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猛毒をもつ「オコゼ」とは?その生態から正しい捌き方や食べ方をご紹介!

オコゼは他の魚とは少し変わった姿をしている魚です。形が違うと捌き方も難しくなります。それだけでなくオコゼは背びれに毒を持ってるのも困り物。今日はオコゼの旬や生態、毒や捌き方などとともに、そのオコゼの味・レシピなどについてもご紹介していきます。
更新: 2021年1月19日
佐藤3
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オコゼの食べ方・毒について知りたい!

オコゼは見にくい姿の代名詞として使われることがある魚です。その見た目は独特で特徴的。そのうえ、背びれに毒のある魚でうっかり刺されてしまうとと大変です。

しかし、その半面オコゼは味が良く料理に向いている魚でもあります。オコゼの生態と共に、その捌き方・料理方法、レシピを見ていきましょう。

オコゼについて

まずはオコゼの生態や特徴から見ていきましよう。いったいオコゼとはどのような魚なのか、どんなところに住んでいるのかわかるでしょう。

科・属

オコゼはカサゴ目オニオコゼ科の魚です。カサゴもオコゼのような特徴的な形をしている魚ですね。オコゼは数種類のカサゴ目の魚の総称でハオコゼやオニオコゼなどがいます。

生態・特徴

オコゼの生態の特徴は何といってもその姿と毒がある背びれにあるでしょう。磯付近の砂泥場に主に住んでいる魚です。アマモ場でもよくオコゼが生息しているのを見ることができます。体の色は茶色、または黒っぽいまだらで海の底の様子に擬態して生息しています。

分布

オコゼの分布は太平洋側、日本海側の両方です。温かい海を好み、あまり移動せずに海の底の泥の部分でジッとしていることが多いです。

オコゼの容姿

オコゼは見た目が特徴的な魚。具体的なオコゼの容姿やその容姿にまつわるいいつたえをご紹介します。オコゼ料理をみんなで突きながら、こんな話があるんだよとお子さんたちに語ってあげてはいかがでしょうか。

オコゼの見た目

さきほども少し触れたように、おこぜの姿は上から押しつぶされたように見えます。ハッキリいって見栄えの良い魚とはいえません。口も上向きについており、顎が突き出したような面白い顔をしています。他の多くの魚類とは明らかに違った独特の容姿であるといえるでしょう。

オコゼと山の神

そんな変わった姿をしたオコゼには、面白い話があります。それは山の神に捧げる貢物としてオコゼが選ばれたという話です。山の神は容姿があまりよろしくない神様で、山の神本人もそれを気にしていました。そのため、自分よりも容姿がよくないオコゼを貢ぎ物とすることを要求したといわれています。

オコゼの旬の時期は

美味しいといわれるオコゼの身。旬の時期ならば価格も下がり脂物ってさらに嬉しさ倍増ですね。ここではオコゼの漁獲量が増えて安くなる時期、市場に多く出回る時期、オコゼが美味しくなる旬の時期をご紹介します。

オコゼの旬は5月


オコゼの漁獲量が増え、流通価格が安くなるのが4月から6月。特に5月の水揚げ高は1年のうちで最高となっています。しかし、それだけでなく12月にももう一度ピークを迎えるので、オコゼの旬は5月頃と12月頃の2回あると見てよいでしょう。

オコゼの産卵期は6~7月

水揚げ高だけで見ると旬は5月と12月と年に2回。流通が多くなる時期がありますが、味的に見れば産卵期前で脂が乗った5月が一番の旬の時期といえます。旬の美味しい味のよいオコゼの食べ方は、価格も下がり脂が乗った5月頃が一番の狙い目であると思ってよいでしょう。

