ハガツオとは?
ハガツオとは、スズキ目サバ科の魚です。サバ科の中ではあまり漁獲量が多くないため、意外と手に入りにくい魚ですね。味が良いのでよく食べられていますが、詳しいことはあまり知られていない魚でもあります。
今回はそんなハガツオの特徴や生態、おすすめの料理レシピなどを解説していきます!是非参考にして料理してみて下さい!
ハガツオの特徴とカツオとの違い
カツオに似た大型肉食魚
見た目の特徴は、まずカツオにとても似ていることが挙げられます。大きさは大体50~60㎝程度。中には1mに達する個体もいますので、大型の肉食魚と言えますね。また、ハガツオは漢字で「歯鰹」と書くように、鋭い歯を沢山持っているのが大きな特徴です。
さばく際には歯で怪我しないように注意が必要です。
カツオとの違い
同じくスズキ目サバ科の魚であるカツオにそっくりなハガツオ。カツオとの違いは、ハガツオの方が頭や体が微妙に細長いことです。そして、口に細かな鋭い歯が沢山生えていること。この二点で容易に判別出来ますが、他にも縞模様の違いがあります。
ハガツオは背中側に縞模様があるのですが、カツオはお腹側にも縞模様があります。
ハガツオの地方名
元々、ハガツオはハガツオと呼ばれておらず、キツネガツオと呼ばれていました。漢字で書くと「狐鰹」ですね。また、別名ではサバガツオやシマガツオ、スジガツオ、ホウセンという呼び方もあります。
頭の部分が細長く、キツネのようにも見えることからキツネガツオと呼ばれていましたが、今でもそう呼んでいる方はいますので、覚えておくと使う機会があるかもしれません。
ハガツオの生態
ハガツオは南日本地域の太平洋岸を泳いでいます。また、アメリカの西岸やオーストラリアの北岸、アフリカ東岸、インド太平洋など、幅広い地域の熱帯・温帯海域に生息しています。
泳ぐ際は群れを成しますので、圧巻の光景となり、その際は他の魚であるカツオやマグロなどと一緒に泳ぐこともあります。また、肉食性ですので小魚やイカ・タコなどを捕食します。
ハガツオの旬
ハガツオの味
気になるのは味ですよね!ハガツオは美味な魚ですが、カツオよりは若干評価が低め。また、傷むのが早いこともデメリットです。味のイメージとしては、カツオとサワラの中間をイメージで食べやすい魚と言えます。
煮ても焼いてもお刺身にしても美味しいので、手に入った際は色々な調理方法で楽しみましょう!カツオのようにたたきにしても絶品です。
ハガツオの旬は秋から冬
旬は秋から冬にかけてです。旬の時期になると他の魚同様に脂が乗りますので、他の時期と比べて格別に美味しくなりますね。しかし、一年で一番漁獲される時期は夏から秋にかけてなので、沢山獲れるという意味での旬は夏頃です。
美味しい旬の時期には漁獲量が下がってしまいますので、脂が乗った美味しいハガツオは中々食べにくいと言えます。
ハガツオのおすすめ料理レシピ①お刺身とたたき
ハガツオの刺身
新鮮なハガツオが手に入ったなら、まずは素材の味をダイレクトに味わえるお刺身にしましょう!新鮮なハガツオを関東などで購入するのは難しく、産地で食べるのがおすすめです。
わさび醬油で食べるのが一般的なお刺身の楽しみ方ですが、しょうがでもにんにくでも美味しく頂けます。最初は是非お刺身を食べてみて下さいね。
ハガツオのたたき
カツオのたたきが美味しいように、ハガツオもタタキにすると絶品です。タタキとは表面のみを炙ってから冷やして食べる料理のことで、作り方はとても簡単。三枚おろしにしたハガツオを血合いの部分で取り、強火で表面をあぶって冷やすだけです。
お醬油ににんにくやしょうが、ねぎなどを入れて食べるのがおすすめです!
ハガツオのおすすめ料理レシピ②鍋と焼き料理
ハガツオのいり焼き
ハガツオは鍋のようにして食べても美味しい魚です。いり焼きのレシピは、三枚おろしにしたハガツオを薄めに切り、醬油とお酒と砂糖と水を入れたお鍋を沸騰させ、煮ながら食べます。
野菜は春菊、ねぎ、きのこなどが一般的で、玉ねぎも入れると味が良くなりますね。こんにゃくもとても美味しいので一緒に入れましょう!
