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白身魚の代表カンパチとは
白身魚の刺身では王様級の味だと人気のカンパチは、昔から高級な魚として知られています。まだまだカンパチの価格はほかの魚に比べると、値が張りますが、それでも近年は養殖のカンパチも流通するようになり少しは価格もダウンしました。今回は白身魚の刺身と言えばその名が上がるカンパチについて、旬の時期、料理、釣りファンには興味深々のカンパチの釣り方などを調べました。カンパチ情報、ぜひご必見ください。
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カンパチとは
カンパチはスズキ目アジ科ブリ属の魚です。関東以南の南日本から九州、そして東部太平洋を除く全世界の温帯および熱帯の海域に生息しています。ブリやヒラマサと並ぶブリ属を代表するカンパチは、ブリやヒラマサよりも漁獲量が少ないこともあり、天然物は特に価格が高いです。成魚は全長40cm~1mほどです。大物は2mになる個体を釣り上げたという声もあります。ブリ属の仲間の中では最も大きい魚体をしています。
左右の体側に斜めに走る暗褐色の線があり、カンパチの顔を正面から見ると「八」の字に見えることがカンパチの名の由来です。そのため漢字では「間八」と書きます。成長に応じて呼び名が変わる出世魚で、関東では35cm以下のものをシオッコ、60cm以下のものをシオゴ、80cm以下のものをアカハリ、それ以上をカンパチと呼びます。地方によってその呼び名が異なることがあります。
カンパチの旬の時期は
カンパチの旬は7~10月です。特に7~8月下旬の夏の頃は脂がのる美味しい旬の時期です。ただカンパチは、年間を通じてあまり味が落ちないと評価されていることもあり、旬の時期については賛否両論の声もあがります。近年は養殖も盛んにおこなわれているため、旬の時期が特別とりだたされることもありません。現在は市場に流通しているカンパチのほとんどは養殖のカンパチです。
カンパチの味
天然ものは夏が旬だと評価が高いですが、年間を通じて味が落ちないと評されるカンパチは、身が硬くシコっとした食感のよい白身です。締めたばかりのものは特に歯ごたえがあり、2日くらい熟成したものの味はうま味が強まります。血合いも美しい魚で、血合いの味は脂の甘みのある味です。カンパチの料理で特に刺身の味は王様級と人気で、天然ものは、幼魚でも脂がのってうま味があります。小さいと味が悪いと言われるブリとそこが違う点です。
カンパチ・ブリ・ヒラマサとの違い
カンパチとブリとヒラマサは同じスズキ目アジ科ブリ属の魚で、どれもブリの仲間です。カンパチ、ブリ、ヒラマサは、釣り人や漁師の間で「ブリの御三家」などとも呼ばれています。同じブリの仲間ですが、旬や味わいがそれぞれ違うカンパチとブリとヒラマサ。素人が見るとブリとヒラマサは外見もよく似ているので見分けがつかないという人もいます。でも特徴を押さえるとなるほど、同じブリの仲間でもそそれぞれ違う魚だとわかります。
ブリの特徴は
ブリは琉球列島を除く日本各地に生息しています。成魚は1mくらい。カンパチと同じように成長によって呼び名が変わる出世魚です。関東では20cmまでのものはワカシ、30~40cmまではイナダ、50~60cmくらいまではワラサと呼びます。地方によって呼び名が違うことがあるので、旅行に行かれてお寿司屋さんなどのメニューには気を付けてください。ブリは日本人の食生活に昔から馴染みがあり、伝統行事の料理によく使われます。特に関西や北陸では祝い事の料理には欠かせない魚です。
見た目、ブリとヒラマサはよく似ており、素人からは見分けがつかないこともあります。釣りをする人ならよくわかる見分け方ですが、細長い紡錘型なのは同じですが、ブリの外見は背中は青緑色で目から尾ビレにかけて黄色っぽい縦帯が通っており、縦帯と胸ビレとの間に隙間があります。胸ビレが腹ビレよりも長く、上顎の骨が角ばっているのが特徴です。旬は2~3月。特に2月の初めの冬の寒い時期のブリは「寒ブリ」と呼ばれ脂ののりが最高です。刺身にすると血合いの色が4~5時間で黒ずんでしまい、鮮度落ちがほかのブリ属に比べて早いです。
