カブトムシの寿命は?
カブトムシの寿命ってどれくらいかご存知でしょうか?「購入してもすぐに死んでしまった…飼育方法が悪かったのかな…」と思っている方は意外と多いようですが、そもそもどれくらいの寿命なのかを知っている方はあまり多くありません。今回はそんなカブトムシの寿命から、寿命直前の様子、長生きさせるコツなどをご紹介しましたので、是非参考にして育ててみて下さい。
カブトムシの平均寿命
カブトムシの寿命は3ヶ月くらい
短くて驚かれる方もいるかもしれませんが、実は寿命は長くて3ヶ月程度です。購入してすぐに死んでしまったと思っている方も、案外ちゃんと寿命を全うさせられていたケースがあるのではないでしょうか。幼虫の時期を含めても1年から1年数か月程度で、元々長生きする昆虫ではありません。寿命が短いとされるセミの方が長生きすることもあるほどです。
購入する時期も大切
成虫を出来るだけ長生きさせたい方が最も気を付けるべきなのは購入時期です。購入時期が遅く、買った際にもう寿命が近づいていれば、すぐに死んでしまっても仕方ありませんよね。大体10月頃の秋時期にはほぼ寿命が来てしまいますので、出来れば7月中に購入したいところです。また、ホームセンターのものは管理が甘いこともありますのでご注意下さい。
カブトムシは冬越しが出来ないから寿命が短い
そもそもなぜ短命なのかということですが、これは「冬時期を越えられない」からです。海外のものであれば種類によって冬越しが出来るのですが、日本のものは基本的には冬越しが出来ず、秋時期には死んでしまいます。本種にとって、冬は幼虫状態で超えるものなのです。
カブトムシは交尾意欲が高い
寿命は交尾の回数とも関係があります。交尾はとても体力が使う行為ですが、オスの成虫はとても交尾の意欲が高いので、体力をより消耗してしまうのです。また、メスは産卵もありますので、産卵でも寿命が短くなります。より長生きさせたいなら繫殖行為をさせないという手もあります。
カブトムシのオスとメスでの寿命の違い
オスのカブトムシの寿命は1ヶ月半くらい
オスとメスでも寿命に違いがあります。他の生物同様に、オスの方が寿命が短く、大体1カ月半程で死んでしまう場合がほとんどです。かなりしっかり管理すればもっと長生きすることもありますが、大体これくらいしか生きないものだと知っておけばショックも和らぎます。成虫となってからは儚い虫なのです。
メスのカブトムシの寿命は2ヶ月半くらい
寿命の短いオスに対して、メスは少しだけ長く、2カ月半ほど生きます。生物的に、オスは交尾を終えてしまえばもう繫殖行為としては終わりですが、メスはその後の産卵もありますので、多少寿命が長く設定されているようですね。では長生きするからといってメスだけを飼育するかと言えば話しは別。やはりオスの外見が魅力的ですので、出来ればどちらも長生きさせたいですね。
カブトムシの寿命の兆候①
動きが鈍くなってくる
そろそろ寿命かどうかを判断する方法はいくつかあります。まず、成虫は寿命が近づいてくれば当然体力が落ちてきます。そうすると次第に動きが鈍くなってきて、なんとなく弱々しい感じがするはずです。こうなってきますと寿命の時期が近づいてきているということ。なるべく安静にして見守ってあげましょう。
メスは潜り、オスは休む
寿命の時期が近づき、体力が下がって来て動きが鈍くなってくると、メスは土の中に潜ってしまって中々出てこなくなってしまいます。対して、成虫のオスは立派な角がありますので潜れず、どこかに隠れるか、もしくはじっとして休むことが多くなります。とても元気だったのにこのような状態になったら、そろそろ寿命だと考えて下さい。
カブトムシの寿命の兆候②
ひっくり返るのも寿命の兆候
よくある現象が「ひっくり返る」現象です。なぜひっくり返るのか不思議に思いますよね。実はこのひっくり返るのも寿命の兆候です。ただ、最初はまだ体力がありますのでひっくり返ることはあってもまた戻ることが出来ます。
ひっくり返る理由
なぜひっくり返るのか疑問に思う方も多いかもしれません。ひっくり返る理由は、体力が落ちて、左右のバランスがとれなくなったからなのです。しかし力はありますのでひっくり返ることはあっても戻ることは出来ます。それも次第に体力が無くなってくると戻るのも大変になりますし、戻ろうとすることで体力を消耗して寿命を早めます。
カブトムシの寿命の兆候③
食欲が減っている
もう一つ、寿命の時期を感じられる兆候が「食欲の減退」です。私たち人間も寿命が近づくにつれ食欲が減る傾向にあるように、カブトムシの成虫も寿命の時期が近づきますと食欲が減っていきます。「いつもはこれくらい食べるのに、最近は餌の減りが少ない」と感じるようになったら、それは寿命が近づいている可能性が高いですね。
関節がおかしい
寿命が近づくにつれて、足の関節部分の先が折れたままになる現象があります。元気な時は自分で治せるのですが、段々と体力が落ち、それも出来なくなってくる為、おかしい状態のまま放置されてしまうのです。以上の傾向を見て、カブトムシの成虫の寿命時期は大体分かります。動き方やひっくり返ること、餌の減りなどを見ておきましょう。
カブトムシは種類によって寿命が異なる
成虫の寿命は平均して3ヶ月以内と先述致しましたが、種類によっても寿命は異なります。下記では寿命が少し長めな海外産のカブトムシをご紹介しました。
寿命が長いヘラクレスオオカブト
子供たちの憧れであるヘラクレスオオカブトは、体も世界最大サイズでありながら、寿命も世界最長です。大体サイズの個体は平均して一年ほど生き、上手く飼育出来れば冬越しさせることも出来ます。ヘラクレスのサイズは最大で18㎝もあり、大人の手のひら約一枚分もありますので、飼育する時は大きなケースを用意して、万全の状態で育てましょう!
