APIDURAってどんなブランド?
APIDURAの理念
APIDURAはイギリスに本拠地を置くバイクパッキング用バッグのブランド。「自転車は究極の自由の象徴である」というコンセプトのもと、より長い距離を、より速く、より快適に自転車で楽しめるようデザインされたプロダクトを製造・販売しています。自然とのつながりを重要視する彼らの、アドベンチャーとサイクリング、アウトドアに対する情熱は、高品質なプロダクトの細部に表れています。
APIDURAの特徴
APIDURAは、コンセプトに沿ったプロダクトを製造するために徹底した素材の選定とテストを行なっています。それらの積み重ねが、軽量で耐久性があり、機能的であるというAPIDURAのバッグの特徴へとつながっているのです。また、自転車への取り付けに特殊なツールは必要ないため、自転車さえあれば誰でも簡単に使うことができます。
軽量性・防水性・耐摩耗性などに優れるDimension Polyant社のVX21、DuPont社のHypalonという最新技術を駆使した素材とWoojin社のバックル、グレーを基調とした洗練されたカラーリングはほぼ全てのプロダクトに共通しており、それらはAPIDURAのアイコンとなっています。
APIDURAのプロダクト
APIDURAのラインナップは非常にシンプルです。バイクパッキングに必要なハンドルバーバッグ、サドルバッグ 、フレームバッグ、バッグアクセサリーの4種のプロダクトを展開していて、カラーはグレー、ブラック、イエロー系統で統一されています。また、それぞれのラインにはノーマル仕様とドライ(高防水)仕様が用意されているため、ユーザーそれぞれの用途にあったバッグを、シンプルなラインナップがゆえに悩まず選ぶことができるところは良い点だと言えるでしょう。
バイクパッキングのメインストリームであるAPIDURAのバッグですが、中でも軽量で使い勝手が良く、洗練されたデザインのサドルバッグ は人気があります。特筆すべきは他社のサドルバッグ に比ベ圧倒的な容量と軽量性をあわせ持っている点。これらが重量やスタイルを気にするロードバイクユーザーにも受け入れられさらにひろがっていったことで、バイクパッキングブームに火をつけたと言われています。
APIDURA サドルバッグのラインナップ
防水性とサイズの違いで6種のサドルバッグ がラインナップされていますが、超軽量・高耐久・高機能と基本的なデザインは変わりません。では、サイズごとに詳細なスペックを見ていきましょう。
BACKCOUNTRYシリーズ(ノーマル)
BackCountryシリーズでは、本体が軽量で耐摩耗に優れる4層構造シートのDiension-Polyant VX21、要所にDuPont Hypalonを使用し耐穿刺性を高めています。防水性は高いですが完全防水ではないため、長時間の雨に晒される場合などは注意してください。
コンパクト
容 量: 11L
寸 法: H 15cm × L 43cm(最大)× W 17cm
重 量: 350g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 5 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 18cm
エンデュランスロードレース、ブルベ、通勤・通学などでの持ち歩きに適したサイズです。
ミディアム
容 量: 14L
寸 法: H 17cm × L 46cm(最大)× W 18cm
重 量: 360g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 8 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 20cm
オフロードサイクリング、週末を利用した小旅行サイクリングでの持ち歩きに適したサイズです。
レギュラー
容 量: 17L
寸 法: H 18cm × L 52cm(最大)× W 19cm
重 量: 400g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 8 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 20cm
超長距離サイクリング(数泊を想定していると考えられます)での持ち歩きに適したサイズです。
EXPEDITIONシリーズ(ドライ)
ExpeditionシリーズはメインとしてTPU Hypalonを使い、縫い目に防水加工を施すことでBackCountryシリーズよりもさらに防水性を高めています。
コンパクト
容 量: 9 L
寸 法: H 15cm × L 41cm(最大)× W 17cm
重 量: 325g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 5 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 18cm
エンデュランスロードレース、ブルベ、通勤・通学などでの持ち歩きに適したサイズです。
ミディアム
容 量: 14L
寸 法: H 16cm × L 48cm(最大)× W 18cm
重 量: 350g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 8 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 20cm
オフロードサイクリング、週末を利用した小旅行サイクリングでの持ち歩きに適したサイズです。
レギュラー
容 量: 17L
寸 法: H 18cm × L 52cm(最大)× W 19cm
重 量: 425g
取り付けに必要なシートポストの長さ: 8 cm
取り付けに必要なサドルと後輪の距離: 20cm
超長距離サイクリング(数泊を想定していると考えられます)での持ち歩きに適したサイズです。
APIDURAの人気サドルバッグ 1
BACKCOUNTRY 17L レギュラー
収容力と軽量性を両立したレギュラー。小さなバックパック並の容量があるので、とにかく多くの荷物を持ち歩きできます。2〜3泊を想定したキャンプツーリングや、ロングツーリングでフレームバッグを使いたくない(フレームバッグはフレームが小さいとボトルケージに干渉し、ボトルが取り出しにくくなることがあります)ときにはレギュラーサイズがおおいに活躍するはずです。
レギュラーで持ち歩き可能な荷物の量は!?
