コンクリートDIYとは?
コンクリートは、「知る人ぞ知る」便利で扱いやすいDIY素材です。住宅や堀、フェンスの基礎の部分に使われる土台や、アスファルトの地面や階段に流し込んで固めて使うイメージがありますが、使いみちは他にもたくさんあります。外構工事以外に、コンクリートを使って自分で作れる面白い雑貨をご紹介しております。
コンクリートで何が自作できる?
コンクリートDIYとは、コンクリートを材料にインテリア雑貨などを自由な発想で造形していく、ハイセンスなDIYの楽しみ方です。コンクリートで造形できるものは、堀や道路だけでなくアイデアの数だけ無限にあります。自分でできる雑貨の作り方もご紹介していますので、ぜひチャレンジしてみてください。
コンクリートの魅力
コンクリートというと、鉄筋コンクリート住宅やコンクリート打ちっ放しインテリアが思い浮かびます。または、フェンスの土台部分のコンクリートブロック、庭の階段の基礎の部分、堀の壁面など。実は、コンクリートの利用価値はそれだけではないのです。コンクリートの奥深い魅力について、ご紹介します。
安価に入手できる
コンクリートはホームセンターなどで安価に手に入りますが、さらに安くという方は、100円ショップダイソーでも入手可能です。一袋500グラム入りで水を加えるだけでできあがるので、初心者の方や、小さな小物にチャレンジする方に向いています。
インスタントコンクリート
家庭化学工業:インスタントコンクリート 10kg
ご家庭で、庭の階段や堀、ガレージ地面を自作する時など、基礎の部分にこちらのインスタントコンクリートを利用できます。
インスタントセメント
インスタントセメント
庭の階段の段差が大きすぎて、間に一段増やしたい時や、ガレージを増設する際のコンクリート地面や堀の基礎の部分など、ご自分で作業される方にこちらのインスタントセメントはよく利用されています。
インスタントモルタル
インスタントモルタル仕上用 グレー 3kg
外構をもっとおしゃれにしたい…安価な素材でアンティーク風に…とお考えの方は、モルタル造形がおすすめです。堀、階段、花壇のブロック等基礎の造形はもちろん、立水栓やガーデン小屋など、さまざまな雰囲気を再現できるモルタルによって作成が可能です。
耐火性
耐火性の強さは何よりの特徴です。コンクリートブロックの厚みにもよりますが、1000℃の炎に対しても1~2時間の耐火性があり、コンクリートブロック自体の強度も低下しないと言われています。それゆえ、キャンドルホルダーやランプの基礎の部分に最適です。
遮音性
ご存じのようにコンクリートは非常に重い素材なので、他の素材に比べ、遮音・防音性に大変優ています。住宅建材としてコンクリートが使われる場合、屋外の騒音を内部へ入れず、逆に室内の音を外へ漏らすこともありません。
耐久性
木造に対しコンクリート住宅は、耐久性が高いことで有名です。コンクリートは、シロアリによる被害の心配もありませんし、長期間安定した素材であるため、堀や住宅の建材としても最高といわれています。コンクリートで作る自作の鉢やガーデンオブジェなら、屋外でも長持ちしますね。
コンクリートとセメント、モルタルの違い
コンクリートとよく似たものに、セメント、モルタルがあります。なんとなく聞いたことはあるけれど、具体的に何が違うのか?細かく説明することは難しいですね。それぞれの特徴や、主にどんなものに使われているかについて、ご紹介いたします。
コンクリートとは
コンクリートとは、セメントと砂と砂利を1:3:3の比率で混ぜたもののことです。練り方のポイントは、乾いた状態でセメントと砂をよく混ぜることです。砂利を加えると強度が増すため、堀やフェンスやレンガ、ブロック塀の土台となる基礎の部分など、圧力のかかるところによく用いられます。
コンクリート作品一例:ミニチュアブロック
文句なしにかわいいですね!コンクリートブロックの素材を使って、ミニチュアブロックを作る。思いつきそうで、なかなか思いつかないアイデアです。ペーパーウェイトにしても良いですし、額装して男前インテリアのアクセントにしてもおしゃれですね。
コンクリート作品一例:アクセサリースタンド
アクセサリーや腕時計など、大切なものを飾りながらしまっておく、「見せる収納」です。アイデア次第で、コンクリートはいかようにも変身します。これまで地面や堀、外構に用いられるイメージだけだったコンクリートですが、自分で作れる作品が次々に生まれているのです。
コンクリート作品一例:モノトーンインテリア
シンプル好きの方にも、男前インテリアを目指している方にも、コンクリートの持つ無機質な冷たさと、モノトーンの色味は取り入れやすいのです。白と黒の世界に、中間色グレーのコンクリートオブジェをプラスすると、クールなインテリアが完成します。
セメントとは
こちらは、ワイヤーメッシュとセメントを使った、無骨な印象の鉢です。
