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「ガザミ」はワタリガニ!美味なガザミの釣り方・捕り方・料理をご紹介!

ガザミをご存知でしょうか?ガザミは通称ワタリガニと呼ばれており、昔から食用ガニとして親しまれてきたのですが、詳しい生態や食べる時の注意点などまで詳しく知っている方はあまり多くありません。今回はそんなガザミの特徴や釣り方・捕り方・料理を紹介します!
更新: 2020年12月3日
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目次

ガザミとは?

ガザミというカニをご存知でしょうか?ガザミという名前を聞いてパッとどんなカニか思い浮かぶ方はあまり多くないかもしれません。ワタリガニとよく呼ばれており、色鮮やかな種類、また特徴的な見た目をしているものが多く、味も良いので高値で取引をされています。今回はそんなガザミの特徴や生態、釣り方・捕り方・食べ方、おすすめの料理まで詳しくご紹介していきます!

ガザミの特徴

ガザミとは?

ワタリガニ科に分類されているカニで、甲羅の幅は大体15㎝ほどまで成長します。足も含めると大人の手のひらよりもかなり大きなカニですね。オスの方がメスよりも大きめの傾向があります。種類によって柄や色が違い、本種は黄褐色をしています。足は青く、水玉模様がありますね。こうした色や柄は天敵から身を守る為の保護色として利用されているようです。見た目はとげとげしいのですが、毛などはなくゴツゴツとしています。

ガザミはトゲが沢山ある

上記画像がガザミ本種なのですが、画像の通りトゲが沢山ありますよね。また挟む力もとても強いので、トゲと同様、触る時には注意が必要です。因みに、ガザミという名前は挟む力が強いので「カニハサミ」とされ、それが短くなって「ガザミ」と呼ばれるようになりました。後ろ脚は泳ぎやすいよう平たい形をしており、海の中を素早く泳げるようになっており、素早く海を渡れるということで「ワタリガニ」と呼ばれています。

イシガニもワタリガニと呼ばれることがある

ワタリガニ科には種類があり、上記画像のイシガニもワタリガニ科の仲間です。イシガニはガザミよりも小さく、甲羅の幅は8㎝ほどしかありません。ですが、見た目の感じがガザミに非常に似ているためよく間違われます。ガザミとの違いは、大きなトゲがないこと、足が少し太くて短めなところ、少し丸みのある形をしているところです。成体まで育つと明確に違いが分かるのですが、幼い頃は中々区別が難しいですね。

ガザミのオスとメスの見分け方

パッと見ではオスとメスの違いは分かりづらいのですが、実は裏返すとすぐに分かります。オスのふんどしは白くて細いのですが、メスのふんどしは少し色がついており、かつ卵を抱えるため幅が広くなっているのが特徴です。ハサミは一見すると同じように見えますが、オスの方が細長く、メスの方が短めで太さがあります。オスとメスでは味の評価が少し違いますので、見分け方を知っておきたいですね。

ガザミの生態

ガザミの生息分布

生息分布は広く、北海道から台湾、韓国、中国の海まで、日本であれば何処でも見受けられるカニです。また水深30mまでの浅い海に生息していますので、見つけやすいカニと言えますね。春~夏の暖かい時期は浅い海によくいるのですが、秋頃になってくると深い場所に移動して、冬は冬眠をします。また夜行性ですので昼間は砂に潜っており、夜になると餌を求めて動きはじめます。

ガザミの天敵は?

