ユメカサゴってどんな魚?
スズキ系カサゴ目カサゴ亜目フサカサゴ科ユメカサゴ属
ユメカサゴはその名の通りカサゴの仲間で「ユメカサゴ属」と言う独自のグループに属した魚です。ユメカサゴは漢字では「夢笠子」と書き、外国名ではその鮮やかな紅色の身体をサソリになぞらえてか「Scorpionfish」と呼ばれ、1884年に「Helicolenus hilgendorfi」と言う学名が与えられました。
ユメカサゴの名の由来
ユメカサゴの名の由来はハッキリとは確定しておらず、明治30-昭和49頃に「日本魚類学」の父とも言われる「田中茂穂」氏が命名したものとされています。ユメカサゴは地方名でもなく、田中茂穂氏オリジナルの名前と言う説が有力です。
何故「ユメ」なのかはわかっていませんが、後述の特徴を見ると何となく納得してしまいそうな、味はもちろん見た目も美しい「夢のようなカサゴ」です。
ユメカサゴの特徴、他カサゴとの見分け方
紅白が目にも美しい!カサゴの仲間
ユメカサゴの最大の特徴は何と言ってもマダイにも引けを取らぬ、美しい紅色の体表です。褐色帯状に見える斑紋が殆どなく、大きさは成魚で27㎝程。カサゴ特有の斑紋が殆どなく、お腹部分が白くなっているのが特徴です。斑紋がまったくない「紅白のカサゴ」が釣れたら、それはユメカサゴだと思いましょう。
ユメカサゴとノドグロ、その関係
ノドグロは2種類存在する!異種同名の魚たち
旬を意識せずとも、一年中美味しく食べられ、さばき方やレシピ次第で色んな食べ方が出来ることで有名な高級魚「ノドグロ」ですが、ユメカサゴは時にノドグロと間違われることもあります。
「ノドグロ」は「口の中が黒い事」に由来する呼び名で、もっぱらアカムツの事を指す呼称なのですが、相模湾や駿河湾ではユメカサゴを「ノドグロ」と呼び、アカムツのノドグロとユメカサゴのノドグロの二種が存在するという、ちょっとややこしい事となっています。
もうひとつの「ノドグロ」との見分け方
「ノドグロ」繋がりのアカムツとユメカサゴは両方とも紅白の体表を持ち、両方とも一見すると見分けがつきにくい魚です。見分け方としては身体の大きさと形を見ると言うのがあり、アカムツの方が40㎝前後とサイズが大きく、横長で、お腹部分が真っ白なユメカサゴに対しアカムツはお腹も赤っぽくなっています。
目が大きく、触るとざらざらしており「赤があざやか」以外は特に際立った特徴はありません。
どっちのノドグロも旬は冬!
なんだかややこしい二種ですが、どちらも美味しい魚なことに変わりはなく、釣り上げたらさばき方にも工夫し、色んなレシピや食べ方を試したくなるような味をしています。
アカムツとユメカサゴは「旬」の時期も近く、どちらも冬から春までが最も美味しいとされています。どっちかしか狙わない!なんてことはなく、どちらも狙い色んなレシピを試してみましょう。どっちのノドグロも色んな食べ方が出来ますよ。
ユメカサゴの生態、その分布
近海の深部に生息する魚
ユメカサゴは比較的近海の深部に生息しており、ユメカサゴに限らずカサゴの仲間は高級魚とされていますが、その中でもユメカサゴは体表の鮮やかさと美味しさから特に高級魚とされています。
海に生息し、水深130メートルから980メートルの砂泥部に生息していますが、時々100メートルより浅い場所に姿を現すこともあるそうです。
ユメカサゴが生息している場所
ユメカサゴは主に岩手県以南から青森県~薩南半島の太平洋沿岸や伊豆諸島、秋田県から富山県、若狭湾から九州北西岸の日本海など、幅広く区域に分布し、日本の他にも朝鮮半島南部にも生息しています。岩手県より南なら大体どこでも釣れるという感じなので、ユメカサゴを狙いに行く場合は「岩手より南」と覚えておくとよいでしょう。
ユメカサゴ釣りにチャレンジ!どこで釣れる?
