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南アフリカの現在の治安や危険度は?世界一治安が悪いと噂の実態に迫る!

皆さん、2010年に初めて南アフリカ共和国でワールドカップが開催された事は記憶に新しいと思います。本記事では、その南アフリカ共和国の現在の治安及び危険度についてご紹介したいと思います。また、併せて治安が悪いと言われる実態についてもみていきたいと思います。
2020年8月27日
せいちゃん
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はじめに

みなさん、南アフリカ共和国と聞くとどのようなイメージですか?日本人に聞くと、2010年のFIFAワールドカップ開催地というイメージが強いのではないでしょうか。また、一部の方からは世界一治安の悪い国の一つという答えが返ってくるまもしれません。外務省の海外安全情報における2016年4月から2017年3月迄の間に発生した犯罪統計をみると、人口約5,000万人に対して、 1日あたりの犯罪発生件数が殺人だけでも52件と高水準で推移していることから、世界一治安が悪いと言われてもおかしくない状況にあることが伺えます。しかしながら、毎年、大勢の日本人旅行客が南アフリカ共和国を訪問するとともに、2015年10月時点で海外在留邦人が1,471名(外務省発表)が暮らしているとの事も事実です。果たして南アフリカ共和国の治安や危険度はどうなのでしょうか?本記事ではその実態に迫っていきたいと思います。(※2018/7/11現在の情報です。)

南アフリカ共和国とは

南アフリカ共和国の歴史は古くは紀元前までさかのぼりますが、本格的な都市国家は、10世紀頃から繁栄したマプングブエ(2007年、ユネスコの世界遺産に登録)が始めとされています。17世紀に入ると、ポルトガル人の入植が本格的に始まり、19世紀にオランダの東インド会社が倒産したことによる影響でイギリスへ譲渡され、20世紀初頭には南アフリカ連邦が成立、1961年にイギリス連邦から脱退し、南アフリカ共和国に改名されています。1991年に1944年から続いた人種隔離政策(アパルトヘイト)が撤廃され、1994年からは民主政権の発足により、対話による人種対立解決と融和の象徴の国となりました。アパルトヘイトから約24年経過した南アフリカ共和国は、観光や産業の進展も目まぐるしい国になっています。なお、日本から南アフリカ共和国への直行便はありませんので、第3国を経由して行くことになります。

南アフリカ共和国 | 外務省

南アフリカ共和国の民族

南アフリカ共和国は多種多様な民族で構成された国家でありますが、先住民は狩猟採集や牧畜で生きてきたコイ族とサン族といわれています。その後、中央アフリカより農耕民族であるバントゥ語族や農耕民族のズールー族等、オランダ系白人のボーア人やインド系住民等の入植により現在に至っていますが、アパルトヘイト解放後には、カラードと呼ばれる混血の人口が増加している状況にあります。

南アフリカ共和国の産業

南アフリカ共和国は、ダイヤモンドをはじめとして、金、プラチナ、ウランなどの鉱物が有名で国の産業を支えているといっても過言ではありません。また、アフリカ南部の温暖な気候と地理的関係から、工業製品や農業製品を自国で製品化して輸出しているため、アフリカで最も豊かな国となっています。さらに、ケープタウン沖においては世界有数のミナミマグロの漁場もあり水産業でも有名な国です。

南アフリカ共和国の自然

南アフリカ共和国は日本の約3.2倍の国土のあるアフリカ大陸の最南端に位置する国です。一年中温暖で気候で過ごし易く、世界遺産に登録された自然遺産や文化遺産のあふれる国です。近年は、自然を楽しむ旅行客も多数訪れており、バードウォッチングやサファリも人気となっています。特に、北ケープ州の西部に位置するナマクアイランドは昔からの自然がそのまま残っており、7月下旬から9月上旬の雨季の後に、辺り一面に赤やピンク、オレンジ等の色とりどりの野生の花を見ることができる絶景スポットもあります。

南アフリカ共和国の観光

南アフリカ共和国は、観光立国と言われるくらい観光に力を入れており、ダイナミックな大自然の中に世界有数のクルーガー国立公園をはじめとして多数の国立公園や動物保護区が国内に点在しております。また、世界遺産にも登録されているグレーター・セント・ルシア湿地公園や有名なワインの産地であるワインランドでワインを飲みながら絶景を楽しめるなど、日本人旅行客の方にも十分に楽しんでいただける国です。なお、各観光地へのアクセスについては、国内空港も多数あるとともに鉄道網も発達していますので安心です。

南アフリカ共和国の治安(全般)

