火打石で火起こしするコツを知りたい!
火打石でカッコよく火をつけよう
キャンプや災害時などアウトドアで火をつけようとすると、普通に使っていたライターやマッチが使えないということも多いものです。そんな時に役立つのが昔ながらの、火付けの方法、火打石です。火打金と火打石があれば、雨天時でも、水に塗れた状態でも火をつけることが可能です。キャンプなどでも使える、火打石についてご紹介します。
火打石について
火打石の素材
火打石は何でできているのかというと、その素材はさまざまです。火打石が火花を出すと勘違いされている方も多いですが、実は火花を散らすのは火打金の方。火打石はそれを削る尖った石であれば何でも良いのです。その素材として「石英」など、鋭角に割れる石が使われます。鋭角に割れた方が火打金を削りやすくなりますからね。火打金さえあれば、火打石の素材は問わず、河原で火起こしの材料を拾うことができます。
火がつく原理と鋼
どうして火打金を火打石で叩くと火花が出るのか。それは、火打石が火打金を削り、その鋼の削りカスがスパークしするからです。実は、この火打金の素材も鋼でなくてもよいのです。昔はもっと手に入りやすい、柔らかい鉄のかけらを使っていたこともあったそうです。ただ、鋼は火花の温度も高く、着火しやすいので、現在では鋼が火打金の素材として選ばれています。
縁起物
この他、火打石といえば時代劇で奥さんが、出かける旦那さんに向かって火打石を打ち合わせて「いってらっしゃいませ」というシーンを見かけたことがあるでしょう。火打石には、魔除けの素材として縁起物としての使い方もあります。これは「切り火」と呼ばれており、身を清める、お祓いをするという2つの目的でおこなわれます。火打石を手に入れたら、何か「ここぞ」というときのゲン担ぎに切り火をしてみるのもよいですね。
火打石以外の火起こしの種類
種類1:ファイヤースターター
火起こしの道具は、火打石以外にもあります。その多くをまとめて「ファイヤースターター」という名前で呼ばれています。火打石もファイヤースターターのひとつの種類というわけです。ですが、現在ではマッチやライターなどを使わない自然にできる一般的な火起こしの道具である火打石を差してファイヤースターターということが多いです。しかし、その使い方についてはいろいろな種類があります。
素材
ファイヤースターターは火打石を含むことであることから、その素材は鋼であることが多いです。火花を散らして火をおこすものとしてファイヤースターターといわれます。その素材名としては「鍛造鋼」などと書かれているでしょう。この他、ファイヤースターターと書かれた商品には、マグネシウム合金のものも多く見られます。
種類2:摩擦式
火打石と並ぶ発火法に、摩擦式があります。これは、よくアニメなどの原始時代の火起こしシーンに出てくる、木をこすり合わせて摩擦によって火をつける方法です。手だけで枝を回転させて付ける方法から、紐などを利用して一人、または二人で協力しておこなうことで、数秒で火をつけることができる摩擦法もあります。木の摩擦は時間がかかると思われがちですが、コツがわかれば意外と早く火種を作ることができます。
素材
摩擦方で使用する素材は、木の枝だけです。着火しやすいように、綿などの繊維や、おがくずなどを火口の材料として用いることもありますが、基本的には摩擦式の素材は木といってよいでしょう。
種類3:火切り
火切りとは、火起こしに関して広く使われる単語で、摩擦式(手で回転させる方法)で使われる板のことも火切り(板)と呼んだりもします。それだけでなく、火打石に使う火打金のことも火切りと呼びます。ファイヤースターターと同じような広範囲の使われ方なので混乱しがちです。広く「火をつける道具」という意味が「火切り」であると覚えておくとよいでしょう。
素材
火切りは広範囲で火起こしの道具として扱われているので、その素材・材料は木であったり、鉱石であったりと様々です。また、火打金のことを火切りと呼ぶ場合もありますので、その場合は鋼やマグネシウムが材料となっています。
種類4:やすり
マグネシウム棒や鋼を材料としてできたものなら、石で削ることができればそれは火起こしの道具となります。とても身近にあるもので火起こしできるものとして、やすりがあります。やすりは、硬い金属である必要があるので、鋼製のものもとても多いのです。火打金が高いと感じたら、手近なやすりを河原の石でで打ち付けることで火を起こすことができる場合もあります。
素材
