心拍計付き腕時計の必要性
心拍数と運動効果
健康管理のため何年も登山を続けているのに持久力が上がらない…、あるいは、ダイエットのために山登りをしているのにちっとも痩せない…そんな風に思ったことはありませんか?それはもしかしたら、登っている時の心拍数が原因かもしれません。
運動時の心拍数と詳細な効果については諸説ありますが、大まかに分けると次のように言われています。 最大心拍数の60%以下:ウォーミングアップ 最大心拍数の60~70%:脂肪燃焼 最大心拍数の70~80%:持久力向上 最大心拍数の80~90%:筋力強化 最大心拍数の90%以上:瞬発力向上 つまり心拍計を見ながら上手に心拍数を管理すれば、目的に叶った効果的な運動ができるということですね!
心拍計付き腕時計とは
運動時に使う心拍計というと、以前は胸部にベルトを巻いて腕時計と連動させる方式が主流でした。しかしそのベルトは腕時計本体とは別売りの上、ザックと干渉したり動きの邪魔になったりと、登山者にとって使いやすいアイテムではありませんでした。 心拍計付き腕時計とは文字通り、心拍数を測定する心拍計の機能を内蔵している腕時計のことです。手首の血管に光を当て、ヘモグロビン値の変化を読み取ることで心拍数を測定しますので、鬱陶しいベルトを胸に巻く必要はなくなりました。タイム管理のため身に付けている腕時計で、ついでに心拍数も測定できるのだとしたら、登山者にとってぐっと有益なアイテムになったと言えます。
心拍計付き腕時計の選び方
まず、腕時計と心拍計の機能以外に、必要な機能はなんでしょうか?一口に心拍計付き腕時計と言っても、付属する機能はさまざま。高機能であるに越したことはないけれど、高機能になるほど高額で、重く大きくなり、またバッテリーも消費します。3泊4日の縦走に出かけて、8時間でバッテリーが切れてしまっては意味がありません。 ご自身のアウトドアスタイルに照らし合わせて、どんな機能を持った心拍計付き腕時計が最適か考え、実際に使った人のレビューなども踏まえて比較してみるのがよいでしょう。
心拍計付き腕時計の防水性
一般的な登山やランニングでの悪天候に備えるだけならば、3気圧(30m)程度の防水性があれば十分でしょう。しかし沢登りやカヤックなどを行うのであれば、その程度の防水性ではやや不安があります。単に心拍計付き腕時計が水に浸かるというだけでなく、人の動きや水流が水圧として加算されるからです。こうしたウォーターアクティビティを安心して楽しむためには、5気圧(50m)以上、できれば10気圧(100m)防水など、高い防水性のある心拍計付き腕時計を選ぶことが重要です。
心拍計付き腕時計の測位システム
スマートフォンのGPS機能を利用し、トラッキングやルートナビゲーションを行っている登山者も増えています。しかし、GPSも万能ではありません。記録したはずのトラッキングデータが途中で途切れたり、現在地が正しく表示されず困ってしまったなんて経験はありませんか?それは谷間など遮蔽物の多い場所では、GPS衛星からの信号が遮られてしまうからです。 GPSだけでなくGLONASSやみちびきなど、複数の衛星を併用した高性能な測位システムを搭載した心拍計付き腕時計ならば、いつでも最も近い衛星からの信号を捉えられ、安定したトラッキングやルートナビゲーションを行えます。
心拍計付き腕時計の気圧高度計と電子コンパス
ランニングを目的としたスマートウォッチの中には、距離や速度の測定とGPS機能のみで、電子コンパスや気圧計を搭載していないモデルもあります。これだと動き出さなければ方角が表示されず、どちらに向かって歩き出せばよいのか分かりません。 またGPSによる測位には必ず数m~数十mの誤差範囲があり、もし崖っぷちに立っているとすると、1mの測位誤差で標高の表示は数百m違ってしまうかもしれません。気圧による高度計も天候によって大きく誤差がでることがありますが、その両者を併用することで、より正確な位置情報を知ることができるのです。
心拍計付き腕時計のデザインと重さ
運動時だけでなく就寝時の休息レベルを測定するのならば、デザイン性も考えるべきです。布団や寝袋に入ったときに、大きくゴツゴツした腕時計が手首についていたのでは、落ち着いて眠れませんよね。 またトレイルランニングのような腕を大きく振るアクティビティでも、腕時計の大きさや重さが気になるところです。 そうした目的が主体の場合は、心拍計付き腕時計を大きくしてしまう機能はできるだけ省きましょう。心拍計機能に的を絞った、比較的軽くシンプルなデザインのものを選ぶと良いでしょう。
心拍計付き腕時計のおすすめ①
