釣りの外道「ヒイラギ」とは?その生態や美味しい食べ方をご紹介!

釣りの外道「ヒイラギ」とは?その生態や美味しい食べ方をご紹介!

鳴く魚としても知られる「ヒイラギ」は、釣り人からは外道と呼ばれる魚です。ですが新鮮なヒイラギは下ごしらえをしっかりと行うことで、刺身など様々な調理方法でとても美味しく食べられます。ヒイラギの生態や食べ方を知って、外道と嫌わず持ち帰って調理してみませんか。

記事の目次

  1. 1.ヒイラギは食べられる魚?
  2. 2.ヒイラギの特徴が釣り人には厄介
  3. 3.ヒイラギってどんな魚?生態を知ろう
  4. 4.ヒイラギを釣り上げたときの注意点
  5. 5.ヒイラギの旬と味を知りたい
  6. 6.ヒイラギの美味しい食べ方
  7. 7.ヒイラギを料理する前に:下ごしらえ方法
  8. 8.ヒイラギの美味しいレシピ、小さいサイズ
  9. 9.ヒイラギの美味しいレシピ:大きいサイズ
  10. 10.ヒイラギの美味しいレシピ:番外編
  11. 11.ヒイラギを狙って釣るためには?
  12. 12.ヒイラギを購入する方法
  13. 13.ヒイラギを釣ってもリリースせずに食べてみよう!

ヒイラギは食べられる魚?

よく釣れるけど食べたことがない

ヒイラギと聞くと、植物の方を想像する人も多いかもしれません。ヒイラギはシロギス釣りなどキスをメインに釣ろうとした際に、釣れることの多い魚です。このヒイラギが外道と呼ばれるのは、目的であるキス以外だから、という理由もありますが、ちょっと厄介な性質を持っていることからも、あまり人気がありません。

ヒイラギの特徴が釣り人には厄介

ヒイラギの特徴

ヒイラギには次のような特徴があります。
・釣り上げると体から大量の粘液が出る
・背中のひれに棘がある
・大きな個体が少ない
こうした理由から、ヒイラギは釣り人から厄介者扱いされてしまい、ヒイラギを目当てに魚を釣るという人はあまりいません。しかし、伊豆や房総周辺を中心には、小さなヒイラギを丸干しにしたものが良く売られています。猟師たちの間では、煮つけとして評価のある魚です。

実はとても美味しいヒイラギについて、知っていきましょう。

ヒイラギってどんな魚?生態を知ろう

ヒイラギ・基本情報

ヒイラギはスズキ目ヒイラギ科ヒイラギ属に属します。形は卵型で平べったく、口もとても小さい、小型の魚です。大きくなっても15cmほどであり、良く釣れるのは5~10cmと小型です。内湾の泥が多い浅瀬に群れとなって生息しています。日本では本州の関東より南側の各地で見ることができ、反対に東京より北ではまずお目にかからない魚です。

ヒイラギ:魚としての見た目

その体は白銀色で、青みがかっています。黒い褐色の斑点が背びれと後頭部に続き、背中側には茶色っぽい不規則な並びの模様が見られます。一方、背びれや尻びれ、尾びれは黄色く見えるのがポイントです。また背びれと尻びれには鋭い棘があります。また全体にうろこがとても少なく、体の後半部分にし小さくて剥がれ落ちやすいうろこがあるだけなのもヒイラギの特徴です。

ヒイラギ:身体が光って鳴く

ヒイラギの生態の中で最大の特徴が「発光」と「鳴くこと」です。まずヒイラギは体内に発光バクテリアを持っており、暗闇では浮袋の周辺が発光します。雄が雌にアピールするため、あるいは自分の体を守るため、など理由は諸説あります。
また「鳴く」のはヒイラギの口の形に由来します。ヒイラギは前に突き出た口を持っており、その中に咽頭歯という歯があります。これを擦り合わせて、釣り上げたときに音を立てます。厳密にいえば哺乳類のように声帯を使って鳴いているわけではありませんが「ギィッギィッ」と大きく音を立てるため、鳴いていると感じる人が多いようです。

ヒイラギを釣り上げたときの注意点

注意点1:ぬめり

ヒイラギを釣り上げたときに注意したいのは、全身を覆うぬめりです。うろこがほとんどないヒイラギは、体表に大量の粘液を分泌しています。独特な臭いを持ち、クーラーボックスの底をすべて粘液でドロドロにしてしまうほどです。そのため、釣り上げて調理する際はきちんと別の袋に入れ、ほかの魚に影響を及ぼすことがないようにしましょう。

注意点2:棘が鋭く刺さると痛い

ヒイラギを掴むとき、調理するとき、特に注意したいのがぬめりに手が滑って、尾びれや背びれの棘に手を刺してしまうことです。そのため釣り上げた際は、手袋をした状態やタオルで滑らないように掴むのが、安全度の高い方法です。ただし毒はありませんので、刺さっても痛みだけで済むことがほとんどです。

ヒイラギの旬と味を知りたい

ヒイラギの旬は3月から5月

ヒイラギの産卵期は6月ごろです。なので、3月から5月にかけて、卵を産むために栄養をしっかり蓄えはじめ、美味しくなります。同時に産卵場所である岸近くにやってくるので、ほかの魚と混じって釣れるようになるのもこの時期です。ただしヒイラギだけを狙って釣るのは、この旬の時期でも難しいとされます。

ヒイラギの味はカワハギみたい?