ヒラマサの特徴は
ヒラマサは世界中の温帯もしくは亜熱帯海域に生息しています。日本では本州以南の沿岸です。成魚は1mくらいの大きさ。釣りの記録によると2mほどの大きな個体を釣りあげた記録も残されています。見た目はブリとよく似ており、胸ビレが腹ビレより短く、上顎の後ろの端が丸くなっていること、体側に黄色い縦帯がブリよりも鮮やかにはっきりと付いていること、黄色い帯と胸ビレの間に隙間がないことなどで釣り人や漁師はヒラマサとブリを見分けています。
ヒラマサの旬は夏、特に5月~7月が美味しい旬の時期だと言われます。ただ年間を通じて流通している魚なので、旬の時期については賛否両論の声も聞きます。旬に関しては夏だという声が多い中で、秋に、三陸や青森で獲れるヒラマサは驚くほど美味しく値段も高価です。カンパチとブリに並ぶブリ御三家の中で、最も脂肪が少なくさっぱりとした味わいですが、身がよく締まっていて、ヒラマサの刺身はコリコリした歯ごたえのある食感が絶品だと人気です。
カンパチのおすすめの食べ方
身肉は白身で血合いの色も美しいカンパチ。味は品の良い旨みがあり、程よくのった脂には甘みがあります。新鮮なカンパチの刺身は、食通の人から「これほど旨みを発揮する魚もめずらしい」と評価されています。カンパチは刺身、寿司ネタは人気の食べ方です。そのほかの食べ方は、同じ仲間のブリ同様に大根とともに煮ても美味しく、甘辛く煮付けに調理して食べる食べ方もおすすめです。昆布出汁と相性が良いので昆布出汁のなかに薄くスライスした身をくぐらせて頂くしゃぶしゃぶや、刺身で残った身は唐揚げに調理するのもおすすめの食べ方です。
王様級のカンパチの刺身の味
カンパチと言えばお刺身は王様級の食べ方で、カンパチの美味しい味わい方です。釣りでは大きい個体が釣れればまずは刺身で味わえと言われますが、カンパチは幼魚でも脂があり美味しいのが特徴です。60cm以下の若魚のシオゴほどの大きさものは、成魚の刺身よりも美味しいと評価されています。このくらいの大きさのものは身近な釣り場でも狙いやすい大きさで、高級魚と言われるカンパチも、自分で釣り上げることが可能です。釣りたてのシオゴの刺身はプリプリした食感でさっぱりとした新鮮な味わいで、少し時間を置くともっちりした食感になり旨みが増します。
カンパチはこんな風に調理するのも美味しい
カンパチの食べ方はブリと同じように調理した食べ方で美味しくいただけます。大型魚であるのでカマにも身肉があり、カマを塩焼きや煮つけに調理する食べ方もカンパチの美味しい食べ方です。釣り人や漁師に言わせると、魚は骨や皮に接している部分が美味しく栄養があると言います。だから一つの魚体から一個しか付いていない大型魚のカマの調理を見逃さないわけにはいきません。カンパチのカマを塩焼きにしたものはほろほろと身がほぐれ、柔らかで上品な旨みのある味わいです。
身を下した後に出た頭や骨などのアラからも美味しい出汁が出るので捨てずに調理します。アラからとった出汁で潮汁を料理に加えると、刺身や塩焼きなどに加えてカンパチ尽くしの美味しい料理に一品になります。昆布出汁ではなく、アラからとった出汁で、カンパチのしゃぶしゃぶももちろんおすすめの料理です。茶わん蒸しの出汁に利用するのもおすすめです。頭や骨も上手に調理して活用しましょう。
カンパチのおすすめレシピ:カルパッチョ
鮮度のよいカンパチは刺身が人気のメニュー。和風の刺身も豪華ですが、ここでは洋風にカンパチを調理したカルパッチョのレシピをご紹介します。刺身をさらに薄く切ったカンパチの鮮魚に調味料をかけて調理するだけで、お洒落に見えるおもてなし料理の一皿になります。ご紹介するレシピのポイントは、できるだけ薄くカンパチを切ることです。刺身も美味しいカンパチですが、切り方の違いで刺身とは違う味わいがお洒落に楽しめるレシピです。
【材料・2人分のレシピ】 カンパチ100g、 ルッコラ適量、 塩少々、 胡椒少々、 レモン汁大1、 EXVオリーブオイル大1.5、 プチトマト2個、 イタリアンパセリ適量 【作り方】 1.カンパチは薄い削ぎ切りにして塩、胡椒を振る 2.塩をして少し時間がたったら、皿にかんぱちを並べて真ん中に野菜類を盛り付ける。 今回はルッコラとプチトマトを使いました。 3.レモン汁、塩、EXVオリーブオイルをよく混ぜ合わせてトロッとソース状にする。 4.先程盛ったかんぱちをよく冷やしておき、最後に仕上げにソースをかけたらイタリアンパセリをあしらって完成です。
