TAKAGI 六角棒レンチ 7本組 No.105
E-Value 11点セット BS-2N
ネジとは
ネジの用途
ネジの用途ときいてまず思い浮かべるのは物と物を繋げて外れないようにすることです。ボンドや溶接と違いしっかり繋げてくれるうえにまた取り外しができ、さまざまな種類・材質がある便利なものですね。
さらに繋げるだけでなくネジの回転する力を利用して物を動かしたり、回転した距離で穴などの深さを計測することもできます。 ネジにはボルトやビス、ナットなどさまざまな形状や性質の違いがあります。
ネジのはじまり
ネジのはじまりについての確かな情報はありません。ですが、ネジの特徴である螺旋は、ぶどうの果実酒を絞るプレス機やアルキメデス(紀元前)の揚水ポンプに用いられていました。
1400年代、ドイツのグーテンベルクが発明した活字印刷機は金属加工におけるプレス技術の基礎となりました。これらは、運動ネジの原点といえますね。
ネジの規格
規格とその問題についてご紹介します。
JIS・ISO
ネジには大きなボルトや小さなビスなどとても多くの種類があり、どれを利用するべきか迷ってしまいますよね。 まず、ネジなどの工業製品には規格があります、 日本では、日本工業規格(JIS)が制定されたことからはじまります。
戦後には米国の影響を受け、メートル・ウィット・ユニファイと3つありました。
現在のJISはメートル・ユニファイの2規格です。 世界的には国際標準化機構(ISO)が存在し、JISもこれ合わせていく方針ですが、今まで国内で使用していた規格がISOと一致しないなど、規格の共通化が難しい問題もあります。
規格の問題
例えば日本で用いられてきたネジの呼び径(直径・おねじは外径)1.7ミリ、2.6ミリはISOと違い、ISOの規格は1.6ミリ、2.5ミリとなります。 規格にも違いがあることを理解し、きちんと確認しなければ間違えた大きさのネジを購入してしまいますので気を付けましょう。
ネジの部位名称
ネジの部位名称についてご説明します。
ネジの部位名称①おねじ・めねじ
【おねじ】 直径min長さ⇒谷の径 直径maxの外径⇒6mm 【めねじ】 直径max長さ⇒谷の径 直径max谷の径⇒6mm M6表記のおねじとめねじを購入すれば利用できます。
ねじは円筒や円錐の面に沿って螺旋状の溝を設けた形状をしており、円筒や円錐に溝が外側にあるものをおねじ、内側にあるものをめねじといいます(図1)。JISで規定されている代表的なねじはメートルねじであり、長さの単位はミリメートル[mm]で表します。 ねじを代表する寸法として、外径と内径があります。一般的なメートルねじの場合、たとえば直径が6mmのねじをM6と表記し、これをねじの呼び径といいます。そして、このときどの部分が6mmなのかが重要になってきます
ネジの部位名称②ネジ山
きのこでいうところの軸部位です。対象物の中に入っていく部位のことですね。
ネジの部位名称③頭
きのこでいうつころの傘部位です。頭は平らだったり丸みを帯びた立体的なものもあります。上記写真の(-)部位ですね。
ネジの材質種類
ネジの材質についてご説明いたします。
鉄鋼
比較的安価な材質で、強度があるため広く利用されています。鉄だけとは違い、強度をあげるため、純度100パーセントの鉄に炭素を加えた炭素鋼のことをいいます。(名称:スチール)
合金鋼
炭素鋼の性質向上のため、クロムCr・モリブデンMo・ニッケルNiなどを添加したものの名称です。 ステンレスのことで、正しくは【ステンレス鋼】です。キッチンなどでもよく使われている材質で、鉄と違い錆びにくいイメージがありますね。
【ステンレスがさびにくい理由】 鉄に10.5%以上のC「(クロム)を含ませると、主成分の鉄が酸化するよりも先にCr(クロム)が空気中の酸素と結合し、表面全体に酸化クロムの膜ができます。 この膜は1~3,m(ナノメートル)と非常に薄く無色透明なので見えません。 しかし級密で安定した被膜のため酸素を通さず鉄の欠点である酸化現象(さび)を防ぐ働きをします。この膜を不動態皮膜といいます。
銅
どのような形状にも加工がしやすくさびにくい、さらに熱や電気を伝えやすい性質の材質です。性質を利用して、やかんなどのキッチン用品に使用されることもあります。レトロな雰囲気になります。
アルミニウム
密度が低いため軽量で、熱や電気を伝えやすい性質の金属です。 アルミニウムは異種金属との接触により腐敗や膨張が起こりゆるむ可能性がある材質のため、ネジの形状パーツはほとんど普及していません。
チタン
密度が低いため軽量で、熱や電気を伝えやすい性質の金属です。チタンは宇宙船や船舶などの分野~人工歯、骨など幅広く利用されています。ネジとしてではアルミニウムよりは普及しています。
