南米ボリビアの絶景「ウユニ塩湖」とは?
一面に広がる湖のような穏やかな水面に空が映った美しいミラーリングが有名な観光地「ウユニ塩湖」。南米のボリビアという国にあり、ポカリスエットのCMなどで一躍有名になった世界屈指の絶景ポイントです。まるで上も下も空に包まれているような幻想的な風景に「天空の鏡」などと呼ばれることもあります。
塩湖とは?
通常「湖」というと淡水の湖が多いですが、塩分が水1L中に0.5g以上含む湖を「塩湖」と呼びます。有名なところでは死海がありますが、こちらは塩分濃度が海水の10倍以上の20~25%の塩分濃度があります。塩湖は内陸盆地に多く、陸に閉ざされた環境であるために塩分濃度が濃くなったとされています。
絶景「ウユニ塩湖」のある南米ボリビアとは?
ボリビアは南アメリカ大陸のほぼ中央部に位置します。正式名称は「ボリビア共和国」で、チリ、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルの5か国に囲まれ、海に面していない内陸国です。国土は日本の約3倍の広さがありますが、高度4000m以上の山々が連なるアンデス山脈やサバンナ、熱帯雨林が広がる自然豊かな土地です。
ボリビアの気候
ボリビアは年間を通してあまり寒暖の差はありません。場所によっては西部の都市で平均気温の最高が13度と低めですが、それ以外は20度以上という温暖な気候です。ただし、朝晩は冷え込みますので、日本からツアーでボリビア旅行に訪れる際には防寒用の衣服も用意しておいた方がいいでしょう。12~3月の雨季のシーズンと4~11月の乾季のシーズンがあります。乾季は紫外線が強いので、サンスクリーンやサングラスは観光客でも必須アイテムです。
民族や言語
ボリビアは多民族国家です。南米の中では先住民族が多い国で、アイマラ、ケチュアなどの先住民族が全人口の半数以上を占めるほか、混血の人が3割、スペイン系などの白人が暮らしています。言語はスペイン語が公用語ですが、アイマラ語ケチュア語を話す先住民の住む地区など、場所によっても異なります。ボリビアには日本語しか話せない人たちが住む地区もあります。第二次世界大戦後に沖縄から移住した人たちが作った町「オキナワ」というところもあります。
南米ボリビアの絶景「ウユニ塩湖」に行くには?
南米ボリビアの絶景「ウユニ塩湖」をぜひ生で見たい!という方には、ツアーで行くのが便利です。もちろん飛行機一本で簡単に行ける場所ではありませんし、旅費もかなりかかります。乗り換えや言語のことなどを考えたらウユニ塩湖観光ツアーを利用する方が、自分で手配して行くよりも旅費も格安で安全に旅行することができます。日本から運行する格安ツアーもたくさんありますので、旅行会社に相談するかネットで探してみてください。
日本からのツアーや空港からのツアーも
日本国内から飛行機に乗ってボリビアに入国しウユニまで移動するツアーや、南米の他の国の観光地も回る1週間から10日程度のツアーもあれば、ウユニ空港からの送迎と宿泊や食事など、2泊3日程度のウユニ塩湖観光だけにしぼったツアーも格安であります。
チャーターが便利
現地にある日本人向けの有名なツアー会社は2つあります。ホダカとブリサというツアー会社があり、7時間で13000~14000円(7人)で車をチャーターできます。ツアーにウユニ塩湖までの移動も含まれている場合もありますが、旅費のみの格安旅行であれば、チャーターを利用するのが便利です。人数が少なくても、日本人向けツアー会社周辺には日本人観光客だらけですので、乗り合わせて行くことができます。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと①
日本からウユニ塩湖までの移動時間
日本からボリビアまでも時間がかかりますが、ウユニ塩湖までさらに乗り継いで移動時間がかかります。人の手の入っていない場所だらからこその絶景ですので、観光地とはいえ交通の便は多少悪いところにあることは覚悟のうえで行きましょう。日本からまずはアメリカまたは南米経由でボリビアの首都ラパスに向かい、そこからバスで12時間、または飛行機で1時間かけてウユニへ移動します。ウユニ塩湖まではそこからさらに車で1時間かかります。現地へ行くだけで片道2日程度を要してしまいます。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと②
旅費がかなりかかる
ウユニに行きたい!という人にとって一番の障害が旅費の問題です。日本からの旅行だと移動距離もかなりありますし日数も1週間程度はないと十分に観光を楽しむことができません。宿泊費など含めると、日本からのツアーで旅費60~80万円程度かかるようです。格安旅行サイトで探して早めに予約をすれば、シーズンにもよりますが30万円台など旅費を抑えた格安ツアーもあるようです。また、日本からのツアーではなく他の国からの入国など直接行く場合は、ウユニ空港からの送迎ツアーだと旅費3万円前後からあります。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと③
高山病に注意
ボリビアの首都ラパスは標高約4000mに位置します。ウユニ塩湖も3700m程度と富士山頂と同じぐらい。ボリビアについた途端から高山病に注意する必要があります。無理せずゆっくりと時間をかけて体をならしながら向かうことをおすすめします。せっかく高い旅費を払って行ったのに、体調不良で寝込んで終わったら台無しになります。高山病の予防薬や「食べる酸素」というものがあるようですのでツアー前に準備しておくといいかもしれません。なお、予防薬は処方薬ですので医療機関に相談をしましょう。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと④
ボリビアの食事はまずい?!
