昼間とは違いどうしても治安面は気になるところですので、特に女性は夜間の外出は最低限にしておいた方が安全です。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑪ 北部
インドネシア・ジャカルタ北部の危険度
ジャカルタ北部にはトランスジャカルタ一本で、終着駅のコタ地域に行くと、ジャカルタのオールドタウンが残されています。南側に広がるチャイナタウン、北側にはオランダ統治時代を思わせる広場や建物、跳ね橋と呼ばれる橋などが残っていて、観光の見どころは十分で、多くの観光客や地元の人たちでにぎわいます。またジャカルタでも海に面している地域でもあります。
日本人・特に女性が注意すること
この地域は観光客も多く、また人ごみも多いので、スリ・ひったくりなどには特に注意する必要はあります。夜は早い時間は地元の人がごはんを買いに来る風景などが見られますが、あまり遅い時間になるとチャイナタウンあたりを中心に治安が決して良いとは言えませんので、あまり遅い時間までは滞在しない方が賢明です。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑫ 南部
インドネシア・ジャカルタ南部の危険度
ジャカルタ南部へもトランスジャカルタ一本で、終着駅のブロックMと呼ばれるところに来ることができます。ここは昼間はショッピングセンターが立ち並び、ショッピングには欠かせないだけでなく、夜になるとナイトライフとしての歓楽街としてにぎわいます。ここにも多くの人がいるので、スリやひったくりなどには注意をする必要があります。
日本人・特に女性が注意すること
この地域で夜は女性は基本的に近づかないのが賢明です。男性の場合でどうしても夜遊びがしたい場合は、自己責任が伴いますが、最低でもパスポートやビザを携帯するのは忘れてはいけません。警察がやって来てチェックをするのははこういう歓楽街が多いのです。その際「忘れた」では済まされず高額の罰金が請求されてしまいます。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑬ バリ島と比較
宗教が異う島
ジャワ島のジャカルタ以外にもインドネシアには数多くの島・地域がありますが、最も観光地として人気なのが、バリ島です。この島はインドネシアの中で宗教が違い、イスラムでなく、バリヒンドゥと呼ばれる宗教が中心です。そのため酒が飲めるところや豚肉を出す店なども普通にあるのですが、その分場合によってはジャカルタ以上に治安の面では悪い場合もあります。
危険度は昔より治安は良い
以前のバリ島は、観光客から少しでも金をとろうと必死で、ガイドを断ったら「チッ」と舌打ちされ、頼んでもいないのにガイドを始めてめて後から金をとろうとしたり、定期バスが来るという事で待っていると「バスが来ない」と大声でデマを言って旅行者を混乱に巻き込み、あわよくば自分がタクシーになって金を巻き上げようとか、細かいレベルでのぼったくり事象が数多くありました。しかしここ数年でこれらの問題はずいぶん改善されました。
クタ地区が最も悪い
改善したとはいえ、バリ島の中心にあるクタ地区は相変わらず治安が良いとは言えない場所です。外国人の女性を狙ったジゴロのナンパやドラックの販売、ギャンブルの誘いなどの情報があります。バリ島はクタ以外にも、のんびりしたサヌールなどのビーチエリアがいくつかあるので、そちらがおすすめです。とくにヌサドゥアという地区は、ゲートと堀で外部と遮断されているので、物価は高めですが非常に治安が良いですし安全です。
ジャカルタ観光旅行の治安情報⑭ ネット
インドネシアジャカルタに限らず、海外に行くときに最も治安を良い方向に導いてくれるのはネットの存在です。最新の情報を収集すれば、治安の悪い場所や危険な地域を避けることができます。また、現地の最新の物価やどの場所にいるのかといった情報も即座にわかるので、SIMの購入やルーターのレンタルなどして備えておくことが重要です。
まとめ
以上で、インドネシアジャカルタの治安・危険情報について解説しました。テロの情報もあり一説には治安が悪い印象が強いジャカルタですが、本来はそれほど悪いわけではなく、タクシーなどは安全だったりします。ただ海外に行くときの最低限の注意は払う事と、新の情報を常に収集する必要があります。そしたら東南アジア最大級の大都会ジャカルタがより楽しくなるでしょう。今回の記事が参考になれば幸いです。
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