はじめに
日本には年々多くの外国人観光客が訪れるようになり、首都・東京も例外ではありません。日本の他の地方と比べると、「観光スポットが少ない」といわれている東京ですが、実はいろいろと面白い場所がたくさんあります。今回は外国人だけでなく、日本人観光客も十分楽しめるスポットばかりを紹介していきます。ちなみに今回は、描きためていた自作の絵で、すべてまとめてみました。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 20位
日本人観光客も気になる「王子・飛鳥山公園」
東京の北側にある「王子」の町にある、小高い丘「飛鳥山(あすかやま)公園」は、徳川8代将軍吉宗が造成・整備を行った公園です。それまで「上野寛永寺(うえのかんえいじ)」しかなかった桜の花見場所として桜の苗木を植えて作られました。そのため桜の名所ですが、ここは「スロープカー」というミニケーブルカーに乗って町を見下ろすと、新幹線やJRの在来線に加えて、東京唯一の路面電車「都電荒川線」の様子を見ることができます。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 19位
日本人観光客も気になる「靖国神社」
靖国(やすくに)神社は、幕末の戊辰戦争(ぼしんせんそう)から、日本の軍人・軍属を祭神として祀っている神社です。神社の本殿の隣には「遊就館(ゆうしゅうかん)」という資料館があり、そこには旧日本軍の戦闘機「零戦(ぜろせん)」が展示してあります。この神社の参道は、春の時期に桜の名所としても有名です。神社境内ある3本の桜を「標準木」として、東京の桜の開花状況を知らせています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 18位
日本人観光客も気になる「両国国技館」
両国国技館は、日本の国技「相撲(すもう)」が行われる場所。年6回開催される大相撲の本場所の内、半分の3回がここで行われます。相撲以外にも様々な競技やイベントが行われ、隣には「江戸東京博物館」もあります。ちなみにこの国技館の住所の地区は「横網(よこあみ)」といいます。相撲力士最高位の「横綱(よこづな)」に似ていますが、別物です。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 17位
日本人観光客も気になる「六義園」
山手線の北側「駒込」にある六義園(りくぎえん)は、徳川5代将軍徳川綱吉の側用人「柳沢吉保(やなぎさわよしやす)」が、7年かけて造営した大名庭園です。当時の大名の庭園の様子が残された貴重な場所。園内の花は「躑躅(つつじ)」と「枝垂桜(しだれざくら)」が特に有名です。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 16位
日本人観光客も気になる「新国立美術館」
乃木坂にある「国立新美術館」は、2007年に完成した新しい美術館です。建物自体も曲線美に満ちていて、アートな雰囲気がただよいます。延床面積は2018年現在日本最大で、「森の中の美術館」をコンセプトに、広い空間を利用したレストランやガラス張りの明るい館内です。都心の真ん中にあるので、気軽にアートな気分を味わえます。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 15位
日本人観光客も気になる「六本木」
元々東京の「夜の歓楽街」のイメージが強い六本木。最近は「六本木ヒルズ」や「東京ミッドタウン」という巨大な施設が並ぶようになり、その雰囲気も随分変わってきました。六本木は江戸時代「門前町(もんぜんまち)」で、武家屋敷が多い地域でした。さらに明治時代になると、地下水の湧水に恵まれた場所として、金魚の養殖が盛んでした。今では考えられない歴史がそこにあります。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 14位
日本人観光客も気になる「東京ドーム」
神田川の流れる「水道橋」のすぐ近くにあるのが、1988年完成の東京ドーム。日本初のドーム型の球場です。ここはプロ野球の球場なので野球観戦がメインですが、球場の周囲は「東京ドームシティ」として、面白い施設やアミューズメントが充実していて、野球観戦以外でも楽しめます。特に夜はライトアップされたドームの照明が美しいです。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 13位
日本人観光客も気になる「谷中・千駄木・根津」