ユメカサゴは深部に生息するため、主に底引き網漁で漁獲されますが、カサゴ釣りの要領で釣りで狙う事も出来ます。釣り上げれば市場で買うより安上がり!ユメカサゴを釣りで狙ってみましょう。
ユメカサゴの基本はカサゴ釣りと一緒。近海に生息する「根魚」のため船釣りで海に出る他にも、堤防からでも狙うことが出来ます。
ユメカサゴの他にもカサゴの釣りシーンズンは冬から春とされ、ユメカサゴの旬もちょうどその時期、釣りで狙う場合も、旬のユメカサゴを味わいたい場合も、冬に狙うのが一番です。また、カサゴは夜行性のため、昼間より「夜釣り」の方が釣れやすい傾向があるそうです。
カサゴ釣りは底を意識!
カサゴの釣り方で最も大事なのは、ボトムを意識して竿を動かすこと。カサゴは深部から殆ど移動しない根魚のため、まずは「底を取る」ことから始めましょう。
カサゴを釣る場合はリールを巻く回数を極力減らし、ロッドでルアーを引き寄せるように、海底を這わせるように動かしましょう。ロッドの先端にコツコツと当たれば、ルアーがそこについた証です。そこから動かし、カサゴを誘い出しましょう。
ユメカサゴの「縄張り」を見つけよう
ユメカサゴは時々浅い場所に生息していることもありますが、基本は深い場所にいるため、あれこれ釣り方を変えても、釣れないなと思ったら場所を移動し「縄張り」を見つけましょう。
ユメカサゴに限らずカサゴの仲間は固有の「縄張り」を持ち、主がいなくなるとまた新しいユメカサゴがやってきて住み着くため「縄張り」を見つけ出してしまえば、またユメカサゴと巡り合える可能性が高まります。回遊などは行わないため、とにかく「縄張り」を見つけ出すことが重要です。
ユメカサゴの釣り方は焦らず止めて
いざユメカサゴは食いついたとしても、すぐにリールを巻き上げてはいけません。ユメカサゴの釣り方は「止めて食わせる」事が重要で、ユメカサゴは逃げ出さぬよう、ゆっくりと巻いては止め、また巻いては止め、根掛かりに気を付けつつ動かすのがポイントです。
他の魚の様に派手に動く魚ではないため、こちらの釣り方も「静」を主体とした釣り方が向いており、可能な限り仕掛けを動かさないのが、釣り方のポイントです。
釣るコツは風と足元!
ユメカサゴの釣り方で意識すべきは、よりよいタックルを組むことでなく周囲を観察すること。防波堤の足元にカキが付いていたり、海藻が生えたりしている場所を狙いましょう。
なんで?と思ってしまいますが、ユメカサゴはそういう場所に張り付くように生息しているからです。足元の他にも「風」の向きにも気を付けましょう。
向かい風が吹く時は、小魚の移動を狙いユメカサゴが動くため、釣りで狙うチャンスです。ユメカサゴを釣る時は観察眼を研ぎ澄ましましょう。
ユメカサゴは美味しい!そのさばき方
ユメカサゴは「静」を意識した釣りで楽しませてくれる以外にも、どう料理しても美味しい高級魚であり、特に旬のユメカサゴのお刺身は絶品です。
お刺身の他にも、どんなレシピや食べ方とも相性がいい魚ですが、そのさばき方には少々コツがいり、さばき方の最中、他の魚とは異なる点にも気を付けなければいけません。動画も参照にし、さばき方を覚えていきましょう。
ユメカサゴのさばき方!動画も参照に
①・まずはユメカサゴのヒレを調理ばさみでカットし、ケガを防ぐ ↓
②・カットし終わったら、まずはエラを切り、そのまま腹も切る
↓ ③・お腹に切り込みを入れたら内臓を取り除き、そのまま水洗いする
↓ ④・頭を落とし、頭を右に置いたらお腹側から包丁を入れる
↓ ⑤・背中側にも包丁を入れ、反対側も同じ手順でさばく (※左利きの方は④と⑤の手順で使用する手を反対にしてください)
ユメカサゴおすすめ料理①・お刺身
新鮮な旬のユメカサゴが手に入ったら、旬の魚の食べ方としておなじみのお刺身にして頂きましょう。ユメカサゴは大物ほど脂が乗っているとされるので、30センチ以上の大物が釣れた場合は、その日のうちにお刺身にしてしまいましょう。
白身魚のお刺身と言うと、どうしても寄生虫が気になりますが、ユメカサゴの刺身は当日から美味しく食べられるため、今すぐお刺身が食べたい!と言う方にもおすすめ。それでも心配な方は、食べる前に一日冷蔵庫に寝かせましょう。
お寿司にしても絶品!