ヒイラギの身は、白くて透明感があります。やや水っぽさはあるものの、身離れも良く、熱を通すとまるでカワハギのような味わいがします。刺身の場合は白身らしい甘さのある味わいで、一方ではらわたには苦みがあります。しかしその苦みも、サンマのはらわたのほろ苦さのように、酒のおつまみにするにはぴったりの苦みです。

ヒイラギの美味しい食べ方

ヒイラギにおすすめの調理方法

それでは美味しいヒイラギの調理法、食べ方を見ていきましょう。ヒイラギはその大きさによって、おすすめの調理方法が変わります。

5~10センチサイズ

良く釣れるのが、この小さなサイズのヒイラギです。リリースする人も多いかもしれませんが、実はこのサイズは「揚げ物」にぴったりです。骨まで食べられるので、子どもでも食べやすい唐揚げに仕上がります。料理するにも、食べるにも丁度良いサイズです。

15センチサイズ

小型の魚であるヒイラギにおいて、最大級のサイズです。新鮮なものなら、刺身にしてその白く透明感のある身を楽しみましょう。やや鮮度が落ちたものは、内臓を取り出して丸ごと煮つけにすると、身離れも良くまるでカワハギのような味わいと食感が楽しめます。

旬の新鮮なヒイラギの見分け方

もしヒイラギを魚屋で購入するなら「ぬめりがたっぷりとついている」ものを選ぶようにしてください。旬の時期、初夏のころならなおよいでしょう。ぬめりが出ているのは鮮度の良いうちだけで、鮮度が落ちればどんどんぬめりが減っていくためです。

ヒイラギを料理する前に:下ごしらえ方法

料理前:ぬめりとり

まずは釣ってきたヒイラギをボウルに移したら、塩をたっぷりと振りかけ、箸などでよく混ぜ合わせます。これをそのまま水で洗い流し、ざるにあけてボウルに戻したらまた塩をかけて混ぜ合わせるのを、3~5回繰り返します。すると、小さなヒイラギでも全体のぬめり、うろこが一緒にとれてしまうので、下処理が一気に終わります。

料理前:棘をカット

レシピの中でも、丸ごと食べるときは棘をカットしておくと口の中を傷つけたり、調理中に手をケガしてしまう心配もありません。キッチンバサミでカットするだけで構いませんので、特に15センチクラスの大型の場合はカットしておきましょう。

ヒイラギの美味しいレシピ、小さいサイズ

小さいヒイラギの食べ方:唐揚げ

小さなヒイラギなら、唐揚げがおすすめです。下ごしらえの項目で紹介した方法を使ってぬめりが取れたら、頭と内臓をはずして、薄く片栗粉をつけて唐揚げにします。低温でじっくりと揚げていきましょう。内臓を残すとほろ苦くなるので、おつまみにするならそちらもおすすめです。

小さいヒイラギの食べ方:南蛮漬け

むろん、大きなヒイラギでも唐揚げは美味しいものですが、小さいからこそ南蛮漬けにすると骨まで柔らかくなり、頭から尻尾まで丸ごと食べられます。ぬめりをとり、棘が鋭いときはカットします。水気を拭き取ったら小麦粉をまぶし、弱火でゆっくり揚げてから、漬け酢に入れて味をなじませたら完成です。

おすすめの漬け酢レシピ

漬ける液は好きなレシピで構いませんが、おおよそ800gほどのヒイラギであれば以下のレシピがおすすめです。ここにタマネギの薄切りや、ピーマンの薄切りを合わせても彩りよくおすすめです。

酢 1/2カップ 砂糖 大さじ2 キッコーマン特選丸大豆しょうゆ 大さじ1 塩 小さじ2/3 水 1/4カップ 赤唐辛子(小口切り) 1本

ヒイラギの美味しいレシピ:大きいサイズ

大きいヒイラギの食べ方:刺身

15cmほどある新鮮なヒイラギなら、刺身として楽しんでみましょう。丁寧にぬめりを落とし、棘を切り取ったら、三枚におろして皮をはいで刺身にします。もちろん小さい個体でもできますが、この3枚におろすのが難しいので、大きい個体を調理するのがおすすめです。食感はアジ、旬のヒイラギは脂がのってカワハギのような味わいが楽しめます。