谷中(やなか)と千駄木(せんだぎ)、根津(ねづ)のエリアは頭文字3つ合わせて「谷根千(やねせん)」と呼ばれる地域。東京の下町が体験できる場所として人気です。特に日暮里駅から西に続く「谷中銀座」その手前にある階段の坂「夕やけだんだん」は、猫もやってくる夕やけの絶景スポット。谷中の先には、文人たちに愛された千駄木・根津と散歩には最適です。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 12位
日本人観光客も気になる「原宿」
原宿は「若者のカワイイ町」として大人気のスポット。JRの原宿駅から続く全長350mほどの竹下通り(たけしたどおり)は、昭和の時代から若者の町として情報発信を続けており、サブカルの町として今では外国からも多くの人が来るようになっています。竹下通りからそのまま「表参道」方面に抜けることができます。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
原宿駅から竹下通りとは反対方向にあるのは「明治神宮」明治天皇と昭憲(しょうけん)皇太后を祭神とするこの神社は、日本一多くの参拝者が訪れる初詣の時期を除くと、多くの若者でにぎわう竹下通りとは正反対に静かで落ち着いた雰囲気がただよいます。境内の深々とした木々は全国からの植樹(しょくじゅ)により作られました。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 11位
日本人観光客も気になる「お台場」
東京のウォータフロントで外せないスポットが「お台場」。元々は江戸の防衛用に洋式の砲台を作ったのが始まり。今は名前だけが残り、テレビ放送局(フジテレビ)の特徴的な建物を中心に、楽しい商業施設が並んでいて、ショッピングやグルメ、海辺の散歩など、昼も夜も飽きることなく1日中過ごせます。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
お台場には「ゆりかもめ」と「りんかい線」で行けます。ゆりかもめが下を通るレインボーブリッジは、お台場観光では重要なシュチュエーションを担っています。お台場から橋とその先にある東京の夜景は、観光の想い出としての写真撮影には最適です。ちなみにレインボーブリッジは歩道橋もついているので、歩いて渡ることもできます。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 10位
日本人観光客も気になる「上野」
台東区の上野は、主に東北や新潟方面へ向かうためのターミナル。「上野恩賜(おんし)公園」がおすすめスポット。パンダがいる上野動物園や不忍池(しのばすのいけ)、1872年に創設された日本最古の博物館「東京国立博物館」などの施設があります。また上野には、「落語」を中心とした寄席(よせ)「鈴本演芸場」もあります。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
上野から、隣の駅の御徒町(おかちまち)の間のJRの高架横には「アメヤ横丁(アメ横)」という商店街が続いています。終戦直後の闇市(やみいち)からの歴史があるこの商店街は、年末になると正月用品の販売風景が、テレビなどで紹介されます。最近は中国や東南アジアの食材なども売られています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 9位
日本人観光客も気になる「新宿・大久保」
新宿の町は、東京の西側にある巨大繁華街です。駅も巨大で、目の前には多くの商業施設が軒を並べ、歌舞伎町(かぶきちょう)と呼ばれる「歓楽街」もすぐそばにあります。東側には要塞(ようさい)のように巨大な東京都庁があるのですが、ここの展望室は無料なので穴場スポット。また西側は静かで大きな公園「新宿御苑」があります。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
新宿の北側。歌舞伎町の歓楽街を抜けると、大久保のエリアになります。ここは、「エスニックタウン」と呼ぶのにふさわしい場所で、コリアタウンを中心に東南アジア各国のレストランや専門店。最近は「イスラム横丁」と呼ばれる、アラブやムスリムの人が利用するレストラン、食材店も増えています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 8位
日本人観光客も気になる「渋谷」
ハチ公像前の小さな広場が、待ち合わせ場所として有名な渋谷は、外国人にも人気の繁華街。JR渋谷駅を中心に、最先端の町としてファッションや流行の発信拠点として若者があふれている町です。有名なスクランブル交差点や109。さらに渋谷センター街と、見るだけで時間がたつのを忘れそうです。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