ボリビアのごはんは旅行者の間でも「世界一まずい」という評判があります。日本人観光客にとっては特に口に合わない場合が多いようですが、言うほどまずくはないという意見もありますので、好みの問題もあるようです。標高が高く沸点が低くてお米がうまく炊けないためか、お米は確かにまずいお店が多いようです。ちなみに肉はリャマやアルパカを食べます。ボリビアで「食中毒になった」という声もありますので、食事が気になる人は日本から薬や保存食を持参しておきましょう。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑤
ボリビアや南米の治安
ウユニ塩湖のある南米やボリビアは治安が悪いという噂がありますが、実際のところどうなのでしょうか。世界の治安ランキングを見ると、日本が5位なのに対し、ボリビアは88位となっています。しかし南米の中では比較的治安のいい国ですので、ツアーで団体行動をして危険な地区に入り込んだり単独行動をしなければ問題はありません。詐欺やスリには十分気を付けて行動しましょう。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑥
ボリビアの物価
ボリビアの物価は南米でも一番安く、日本の1/4程度といわれています。交通費もバスが数十円と格安で乗れますし、ラパスからウユニ塩湖まで10時間の道のりのバスでも1400円と安価です。食事もランチや夕食が200円以下と格安で食べられますが、都市部には高級店もあります。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑦
感染症や予防接種について
海外旅行に行く際には、国や地域によっては渡航前に予防接種が必要なところもあります。感染症から自分の身を守り、日本国内に持ち込まないためです。ボリビアの場合、狂犬病や黄熱病の危険性がありますが、予防接種は「義務」ではなく「推奨」とされています。検疫隔離の可能性もあるので念のため打っておき、イエローカード(黄熱予防接種証明書)を持参しておくのがベストです。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑧
ウユニ塩湖のおすすめのシーズンや時間帯
「天空の鏡」を見るならやはり12月~3月の雨季のシーズンです。特におすすめは2月。雨水がちゃんと溜まっていないと鏡面の絶景は見られません。ただし、2月でも雨が溜まっていない場合もありますので、あとは運しだいです。時間帯は朝の時間帯が風が穏やかなので鏡面の絶景が見やすくなります。
乾季のシーズンも人気
日本人観光客は特に雨季シーズンの鏡面の絶景を好みますが、欧米人などは乾季の真っ白な絶景を好む傾向にあるようです。360度真っ白な世界もまた幻想的で人気です。雨季のシーズンにはいくことのできない「魚の島」という絶景ポイントなどもあるのでおすすめです。
夜もおすすめ
ウユニ塩湖は夜訪れても素晴らしい景色が広がります。乾季でももちろん星空が幻想的ですが、雨季のシーズンで雨水がたまっていれば360度に広がる満点の星に包まれ、まるで宇宙にいるような感覚に。夜の絶景を楽しむには、風のない雲もない日で、新月のときがベストです。夕焼けから色の変化を楽しめるサンセットツアーがおすすめです。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑨
写真通りにきれいに見れないこともある
ウユニ塩湖の「天空の鏡」を見るためにはいくつかの条件がそろわないといけません。 ①シーズンは雨季であること ②雨が降って塩湖に水が溜まり、ゴミがきれいになっていること ③風が吹いていないこと ④天気が晴れていること こういった条件がそろわなければ、ただの真っ白い景色や、乾季のシーズンだとただの砂漠しか見ることができません。また、水が多すぎたり降った雨が強すぎてもきれいな鏡面は見れません。
観光客による環境面での問題も
ウユニ塩湖は数年前から有名になり、急激に世界中から観光客が押し寄せるようになったため、ゴミ問題が深刻なようです。また車のタイヤの跡や足跡で塩と土が混ざって茶色くなっていてそんなにきれいではなかったという声もあります。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑩
ウユニ塩湖周辺のその他の見所
ウユニ塩湖の周辺には、塩湖のほかにも見所があります。塩湖の中心にはインカ・ワシ島というサボテンが並ぶ小さな島があり、乾季シーズンになると塩湖には天日干しされた天然塩の小山が並びます。また、町からほど近い場所に「列車の墓場」と呼ばれるインスタ映えスポットもあります。荒野に置かれた蒸気機関車や線路の残骸が人気です。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑪
ウユニ塩湖以外のボリビアの観光地
ボリビアにはウユニ塩湖だけでなく、他にも魅力的な観光スポットがあります。ツアーに組み込まれている場合もありますが、格安旅費でフリータイムが多いツアーなどの場合は自由時間を利用してこの機会にぜひ訪れてみましょう。
1.スクレ
憲法上のボリビアの首都で、世界遺産に登録されている歴史的街並みの広がる都市です。白壁に赤い屋根の建物が連なり、教会など歴史的な建物があるほか、アンティークの織物やチョコレートでも有名です。
2.ラグナ・ベルデ
ウユニと同じ塩湖でも、こちらは水面が美しいエメラルドグリーンの湖です。この色は胴を含む沈殿物によるもの。近くにある山とのコントラストが絶妙でより幻想的に見えます。ボリビア南西部のチリとの国境付近にあるラグナ・ベルデは、アクセスは不便ですがその神秘的な風景から人気の観光地でたくさんの旅行客が訪れる場所です。
3.チチカカ湖周辺
ボリビアとペルーの国境にあるチチカカ湖。ボリビア領内に浮かぶ「太陽の島」は、インカ帝国の発祥の地や巡礼地として有名です。ティワナク期やインカ時代の遺跡や段々畑が見所です。また、近くにはマチュピチュ遺跡よりもはるかに古いプレインカ時代の遺跡、世界遺産の「ティワナク遺跡」もあります。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑫
ボリビア以外の国もめぐるツアーも
ウユニ塩湖やボリビアだけを目的とした観光ツアーもありますが、せっかく行くなら南米の他の国も見て回りたいもの。世界遺産のマチュピチュや、アルゼンチンとブラジル国境のイグアスの滝、アタカマ砂漠やチリの月の谷などのアンデス高地や、パタゴニアの氷河など、南米の壮大な自然や文化遺産を巡るツアーが多数あります。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑬
ウユニ塩湖周辺のおすすめのホテル
ウユニ塩湖をとことん満喫するなら、おすすめはやっぱり「塩のホテル」。床も壁もベッドも塩でできているところもあります。塩湖に近い場所に、ルナ・サラダ、パラシオ・デ・サル、クリスタルサマーニャの3つの塩のホテルがあります。塩を切り出して作った独自の造りもポイントですが、ウユニの街中のホテルだと塩湖まで45分程度はかかりますので、塩湖に近い場所にある塩のホテルなら朝焼けや夜空も思う存分鑑賞できるのでおすすめです。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑭
ボリビアやウユニおすすめのお土産
ボリビアのお土産で定番の物といえば、やはりウユニの塩やスクレのチョコレート、民芸品などが多いようです。塩は袋が弱い物が多く、荷物の中で破れてスーツケースが塩だらけになってしまうこともありますので、破れにくい丈夫そうな物を選んだ方がいいです。調理用もいいですが、アロマの塩も人気です。ウユニの塩が入った塩チョコは日本人好みの味でお土産に最適です。フェアトレードの民芸品なども女性へのお土産におすすめです。
ウユニ塩湖観光ツアー前に知っておきたいこと⑮
体調管理に配慮した旅程を
長時間の移動と日本とは急激に高度が変わることから、高山病や体調を崩してしまう日本人旅行者も多くいます。格安旅行で短時間で一気に目的地を目指すと体がついてこれない場合もありますので、体調に自信がない方は他の国や観光地を回って徐々に高度に慣らしながらウユニを目指す方が無難かもしれません。
高山病対策に持参しておくと便利
日本にも第二の「ウユニ塩湖」がある?!
千葉県木更津市の江川海岸は、「日本のウユニ塩湖」と呼ばれ最近話題になっています。海に並ぶ電柱が幻想的で、千と千尋の神隠しの電車が海の上を走る場面にも似ています。都心から1時間程度で行ける場所でウユニ塩湖に似た風景が楽しめるわけですから、ウユニ塩湖に行きたいけど、まとまった休みが取れなかったり旅費の問題などで行けないという人は、ぜひ一度江川海岸を訪れてみてください。
奇跡の絶景「ウユニ塩湖」を見にボリビアへ
死ぬ前に一度は訪れたい場所のひとつ、南米の奇跡の絶景「ウユニ塩湖」。日本からは30~40時間の場所にあり、高山病にも注意が必要で高額の旅費もかかって大変です。さらに食事が合わなかったり治安や感染症のリスクなどもありますが、それでも見たい!という人は、格安ツアーなどもありますので探してみて、ぜひ訪れてみてください。
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ウユニ塩湖周辺にある塩のホテル・ドゥ・サル・ルナ・サラダ