昼間は砂に潜っているのですが、これは天敵から身を守ろうとしているようです。天敵はサメ・エイ・タコなどで、これらの天敵が近くにくると後ろ脚で泳いで逃げたり隠れたりします。カニが泳ぐというイメージはあまり無いかもしれませんが、後ろ脚がフィンとなり、泳ぐスピードは中々のものです。

ガザミの食性と産卵期


食性は、海藻も食べますが、基本的には肉食です。カレイ・ヒラメ・タイの稚魚や、巻貝や二枚貝、甲殻類を食べて生きています。交尾期は夏~秋で、産卵期は春~夏です。交尾を行った後に冬眠に入り、春に産卵をすることになります。生まれた沢山の稚ガニはしばらくプランクトン生活をし、その間にほとんどの個体が他の生物に食べられてしまい、僅かに残った個体が大きくなっていきます。寿命は2~3年とされていますね。

ガザミ以外の主な種類

タイワンガザミ

タイワンガザミは甲羅の大きさが大体15㎝ほどの種類です。オスが鮮やかな色・まだら模様を持っているのが特徴で、足も少し長めなのがポイント。メスは本種ガザミとよく似ているのですが、とげの数に違いがあります。タイワンガザミという名前こそついているものの、日本でも多く漁獲されており、特に四国や九州、沖縄でよく獲れます。派手な見た目をしていますので、獲れた時は楽しくなりそうですよね。

ジャノメガザミ

ジャノメガザミは少し小さく、甲羅の幅は12㎝ほどです。ポイントは甲羅の三つの点で、ここから名前がつきました。トゲが少し控え目なのもポイントですね。生息分布は南日本から西太平洋・インド洋です。あまり日本では見かけないのですが、東南アジアではよく食用とされている種類となっています。

イボガザミ

イボガザミは7㎝ほどしかない小さな種類です。名前の通り、甲羅に沢山のイボ状の突起があるのがポイントですね。色は黄褐色でガザミと似ており、薄い網目模様があります。

ナキガザミ

ナキガザミも小さめの種類で、7㎝ほどしかありません。こちらは音を出す特徴があり、突起を擦りあわせて音を出すことから名前がつきました。南日本~西太平洋に分布しており、イセエビ漁などで一緒に漁獲されることがあります。

ガザミの味・旬

ガザミの味は?

味は非常に美味とされており、昔から食用カニとして愛されてきました。しかし近年では個体数が減ってきており、養殖のような活動もされていますね。生きたままの個体は非常に高値で取引されており、死んでいてもある程度高価です。脚には身があまりありませんので、主に本体部分と脚のつけ根部分を食べます。たまに大きな個体が獲れることがあり、そういった大型のものは非常に高値で取引されています。

ガザミの旬は?

旬の時期は秋から冬とされていますが、冬は冬眠に入ってしまいますので、漁獲されるのは晩春~初冬までが多くなっています。暖かい地方では真冬でも漁獲されていますね。秋以降の旬の個体は非常に美味です。旬のものであればメスもオスも美味しいのですが、旬のオスは特に旨味が強いとされており、秋時期のオスは高級品です。夏時期も多く漁獲はされるのですが、夏は脱皮をする時期であり、旬のものと比べると味が落ちます。

ガザミの栄養

栄養は大きく分けて三要素あり、まず骨を強くするカルシウム・リン・マグネシウムがあげられます。次に、血の流れを良くする効果があるビタミン12、抗酸化作用があり肌を守る効果があるアスタキサンチンが主な栄養成分です。骨と血と肌の改善に効果がある食材ということですね。


ガザミの釣り方・捕り方①用意

カニ網を使って投げ釣りで

カニ捕りとなると磯で手で捕まえるイメージがあるかもしれませんが、ガザミは竿で捕ります。しかし、針にかけるのではなく、上記画像のような「カニ網」というものを使います。このカニ網を竿につけ、投げて待つだけで釣ることができ、初心者でも簡単に行うことが出来るのです。ガザミは高級品として扱われており、中々高価で手が出せない方も、釣りであれば気軽にチャレンジできますね!