コーカサスオオカブトは意外と短命
ヘラクレスと同じく大人気のコーカサスオオカブトは、サイズこそ大きいものの寿命は少し短めで、大体3~4ヶ月程度。それでも日本産のカブトムシよりは長生きですね。サイズも大きく、性格も攻撃的で、子供たちにとってヒーローのような存在です。
ティティウスシロカブトは長生きな種類
あまり聞きなれないかもしれませんが、この見た目には見覚えがある方も多い「ティティウスシロカブト」。こちらは長生きする種類で、大体8ヶ月~10ヶ月ほど生きます。角は短いのですが、サイズも7㎝程度と十分にあり、また色合いがとても特徴的で子供たちが喜ぶカブトムシです。
カブトムシの寿命を伸ばす方法①
バナナがカブトムシの寿命を伸ばしてくれる
長生きさせるのに最も適した餌が何なのか気になりますよね。一般的に餌として用いられているのは昆虫ゼリーですが、最も長生きする餌は「バナナ」だと言われています。実はカブトムシやクワガタはタンパク質をしっかりとる必要がある虫ですので、バナナにはタンパク質が含まれている為長生きするようです。その次におすすめなのが昆虫ゼリー、次にリンゴです。
昆虫ゼリーでも寿命はある程度伸びる
バナナを食べさせた方が長生きしますが、総合的に考えますと昆虫ゼリーがおすすめ。というのも、昆虫ゼリーは果物に比べて腐敗しにくいので管理が楽です。また、昆虫ゼリーの賞味期限は大体2年ほどあることが多く、ストックがしやすいこともメリット。昆虫ゼリーの中には高たんぱくなゼリーもありますので、そういったものを使うことで更に長生きさせることが出来ます。
カブトムシの寿命を伸ばす方法②
飼育ケースを大きくすると寿命が伸びる
長生きするかどうかは環境作りにもかかっています。私たち人間同様、やはり広々とした環境の方がよりリラックスできるようです。成虫一匹であればSサイズの飼育ケースで普通は飼育するのですが、長生きさせたい方はもう一回り大きなMサイズを購入することをおすすめしまう。成虫一匹ですとかなり余裕があるサイズで、ストレスなく過ごすことが出来ます。
枯れ葉や止まり木を入れて寿命を伸ばす
ケースを大きくするだけではなく、環境を整えるアイテムを使うのも長生きさせるコツです。例えば枯れ葉やハスクチップといったものを入れることでより自然な環境にしてあげられますし、止まり木を入れてあげることでひっくり返るのを防止することが出来ます。ひっくり返るとやはり体力を消耗してしまいますので、ちゃんと環境は整えてあげたいですね。
カブトムシの寿命を伸ばす方法③
温度と湿度管理を徹底する
餌とケースのサイズ以上に大切とも言えるのが、温度と湿度の管理です。まず、温度に関してはある程度の暑さに耐えることが出来、20度から28度くらいまでの温度を好みます。夏の虫ですので寒すぎても良くありませんが、暑すぎる環境も寿命を縮めてしまいます。出来れば常温で管理するよりも空調を効かせてあげた方が良いですね。
カブトムシの寿命を伸ばす最適温度は?