100均などでも売られているやすり。金属製で、生鉄ではなくて鋼製のものなら、火打石の代わりに火花を出す道具として使えます。火起こしの道具としては売られていませんが、安く手に入る火起こし道具の代用品として覚えておくと、意外なところで役立つこともあるでしょう。
火打石で火をつけよう:火口の作り方
火口の作り方①材料
火口を作るやり方は、いくつかありますが、チャークロスという綿を炭化させた布に、麻ひもを解いて作る作り方が一般的です。チャークロスは売られていることもありますが、自分で綿の布を炭化させれば簡単に作れます。麻ひもは園芸用としてホームセンターなどで手に入ります。1束300円くらい(参考価格。長さによっても値段は違います)。チャークロスの作り方は上の動画が参考になります。火口の材料として、サラシと麻ひもを用意しましょう。
火口の作り方②麻ひもをほぐす
材料として用意したチャークロスに着火させただけでは、火口としてはまだまだパワー不足です。ここから少しずつ段階を踏んで、最終的は枝や薪などに火をつけることになります。チャークロスから引火させる次の火口としての材料が麻ひも。そのまま使うのではなく、これを5センチくらいの長さに切ったものを、手で解いていって綿のような麻の繊維の集まりにします。これが火起こしの材料「火口」となります。
火口の作り方③火打石を使う
チャークロスの作り方、麻ひもを使った火口の材料の作り方を見てきました。最後はこれらの材料に火打石や火起こし道具で火花を散らし、火口にしていきます。麻ひもにまで着火したら、かなり大きな炎が出る(ただし短時間)ので、おがくずや乾いた小さな枝に火を移すことができるでしょう。火口の作り方は簡単ですね。一度やってみると、チャークロスの作り方も麻ひもの火口の作り方もすぐに覚えられます。
火打石など火起こし道具の使い方
火打石の使い方
火打石の使い方は、熟練された人の動きを見るのが一番わかりやすいでしょう。上の動画では海外の方がイベントか何かで火起こしのデモンストレーションをされています。序盤はファイヤースターターによる火起こし、後半が火打石を使った火起こしとなっています。ファイヤースターターと火打石の火がつくまでの時間の比較もわかりやすいでしょう。
火打石で着火させるコツ
火打石を使っているところを見るとただ打ち付けているだけでなく、同時に強くこすっていることがわかります。火打石で火花を飛び散らせるコツは、火打金を打ち付けながら、一瞬短く削り取るような感じで使うことです。ただ打っただけでは火花はです、短く削ることがコツなのです。
ファイヤースターターの使い方
上の動画でもいっていますが、ファイヤースターターによる火起こしのは「ベリーイージー」です。マグネシウム棒をブレードにこすり合わせて火花をおこし、火口に着火します。マグネシウム棒を強くこすり合わせるだけで、強い火花が出て簡単に着火することができます。
ファイヤースターターを使うコツ
ファイヤースターターを使い方のコツも、火打石と基本的には同じなのですが、違う点はストロークが長いということです。マグネシウム棒にブレードを密着させたら、下までそのまま素早くこすりつけて発火させます。こうすることで、マグネシウム棒が削れて、強い火花が出ますので、火口に着火させることができます。2つの道具の使い方のコツ・違いをよく覚えておくと良いでしょう。
おすすめの火打石など火起こし道具1
Natural Frequency ファイヤースターター
マッチは湿気に弱く、水害現場などでは役立ちません。ライターは非常持ち出し袋に入れておいても、自然とガスが抜けていき、気づくとガスが空っぽで使えないということもありますね。そこで注目されているのが、火打石の存在です。災害時やアウトドアで役立つ、ファイヤースターターに方位磁石がセットになったものがこの商品です。ネックレス式に首から下げる使い方はアウトドアでもかっこいいですが、防水加工された巾着袋付きですので、災害袋にも入れておきたい一品ですね。
おすすめの火打石など火起こし道具2
滝田商店 火打鎌
火打金をドッグタグのようにチェーンで吊るして、首から下げておけばファッション性に実用性がプラスされます。このかっこいいデザインの火打金は、口コミでも非常に火花の出がよいと好評価がついている商品です。値段が高いと感じるかも知れませんが、「長く使える」という点と、「実際に使える」という点で損をすることはないでしょう。火打金の種類もたくさんありますが、実際に使ってみて「これは良かった」という口コミを参考にして選びましょう。
おすすめの火打石など火起こし道具3
Lixada ファイヤースターター
