ラディッシュの育て方を知りたい!
地植えでもプランターでも育てやすい野菜
ベランダや室内でちょっとした野菜を作りたいと思っている人に、ラディッシュをおすすめします。苗がなくても種まきで収穫できて、収穫までの期間も短いのではじめての人に向いています。今日は、プランターや室内、露地植えでできる、失敗しないラディッシュ栽培をご紹介します。
ラディッシュとは
ラデッシュの別名
ラディッシュは、カブやダイコンの仲間。別名を二十日大根といいます。この二十日という名前は、収穫までの期間の目安。実際には二十日ではちょっとむずかしくて、もう少し時間がかかってしまいますが、種まきからほぼ1ヶ月ほどで収穫して味わうことができる野菜です。
子供でも簡単に育てられる野菜
収穫までの期間が短いことから、小学生の理科の教材としても使われる二十日大根。子供の頃の理科の授業で、ラデイッシュを育てたことが記憶の片隅にある人もいるのではないでしょうか。育て方のポイントを押さえれば、子供でも簡単に収穫できるラディッシュは、プランターでの家庭菜園初心者がはじめて作る作物として、野菜作りの楽しさを教えてくれる優秀な野菜です。
ラディッシュの栄養素
ラディッシュに含まれる栄養素で、特筆すべきものはビタミン類です。ビタミンCやβカロテンが多く含まれていますので、サラダなどにしてこまめに摂取したいですね。特に紫外線が気になる夏場には、採れたてのラディッシュを添えたサラダはおすすめです。
ラディッシュの育て方:収穫までの時期
収穫までが早い野菜
ラディッシュは収穫までが非常に早く、その成長過程を観察するのにも向いている植物です。小さなお子さんがいるご家庭では、食育のひとつとして自宅でプランターなどで育てて見せてあげると、野菜はこうやって出来るんだということを体験しながら学習させることができるでしょう。
はつか大根
二十日大根という名前ですが、少し名前を付けるときに盛ってしまっています。実際に種まきをしてから収穫できるまでの期間は1ヶ月ほどを見ておいたほうがよいでしょう。二十日大根だからといって二十日で収穫しようとすると、少しガッカリしてしまうでしょう。それでは、まずは、二十日大根の育て方、種まきから見ていきましょう。
ラディッシュの育て方:種まき
種まきに必要なもの
タキイ種苗 二十日大根 ラディッシュミックス
ラディッシュの種まきに必要なものは、「ラディッシュの種」(ホームセンターや100均などで売られている)、「プランターや植木鉢」(大量に作らないなら、小さなものでも十分です)、プランター栽培の場合は「野菜用の土」(ホームセンターなどで購入可能)、露地植えの場合はすき込むための「肥料」を用意します。
種まきのやり方
ラディッシュの種は非常に小粒です。一袋購入するととてもたくさん入っているので、1ヶ所に2~3粒ずつ点蒔きして、間引きで良い株を育てましょう。軽く土をかけ、手で押さえてからたっぷり水をあげて種まき完了です。
種まきの時期
ラディッシュは、3月頃から9月頃までが栽培に適した時期です。収穫までが早いので、その間に時期をずらして何度も種まきをして収穫することができます。小さなプランターなどでも十分といったのはそういった理由です。一度に大量に作らずに、収穫が終わったところにまた種まきをして育て、1ヶ月後にまた収穫…を繰り返した方が、効率的に購入したラディッシュの種を、無駄なく消費できておすすめです。
ラディッシュの育て方:栽培する季節
ラディッシュの好みの気温
ラディッシュは3月から9月と半年ほど栽培に向いた期間がありますが、その中でも向いているのが、比較的涼しい気温の時期です。ラディッシュは、あまり気温が高いのは好みではないのです。発芽温度が15度から、生育温度が17度からとなっています。
ラディッシュ栽培に向く季節
涼しい気温が好きなラディッシュの栽培に向いている季節は、春と秋です。発芽の上限が30度くらいなので、真夏には発芽しない可能性もあります。続けてラディッシュを連作する場合は、盛夏の種まきは避けましょう。
ラディッシュの育て方:室内で育てる場合
ラディッシュが好む環境