南アフリカ共和国の治安ですが、先にも述べましたとおり、1991年に人種隔離政策(アパルトヘイト)が撤廃されて以降、周辺諸国及び地域からの不法移民や貧困者が首都をはじとした都市部へ大量に流入し、治安が急激に悪化して犯罪件数も増加しています。特に、世界一治安の悪いヨハネスブルグをはじめとした首都のツワネ等の都市部においては、日本人旅行客が強盗などの凶悪事件に巻き込まれる可能性も非常に高いため、事件に遭うことを前提にして行動することをおすすめすます。

南アフリカ共和国の治安の危険度

南アフリカ共和国は、アパルトヘイト撤廃後も国民の貧富格差があるため、治安もさることながら政治、経済等の問題も多く抱えている状況です。特に、貧富の格差から生まれる犯罪は、殺人、強盗、誘拐等の凶悪犯罪にも関連性があり、旅行に訪れた日本人をはじめとして外国人も犯罪に多く巻き込まれています。なお、外務省の南アフリカ共和国犯罪統計資料(2015年4月から2016年3月)によると、殺人事件の発生件数が18,673件となっていることから、世界でも突出した凶悪犯罪が首都はじめとした都市部で発生している世界一治安の悪い国といえます。


南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域のご紹介

それでは実際に、世界一治安の悪いと言われる南アフリカ共和国の危険な地域を都市別にランキング形式でみていきます。日本の外務省による南アフリカ共和国の危険な地域は、ヨハネスブルグ、首都のツワネ(プレトリア)、ケープタウン、ダーバンにレベル1の「十分注意してください。」が発出されて日本人観光客に対して注意情報がもたらされていますが、そのほかの地方都市においても大都市と同様の凶悪犯罪が発生していますので注意が必要です。

南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域【第5位】

ポートエリザベス

ポートエリザベスは東ケープ州の南部に位置する港町で、観光で発展してきたこともありリゾート施設も充実した地域としても有名です。また、ポートエリザベスの周辺にはジェフリーズ・ベイというサーフィンが盛んなエリアもあり、世界中からサーフィンファンが訪れています。また、市内には歴史的建造物や重要文化財等が多数所在する約5kmのドンキン歴史遺産道がありますので必見です。

アクセス

【近傍の空港】ポートエリザベス国際空港

治安・犯罪の特徴

ポートエリザベスは、ケープタウンやダーバンの次にくる治安の悪い都市になります。特に、ポートエリザベス駅周辺や市内のメイン通りであるゴバン・ムベキ通り沿いは治安の悪い地域で、路上強盗や住居侵入強盗等の凶悪犯罪も発生していますので、昼夜を問わず単独外出は避けてください。なお、市内南東部のレシフェ岬手前にあるサマーストランドには高級ホテルや飲食街があり比較的治安が良い地域ではありますが、観光客を狙った窃盗事件も頻繁に発生していますので注意が必要です。

南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域【第4位】

ダーバン

ダーバンはヨハネスブルグやケープタウンに次ぐ大都市で、ポルトガルの探検家であるヴァスコ・ダ・ガマが訪れた寄港地でも有名です。インド洋に面した港町であることから、サーフィンやヨットなどのマリンスポーツにも人気があります。なお、海沿いには南北に約6km続くビーチがあり、多くの観光客が訪れる地域です。

アクセス

【近傍の空港】キング・シャカ国際空港

治安・犯罪の特徴

ダーバンは、ケープタウンに次ぐ治安の悪い都市になります。特に、ダーバン駅西側のウンゲニ通りからスタンフォード・ヒル通り間の南北に続くエリア及びダーバン中心部の旧ボインド通りから旧スミス通りは最も治安の悪い地域で、殺人及び路上強盗等の凶悪犯罪が多発する危険地帯になっています。過去には日本人も強盗の被害にあっていますので日中、夜間を問わず単独外出は厳禁です。なお、大通りであっても車上荒らしの被害に遭遇する可能性もありますので十分注意してください。

南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域【第3位】


ケープタウン

ケープタウンはヨハネスブルグに次ぐ大都市でオランダ貿易の中継地として栄えたところです。日本人観光客も多く訪れて南アフリカ共和国を代表する観光地が多数あります。特に、1825年に建設された南アフリカ博物館は、南アフリカでは一番古い博物館として有名であり、約2万年前に岩に描かれた絵をはじめとして、300万年以上前の化石等の資料が多数展示されており訪れた観光客を魅了しています。

アクセス

【近傍の空港】ケープタウン国際空港

治安・犯罪の特徴

ケープタウンは、世界一治安の悪いヨハネスブルグやツワネに次ぐ治安の悪い都市になります。特に、ケープタウン駅南部のグランド・パレード周辺や市内西部のウェール通りのボカーフ博物館から西側の地域が非常に治安が悪い地域になっており、強盗や窃盗が多発していますので近づかないように注意してください。なお、半島南部のサイモンズ・タウン行きの列車は日中も堂々と窃盗被害が発生していますので、犯罪及び危険と隣り合わせにならないよう利用を控えることをおすすめします。