ハガツオの幽庵焼き
単純に塩焼きにするとせっかくの味が落ちてしまうと言われているハガツオ。ですので、少しだけ工夫して焼き魚にするのがおすすめです。お酒、味醂、しょうゆを合わせ、半日ほど漬け込んでから焼けば幽庵焼きの完成です。
柚木や山椒で風味をつけると一層美味しくなりますので、是非試してみて下さい。
ハガツオのおすすめ料理レシピ③煮料理
ハガツオの煮付け
お魚料理と言えば煮付けですよね!こちらも作り方は簡単で、切り身にしたものをお酒、みりん、お砂糖、しょうゆ、水で煮るだけです。煮た後に一時間ほど放置することでより味が染み美味しくなります。
煮付けにしたものをお米に混ぜて食べるのも大人気で、お子様でも美味しく食べられます。是非試してみて下さい。
ハガツオの真子煮
真子とは魚類の卵巣のことです。ハガツオの真子は晩春から夏にかけて、関西地方のスーパーなどによく並びます。ある程度の大きさに切って、お酒、みりん、しょうゆ、水を沸騰させて煮ていきましょう。
火を通しすぎると味が悪くなりますので、気をつけて下さい。食べ方はシンプルで、ご飯のおかずに丁度良い料理です。
ハガツオとなすの揚げ煮
なすと一緒に揚げ煮にするのも人気ですね!食べやすい大きさに切ったものを、片栗粉をまぶしてなすと一緒に揚げましょう。揚げたものをお酒、みりん、しょうゆ、お砂糖でさっと煮れば完成です。少しの間放っておくことで味が染みて美味しくなります。
ハガツオのおすすめ料理レシピ④その他
フィッシュ&チップス
フィッシュ&チップス(4)pic.twitter.com/X4yR1y7t3j
— フィッシュ&チップス画像bot (@Brikass_cod) June 8, 2018
イギリスでファーストフードとして親しまれているフィッシュ&チップスも作ってみましょう!ジャガイモは素揚げにし、ハガツオは皮をつけたまま小麦粉とビールで作った衣でささっと揚げ、お塩を振って頂きます。
パーティーなどにピッタリのメニューで、おつまみのような食べ方が出来ます。
血合いのなめろう
釣った翌日のカツオは握りと血合い肉と中落ちでなめろうに。
— マダラさん (@madaraudon) August 14, 2017
うまくて死ぬ。#卵黄決壊 pic.twitter.com/ZcdAbt2Ma0
血合いを使ってなめろうにするのも人気です!血合いをおろししょうが、にんにく、青じそ、ねぎと一緒に細かくたたいて完成です。出来るだけ細かく叩きましょう。とても濃厚な味わいで、お酒が進む料理です。
画像はカツオを使ったなめろうですが、同じように作ることが出来ます。
ハガツオの食べ方・さばき方
食べ方・さばき方①頭を落として内蔵をとる
まずはお腹を開いてエラと内蔵をとりましょう。首元から包丁をを入れ、一気にお腹を開いていきます。エラの付け根の部分と、後ろにある膜を切ると、内蔵と一緒にとることが出来ます。
内蔵を出したら、中骨下にある血合いを切りつけ、お水で洗い流しましょう。その後、頭を落とします。
食べ方・さばき方②中骨に沿って切り取る
次は中骨に沿って身を切っていきます。尻尾の方に刃を入れて、背中側を切っていきましょう。お腹側からも切り込みを入れて、二枚おろしの状態にし、反対側も同じようにして三枚おろしにしてしまいます。
食べ方・さばき方③骨を切り取る
逆さ包丁にして、腹骨の付け根を起こし、腹骨に包丁を沿わせながら切っていきます。次に、真ん中にある血合いの部分に刃を入れて背身と腹身に分け節にし、血合いの部分を切り取りましょう。
食べ方・さばき方④皮をひく
皮の部分をまな板面にして、包丁をまな板にピッタリくっつけ、皮と身の間に包丁を差し込みます。皮を左手でつまむようにして持ち、包丁を滑らせるようにして皮を引いていけば下処理は完了です。
料理によって皮があった方がいい場合と無い方がいい場合がありますので、使い分けて下さいね。
ハガツオに関してのTwitter
釣り人にとってキツネ
そうなんです残念!
— 練馬 丸川水産 (@WATABE77781864) May 24, 2018
一般の人は入れない鮪の競り場等にも行ったようなので流石にVIP扱いですね。
ハガツオ釣りか!