寝袋、輪行バッグ、ウインドジャケット、レインジャケット、替えのウェア上下、サコッシュ、サンダル、ツール類などであれば一緒に入れることができそうです。ツーリング先で荷物が増える(お土産など)可能性がある場合は、余裕があるレギュラーサイズがいいかもしれませんね。
APIDURAの人気サドルバッグ 2
BACKCOUNTRY 11L コンパクト
最低限の荷物さえ持てればいいという人や、できるだけ自転車を身軽にしてスピードを稼ぎたいという人に適しているのがコンパクト。バイクパッキングの「ウルトラライト」というスタイルを体現したサドルバッグ と言えるのではないでしょうか。ただし、少々重くなってもいいから必要なものは持ち歩きたいという人や、パッキングが苦手だという人はワンサイズ上のミディアムがいいかもしれません。
コンパクトで持ち歩き可能な荷物の量は!?
コンパクトとは言え、うまくパッキングすればそれなりの荷物を入れることができます。サポートカーを帯同せずに自転車でヨーロッパを横断(4,160km)するTranscontinental Raceを完走した女性サイクリストを参考(APIDURA公式ホームページより)にすると、彼女はコンパクトに「ダウン素材の寝袋・寝袋カバー・寝袋用マット・ダウンジャケット・レインジャケット・ロングスリーブメリノジャージ・レギンス」をパッキングしていたそうです。200km〜300kmのブルベなどではコンパクトが合っているのかもしれません。
APIDURAの人気サドルバッグ 3
EXPEDITION 14L ミディアム
BACKCOUNTRYシリーズも高い防水性を持っているのですが、断続的な雨や雨量が多い場合は浸水する可能性があります。そういうときには防水加工されたEXPEDITIONシリーズが安心です。特にミディアムは防水性はもちろん、多少雑にパッキンングしても収容力に余裕があるため、時間との戦いになる400km以上のブルベや、毎日の自転車通勤・通学などに向いていると言えるでしょう。
ミディアムで持ち歩き可能な荷物の量は!?
輪行バッグ、ウインドジャケット、レインジャケット、替えのジャージ上下、予備チューブ、携帯ポンプ、などを入れてもまだ若干余裕がありそうです。
APIDURAの人気サドルバッグ 4
EXPEDITION TOOL PACK
APIDURAにはBACKCOUNTRY、EXPEDITIONシリーズ以外にも、サドルバッグ とアクセサリー両方にカテゴライズされている「ツールパック」があります。ツールパックはいわゆる一般的なサドルバッグ サイズですが、開口部が大きく荷物にアクセスしやすいこと、重量がわずか40gしかないことなど、APIDURAのこだわりが詰まったバッグになっています。
TOOL PACKで持ち歩き可能な荷物の量は!?
ツールパックの容量は0.5L、寸法はH 5cm × L 13cm × W 6.5cmとコンパクトですが、それでもチューブ2本、小型の携帯工具、タイヤレバー、CO2ボンベが入ります。
APIDURAの人気サドルバッグ 5
RAPHA + APIDURA 11L
さらにスタイルを追求する人には、サイクルアパレルブランド Rapha とコラボしたサドルバッグ はいかがでしょうか。残念ながらレギュラー、ミディアムサイズはなくコンパクトのみになりますが、Raphaのアイコンであるピンクのストライプがリフレクターになっていたりリアライトを取り付けるアタッチメントが2つついていたり、洗練されたデザインと機能面は申し分ありません。
※パッキングは経験や何を入れるかによって収容力に差が出るため、
持ち歩き可能な荷物の量はあくまで参考程度に留めておいてください。
APIDURA サドルバッグ の使い方と注意点
サドルバッグ の使い方
APIDURAのサドルバッグ は動画の通り2本(コンパクトは1本)のベルクロでシートポストと、2つのバックルでサドルレールと固定して使用します。バッグが動かないようにシートポスト、サドルレールとの間に遊びがなくなるまでしっかりと固定しましょう。
バッグの開口部は、荷物の量に合わせてロールアップし固定するタイプです。きちんとパッキングすれば中で荷物が暴れるということはないようですが、バッグを安定させるためにはどの程度の荷物量が必要なのかについては是非各々で試してみてください。
サドルバッグ を使ううえでの注意点
サドルバッグ だけではなくフレームバッグやハンドルバーバッグにも言えることですが、APIDURAのバッグはフレームサイズ、シートポストの突き出し量などによって使えない場合があるため、購入前には自身のロードバイクの各部サイズを確認するようにしましょう。
APIDURAのバッグはシンプルな構造にすることで軽量化を図っており、サドルバッグ の場合は内部がチューブ状になっているだけなので、考えながらパッキングする必要があります。使用する頻度が少ないものは奥に、多いものは手前に、繰り返し使うものはドローコードに挟むなど使いやすいかたちを探してみてください。
サドルバッグ の使用者レビューでは、漕ぎ出しの際に重さを感じるとか、ダンシングをすると左右にバッグが振られるといった指摘が散見されます。しかし、それらにはすぐに慣れること、バックパックを使わなくて済むメリットの方が大きいことなどの感想が述べられているので、あまり気にする必要はないのかもしれません。
APIDURAの人気サドルバッグ まとめ
ここまでAPIDURAというブランド、その中でも人気のサドルバッグ について紹介してきました。「キャンプツーリングに行ってみたいけど、カーボンフレームのロードバイクしか持ってないし…」といった心配も無用です。シンプルで超軽量なAPIDURAのバッグであれば、カーボンロードバイク・スチールロードバイク・ディスクロードバイク・グラベルロードバイク問わず全てのロードバイクにフィットします。APIDURAのサドルバッグ 、フレームバッグ、ハンドルバーバッグを組み合わせて、自由の象徴である自転車を楽しんでみてください。
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