大きいサイズのヒイラギの食べ方:煮つけ

ぬめりを落とし、うろことエラだけを処理したら、煮つけにします。煮つけの汁はお好みで良いのですが、ヒイラギはうろこがほとんどないので味もしみこみやすく、煮すぎると崩れてしまいます。また十字の切れ込みを入れなくとも、しっかりと火が通ります。猟師の間ではこの食べ方が多いようで、大きいサイズと言わず、小さいサイズのヒイラギも煮つけにすると、はらわたも一緒に食べられておつまみに最適です。

ヒイラギの美味しいレシピ:番外編

どのサイズでもおすすめレシピ:ヒイラギの干物

ヒイラギの干物は房総、伊豆、高知などで、実際にお土産として販売されています。家で干物にする場合は、内臓とエラを取り出し、流水で丁寧に洗い、水気をキッチンペーパーなどで拭き取ります。干物の良いところは、ぬめりが完璧に落ちなくても問題がないところです。お好みの干し方で、日当たりが良く、風通しが良い日向に干しておきます。

下に新聞などを敷くと、ぬめりが垂れてきても安全です。夏は5時間前後、冬なら2日を目安にします。

どのサイズでもおすすめレシピ:ヒイラギのお味噌汁

出汁ではなく、ヒイラギの身の味を楽しむための汁物です。棘とぬめり、うろこをとり、エラと内臓を取り出したら、そのまま味噌汁に入れて煮込みます。小さいものはそのまま、大きいサイズなら食べやすい大きさに切って入れましょう。出汁はそこまで出ませんが、ほっくりとした身離れの良い白身を存分に楽しめます。

ヒイラギを狙って釣るためには?

シロギスが釣れるポイントを狙おう

ヒイラギとシロギスのポイントは重なっていることが多いので、シロギスが良く釣れる場所を狙って「虫エサ」を使うのがポイントです。流れ込み周辺や波打ちぎわ、堤防近くを群れで移動するため、そこに餌をまき、網で一気にすくうという方法もあるようです。より詳しい情報は、以下のリンクを参考にしてください。

ヒイラギの生態と基本情報まとめ【魚図鑑】 | 暮らし~の[クラシーノ]のイメージ
ヒイラギの生態と基本情報まとめ【魚図鑑】 | 暮らし~の[クラシーノ]
ヒイラギという魚をご存知でしょうか。皆さんはヒイラギという名前を聞くと植物を思い浮かべるかもしれません。しかし魚類の中にもヒイラギという見た目も特徴的で味も美味しいような魚もいるのです。今回はそんなヒイラギについてご紹介します。

狙い目は小型

ヒイラギの場合、もともと大きくても15cmほどですから、小型のヒイラギを狙って唐揚げにして楽しむのが定番のようです。旬のヒイラギを料理するときは、小さめのサイズに絞ってみるのも良いかもしれません。一方、小さいと刺身にするには手間がかかります。何cm以下ならリリースする、と決めておくのもおすすめです。

ヒイラギを購入する方法

流通は西日本中心、関東以北で手に入れるのが難しい

生態の項目で説明したように、ヒイラギは西日本を中心に広く分泌しているので、関東より北は手に入りにくい魚です。また外道と呼ばれてしまうように、一般的にそこまで流通している魚ではありません。そのため、生の鮮度の良いヒイラギを店頭でもとめるのは難しいでしょう。

干物など加工品なら手に入りやすい!

しかし一方で、丸干しなど干物のような加工品なら、ヒイラギを日本各地で食べることができます。楽天やAmazonなど通販サイトでも取り扱いがあるので、食べてみたいとお考えの方は注文してみてはいかがでしょうか。

生のヒイラギが欲しい場合は?

どうしても生のヒイラギが欲しい、という場合は、鮮魚のネット通販店を利用するという方法もあります。しかしまとまった量で水揚げされることもすくないので、いつでも手に入るわけではないことを理解しておきましょう。

のん気な魚屋 ヒイラギ(スズキ目ヒイラギ科)
入荷時にメールでお知らせをしてくれるサービスがある、鮮魚のネット通販店です。

ヒイラギを釣ってもリリースせずに食べてみよう!

味はピカイチ、料理の価値あり

キスを狙ってきたのに釣れてしまい、旬なのにリリースされることも多いヒイラギ。ですが、きちんと料理すればとても美味しい魚です。刺身、唐揚げ、煮つけ、南蛮漬けなど、小型の魚向きの料理がよく合います。

今回紹介したレシピをチェックして、ぜひヒイラギを食べてみましょう。

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六角 橙
ライター

六角 橙

山岳地帯で育ち、幼少期から百戦錬磨の農家爺ちゃん祖母ちゃんらに囲まれて育つ。 自宅の出窓で、苔や薬味を育てるのが趣味。最近のブームはキノコ栽培。 いつまでも初心者!の気持ちをモットーに、分かりやすい記事を作成していきたいです。


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