キツネですね、美味しいんですよね:blush:#ベッカム#ハガツオ#練馬#魚屋#丸川水産#練馬のベッカムは言い過ぎた
こちらのツイートでは、ハガツオをキツネと呼んでいる様子が書かれています。キツネガツオと呼ぶ方は今でもいて、特に釣り人や水産関係の方は「キツネ」と呼ぶことが多い様子。
普通に生活している分にはあまり呼ぶことは無いかもしれませんが、もし釣りをされているのであれば覚えておいて損はありません。「キツネ」、または「キツネガツオ」と覚えておきましょう。
ハガツオの歯に注意!
昨日のハガツオのご尊顔を再確認
— セリ@釣り垢 (@toki1341) February 28, 2018
この歯こそがハガツオの由来なんですねー
リーダーボロボロにされてました笑 pic.twitter.com/Cl8YzM8g9X
こちらのツイートでは、釣り道具が歯でボロボロにされたことが書かれています。リーダーとは釣りの際に使うもので、メインラインの先に付けるフロロカーボンラインなどのことです。
リーダーはメインラインと比べて強く作られていますが、ハガツオの歯はかなり強力で鋭いのでボロボロになることも珍しくありません。歯には要注意ですね。
水族館で会えるハガツオ
暑い~(´Д`υ)そんな時は水族館でマグロを見よう♪(同じ水槽にハガツオなども泳いでいます。)#クロマグロ #葛西臨海水族園(05/23) pic.twitter.com/EuaLNXoQz6
— 花桃 (@s_peach_blossom) July 7, 2016
こちらのツイートには、水族館でハガツオとマグロを見ている動画が載せられています。マグロやハガツオは海に行かない会えないイメージがあるかもしれませんが、意外にも水族館で会うことが出来るのです!
大きな魚ですので水槽も大きく、大人にとっても子供にとっても楽しい体験になりますね!
暑い夏の時期に、涼みがてらに見に行ってみてはいかがでしょうか。
あまり価格が高くないハガツオ
流通量が少ないのに価格が安いなんて不思議な魚!それにしても美味しそう。こういうのをくれる友人を持っているのがうらやましいです / “美味!ハガツオの調理方法と食レポ!1年中食べられるカツオに負けない魚! - 非アクティビズム。” https://t.co/56akasHvRv
— つちだ@札幌の鍼灸師 (@cloudsalon) November 7, 2016
こちらのツイートでは、ハガツオの価格について書かれています。ツイートに書かれているように、ハガツオは流通量が少ない割に価格があまり高くありません。それは、カツオと比べると若干味が劣っているのが理由のようです。
あまり大きくないものであればかなりお手頃な価格で手に入りますので有り難いですね!
釣り人には大人気!
【過去写真】 ハガツオ (南紀の地磯にて撮影)
— ガイティ (@gaitey58) March 13, 2014
本ガツオ、スマに匹敵する激ウマ魚。カツオというより、マグロに近い味かな?まるでトロのよう。真夏の磯で入れ食いになることがあり、味を知っているだけに、血肉沸き踊るほど興奮する。 pic.twitter.com/Gpv66Sq0hz
こちらのツイートでは、ハガツオはとても美味しい魚であることが書かれています。価格があまり高くないこと、カツオと比べると味が劣ることを書きましたが、大好きな方も沢山いる魚ですね。
また、ツイートに書かれているように、漁獲量が上がるシーズンでは磯で沢山釣れる場合があります。沢山釣れた夜は、食卓がハガツオだらけになりますね!
まとめ~ハガツオとは~
今回の「実は美味しい「ハガツオ」とは?カツオとの違いと絶品料理レシピ9選!」はいかがでしたでしょうか?
ハガツオの特徴や生態、カツオとの違い、旬やおすすめの料理レシピまで一挙に紹介させて頂きましたが、今すぐ食べてみたくなった方も多いのではないでしょうか?
漁獲量がそれほど多くない魚ではありますが、夏頃には沢山出回りますので、手に入った際は色々な料理に挑戦してみましょう!新鮮なものであれば是非お刺身にしてみて下さいね!
ハガツオが気になる方はこちらもチェック!
今回はハガツオについて紹介させて頂きましたが、当サイト「暮らし~の」では他にも様々な魚・釣りに関する記事があります。下記に一部を用意させて頂きましたので、気になる方は是非見てみて下さい。
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