お夕飯はお寿司(,,>艸<,,)☆
— 紫陽花~YUKARI~ (@ajisai15yukari) May 4, 2018
タイラ貝、ユメカサゴ、赤ヤガラ、黒むつ、炙りあぶらぼうず、でんでん、いわし、ホウボウ。
深海魚も堪能できて幸せ♪♪♪
お魚ってどれだけ食べても飽きないよ。 pic.twitter.com/ogezzrlvAh
お刺身にして美味しいという事は、当然ながらお寿司にしても美味しいと言う訳で、上ツイートの様にユメカサゴをお寿司として食べる方もいらっしゃいます。
旬のユメカサゴは脂がのっていて大変美味しいため、醤油は付け過ぎないほうが美味しく頂けるでしょう。お寿司の他にも、新鮮なユメカサゴの刺身を他の刺身と盛り合わせ「海鮮丼」のレシピを試すこともおすすめします。
ユメカサゴおすすめ料理②・煮付け
ユメカサゴの食べ方としておすすめなのが、これまた魚料理の定番である煮付け。小振りなものはそのまま、大振りなものは半分に切って料理しましょう。
ユメカサゴの煮付けは上質な白身で程よく身が締まり、本来の甘みはそのままに、醤油の風味が加わり美味しいご飯の友が出来上がります。適度に繊維質なため歯応えもあり、とても上品な味に仕上がります。
まーす煮もおすすめ!
ユメカサゴの煮付けは定番の醤油味の他にも、沖縄レシピの一つ「まーす煮」にするのもおすすめです。まーす煮は濃いめの塩水で短時間、強火で煮上げるレシピで、お刺身か、ある意味それ以上にユメカサゴ本来の味を楽しむことが出来る料理です。
付け合わせに豆腐や青野菜と一緒に煮るのもおすすめで、一緒にお皿に盛る事で彩りも鮮やかになりますよ。
ユメカサゴおすすめ料理③・唐揚げ
ユメカサゴを丸ごと味わいたい!がっつり食べたいと言うあなたには唐揚げがおすすめ。よく水分を拭き取り片栗粉をまぶし、小振りなものは丸ごと油で揚げてしまいましょう。
ユメカサゴの唐揚げは頭や骨ごと食べることが出来、丸ごと衣に包まれた姿は何ともワイルドで「魚を食べている!」と実感できるレシピです。ワイルドのみでなく味も一押しで、香ばしく、甘みがあり、ソースなしでも十分いける美味しい唐揚げが出来上がりますよ。
ユメカサゴで夢気分♪
釣って楽しく食べて美味しい!ユメカサゴの魅力
「本当にカサゴ仲間?」と思うほど鮮やかで美しい姿をしたユメカサゴは釣って楽しく、食べて美味しいという釣り初心者の方にもおすすめの、案外身近な高級魚です。
30㎝越えの大物を狙うのは運が絡みますが、観察眼を研ぎ澄ませば釣り上げることも夢ではありません!釣り上げることが出来たら、お刺身に煮付けに唐揚げに…あなたの好きなレシピを試し、色んな食べ方で味わってみましょう!
他魚が気になる方はこちらもチェック
ユメカサゴ以外にも、カサゴには多用な種類がおり、中には「ウッカリカサゴ」なんて一度聞いたら忘れられないような名前をしたものまで存在します。他にもカサゴの美味しい食べ方やさばき方、他にもたびたび話題に出てきた「ノドグロ」こと、アカムツの記事も紹介していきます!

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