セメントとは、モルタルやコンクリートを作るための材料のことです。ホームセンターなどで手軽に手に入る「インスタントセメント」というものは、あらかじめ砂が入っていて、水を入れて混ぜるだけでモルタルになります。堀や庭の基礎の部分には欠かせない材料です。
セメント作品一例:シンプルオブジェ
セメントの無機質な冷たさを生かす、シンプルな造形です。ペットボトルや紙パックなど、身近な素材で型ができますので、自分で作れるオブジェです。形そのものを楽しんでもいいですし、飾り物の土台として利用してもいいですね。
セメント作品一例:英字オブジェ
室内はもちろん、セメント製なので屋外でも使えます。石に似た質感なので、ナチュラルテイストやシンプルインテリアに、特に違和感なく溶け込みます。グリーンを基調としたカフェ風インテリアやジャングルインテリアにもベストマッチです。
セメント作品一例:プランツスタンド
植物を入れたガラス瓶の土台を支えるような、不思議な形のセメント。しっかり接合されているので、まるで宙に浮いたような印象を受けます。自分で考えたオリジナルのプランツスタンドなら、独創的なお部屋が演出できますね。
モルタルとは
セメントと砂を約1:3の比率で混ぜ、水を加えるとモルタルのできあがりです。外構ではレンガやブロックの目地として使われる他、レンガやフェンスの基礎の部分にモルタルをならして利用します。
「モルタル造形」とは、本物そっくりの質感にモルタルを彫刻していく工芸のことです。エイジング塗装によって石やレンガ、木目などの質感をリアルに表現します。
モルタル作品一例:動物のオブジェ
モルタルの特徴の一つである「耐久性の高さ」から、ガーデンオブジェに向いていると言えます。木製の物は、雨風にさらされ、いずれ腐敗して朽ちてしまうものですが、こちらのモルタル製動物さんたちは、チャーミングなうえ、かなり長生きしてくれますよ。
モルタル作品一例:家の外壁
モルタル造形の最大の魅力が、このようなアンティークな質感や雰囲気を簡単に出せるところです。ミニチュアの世界でいうならば、粘土細工の世界に似ているかもしれません。まず造形し、着色し、リアリティを出していきます。中世風の堀や階段、地面も自由自在です。
モルタル作品一例:耐火階段
モルタルの特徴である耐火性を生かして、階段の下段3段、薪ストーブの隣りに位置する部分だけ、モルタルで階段が作られています。施主さんも安心してストーブが使えますね。ブロックを積み上げたような形が、シンプルで素敵です。
モルタル作品一例:外国風外壁
こちらは、おうちの外壁でしょうか。モルタルは、最初白いのですが、すべて造形が終わってから着色していきます。造形とペイントの技術によって、この白いモルタルが木製のドアや頑健な岩に変身してしまうのです。
モルタル作品一例:寄せ植え鉢
このように、モルタルで造形した後塗装を施すと、レンガの質感を出したり、または木の質感を出したりすることができます。カービングと言われる彫刻を表面に施すことで、リアルに質感を表現しましょう。お店にはない、オリジナルの雑貨が自作できます。
モルタル作品一例:ホグワーツ城
モルタル造形の極めつけが、こちら。USJの大人気アトラクション、ハリー・ポッターの世界の「ホグワーツ城」です。壮大なモルタル造形のお城で、近くで見ても、年代物の本物の岩にしか見えませんが、堀も階段も、土台部分もブロックもすべてモルタル製です。
コンクリートDIYを始める前に
コンクリートDIYを始めるにあたり、まずは動画でコンクリートの使い方をチェックしておきましょう。何を購入すれば良いか必要なものが分かる上、作業工程をイメージすることができて、より効率的です。
コンクリート・セメント・モルタルの使い方
こちら「セメントの使い方」と題されていますが、「セメントの種類」の中にモルタルとコンクリートが含まれており、それぞれの作り方も紹介されていますので、こちらをご覧いただければ基本的な作り方がよく分かります。
コンクリートのアイデアDIY①プランター
コンクリートDIYの比較的作りやすい造形として、コンクリートプランターが挙げられます。重みがあるので安定感があり、粗削りな見た目もジャンクガーデンにピッタリです。大・小2種類の同型のカップ等を用い、造形していきます。
セメントの小さな鉢の作り方
大・小二種類のカップを使い、セメントを流し込んで型抜きします。その際、小さい方のカップに重しを入れると安定しやすいです。カップは成型後破棄するので、プリンカップやペットボトルなどが良いでしょう。
コンクリートのアイデアDIY②キャンドルホルダー
耐火性・耐熱性が高いコンクリートの特性を生かしたキャンドルホルダーです。石に似た質感のコンクリートなら、どんなインテリアにもなじみます。
コンクリートキャンドルホルダーの作り方 1
風船を利用した、意外な作り方のキャンドルホルダーは、必見です!