オコゼの毒とオコゼという呼び方

美味しいオコゼでやっかいなのが毒です。オコゼの毒とはどのような毒なのでしょうか。うっかり毒を受けてしまったときの応急処置の方法もご紹介します。

オコゼの毒

オコゼの毒は背びれの部分にあります。この背びれに刺されるとひどい激痛が数日続きます。応急処置としては、傷口をすぐに洗浄して毒を洗い流す。

オコゼの毒はタンパク質なので熱により変化するため、お風呂程度のお湯に刺された部分を浸けることとされています。オコゼの背びれにはくれぐれも不用意に触らないように。

刺されてしまった場合は先ほどのような応急処置をすぐに施すようにしましょう。(応急処置をしても痛みは数日続きます。)もし、ひどく痛むようであれば近くの病院にすぐに行ったほうがよいでしょう。

地方でのオコゼという呼び方

ここで取り上げているオコゼはカサゴ目の魚のことですが、オコゼという呼び方は魚に限ったものではありません。地方によっては、蛇や蛾、など毒のある虫や生き物の事全般を差して「オコゼ」という地方もあります。

オコゼの食べ方・味は?

オコゼは毒のある魚で刺されてしまうと大変なことになるとわかってても、食べたくなるほどその味は良いといわれています。最近は市場でも背びれを切り取られて刺される心配のない状態のオコゼが売られているほどです。

オコゼは白身の魚

オコゼの身は白身です。味も白身魚特有の淡白なクセがあまりない味をしています。特に味がよい魚の代名詞でもあるフグと比較され、冬のフグ、夏のオコゼといわれるくらい味わい深い魚です。

オコゼの味の特徴

オコゼは新鮮なうちと捌いてから1日置いたものとでは味わいが変わってきます。捌きたてのオコゼはぷりぷりの食感が楽しめます。それに対して冷蔵庫で一晩寝かせたオコゼの身は旨みが熟成された味わいがあります。

好みは人それぞれですが、初めてオコゼを捌いて食べるなら両方の味を味わってみてはいかがでしょうか。

オコゼの調理・捌き方

オコゼの料理の仕方はまず捌くところからはじめます。オコゼを捌いて売っているところはまずないでしょう。親切な魚屋であれば買った魚を捌いてくれますが元々オコゼの代金に捌き方の手数料が込みになっているお値段であることが予想されます。

買ったものでなく自分で釣ったものなら尚の事、捌き方を覚えておいた方がよいでしょう。

オコゼの捌き方

オコゼの調理方法、その捌き方はまず毒のある背びれをキッチンバサミなどで切り取ってしまうところからはじめましょう。背びれをそのままにして捌く人はまずいませんし、刺されてしまったら大変です。

まずは頭の部分からハサミを入れ、胴体と切り離していきます。その後腹を裂き、内臓類を取り除いて水洗いをします。その後は骨に沿って三枚におろして捌き方は完了です。

オコゼの調理方法注意点


オコゼの捌き方の注意点としては、背びれを最初に切り取ってしまうのはいうまでもありませんね。しかし、この切り取った後の背びれで刺されたという人も意外と少なくありません。

切り取った背びれも手に触れることがないよう素早くゴミ処理してしましょう。その他、オコゼは汚れが多い魚ですのでタワシなどでよく汚れを落としてから調理するようにしましょう。

捌きまで調理済みオコゼを美味しく食べよう!

三枚に降ろして調理の下処理が終わったオコゼは早速美味しい料理にしていきましょう。オコゼを使った料理レシピをこのあと3つご紹介します。

オコゼ料理・食べ方レシピ1:丸揚げ

オコゼの美味しい食べ方の基本は丸ごと唐揚げです。簡単にできるオコゼの丸揚げレシピから見ていきましょう。

骨ごとバリバリ食べるオコゼの唐揚げレシピ

先ほどの捌き方では三枚におろすまでご紹介しましたが、オコゼを唐揚げにするなら内蔵を取ったところまでで下処理の調理は終わりです。そのままから揚げ粉をまぶして油で上げるだけ。骨ごとバリバリいただくのがオコゼの唐揚げの美味しい食べ方です。

