エンジニア ネジザウルスGT φ3~9.5mm用 PZ-58
ベッセル メガドラ インパクタ 貫通ドライバー 100
アネックス(ANEX) ネジすべり止め液 No.40
アネックス なめたネジはずしビット 3本組
アネックス ネジとりインパクト No.1903-N
WAKI ゴムバンド GB-890
セメダイン CA-151
キャプテンスタッグ UF-16
なめたネジ頭ってなに?
「ネジがなめる」とは、ネジ頭の溝が潰れた状態のことを指します。本来、ネジ頭にはドライバーを回すための溝が刻まれています。ですが、何度もドライバーで回すことによって溝が削れ、潰れた状態になってしまいます。
こうなると、ドライバーを回すことができなくなり、ネジが外せなくなってしまうのです。溝が削れているため、ネジ頭を復活させることもできず、「外せない、復活できない」として邪魔な状態になってしまうのです。
なぜ回すことができないのか
ネジの外し方は、ドライバーの突起をネジ頭の溝に引っ掛けることで回すことができます。ですが、溝がつぶれた状態だと、ドライバーが溝に引っかからず、力が空回りしてしまいます。その結果、ネジは回らず外すことができないのです。
なぜ「なめた」というの?
「なめた」は漢字で「滑めた」と書きます。ドライバーが溝に引っかからず、「滑る」様子から滑めたと呼ばれているそうです。決して「ネジになめられる(見下される)」というわけではないということです。
なめたネジの外し方①:「輪ゴムを使う」
もっとも手軽な方法は、「溝に輪ゴムを咬ませ、輪ゴム越しにドライバーを使用する」ことです。輪ゴムをかませることで、摩擦を増やし対処します。摩擦が増えれば、ドライバーが溝に引っかかり、滑ることなく回すことができます。
また、ゴムが押されることで溝にしっかりとハマり、削れた部分の隙間を埋めて回しやすくなるでしょう。
ゴムなら何でも可能
WAKI ゴムバンド GB-890
比較的入手しやすいことから「輪ゴム」と紹介しましたが、摩擦がしっかりありドライバーが滑らなければ、どんなゴムでも構いません。
ただし、ゴムは薄めの方がよいです。あまりに太いゴムだと溝に咬まず、回すことができないからです。なるべく薄く、そして丈夫なゴムで対処しましょう。
なめたネジの外し方②:「ネジ頭を挟んで回す」
「ネジの溝が潰れたならネジ頭を持って回せばいい」です。極論をいえばネジの外し方は「ネジを回す」だけです。つまりは、どのような回し方であろうと、ネジが回りさえすれば外すことができます。
多くのネジにはネジ頭があり、掴むことが可能です。ペンチなどでネジ頭を掴み、回すことができれば、問題なく外すことができるのです。
挟んで回すことの欠点
この回し方のポイントは、「ネジ頭を掴む」ことにあります。そのため、ネジ頭がないネジに対しては使うことができません。木ネジなどは、ネジ頭が平らで、実際に使用するとネジがすべて埋まってしまうことが多いです。
掴んで回そうにも、つかむ場所がありませんので、外すことができません。ネジの種類によっては、できない場合がありますので注意してください。
おすすめの工具「ネジザウルス」
エンジニア ネジザウルスGT φ3~9.5mm用 PZ-58
サイズ | 16 x 5.4 x 1.5 cm |
---|---|
色 | グリーン、ピンク、ブラック、オリーブ |
ネジを挟む工具で有名なのが「ネジサウルス」です。株式会社エンジニアから発売されるネジザウルスは先端が太く、ネジ頭を挟みやすくなっています。一般的なペンチでも構いませんが、ネジザウルスの方が掴みやすく力を入れやすいです。
つぶれた・錆びた・固着したネジなど、ネジの種類や状態を選ばずに対処できるので、重宝します。
なめたネジの外し方③:「ドライバーを叩いて回す」
ネジ頭にドライバーを垂直に突き立て、ドライバーを後ろから叩く回し方もあります。ドライバーを叩くことにより、振動がネジに伝わり、ネジが緩むことがあるのです。
また、ドライバーがネジに食い込み回しやすくもなります。ネジが緩めば、弱い力でも簡単に回すことができますので、ネジがなめた状態でも、外すことができるようになるでしょう。
ドライバーを叩く際の注意点
