長芋は冷凍保存できる?解凍のコツも教えます
長芋保存どうしてる?
長芋を買っても使い切れなくて困っている人は意外と多いものです。食べずに捨ててしまうのももったいないですよね。何とか長芋を長期保存できないものでしょうか。長期保存といえば「冷凍」です。
今日は長芋の長期保存(主に冷凍にスポットをあてて)と、おすすめの煮物レシピをレクチャーしていきます。かゆい、ヌルヌルなど、長芋独特の性質で、扱いに困った人にもちょっと便利な小技です。
長芋とは
長芋について
長芋の保存方法の前に、少しだけ長芋のお話をしましょう。スーパーなどで見る長芋。とろろいもにして山かけご飯にして食べたり、仙台名物の牛タンには、麦飯ととろろが付き物ですね。でも、一方で口の周りが痒くなる、すりおろすときにヌルヌルして扱いにくくてちょっと苦手…なんて人も。
長芋のヌメリの成分
調理する側にとっては、苦手な人も多い長芋のヌメリ成分。実は、このヌメリ成分は体に良いってご存知でしょうか。長芋は野菜だけど「精が付く食べ物」とも言われていますね。
これも長芋のヌメリ成分のおかげ。「滋養強壮」「消化を助ける」「疲労回復」「コレステロールを抑える」という良い働きがたくさんあります。
長芋のジアスターゼ
ジアスターゼを多く含む野菜で有名なものに、「ダイコン」があります。ダイコンおろしでつきたての餅をからめて食べる食べ方を「からみ餅」といいます。
これは、ダイコンおろしがさっぱりとして美味しいというだけでなく、餅を食べると胸焼けするのを防止してくれる昔からの生活の知恵です。
このダイコンと同じジアスターゼが含まれているのが、長芋。長芋のヌメリは、姿はちがえど、ダイコンと同じ「胃に優しい成分」だったんですね。
長芋と山芋のちがい
山芋とは
長芋とよく似た野菜に「山芋」があります。見分けがつかない。同じものだと思っていた。という人も多いのではないでしょうか。種類は同じですが、実は山芋と長芋は別の種類に分類される野菜です。
山芋は別名「いちょう芋」や「つくね芋」と呼ばれています。その名前からも想像がつくように、銀杏の葉のような形をしているものもあります。
山芋と長芋の違い
具体的に山芋と長芋はどう違うの?というと、圧倒的な粘りと味の濃さです。山芋は濃厚な味わいなのに相反して、長芋はあっさりとした水分を多く含むさっぱりとしたとろろができます。
山芋との使い分けの方法は
山芋と長芋。とろろで食べる場合の使い分けは、すりおろしたとろろをそのまま醤油や青のりなどをかけて食べるなら、長芋。出汁などの水分を加えて伸ばして食べるのであれば、山芋ということになります。
どちらも成分はほとんど同じですので、とろろにするなら、味わいの好みでどちらの芋を使ってもよいでしょう。
また、長芋は水分が多いので、とろろにせずにそのまま短冊切りなどでサラダにして食べても、シャキシャクとして美味ですよ。
日持ちする!長芋の保存方法①冷蔵保存
長芋の日持ちする保存方法
長芋の成分や山芋との違いがわかったところで、いよいよ、メインである長芋の保存方法のお話を見ていきましょう。一般的な長芋の保存方法としてよくやられる人が多いのが、冷蔵庫での保存でしょう。
食べるまでの間に買ってきた長芋を、多くの人が、まず冷蔵庫に入れるでしょう。長芋を冷蔵庫で長期保存する方法があります。
すでに公開されている方法ですので、そちらのリンクを貼っておきましょう。その方法は、以下のレシピをご参考に。
冷蔵庫での日持ち目安と注意
こちらの冷蔵方法なら、なんと驚くことに冷蔵庫で1ヶ月ほどは食べられるそうです。ただ、「使用するキッチンペーパーは清潔なものと交換すること」「使用する分だけ皮をむく(保存するのに皮が必要)」「表面部分は食べずに切り取って使う」この3点に気をつけましょう。
日持ちする!長芋の保存方法②冷凍保存
形で分ける長芋の冷凍
冷蔵庫に長い長芋が入らない。冷蔵では心配という人は、長芋の冷凍保存はいかがでしょうか。じゃがいもは生のままでは冷凍保存できませんが、同じような芋類でも長芋は冷凍が可能です。
その場合、その後の利用に合わせて形を分けて冷凍しておくと、あとで使い勝手がよいのでおすすめですよ。
冷凍方法1.そのまま
まずは、冷凍の下ごしらえが面倒という忙しい方には、そのまま冷凍をおすすめします。これは、皮がついたままの長芋を冷凍庫に入れるだけ。しっかりラップにくるんで冷凍保存しましょう。
冷蔵でも長期保存ができますが、こちらの方がキッチンペーパーを取り替える手間がかからない分だけ簡単な方法といえますね。
冷凍方法2.小分け
長芋を煮物に使うことが多く、ある程度使うときにサイズが決まっている人は、食べやすく使いやすい方法にカットしてから冷凍すると、サッと必要な分だけ取り出してすぐ使えるのでおすすめです。
冷凍方法3.すりおろし
「自分は長芋料理は、とろろとして使うだけ。煮物にはしないから」。そんな人は、すりおろしてとろろにしてから冷凍するとよいでしょう。「すりおろした長芋は、できるだけひらたくなるように平に伸ばして、冷凍保存すること」がコツです。
これで、凍るまでの時間も短縮できますし、使う時に手でパキッと折れるので便利です。