材料

オコゼ:食べたいだけ、塩コショウ:適量、から揚げ粉:適量、揚げ油:適量を用意します。下処理調理したら粉をつけて上げるだけのとても簡単な調理方法です。

ひとことポイント

作り方は特記するようなことはないので、オコゼの捌き方の復習も兼ねて動画を参照ください。揚げたてをバリバリと食べるのがオコゼの唐揚げの一番美味しい食べ方ですので、食べる直前に調理するようにしましょう。

オコゼ料理・食べ方レシピ2:甘酢あんかけ

オコゼの唐揚げをもう少し食べやすく捌いてから作り、野菜たっぷりの餡をかけていただきます。栄養バランスもとれたレシピです。

唐揚げのオコゼをあんかけにしても美味しい

オコゼの唐揚げは食べ方としては非常にポピュラーな方法です。いくら唐揚げが美味しいからといってもいつも同じ食べ方ではなくバラエティを持たせたいですね。

そんな時は、唐揚げにしたオコゼをあんかけにして野菜や餡の美味しさもプラスしてみてはいかがでしょうか。

材料

オコゼ(内蔵を取り三枚におろしたもの)、玉ねぎ、にんじん、パプリカ、長ネギ、たけのこの水煮、だし汁、醤油、みりん、日本酒、あんかけのトロミづけに片栗粉も用意します。

作り方

1.三枚におろしたおこぜを粉をつけて唐揚げにします。

2.小鍋に食べやすい大きさにカットした野菜、だし汁、しょうゆ、みりん、日本酒を入れて野菜がやわらかくなるまで煮ます。

3.味を見て整えたら片栗粉を水でといたものを様子を見ながら加え野菜あんにして1のおこぜにまわしかけいただきます。

ひとことポイント

三枚おろしにしたおこぜは中骨の部分やひいた皮も唐揚げにしていただくことができます。三枚おろしにして食べやすくしているだけなので、内蔵以外は捨てずに唐揚げにしていただきましょう。


オコゼ料理・食べ方レシピ3:煮付け

白身の魚であるオコゼは唐揚げが有名ですが、煮付けにして食べても美味です。時にはオコゼの煮付けを作って味わってみてはいかがでしょうか。

たっぷりの身にタレが染みて激ウマ!

オコゼは大きさのわりに食べるところがたくさんある食べごたえのある魚です。一人1匹くらい用意すれば十分な夕食のおかずとなるでしょう。豆腐やれんこんなどと炊き合わせて濃い味の美味しいオコゼの煮付けを作っていきましょう。

材料

オコゼ:1人1匹程度用意する、絹ごし豆腐、れんこん、だし汁、砂糖、みりん、しょうゆ、日本酒を適量用意します。

作り方

1.オコゼは内蔵まで取り出したらそのまま使います。
2.野菜や豆腐は食べやすい大きさにカットしておきます。
3.鍋なだし汁やその他の調味料を入れ、煮汁を作ります。
4.煮立ったらオコゼや野菜を入れ落し蓋をして煮込みます。
5.材料に火が通ったら落し蓋を外して煮汁を回しかけながら少し煮詰めてできあがりです。

ひとことポイント

オコゼの煮付けは味付けが濃い方が美味しいとされています。いつも作る煮物よりもだし汁の量を少なくして濃い味で仕上げると美味しくしあがるでしょう。白いご飯にもよく合うオコゼの煮付けのレシピです。

まとめ

背びれに大変な毒がある魚、オコゼの生態や特徴、美味しい調理法のレシピをご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。オコゼを調理するときは、くれぐれも背びれに注意して誤って指などに刺さないように気をつけましょう。

そこだけ注意することで、あとは普通の魚料理レシピに応用して、美味しいオコゼを味わうことができます。

魚の旬と食べ方が気になる人はこちらをチェック!

オコゼ以外の魚の生態や食べ方などもご紹介しています。気になる方は下の記事もぜひチェックしてみてくださいね。