ドライバーに衝撃を入れる都合上、ドライバーが壊れる可能性があります。また、衝撃がなめたネジ以外にも伝わってしまい、ほかのネジが緩んだり、台座が傷んでしまうこともあります。
強く叩かなければ意味がありませんが、強く叩きすぎると、壊れる可能性があるのを覚えておきましょう。
おすすめの工具「メガドラインパクタ貫通ドライバー」
ベッセル メガドラ インパクタ 貫通ドライバー 100
材質 | クロームバナジューム鋼 |
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刃先 | ブラックポイント加工 |
サイズ | 21 x 3.2 x 3.2 cm |
ドライバーは何でも構いませんが「メガドラインパクタ貫通ドライバー」をおすすめします。このドライバーは、お尻に衝撃を加えると、芯が回転する仕組みになっています。何度もお尻を叩くことで、芯は回転し、しっかりとネジの溝に食い込むのです。
また、食い込ませた後も叩くことで、芯と共にネジも回転し、外すことができます。
なめたネジの外し方④:「すべり止めを利用する」
「ドライバーが滑って回らないのなら、滑らないようにすればいい」のです。ネジ専用のすべり止めが存在していますので、それを使用して外します。
すべり止めはペースト状になっており、溝とドライバーを密着させます。すると、摩擦係数が上がり、簡単に回せるようになるのです。削れた部分も密着させますので、潰れたネジ頭でも問題なく使用できます。
おすすめの工具「ネジすべり止め液」
アネックス(ANEX) ネジすべり止め液 No.40
容量 | 10g |
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工具で有名なANEXブランドのすべり止め液です。1、2滴ネジの溝に垂らしてから回すことで、滑らず回せるようになります。値段も手ごろですので、所持しておいて損はないと思います。
1回に使う量が非常に少ないので、小さい見た目ながら、案外長持ちするのも魅力です。潰れてしまったネジもこちらを使えば、簡単に取ることができます。
なめたネジの外し方⑤:「接着剤を使用する」
セメダイン CA-151
すべり止めと似ていますが、こちらはネジとドライバーを固定してしまいます。いくら溝が潰れた状態でも、固定してしまえば関係ありません。
使い方は、すべり止めと同じです。ネジ頭の溝に接着剤を付け、そこにドライバーを押し付けます。そして、接着剤が乾いたら回して外します。外した後はドライバーとネジを外さなければなりませんが、強力な接着剤ほど確実な外し方といえるでしょう。
別の回し方
別の方法として、「溝に大量に接着剤を付けて、乾いてからドライバーで回す」方法もあります。接着剤は乾くと弾力性のある物質になります。ドライバーで押し付けることで、その形に凹み、溝の代わりにすることができます。
考え方としては、輪ゴムを使用する回し方と同じです。輪ゴムの代わりに固まった接着剤を使用するのです。固める回し方の方が確実性がありますが、こちらの方が後始末が簡単です。揮発性が低い接着剤を使用しましょう。
なめたネジの外し方⑥:「ネジ頭を加熱する」
キャプテンスタッグ UF-16
ネジを加熱して外しやすくする方法もあります。ネジを加熱することで熱膨張を起こし、ネジを緩めます。ネジさえ緩めば後は、簡単に取り外すことができるでしょう。
やけどと火事に注意
EG-014
当たり前のことですが、やけどと火事に注意です。火だけではなく、ネジを熱すればネジも熱くなります。うっかり触るとやけどしてしまうでしょう。
また、木材などに打ち付けてある場合、火を使うことで燃えてしまいます。危険な方法でもありますので、別の手段が用意できるのなら、そちらを選択した方がいいかもしれません。
なめたネジの外し方⑦:「ネジ頭に穴をあける」
電動ドリルなどを使用して、ネジ頭に穴をあけてしまいます。穴の開いたネジ頭に、ドライバーを差し込み回すことで、ネジを取り外しするのです。また、上手くネジを壊せれば、ドリルだけで取り外すことも可能です。
ある意味、穴をあけることで、ネジを復活させる方法といえるでしょう。ただし、ドリルで穴をあけるのはとても難しいです。専用の工具もありますので、可能ならそちらを使用しましょう。