レシピにあるイタリアンパセリはカイワレや三つ葉でも代用ができます。レシピには記載がありませんが、レシピの野菜類は細かいさいの目にカットしたキュウリをちりばめても色合いが綺麗です。野菜類はレシピ以外に彩りを考えでお好みの野菜をご利用ください。バルサミコ酢をレシピに少量加えても、カンパチと相性がよく合います。レシピに記載がありませんが、盛り付ける皿にニンニクの断面をこすりつけてレシピ以外の分量のオリーブオイルを塗ると香りがより立ちます。
カンパチの釣り方①:オフショアジギング
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船で沖に出てルアーで釣ります。沖に出ると1m程の個体のカンパチが狙えます。オフショアジギングの場合は深場の岩礁帯を狙います。疑似餌を海底やカンパチがいる海中の層の下まで落として竿をしゃくり、そして疑似餌を跳ね上げることで、疑似餌を弱った魚に見せかけてカンパチに食いつかせ釣りあげるという躍動感あふれる釣り方です。
日本でオフショアジギングが楽しめるのは伊豆半島や九州などに人気のスポットがあります。カンパチは水深20~70mくらいの海中の層に生息するので、深くとも70m以上の海底に疑似餌を落とせばいいのです。1mほどの天然の成魚のカンパチは尾びれに切れ込みがあり、鋭い三角形をしています。養殖のカンパチのように丸みのある感じではなくすっとした体つきをしています。
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カンパチの釣りのポイント②:泳がせ釣り
磯釣りでも人気の対象魚であるカンパチを生き餌を泳がせカンパチを誘い釣り上げます。生き餌はイワシ、アジ、サバなどの小魚です。針を背掛けもしくは口掛けにして生き餌を泳がせてカンパチを誘います。ポイントは生き餌を長く生かすことです。生き餌が動いてカンパチを誘うために、生き餌を長く生かすように針の仕掛けなどに注意してください。口掛けもよいですが、生き餌の背中に釣り針をチョンと引っ掛けると弱りにくいです。
カンパチは大きい物より小さめの個体の方が味がいいです。重さがおよそ3kgくらいがちょうどよく、3.5kgを超えると大きくなり、5kgを超えるものは大味です。カンパチは沖で狙うことが多いですが、潮がよく流れるエリアや、堤防にも若魚などが回遊してくることが多く、シオッコやシオゴなどが狙えます。女性や子供でも簡単なサビキ仕掛けでもゲットできます。磯竿は4~5号がおすすめ。タックルは丈夫なものを使用しましょう。
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カンパチの釣りに最適な時期
カンパチは温暖な水温を好むので、地域によって差はありますが、日本ではおよそ7~10月が狙いやすい時期です。目安としては海水の温度が20~30℃で安定している海域に比較的多く生息しています。そのため南に行くほどカンパチを釣り上げるのに期待できる時期が長くなります。
夏場は自らのエサとなるイワシやアジの群れが岸に近づくのと一緒になってカンパチも釣れる可能性が高くなりねらい目です。カンパチは群れの中で1匹の行動が止まるとほかの個体もその場にとどまる習性があり、1匹釣れると続けて狙いやす魚です。大型の個体は警戒心が強いので、大型を狙う場合は船で沖へ出て狙います。
カンパチ!美味しく堪能しよう
カンパチの刺身は王様級に美味しいと評判です。ただ天然のかんぱちは漁獲量が少ないのでとても高価になっています。庶民にはなかなか手の届かない魚ですが、釣りで狙うのも、高級な味を安く味わう一つの手段です。天然のカンパチは小さい若魚でもブリと違い、脂があり美味しいので、釣れる時期に合わせると堤防などから若魚を釣ることも可能です。船釣りから磯釣りも楽しめ、しかも美味しい高級魚の味。通年流通していますが夏が旬だという声が多いカンパチを、ぜひ美味しく味わってみてください。