コンクリートのアイデアDIY③オブジェ
コンクリートのアルファベットオブジェ
アイスキューブのような、コロンと可愛いアルファベットオブジェです。チョコレート用などの、市販のモールドカップに材料を流し込み、充分に固まったら型からはずします。ニッチや階段を飾る、キュートなインテリアオブジェの完成です。
コンクリートのアイデアDIY④ミニ家具
コンクリートスツールを自作
スツールの座面部分をコンクリートで自作されています。地面に座っているかのような、ひんやりとした座り心地。脚の長さを変えることで様々なタイプのスツールが自分で造れます。
コンクリートミニテーブルを自作
四角い箱にコンクリートを流し込み、完全に固まる前にテーブル脚を固定するだけ。意外と簡単に自分で作れるDIYアイデアです。地面を想わせるグレーが、モノトーンインテリアにも相性抜群!
コンクリートのアイデアDIY⑤花瓶
コンクリート花瓶の作り方
自分でできるというのがコンクリートDIYの最大の魅力です。こちらの花瓶は、ペットボトルにコンクリートを流し込み、その後すぐ筒状の棒を差し込んで空洞を作り、固まったところでコンクリート以外の材料を破棄、ペイントして花瓶に仕立てています。重みがあるので安定感抜群です。
セメント一輪挿しの作り方
こちらの花瓶(一輪挿し)は、完全にコンクリートだけで作られているわけではなく、試験管を差し込み一緒に固めることで、独特の存在感と安定感のある作品となっています。試験官はそもそも底が丸く自立しないため、このような土台を作ってあげるのもアイデアですね。
コンクリートのアイデアDIY⑥ドアストッパー
コンクリートの特性である重みを利用して、ドアストッパーをDIYするというアイデアです。実用性はもちろん、インテリア性の高いオブジェのような作品が出来ます。100均のセメントでも自作出来ますので、玄関の雰囲気を手軽にチェンジしてみましょう。
セメントドアストッパーの作り方 1
100均のセメントを使って自作されています。水を加えて混ぜ、セメントを作ったら、牛乳パックを四角く切ったものに流し込み、固めるだけ。固まる前にロープなどを差し込んでおけば、持ち運びもしやすいドアストッパーの完成です。
セメントドアストッパーの作り方 2
こちらも同じく、牛乳パックを使った自作ドアストッパーですが、材料は「速乾性セメント」を使っています。ロープも、ゴールドが混じったよりエレガントなもので、ラインストーンをプラスして優雅な雰囲気を演出されています。
コンクリートのアイデアDIY⑦アクセサリー
地面や外構に利用されるイメージのコンクリートですが、実は誰もが考えてもみないような可能性がまだまだ秘められているのです!こちら、なんとコンクリート素材のアクセサリー。この大きさなら初めての方でも成型が容易です。円や三角、ブロックなどシンプルな形が似合います。
コンクリートのアイデアDIY⑧ブックエンド
地面や外構基礎の部分に使われるイメージが強いコンクリートですが、アイデア次第で立派なDIY素材になるのです。コンクリートの重みを生かしたこんなブックエンドはいかがですか?シンプルなフォルムなら成型も簡単です。階段状やブロックの形でも面白いですね。
コンクリートのアイデアDIY⑨ランプ
コンクリートの特徴として挙げられる「耐熱性」を生かし、ランプを自作してみるのはいかがでしょうか。作り方は下記にご紹介しています。暖かみのあるランプの明かりと、冷たい印象のコンクリートの対比が美しいアートになるランプです。
セメントデスクランプの作り方
「インスタントセメント」と牛乳パックを使って作るランプです。ランプの土台部分をセメントで固めていきます。一色だけの無骨な感じもワイルドですが、アクリルスプレーで土台をブラックに一部ペイントし、さらにおしゃれに仕上げています。
セメントインテリアランプの作り方
コンクリートの利用方法は、外構や地面や住宅の基礎部分だけではないのです。その重みがしっかりした土台になることを利用して、ランプを自作されています。ステンレスのボウルを使って円形の器を作り、その内部にランプを設置。柱を立てて同様のセメント器のふたをかぶせれば、出来上がりです。
セメントテーブルライトの作り方
自分で出来るDIYランプにはいろいろな種類がありますが、これまで地面や外構に用いられるイメージだけだったコンクリートを用いた、こんな意外性のあるオブジェのようなランプはいかがですか。セメントの硬質な素材感とランプの柔らかい明かりが好対照です。
コンクリートのアイデアDIY⑩お皿
地面や住宅の基礎の部分、フェンスの土台などに出番の多いコンクリートですが、目線を変えてこんな使いみちもあるのです。美しいガラス玉などを入れて、室内でインテリアオブジェとして飾る。特にお皿の形は、大・中・小のボウルがあれば簡単に造形できるのでおすすめです。
コンクリートのアイデアDIY⑪表札
セメント表札の作り方
家の顔とも言える表札をコンクリート製のものにすることで、住まう人のセンスの良さが表現できます。まずは木の箱で表札の型を作り、アルファベットを逆向きに並べて接着します。それから、インスタントセメントを流し込んで固めるだけです!
コンクリートDIYまとめ
コンクリートDIYの楽しみは、一言でいうと自由な造形です。アーティストになったつもりで、自分で好きな形を創作しましょう。堀や道路、庭や駐車場の基礎の部分に使う印象が強いコンクリートは、実はインテリアの強い味方なのです!
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