おすすめの工具「なめたネジはずしビット」
アネックス なめたネジはずしビット 3本組
サイズ | 18.4 x 11.5 x 2.5 cm(梱包時) |
---|---|
重量 | 138 g(梱包時) |
工具で有名なANEXブランドのネジ外しです。インパクトドライバーに取り付けて使用します。3本セットで、それぞれ違うネジのサイズに対応しています。どのようなネジにも対処可能で、電動の力で固いネジも、簡単に外すことができる可能性があります。
まるで、ネジが復活したかのように、簡単に取り外すことができるでしょう。ただ、インパクトドライバーがあることが前提の商品です。
また、電動の力に先端が耐えきれず、ドリルが折れてしまうという口コミもいくつかありますので、使い方には注意してください。
おすすめの工具「ネジとりインパクト」
アネックス ネジとりインパクト No.1903-N
サイズ | +No.2×30mm |
---|---|
重量 | 260g |
工具で有名なANEXブランドのネジ外しです。こちらの商品は手動で行います。まず、貫通ドライバーと同じように、打ち付け穴をあけていきます。そして、ある程度穴ができたら、先端を変更してネジを取り外します。
「なめたネジはずしビット」と比べると手動で大変ですが、インパクトドライバーがなくても使えます。また、電動の力でドリルが折れる心配もありませんので、こちらの方が使いやすい人も多いのではないでしょうか?
なめたネジの外し方⑧:「ネジ頭をマイナス溝に作り替える」
「ネジの溝が引っかからないのなら、新たに引っかかりをつくればいい」のです。ネジ頭にマイナス溝を作り、ネジの溝を復活させます。ヤスリ(グラインダー)でも鋸でも構いません。
ネジ頭に直線の溝を作り、マイナスドライバーが引っかかるように作り直しましょう。ただし、ネジが復活したわけではありません。あくまでも応急処置で溝を復活させているだけですので、取り外した後は新しいネジに取り換えてください。
なめたネジ頭にしないためには
なめたネジの対処法を知ることも大切ですが、それ以前になめたネジをつくらないことが肝心です。わざわざ余計な手間をかけないためにも、知っておきましょう。
正しくドライバーを使用する
ネジの溝を削らないようにするためにも、正しいドライバーを使用する必要があります。ネジの溝にドライバーを垂直に立てて回します。もし、ドライバーの先端と溝に隙間ができたり、簡単にドライバーが滑るようならサイズが違います。
サイズを変えて再び試してみましょう。ポイントは、回す力よりも押す力を強くすることです。しっかりドライバーを押し付けないと、サイズが合っていても滑ってしまいます。垂直にドライバーを押し付けてから回しましょう。
なめ始めたら交換する
もし何度も滑るようなら、ネジを取り換えた方がよいです。ネジはまだ使うことはできますが、ネジの溝が欠け始めているからです。今はまだ滑らないで回すことができますが、そのうち滑るようになります。
完全になめてしまうと対処が面倒です。勿体ないですが、ネジの溝が欠け始めたら、取り換えた方がよいでしょう。
無理にドライバーを使用しない
完全にネジがなめてしまう前なら、無理に回す人も多いと思います。ですが、無理に回すのは止めてください。より溝を削って、なめた状態が悪化してしまいます。また面倒だからといって、合わないドライバーを使用するのは止めましょう。
ネジがなめてしまったら手遅れです。どうしても合うサイズが用意できないようなら、ペンチなどで挟んで回すなどした方がまだマシです。
まとめ
ネジの溝が潰れた状態でも、ネジを外す方法はいろいろあります。好きな方法でネジを外しましょう。どうせ、ネジを外したら交換しますので、思いっきり試して下さい。ただし、外し方に失敗すると、台座まで傷つけてしまう方法もいくつかあります。
外す際は「輪ゴムで外す」からなど、簡単なの物から試していきましょう。それと、なめたネジの外し方は、あくまでも最終手段です。
たとえ溝を復活させる方法でも、応急処置でしかありません。最終手段に頼ることがないよう、なめないように工具を扱っていきましょう。
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