食品衛生上、空気にふれる範囲の広いすりおろし状態のとろろは、解凍してから再冷凍は難しいですね。
一回分ずつすりおろしたものを小分けにするか、この平にして割る方法で、とろろの冷凍食品として活用していきましょう。
冷凍の長芋の日持ち日数目安
長芋に限らず、家庭の冷蔵庫で冷凍保存する場合の日持ち目安は1か月といわれています。それ以上たつと、品質が落ちますし、味にも変化がでると言われています。
冷蔵庫と冷凍庫。同じ1ヶ月の食品保存期間ということになりますね。冷蔵庫での長芋の置き場所があるほう、または、あなたのお好みのやり方で食品保存するとよいでしょう。
日持ちする!長芋の保存方法③常温保存
長芋の常温保存のコツ
長芋の切端。放置しておくと赤くなってしまいますね。実は常温保存で、この赤身もなくなり、何と丸のままなら3ヶ月長芋がもったという常温保存方法があります。
こちらも、すでにやり方を公開されていますので、リンクでご紹介しておきましょう。使うのは新聞紙と輪ゴム(あとはガムテープなど、新聞紙を留めるもの)だけ。とっても簡単な方法です。
長芋の冷凍保存後の活用方法①
冷凍後の解凍と使い方
まずは、皮つきのまま冷凍保存した場合の使い方から。使う時には、そのときに使う分だけを、冷凍して凍った長芋の皮をむいて使うようにしましょう。切り取ったあとの残りは、また再度、冷凍食品として保存するので、できるだけ早くまた冷凍庫に戻しておきましょう。
皮付き冷凍に向くレシピ
皮を付けたままで冷凍した長芋は、煮物にすることもできますが、何よりもおすすめなのが、すりおろして「とろろ」にして食べるレシピです。
長芋を素手で触るとかゆいのは、長芋のシュウ酸カルシウム成分が尖っているから。アレルギーという人もいますが、大方の人は、手にそのとがった成分が刺さって「痛痒くなる」のが理由です。
冷凍することで、そのとがった成分が折れて、痒くなることが極端に少なくなります。長芋のすりおろしも楽になりますよ。
長芋の冷凍保存後の活用方法②
冷凍後の解凍と使い方
長芋の冷凍保存方法で「切ってから保存する」ものもご紹介しました。こちらは、冷凍するのに手間がかかりますが、冷凍食品としてあまりおすすめできない「再冷凍」がなくなるので、安心して冷凍長芋を食べることができます。こちらは、どんなレシピに向くのでしょうか。
冷凍のカット長芋が向くレシピ
あらかじめ、カットした長芋の冷凍食品はとろろよりも加熱する調理を作るのに向いています。
煮物やバターソテーなどがおすすめですよ。煮物ならそのまま半解凍程度まで解凍して、煮込むと良いでしょう。
ソテーは冷凍のまま茹でて(または電子レンジでも)解凍、加熱してから、バターを溶かしたフライパンで焼き、お好みで塩コショウやしょうゆなどで味付けすると、手軽な付け合せとして冷凍長芋を活用できます。いつも、「スーパーで売られている長芋は量が多い。
余らせてしまって使いみちに困る」という人はいませんか。そんな方は、このバターソテーを試してみてください。解凍、調理共に簡単なのでおすすめです。
長芋の変わり冷凍レシピ:煮物
長芋は煮物にできる!冷凍保存も
長芋の煮物は常備菜として保存が効く料理です。お弁当のおかずや、毎日の食卓にのぼる副菜として、たくさん作って冷凍しておいても良いですね。食べる時にレンジで解凍、お弁当なら小さな小分けにしたものを、保冷剤代わりにお弁当に入れたりして使います。
材料と煮物の作り方
材料 (2人分) 鶏もも肉1枚 A:料理酒大さじ1/2 A:白だし(16倍濃縮)大さじ1/2 山芋 200g 万能ねぎ 2本 地あぶら(油)大さじ2 B:煮物だし大さじ3 B:本みりん大さじ1
長芋に合わせるおすすめ食材
長芋はいろんな材料と合わせて煮物にできる、お助け食材です。基本的に、冷凍できないじゃがいもの代わりとして活用するのが良いですが、長芋にはじゃがいもとはまた違った食感があり美味しいです。
よく合わせて使われる食材として「鶏肉」「豚バラ肉」野菜なら「しいたけ」「にんじん」などがあります。
特に鶏肉と長芋を合わせた煮物は、安くて簡単にできる煮物として、多くのご家庭で作られています。まだ食べたことがない方は、ぜひ真似してみてくださいね。
まとめ
長芋を日持ちさせて無駄なく使い切ろう
いかがでしたでしょうか。長芋の保存方法と、冷凍した長芋の使い方。冷凍長芋に向くレシピをご紹介してきました。安売りで買いすぎてしまって余らせた長芋。
きちんとコツをつかめば、無駄にせずすべて美味しくいただくことができます。
冷蔵ならサラダにも。冷凍したものは、ソテーや煮物などにぜひご活用ください。栄養もある長芋は、子供から大人までたっぷり食べたい野菜ですね。
食品保存が気になる人はこちらをチェック
長芋の他にも冷凍保存についての記事をご用意しています。フリーズドライや難しそうな「生クリーム」「ポテトサラダ」の冷凍方法など…。家で作る冷凍食品の保存方法が気になるという人は、ぜひこちらの記事も、チェックしてみてくださいね。
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