さきほどは、ラディッシュが好む温度をお伝えしましたが、その他にもラディッシュが好む環境があります。まずは、どんな植物にも大切な「日当たり」です。日当たりの良いところを好むラディッシュは、生育にも1日の日照時間が大切です。
栽培は室内より屋外向け
室内の方がラディッシュが好む温度に合わせるのは簡単ですが、日照時間で室内では不安があります。また、建物の影になってしまうベランダ菜園などでも日照時間に気をつけないと、せっかくのラディッシュがうまく育たないということもおこってしまいます。プランターを移動させたり、日当たりのよい室内やベランダがないという人は、日照時間の心配をしなくてすむ、日当たりのよい屋外に露地植えすることをおすすめします。
ラディッシュを室内で育てるなら
室内でラディッシュを育てるなら、できれば午前中10時前に太陽光が入り、日照時間が5時間から7時間あると理想的です。春から秋ならば、午前中いっぱい、日が入ってくるところであれば、ラディッシュを栽培することが可能です。
ラディッシュの育て方:置き場所
屋外でも置き場所を工夫しよう
室内でなくても、ベランダであれば十分な日照時間を確保できるでしょう。露地植えにこだわらなくても、日当たりの良いベランダであれば、ラディッシュの置き場所として好ましい場所といえます。小さな野菜ですので、それほど大きなプランターは必要ないので、日当たりだけに注意して置き場所を工夫してあげましょう。
ラディッシュの育て方:肥料
ラディッシュの肥料
ハイポネックス 原液
ラディッシュはそれほど肥料に気を使う野菜ではありません。生育期間が短いので、はじめに地植えなら堆肥をすき込んでおけば、収穫まで追肥いらずということもあります。プランターでは、堆肥をすき込む代わりに野菜栽培用の土を使うことで、ある程度の養分は含まれています。堆肥をすき込んだ露地植えの土と同じ程度の養分があると考えて良いです。
追肥は必要?
ラディッシュは追肥をあげなくても、それなりに成長してくれて収穫することができます。もし、追肥をあげたいのであれば、固形肥料を株元に1度あげれば、ラディッシュの収穫までの追肥は十分です。液体肥料を追肥として与える場合は、1週間に1度を目安に、水がわりに与える方法でよいでしょう。
追肥に使う肥料は
住友化学園芸 マイガーデン ベジフル
ラディッシュは栽培期間が短いので、野菜用の固形肥料であれば1度株元に置いておくだけで、追肥には事足ります。追肥にコバエなどの虫が寄ってくるのが嫌という人は液体肥料を週に1度。手間を省きたいという人は、固形肥料を本葉4枚ほどの時に1度与えましょう。
ラディッシュの育て方:間引き
間引きのやり方
追肥をあげるくらいの時期に、間引きをおこないます。種まきのときに2~3粒植えて生えてきた芽の中から、大きく育っているものを残して、小さなものは間引きしてしまいます。まだ根は膨らんでいませんので、指でつまんで軽く引っ張ることで簡単に間引きできます。場所が近くて、残す株も一緒についてきそうな時は、残す株の根元をそっと押さえながら小さな芽を間引きましょう。
間引きの時期
間引きの時期は本葉が出始めたころに1度おこないます。この間引きでラディッシュの株の間が5センチ以上なかったら、本葉2~4枚のころにもう一度間引きをおこない、株間を確保するようにしましょう。
ラディッシュの育て方:土寄せ
土寄せとは
地中に出来る作物の場合、多くが土寄せという作業をおこないます。土寄せとは、地上に出ている株元に土を寄せる作業です。土寄せといっても、プランターなどでは周りの土の量も限られてきますので、土寄せということばの「土を足す」作業と考えるとよいでしょう。
土寄せのやり方
土寄せのやり方は簡単です。間引きをして残した株の株元に、周りから土を寄せてきます。あまりたくさん土寄せをする必要はなく、間引きをしたことで空間で出来たために、株がぐらつかないようにするという程度で大丈夫です。
土寄せの時期
多くの地中の作物に必要な土寄せ。ラディッシュも本葉が出てきて、1回めの間引きをおこなう時に、同時に土寄せもしてしまいましょう。間引きのときには、他の植物を抜いたことで残した株がグラつくこともあります。株を安定させるという意味も含めて、間引きと一緒に土寄せをすることをおすすめします。
ラディッシュの育て方:水やり
ラディッシュの水やりは簡単?