いざというときの火起こし用とするなら、コンパクトなものがおすすめです。火打石と他のものがセットになっている「緊急用」グッズとしての火打石の種類も多いですが、こちらはホイッスルと火打石が組み合わされた商品です。写真のとおり、とても小さいので服のポケットに入れて持ち運びも楽です。防水になっていますので、多少の雨程度でも着火に不都合はありません。
おすすめの火打石など火起こし道具4
Yiteng 火打石
火花を散らす道具として、思い出すものはないでしょうか。100円ライターも火打石と同じで、ライターの石をこすって火花を出しますね。ライターの原理と似た方法で使う火打石もあります。これなら非力な女性や子どもでも、いざというときに火起こしできるでしょう。
分解してみると、中身も100円ライターとよく似ています。バネで火打金(ライター石の部分)を火打石(ローラーの部分)に押し付けることで、石を削り火花を出します。石が小さく感じますが、呼びの石が5個入っているので、交換することで何度でも使えます。
使い方も簡単。親指をあて、ローラーを素早く回転させることによって火花がでます。麻ひもやティッシュなどを使って火花を種火にできるでしょう。
おすすめの火打石など火起こし道具5
Laix ファイヤースターター
1本の長い棒を分解すると、中には火打石とブレード、着火させるための綿が入っています。コンパクトにまとめて、キーホルダーになるので、いつでも携帯することが可能です。綿がセットできるので、火口の作り方を知らなくても、すぐに使うことができます。ペンのように尖った部分は、緊急時の「ガラスブレーカー」だそうです。
マグネシウム棒なので、強い火花がでます。中の綿を使い切ってしまった状態でも、枯れ芝や枯れ葉などを使って焚き火を作ることも可能でしょう。
おすすめの火打石など火起こし道具6
GERBERベア・グリルス アルティメット ナイフ
カッコいいアウトドアグッズとしての火打石は、ナイフとセットになっているものも人気です。ナイフはアウトドアでは、植物のツルを切ったり、小さな枝をノコギリのように切ったりといろんな使い方ができて便利です。それに火起こしできる火打石がついていたら便利ですよね。
ベア・グリルスについて
ベアグリルスは海外で有名なイギリスの冒険家の名前です。非常に人気があるので、彼のシリーズとして多くの種類のサバイバルグッズが販売されています。海外の商品なので説明などは英語ですが、イラスト入りなので、どんな使い方をするのかわかりやすい。デザインもかっこよく、ベアグリルスのファンでなくても欲しくなってしまう火打石付きのナイフです。
おすすめの火打石など火起こし道具7
岡田紋次郎 火打金
火打石も火打金も、手でしっかりと固定できるととても使いやすいです。この三角形の火打金は、その点ではグリップがしっかりと安定するので、使いやすい火打金といえるでしょう。セットには石もついてきますので、買ってすぐに使うことができます。小さなポーチにでも入れて、キャンプ用品入れや欣求持ち出し袋に入れておくことをおすすめします。
おすすめの火打石など火起こし道具8
Yiteng サバイバルブレスレット
サバイバルグッズとして、パラコードで編んだブレスレットも人気がありますね。ファッションとしてもカッコいいですが、しっかり実用にできるという点でもポイントが高いです。そんなパラコードのブレスレットの留め具部分がファイヤースターターになっていたら、もっと便利です。予備の火打石として、キャンプに行く時につけていくと注目の的になれるかも。
パラコードについているファイヤースターターは、サイズは小さいけれど、火打石はしっかりと火をつけることができます。
おすすめの火打石など火起こし道具9
Grous 火打石
適度な大きさでグリップが良いこと、コードを通す穴がついているので、手持ちのパラコードなどを付けるておしゃれも楽しめることと、口コミ人気も高い火打金です。
写真のように、非常に強い火花が出ますので、火起こしも楽チンです。予備ではなく、通常使いの火打石を探しているキャンパーに、おすすめです。
まとめ
火起こしを使いこなしてカッコいいキャンプを
マッチやライターがないときでも、身近にある材料で火をおこすことができる火打石。使い方を覚えれば、アウトドアや災害時でも役にたってくれるでしょう。火打石に限らず、ファイヤースターターはたくさんの種類が売られています。火花を起こしやすいもの、小型で携帯に便利なもの。自分のニーズに合わせて、たくさんの種類の中が選びましょう。この記事が火打石選びに役立てば幸いです。
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