渋谷の周辺にも見所が多く、特におすすめなのが明治神宮から代々木公園のあたりです。渋谷の中心部はとにかく人が多く、短時間いるだけでも疲れますので、のんびりするのには最適な場所です。代々木公園には野外ホールがあり、各種コンサートやフェスティバルの会場として週末は、毎週のように賑わっています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 7位
日本人観光客も気になる「銀座・有楽町」
全国の商店街にその名が使われる「銀座」は、「花の都大東京」と言う言葉が似合う場所。外国人にも人気の「築地市場」や、伝統芸能「歌舞伎」が演じられる「歌舞伎座」も、すぐ近くにあります。銀座の象徴的なものは時計台。「銀座和光」の建物で、ブランド物の時計や宝飾品の販売、アートギャラリーがあります。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
銀座のすぐ北側にあるのが有楽町。織田信長の弟、「有楽斎(うらくさい)」由来の名前が残されています。江戸時代には大名屋敷や南町奉行所などがあった場所で、明治からは劇場や新聞街、終戦後にGHQ(連合国総司令部)の本部が置かれたり、そのころから寿司屋横丁や映画館などができるなど、歴史を感じるエリアです。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 6位
日本人観光客も気になる「日本橋・東京駅」
日本橋は、江戸時代に徳川家康が「五街道」の起点と定めました。明治時代になっても7つの国道の起点と定められました。橋の上を高速道路が通りますが、そのすぐ近くの江戸橋ジャンクションは、アジアンハイウェイの一号線の出発地。東京から西へ、途中海を渡ってアジアを横断。最終的にトルコ・ブルガリア国境まで続く世界的な道の起点です。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
日本橋のすぐ近くには、赤レンガ造りの東京駅の丸の内口。1914(大正3)年に完成しました。発展する反対側の八重洲口とは対照的に、伝統的な駅舎は2009年に完全復元工事を行いました。建物自体が「重要文化財」に指定され、「ステーションホテル」と呼ばれるクラシックなホテルもあります。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 5位
日本人観光客も気になる「皇居・江戸城」
東京の中心である皇居・江戸城は外すことができない観光スポットです。入口には、江戸時代に10万石以上の譜代大名が、守衛として警備していたという「大手門」は現存していて、大都会東京とは思えない雰囲気を感じます。江戸城本丸側は問題なく散策でき、途中時代劇などで登場する、「江戸城松の廊下」や「大奥」の跡だったところを通り、中心にくると石垣だけが残る「天守台」があります。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
江戸城本丸側の「東御苑」と違い、皇居の西側の天皇一家が住んでおられるエリアは、通常入場禁止のところが多く、皇居前広場の皇居外苑から臨むことになります。ここからは角度によっては「皇居二重橋」を見ることができます。この橋は奥の「正門鉄橋」と手前の「正門石橋」があります。ちなみに本丸から北の丸方面は通り抜け可能です。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 4位
日本人観光客も気になる「秋葉原」
数ある日本文化の中でも「アニメ」「ゲーム」オタクにとって重要な聖地が「秋葉原」。昔は電気屋街としてマニアックな電子部品を始め、やアマチュア無線、鉄道模型などを販売していましたが、パソコンの登場以降に、ゲームやアニメの専門店が増えていきました。日本のアニメやゲームは世界的に人気で、好きな外国人には大人気のスポットです。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
秋葉原のすぐ近くには、湯島聖堂(ゆしませいどう)と呼ばれる中国風の史跡があります。徳川幕府5代将軍綱吉が建てたという儒教の孔子廟(こうしびょう)です。日本の学校教育発祥の地として、合格祈願の鉛筆が受験生に人気です。さらに近くには、ニコライ堂と呼ばれるロシア系正教会の建物や、神田の古書街と個性的な穴場名所が点在しています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 3位