ガーミン fēnix 5X Sapphire
実寸法:51.0 x 51.0 x 17.5 mm ディスプレイサイズ:30.5 mm 解像度:240x240px サファイアレンズ 重量:98.0 g(バンド含む) バッテリータイプ:充電式リチウムイオン電池 稼働時間:最大12日(ウォッチモード+光学心拍計)/ 最大20時間(トレーニングモード+GPSモード+光学心拍計)/ 最大30時間(ウルトラトラックモード+光学心拍計) 防水性能:100m
心拍計と腕時計、ハンディGPS、山岳ウォッチのすべての役割を一つにしたガーミン最上位モデルです。 フルカラーの登山地形図と日本道路地図を内蔵。トラッキングだけでなく画面地図上でルートナビゲーションが行えます。GPS/GLONASS/みちびき対応の測位システムと、三軸電子コンパス、ジャイロスコープ、気圧高度計も内蔵し、高精度な測位が可能です。 耐水100mの高い防水性と、傷のつきにくい高硬度のサファイアレンズを採用。ハードなアクティビティにも耐えられる、本格アウトドア仕様の心拍計付き腕時計です。
参考レビュー
ガーミンはeトレックを使っていましたが、今後はこれで充分かな。この商品は無駄遣いしなければしなければ数日間余裕でバッテリー持ちます。雪山での使用にも十分耐えることができました。地図も見やすいしトレランや登山に重宝しますね!
心拍計付き腕時計のおすすめ②
SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR BARO
光学式心拍計のほか簡易的な画面地図でのルートナビゲーションができ、GPS/GLONASS/みちびき対応の測位システムと、電子コンパス、気圧高度計も内蔵。高精度な測位が可能です。 ナビゲーションモデルとしては比較的軽く、タッチスクリーン対応で操作性が高いのが魅力。 また日の出・日の入時刻の表示、ストームアラート機能のほか、ランニングやトライアスロンといった80種類以上のスポーツに対応する機能を搭載したマルチスポーツモデルです。
参考レビュー
カラーの液晶画面は屋外でも非常に見やすい。特に、日中は視認性が高い。夜走っている最中は画面をタップするかボタンを押せばバックライトが点灯する。普段の操作はタッチパネルでも出来るが、走っている最中はボタン操作の方が確実。特に、冬は手袋をするので、こちらの方が良い。
心拍計付き腕時計のおすすめ③
EPSON WristableGPS J-350
厚み:15.7mm(脈拍センサー部除く) 重量:約62g ディスプレイ解像度:EasyView Display 240dot×240dot 電池:リチウムイオンポリマー二次電池 動作時間(GPS計測+脈拍計測):約36時間 活動量モード(活動量計測オン):最大約10日 時計モード(活動量計測オフ):最大約60日
エプソンのPULSENSE(心拍計機能)採用モデルの中で、10気圧の高い耐水性と、長時間使用に耐えるバッテリーを搭載した、トレイルランニング向けの心拍計付き腕時計です。 画面ナビゲーションではないものの、受信障害が起こりにくい高性能GPSチップを搭載。GPS/みちびきの測位システムにより高精度なトラッキングが可能です。 重量は62gと、高スペックな心拍計付き腕時計としては比較的軽い。 EasyView Display (電子泳動方式の電子ペーパー)を採用し、直射日光下でもサングラス越しでも、画面が見やすいのが特徴です。
参考レビュー
●GPS 数10秒程度で補足できるので早いですね。 買ってすぐは時間がかかっていましたが、F/Wバージョンアップ後はサクッと補足できるようになりました。 位置の精度は10m以内といったところでしょうか。
まとめ
心拍計付き腕時計のおすすめ3選、参考になりましたか? 今回は心拍計と高精度測位機能を併せ持つ高機能モデルに絞って紹介しましたが、軽さを重視するなら、GPSや心拍計機能に絞ったモデルもたくさんあります。 ご自身のアウトドアスタイルに合わせて、お気に入りの相棒を見つけてください。次の山が、もっと楽しくなるはずです!
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サイズ:50 x 50 x 17 mm 重量:74 g ベゼルの素材:ステンレススチール レンズの素材:ミネラルクリスタル ケースの素材:ガラス繊維強化ポリアミド製 ストラップの素材:シリコン バッテリー持続時間:GPS補正レート1秒フルパワーモードでの使用で10時間(GPS精度:Best)、パワーセーブオプションでの使用で最大40時間 耐水性:100m