南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域【第2位】

ツワネ(プレトリア)

ツワネは南アフリカ共和国の行政機能や各国の大使館が所在していることから、実質的な首都として認識されています。夏季に入った10月頃には約7万本のジャカランダが街中に咲き誇りますので絶景の観光スポットとなっています。また、首都として相応しい南アフリカ最大の国立動物園や南アフリカの自然や歴史、文化を紹介したディトソング自然史国立博物館、ロンドンのトラファルガー広場に酷似したチャーチ・スクエア等の見どころ満載の観光スポットがあります。

アクセス

【近傍の空港】O.R.タンボ国際空港

治安・犯罪の特徴

ツワネは南アフリカ共和国の首都と言われていますが、他国の首都のように決して治安が良い訳ではなく、世界一治安の悪いヨハネスブルグと同様に治安の悪い都市としても有名です。特に、ツワネ中心部にあるチャーチ・スクエア周辺やプレトリア駅から東部に位置するコッズ通り周辺は最も治安が悪い状況で、車上荒らしのほか、強盗や殺人事件等の凶悪事件も多く発生している危険な地域になっています。なお、首都であるツワネには在南アフリカ共和国日大使館が所在しますので、犯罪等に巻き込まれたら直接赴むことができます。

南アフリカ共和国の治安の悪い危険な地域【第1位】

ヨハネスブルグ

ヨハネスブルグは南アフリカ共和国の首都と勘違いされる方も多いくらいの最大の都市ですが、実は経済の中心地であります。ヨハネスブルグには、アパルトヘイト時代の遺物であるオールド・フォート&コンスティテューション・ヒルやアパルトヘイト・ミュージアム、マンデラ・ハウスがあり、世界中から観光客が訪れる地域となっています。また、郊外にはスタークフォンテン洞窟やライオン・パークもありますので自然を満喫する旅行を楽しむことができます。


アクセス

【近傍の空港】O.R.タンボ国際空港

治安・犯罪の特徴

ヨハネスブルグは、世界一治安の悪い都市とも言われており、南アフリカ共和国の殺人事件及び性犯罪事件の約6割、住居侵入強盗事件の約7割が集中しています。特に、ヨハネスブルグ中心部にあるパーク駅周辺のヒルブロウ地区が最も危険な地帯ですので、不用意に近づかないで下さい。パーク駅周辺では白昼に強盗事件も発生していますので要注意です。なお、ヨハネスブルグを観光する際は、一駅先のローズバンク駅周辺は治安が比較的安定しており、コートヤードホテルやハイアットリージェンシーホテル等の有名なホテルがありますので、そちらを利用されることをおすすめします。

南アフリカ共和国を旅行する際に注意すべき事項


南アフリカ共和国の首都をはじめとした都市部は観光地や大通りであっても凶悪犯罪をはじめとして各種犯罪が横行しているのが実情ですので、被害に遭うとの前提で行動されることをおすすめします。ここからは、日本人の皆さんが世界一治安の悪い南アフリカ共和国を旅行する際に、注意すべき事項について説明します。

日本人旅行者等の被害の特徴

南アフリカ共和国における日本人旅行者等の犯罪の被害は、強盗、窃盗、車上あらし等の被害に遭われた方が多い状況です。特に、空港に到着した時点で開放された気分になりますが、空港でもひったくりや窃盗に遭うケースがありますので要注意です。また、ホテルや観光地においても置き引きの被害に遭うことも多々ありますので、貴重品の管理については十分気をつけてください。

被害に遭わないための対策

世界一治安が悪いと言われる南アフリカ共和国では、いくら犯罪に備えていても被害に遭う事が予測されますので、被害に遭った場合を想定して被害を最小限に食い止める工夫も必要になります。犯罪に遭遇した場合のために、連絡手段の確保、緊急連絡先の把握、旅行資金の分散管理、複数での行動、送迎付きのガイドツアーへの参加を申し込むことにより、犯罪の未然防止、抑止効果を高める事ができます。せっかくの楽しい旅行が犯罪に遭遇することによって水の泡にならないためには、事前にしっかりと準備しておくことをおすすめします。

南アフリカ共和国に行きたい!

みなさん、今回の記事では世界一治安の悪いと言われる南アフリカ共和国における現在の治安、危険度及び治安が悪いと言われる実態についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。南アフリカ共和国の首都をはじめとして都市部の一部地域や場所では凶悪犯罪が頻発していますが、外務省の危険情報や現地ガイド、在留邦人の方の情報を参考にして事前準備を入念に実施して旅行に臨めば、凶悪犯罪に巻き込まれるような事態を回避することができます。南アフリカ共和国は日本人観光客の方も多く訪れる観光地となっていますので、南アフリカの大自然を満喫できる旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。