適正な温度は20度から28度と書きましたが、結構幅がありますよね。では最も寿命が伸びやすい温度は何度かと言いますと、「25度」がベストだと言われています。丁度中間くらいに当たりますね。25度にきっちり合わせ続けるのは中々大変なことかもしれませんが、空調をつけっぱなしにしておけばさほど難しくはありません。
最適な湿度かどうかを判断する方法
湿度の管理も温度管理と共に大切な部分です。カブトムシやクワガタは実は乾燥に弱く、寿命を縮める要因になるのです。湿度を上げるにはケースの周囲に水を置いておいたり、また霧吹きスプレーをするのが一般的な方法です。また、ベストな湿度かどうか判断がつかない場合は、実際に土を触ってみましょう。土に少し湿り気を感じるくらいであれば大丈夫です。
カブトムシの寿命を縮める行為①
カブトムシの寿命が縮む餌
寿命が伸びる餌はバナナや高たんぱく昆虫ゼリーなどですが、逆に寿命が縮まってしまう餌があり、水分が多い「スイカ」や「メロン」などがそれにあたります。なんとなくカブトムシがスイカにへばりついている姿をイメージすることもありますが、実は水分の多い食べ物を与えると調子が悪くなったり、ケースの中が不衛生になったりするのです。
食べ残しを放置するのも寿命に関係してくる
これはスイカやメロンに限らずですが、果物を与える場合は食べ残しに注意して下さい。昆虫ゼリーは腐りにくい食べ物ですので、しばらく放置しても問題ありません。しかし果物は腐敗するのが早く、放っておくとケースの中の環境が悪化してしまいます。手間暇をかけられる方であればバナナがおすすめですが、あまり構ってあげられない方はゼリーを使いましょう。
カブトムシの寿命を縮める行為②
オス同士をケンカさせると寿命が短くなる
子供たちにとって、カブトムシの醍醐味はオス同士の戦いかもしれません。かなり好戦的なカブトムシは、その戦いっぷりにワクワクしますよね。それも一時のことなら問題ありませんが、ずっと同じケースに入れ、メスを争って戦わせ続けると、当然ながら疲れてしまい寿命が縮んでしまいます。基本的にカブトムシの成虫は個別で飼育するようにしましょう。
オスとメスをずっと同じケースに入れている
成虫のオス同士を一緒のケースに入れておくとケンカが絶えませんが、オスとメスを一緒に入れておくことも実は寿命を縮めます。少し先述しましたが、カブトムシのオスは交尾の意欲が高いので、何回も交尾をしてしまいます。交尾は非常に体力を使いますので、長生きさせたい方は別々に飼育しましょう。繫殖期間だけ一緒に入れるのがおすすめです。
急な環境変化もNG
その他の寿命を縮める原因として、「急な環境変化」があります。例えば温度や湿度が急に変わったり、可愛くてよく外に出して遊んだり、かなり頻繫にお掃除をしたりなどしているとストレスがかかってしまうのです。ストレスの無い環境であればあるほど長生きしますので、なるべくストレスをかけず、ゆっくりと過ごさせてあげましょう。
クワガタの寿命は?
クワガタの寿命は長い
今回はカブトムシの寿命に関して書いていますが、クワガタの寿命も気になりますよね。クワガタも種類によって寿命が様々で、例えば有名なオオクワガタなどのサイズの大きな種類は5年~7年も生きるのです。基本的に大きなサイズの方が長生きするのはカブトムシもクワガタも同様ですね。
あまり寿命の長くないクワガタもいる
オオクワガタに対して、コクワガタやヒラタクワガタといった小型のものは寿命が1~2年と短めです。それでもカブトムシよりは長いですよね。ミヤマクワガタなどの中型のものは幼虫期間を含めれば3年ほどの寿命となっています。
カブトムシの寿命に関するTwitter
ゼリーの購入量に注意
本日のキョートーは最初少なくてみんなで頑張って倒したのに、最後のこはっさんのカブトムシ(命名田中さん)と寿命1ヶ月なのにゼリー1年分購入に全て持ってかれた
— おりなが@†┏┛追憶の迷い路┗┓† (@712oooo) July 16, 2018
こちらは寿命に対してゼリーを購入しすぎたことが書かれています。特にオスは短命ですので、ゼリーもあまり沢山はいりません。繫殖させて来年も育てていくのなら別ですが、何回も育てるか分からない場合は沢山買わないようにしましょう。
寿命を縮めてでも一緒に入れたくなる
今日イベントでカブトムシのオスをもらってきた
— m (@momotomomiji) July 15, 2018
うちのメスと少しだけ一緒に入れてはみたけど交尾をしてしまうと寿命が縮まるらしいので別のケースに入れて隣に置くと、画像ではわかりにくいけどケース越しにお互いやり取りをしてるような感じに…
虫にも感情はあるのだろうか pic.twitter.com/LaW6zwuMhj
こちらは寿命を伸ばす為に別々のケースに入れている様子が紹介されています。ですが、別々のケースに入れてもオスとメス同士でやり取りをしているように感じるそうです。実際に相手の存在は認識しているはずですので、きっと近づきたいと思っているでしょうね。繫殖しても構わないのであれば、短期間一緒にしてあげるのも良いのではないでしょうか。
まとめ~カブトムシの寿命~
今回の「カブトムシの寿命は?飼育で気になる疑問や長生きさせるコツを解説!」はいかがでしたでしょうか?
気になる寿命から寿命前の傾向、長生きさせる為のコツなどを解説させて頂きましたが、個体そのものの寿命もありますので、ちゃんと飼育しても早めに死んでしまうこともあります。ですが、ご紹介したコツをしっかり守れば平均的には寿命が伸びるはずですので、是非チャレンジしてみて下さいね。
カブトムシが気になる方はこちらもチェック!
今回はカブトムシの寿命について書かせて頂きましたが、他にも昆虫に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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