投げ釣りのタックル類

投げ釣りをする際、仕掛けとガザミ本体の重量が竿にかかってきますので、ある程度強度のある竿を用意しましょう。投げ竿は30号前後で4m程度のものを、ラインはPE5号、オモリは20~30号のものを流れによって使い分け、大型スナップサルカンを用意します。仕掛けにはエサ袋がありますので、そこに匂いの強いサバ・カツオ・イワシなどを入れ、海に投げ入れます。

ガザミの釣り方・捕り方②ポイント

ガザミ釣り・捕りの時期と場所

まず時期ですが、一年中行えるものの、夏は味が落ち、冬は冬眠をしていますので、狙い目となる時期は秋です。ポイントとなる場所は堤防や岸壁、水深のある砂泥底の場所ですね。北海道から九州まで何処でも見受けられるカニですので、ガザミが釣れたポイントの話しを耳にしたら、そこで釣ってみることをおすすめします。

置き竿で待ちながら回収

仕掛けをつけて海に投げたら、あとは仕掛けにかかってくれるのを置き竿をして待つだけです。匂いにつられてガザミが来ると、脚が仕掛けに絡まって逃げられなくなります。しかしすぐに仕掛けにかかってくれるとは限りませんので、大体30分置きくらいのペースで仕掛けを回収して、かかっていないか確認しましょう。焦らないのがポイントと言えます。

ガザミの食べ方

ガザミは生きたまま茹でない

購入、もしくは釣りでガザミを手に入れたら調理開始ですが、普通のカニと違って、生きたまま沸騰したお湯に入れてはいけません。ガザミは緊急時に自分の脚を切ることが出来ますので、いきなり熱湯に入れると驚いて脚がバラバラになってしまうのです。ですので、生きた個体であれば、まずは輪ゴムなどで脚を固定し、硬いところに打ち付ける、もしくは冷蔵庫に入れるなどしてシメましょう。その後、お好みの調理方法で頂きます。

食べる前に寄生虫を除去

カニ類にはよく、上記画像のような「カニビル」という寄生するヒルがついています。見たことがある方は多いですよね。このカニビルは甲羅の外側につくものですので、ついていても中身は問題ありません。もし釣ったものについていたらなら、カニビルをとってから調理をしましょう。

ガザミは通販で買える

釣りは自信がないけど食べてみたいという方は通販がおすすめです。価格は安くはありませんが、楽天などの大手ショップで沢山販売されていますので、食べてみたい方はチェックしてみましょう!また、カニ網などの仕掛けも販売されていますので、釣具店などがお近くに無い方はネットショップを利用すると良いですね。


ガザミ料理

料理①ガザミの塩茹で

おすすめ料理1個目は「塩茹で」です。単純に塩水で茹でるだけの料理ですが、シンプルなだけに素材そのものの味を楽しめます。塩水状態のところに、脚をしっかり縛った生きたままのガザミを入れ沸騰させていきましょう。塩の量は3%が目安です。茹でる時間は大体30分前後がおすすめ。味には関係ありませんが、仰向けにして茹でた方が美しい仕上がりとなります。

料理②蒸しガザミ

おすすめ料理2個目は「蒸しガザミ」です。蒸す為の調理器具がある方は、蒸し料理も行ってみましょう!蒸し時間は大体20分くらいが目安です。先にシメてから蒸すと良いですね。蒸すと更に旨味が凝縮し、カニの旨味を存分に味わうことが出来ます。少し味気無いと感じる方は、お酢などをかけて食べることをおすすめします。

料理③味噌汁

おすすめ料理3個目は「味噌汁」です。高級食材をお味噌汁にするなんて贅沢ですよね!シメたものをお椀に入るサイズに切り分け、水から煮出しながら作っていきましょう。お味噌と非常に愛称の良い味で間違いなく好かれる美味しさです。これなら旬のものでなくても美味しく頂けますので、時期によっては特におすすめですね。

まとめ:ガザミとは?

今回の「「ガザミ」はワタリガニ!美味なガザミの釣り方・捕り方・料理をご紹介!」はいかがでしたでしょうか?特徴や生態、食べ方などまで詳しく解説させて頂きましたが、とても気になるカニでしたよね!カニ網で狙うことが出来ますので、初心者でもチャレンジ出来るのがポイントです。食べてみたい方は是非釣りにもチャレンジしてみましょう!

ガザミが気になる方はこちらもチェック!

今回はガザミについて解説させて頂きましたが、他にも釣りや魚に関する記事が沢山あります。気になる方は是非チェックしてみて下さい。