植物を育てるなら、肥料や日当たりとともに大切なのが、水やりです。ラディッシュの水やりはどりようにおこなうのでしょうか。子供でも作れる野菜ですから、それほど難しい水やりの気配りは必要ありません。
一般的な植物の水やりで
ラディッシュの水やりは、一般的な植物の水やりと同じと考えてよいです。地面を触ってみて乾いていたらたっぷり与える。露地植えのときは、カラカラな状態がしばらく続くようなら朝と夕方2回与えましょう。ラディッシュはそれほど地下深くまで根を伸ばさないので、地表の乾燥がそのままラディッシュの根の乾き具合と思っておいてよいでしょう。
ラディッシュの育て方:収穫
収穫のやり方
ラディッシュの収穫のやり方は、出ている茎や葉をまとめてつまみ、地中から引き抜くだけ。童話にある「おおきなかぶら」のように、引き抜けなくて大変ということはありません。子供の力でも簡単に引き抜けますので、お子さんのいるご家庭では、ぜひ子供さんに収穫を任せて、作物を自分の手で得る楽しさを味わってもらってください。
収穫時期
ラディッシュを収穫するタイミングは、土の中からラディッシュの実がチラリと覗いてきたときです。二十日大根といいますが、二十日ではまだ大きくなっていないことが多いです。
収穫が遅れると不味くなる
逆に30日以上「もっと大きくなるだろう」「もっと大きくしてやろう」と植え続けてしまうと、実が割れる、中にスが入ってスカスカになって不味くなるなど失敗作になってしまいます。大きく育てることも大切ですが、美味しく育てることを気をつけて、収穫時期は遅くならないよう注意しましょう。
ラディッシュの育て方:失敗する場合
失敗がほとんどない野菜
収穫時期を逃してしまう以外には、失敗とい失敗がほとんどないのが、ラディッシュの特徴です。それでも、稀に悪い環境であったり、ラディッシュが育たない状況が重なってしまうと失敗してしまうこともあります。どんな時に失敗してしまうのでしょうか。失敗例と対策をご紹介します。
地上部がひょろひょろで倒れてしまう
室内で栽培しているラディッシュなどによく見られる状態です。日当たりが悪いため、日光を求めて上へ上へと植物が伸びて「徒長」しているため、株が横倒しになってしまっています。日当たりの良い場所に移動する、株が混み合っていたらもっと間隔を十分とって間引きするなどの対策法があります。
ラディッシュの根が丸くならない
ラディッシュを育てている人が「失敗した」と感じることに、肝心の根が丸く太らずに食べられないということがあります。他に悪いところはなくて、地表部分も元気が良いというときに考えられることは、「まだ収穫には時期が早い」ことがあります。
単に栽培日数が不足していただけ
何度も触れていますが、二十日大根という名前が付いていますが、二十日では収穫できることはほとんどありません。一般的に見て1ヶ月。冬場など厳しい環境で室内で栽培している場合は、60日くらいかかるケースもあります。ひとつ抜いて地中の根が太っていなかったら、他はもう少し育ててから抜いてみてください。目安は「地表にラディッシュの丸みが見えてきてから収穫」です。
ラディッシュの育て方:害虫
アブラムシに注意
地植えなど屋外で野菜を育てていると、いろんな虫が飛んできて葉を食べたり、茎の汁を飲んだりして野菜の成長を阻害してきます。ラディッシュにつく害虫で気をつけるのは「アブラムシ」です。アブラムシはいろんな植物について困った症状を引き起こす害虫です。見つけ次第指で潰したり、ひどいようなら、農薬散布も考えましょう。
アブラムシ対策
アブラムシがつかないように対策するには、株元に反射するようなものを敷くことです。小さなプランターなどなら、ご家庭にあるアルミホイルが使えます。防虫ネットをラディッシュの周りに張る、プランターならプランター全体をネットで囲んでしまえば、害虫対策になります。
まとめ
失敗対策をして美味しいラディッシュを
ラディッシュについてと、その育て方をご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。ラディッシュにも品種がたくさんあって、赤いものだけでなく、白い物やピンク色をした品種、丸いもの、長いものいろいろです。味も辛味のあるものから、まったく辛くないものなどありますので、好みの味や形のラディッシュを選んで、自分で育てた作物を美味しくいただきましょう。
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