日本人観光客も気になる「東京スカイツリー」
墨田区の押上には、東京タワーに変わって登場した「東京スカイツリー」があります。2012年から電波塔として可動。高さは634mと東京タワーの倍近くあります。350mの高さの天望デッキ(第1展望台:料金2060円)と450mの高さの天望回廊(第2展望台:追加料金1030円)があります。(ネットで購入可能なセット券あり)
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
東京スカイツリー周辺には、オフィスや商業施設がある「スカイツリータウン」となっており、そこでも十分楽しめますが、もう少し足を延ばして「亀戸(かめいど)」に行くと、江戸の雰囲気を満喫・お土産を買える場所があります。亀戸の町には、ガラス細工「江戸切子(えどきりこ)」の専門店がいくつかあります。その中でも「亀戸梅屋敷」は、切子以外にも寄席や様々なイベントが行われています。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 2位
日本人観光客も気になる「東京タワー」
東京タワーは、戦後の昭和の高度経済成長の象徴として、是非お勧めしたいスポットです。塔の高さ333mあり、長く東京の電波塔でしたが、21世紀になって東京スカイタワーに変わりました。今でも予備の電波塔としての機能があり、かつ東京の象徴的な建物であることには変わりはありません。地上120mメインデッキや223.55mに位置するトップデッキからの眺めは最高です。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
東京タワーの見学のあとは、芝・増上寺に回るのがおすすめです。増上寺は元真言宗で、後に浄土宗の寺院と変わり、江戸時代には徳川将軍家の菩提寺となりました。境内には誰でも利用できる大衆的な「増上寺会館大食堂」があります。そして増上寺の境内からは、蝋燭(ロウソク)のように東京タワーが見えます。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 1位
日本人観光客も気になる「浅草・雷門」
台東区の浅草は、東京の人気名所筆頭と言える場所。江戸の下町の雰囲気が漂うこの町のシンボルは「雷門」。これは浅草寺の山門で、正式名称は風雷神門(ふうらいじんもん)といいます。記録では初代の門は西暦900年代頃に初代の門が存在したとそうです。門に向かって、風神が右側、雷神が左側に配されています。でも真ん中の大きな提灯が一番目を引くことでしょう。
外国人向けおすすめ案内プラン・穴場・見どころ
雷門はあくまで入口。門をくぐると「仲見世(なかみせ)と呼ばれる独自の土産物街を通り抜けます。次に「小舟町」の提灯が見える「宝蔵門」をすぎると、ようやく浅草寺(せんそうじ)本堂です。「推古天皇36年(628年)」に建立した歴史のあるこの寺は、東京都内最古です。浅草寺を一通り見終えたら周辺の下町「浅草」の雰囲気を見るのも楽しいですよ。
外国人が喜ぶ東京観光地人気ランキング 番外
下北沢
世田谷区の下北沢は、まだ「外国人」に人気とまではいえませんが、ここは若者に人気の「サブカルの聖地」といわれるスポットなので、これからが「注目」です。ややマニアックな古着屋・カレーにこだわる一方で、おしゃれな雰囲気が漂うカフェ・クラフトビールの店があり、こだわりの雑貨店や小劇場の存在も目が離せません。
葛飾柴又
まだ外国人に「人気」というより、これから人気が出るであろうスポットとして、葛飾柴又を取り上げました。ここは、帝釈天(ヒンドゥ教のインドラ神)の門前町ですが、それ以上に、国民的な映画「男はつらいよ」の舞台として有名な場所。柴又駅前には主人公の「寅さん(車寅次郎)」の像が立ち、帝釈天までの道のりに、映画の舞台でも登場する「団子屋」さんが軒を連ねています。
江戸東京たてもの園
東京の中心から少し離れていますが、外国人が喜びそうなスポットとして「江戸東京たてもの園」を紹介します。ここは小金井市の「小金井公園」内ある施設で、江戸時代より、明治・大正・昭和にかけて建てられ、江戸・東京に存在していた「古い建物」を保存するために、この場所に移築したものです。かつての江戸・東京に実際に存在していた建物を見ながら東京の歴史を考えるのも楽しいひと時ですね。
まとめ
以上です。東京の観光地外国人が喜びそうな「日本的」「江戸文化」を感じるところをメインにしつつ、東京で外せないスポットを取り上げました。日本人観光客でも楽しめる所ばかりです。外国から来た友達や知人を紹介するとき、もしくは、全国に住んでいる日本の皆さんが、東京に観光に来た場合の参考になれば幸いです。