プラスチック
金属と違いとても軽くさびることのない素材です。強度は金属よりおとりますが、性質を活かしたものに利用されています。比較的軽量のものやパソコン等にもプラスチックビスやステンレスビスが利用されています。家電製品によく用いられます。
ネジ利用時のポイント
分けて使用する
1種類のネジで物を作成することは少ないです。何種類か、形状も大きさも違うものをたくさんだして使用します。 使用するたびに袋や箱からだすという作業をしていると時間もかかりますので、まずは分けることから始めましょう。
上記写真のように始めから別れているものは使用しやすいですが、慣れないうちはこちらから必要な分をだしておくことをおすすめします。
家具の購入でついてきたネジ
初心者の方は、とりあえず説明書を読みながら一つずつ必要な時にネジを探して袋から出して…とやってしまいがちです。ですが、ネジの区別も名称もわからないので毎回探して時間がかかってしまいますし、間違いの原因にもなります。
種類別に小分けに
説明書がある場合は必要な数などの記載もきちんとありますので、それをみてまずは種類別にわけてしまいましょう。 小皿などにいれて分けるのがベストです。
軽すぎる容器にいれるとひっくり返してしまう恐れがあります。 これで説明書を見ながらの作成も、すぐにネジを見つけられてスピーディーですね。間違いも防げますよ。
DIYでよく使うネジの種類・名称
タップタイプ・ハイテクネジ
DIYなどでよく使われているのはタップタイプ・ハイテクネジです。 普通の鉄と違いさびにくいステンレス製のものがほとんどです。さまざま形状があり種類も豊富です。 詳しくは【ネジの種類①タップタイプ・ハイテクネジ】をご覧ください。
ネジの頭部形状種類一覧
さまざまな頭部形状のネジがあります。用途によって使い分けてくださいね。
六角ボルト・六角穴ボルト
しっかりしめられるため建築に用いられることも多いです。バイクのエンジンや、金網などにもついいますよ。大きなサイズのものが多いので、ベンチなど耐久性の必要なものにはボルトを使用してしっかりしめましょう。
トルクスネジ
米国、Camcar社の開発した規格です。従来のボルトやナットと比べ、トルクの伝達効率は高く割れの原因になる力の集中が少ないです。耐久性も高く今ではプロの中でも必需品となっています。
マイナスネジ・プラスネジ
こちらは家庭でもよく見かける形状のネジですね。実際にしめたことがある方は多いのではないでしょうか。
四角ボルト
あまりみることはない形状です。建築物の補強などに使われる、しめる力の強い形状になっています。
ネジに関する名称用語
トルク
締めたり緩めたりするときのスパナ、レンチを回す力のことです。物を回転させる力のことをさします。締めることは『締付トルク』ともいわれます。
ナット
ナットは2つ以上のパーツを繋げるときに使用します。自転車の車輪などにも使用されています。
ボルト
ナットと一緒に使用されることが多いです。ボルトにもさまざまありますが、一般的にボルトと言われるのは写真の六角ボルトのことです。
ビス
一般的に小さなネジはビスと呼ばれています。小さいものや薄めの木材などもとめられます。
ネジの使い分け
強度
強度による使い分けはほとんどありません。各家庭で作成するようなものなら気にしなくて大丈夫です。サイズや用途で使い分けます。
材質
作成するものの材質に合わせて選びます。 重みのあるものを小さなプラスチックネジでは止められませんよね。
簡単なものの含め家具などのDIYでは金属のネジを使用することがほとんどですが、小物の作成には軽いプラスチックネジやビスがおすすめです。良く利用されていますし、プラスチックは軽量で錆びないのがメリットです。
用途
たとえば椅子を作るのに頭が大きすぎたり出っ張っているものは服がひっかかる原因になりますよね。デザインとしてそういったものを選ぶ場合もありますが、基本的にDIYなどで利用するときは頭の平らなものをよく利用します。
ネジの種類①タップタイプ・ハイテクネジ
特徴
タップ立て等をしやすくするため先端部位に特別な加工がされています。ほとんどがステンレス製で種類も多く、エバタイト・サンロック・デルタイトなどをさします。 頭の形など違いにとても差異があります。
サンロック
ステンレス板の連結などにも使用します。切粉がでないので、作業場でなくても後片づけの心配がありません。 自分でめねじを作れるので、タップ加工(めねじ)の必要がありません。ナットも不要です。 頭が平らなものは本棚などによく使用されています。
エバタイト
短いものなどはデモ用の組立に使用すこともあります。仮止めのような使用方法ですね。 しっかり締め付けられる作りでねじ込みやすくDIY初心者えも使用しやすいです。
ネジの種類②タッピンネジ(使用例)
特徴
プラスチック材料や薄い鋼板などで利用されています。家電製品などの身の回りのプラスチック製品の締結によく使用されています。座金・ナットは不要です。
一回穴をあける必要がありません。ネジを打ちたいところにそのまま使用できます。先端がとがっているので、ドリルのように対象物に埋め込まれていきます。手軽に使用できるので家庭での簡単な修理や工作などでもよく使用されています。 購入の際はネジの先端もよく確認してくださいね。
使用例
写真のようにプラスチック製品にしようされていることが多いですね。
ネジの種類③六角ボルト(使用例)
特徴
ボルトとネジとの違いは明確にはありませんが、大きなものが多いのはボルトです。建築物にもよく用いられています。六角レンチでしめるのが一番安定しますよ。
使用例
フランジやバイクエンジン、橋などに利用されています。
スパナ(片口)
上記写真の工具、スパナを使用してしめていきます。写真のものは片方にしかついていませんが、大きさの異なった両側についたものもあります。 ボルトだけでなくナットもこちらでしめられます。
ネジの種類④六角穴付きボルト(使用例)
特徴
必ずではありませんが、頭部を隠して利用できます。結合部との差をなくせます。狭い場所での作業も可能です。その丸みを帯びたデザインから、わざとみえるような形で使用されることもあります。
使用例
重たい家具を固定するには、強く締められる六角ボルトが良いです。狭いスペースでスパナなどは使いづらいといったときでも、六角穴付きボルトなら場所がなくても強くしっかりと固定できます。
六角レンチ
TAKAGI 六角棒レンチ 7本組 No.105
上記写真の六角レンチを使用してしめます。短い方を穴にいれ、長い方をくるくると時計の針のように回してしめていきます。
ネジの種類⑤ナット(使用例)
特徴
ナットはめねじをもつ部品の総称です。写真の用に六角形のものが一般的です。2つのものを繋げるときに使用します。
使用例
上記写真の右上がナットです。2つ以上のものを接続できます。大型デスクなどにも使用されていますのでみてみてくださいね。
ネジの種類⑥座金(使用例)
特徴
ボルトやナットなどの座面と締め付けに挟んで使用する部品です。ゆるみにくくなります。
使用例
ネジやボルトなどがにめり込むことを防いでくれます。また、ゆるみにくくするために使用されます。ねじやボルトの頭より穴が少し大きいときに、座金を挟むことで抜け落ちを防いでくれます。木製の物を作成するときなどにも良いです。木の割れなどを防げます。
家具作成
電動ドライバー
写真のベンチのような比較的大きなものを作成するときは電動ドライバーを利用しましょう。ネジだけでなく強度が必要なのでボルトやナットもよく利用します。
電動ドライバーは、時間短縮はもちろん、しっかりと強い力でしめられます。固い材質のものなど、一度穴をあける必要のあるものの場合もさっと穴を空けられて便利です。
E-Value 11点セット BS-2N
電動ドライバーにサイズのあったソケット(上記写真参照)を取り付けネジをしめていきます。 ベンチなど高い耐久性が求められるものは、錆びにくい材質のステンレスで太目で長いネジを利用しましょう。
強く押し付ける必要はありません。木など対象物が割れてしまう可能性があるのでまっすぐ優しく利用しましょう。
使用するネジの種類例
小物作成
軽さと耐久性
小さなものを作るときなら木工用ボンドで十分という方もいらっしゃいますが、軽くてある程度丈夫なものを作ろうとした場合はやはりネジでしめるのが良いです。小さいものにはビスを利用します。
使用するネジの種類例
とても小さな1~2センチ程度の小ねじをビスといいます。両手サイズくらいの小物作成のときに重宝します。木工用ボンドでは弱いなといったときにボンドとビスを併用したり、オルゴールなどの蓋の開閉部位によく使用されています。
蓋の部分の金属を止めるためによく使用されています。こういった箱などの小物類を作るときにもビスは必要です。とても小さいのでお皿などに出して使用したり、小分けになった箱に入れるのも良いでしょう。
ネジの種類・使い分けまとめ
いかがでしたでしょうか。ネジといってもたくさんの種類がありますね。こちらで紹介したものはほんの一部で、もっとたくさんの形状のネジが存在します。
これを作るときは必ずこのネジで作りましょうというのはほとんどありませんので、自分が作りたいもの、直したいものにあった性質をもったネジを使用しましょう。 東急ハンズやお近くのホームセンターでみてみてくださいね。
対象部位に合った大きさ・形状のネジを用意しましょう