塩ビパイプでDIYをする
メリットの多い塩ビパイプ
配管の塩ビパイプはDIYの材料として活用できます。軽くて強度を持つことから丈夫で耐久性があり、価格も安いというメリットが多く目立つパイプです。ただし本来は配管資材なので、塩ビパイプの見た目には気を配られていません。ただのパイプになります。ですが、あえてパイプ感をだしたままにしてインダストリアルな雰囲気を演出したり、塗装をほどこしておしゃれに加工したりといったことも可能です。
塩ビパイプは扱いやすい
上記で説明したように塩ビパイプは軽いため、女性でも簡単に扱えます。カットも難しくなく、基本的にはジョイントパーツを使ったつなぎ方で組み立てて工作していくものです。木材に比べて塩ビパイプはDIYが容易におこなえます。これまでDIYは難しそうだと考えてなかなか取りかかれなかった人でも、塩ビパイプを材料にした題材であれば費用がかからないこともあり、気軽にチャレンジできることでしょう。
塩ビパイプでラックや棚をDIYする
初心者の人は、ちょっとしたラックや棚のDIYから始めるのがおすすめです。サイズが大きくないので工作しやすいことと、ラックや棚は多用途に使えることから工作後もずっと作品を無駄にしないですむためになります。それに応用も可能です。ラックや棚は壁へ固定させられますし、棚へキャスターパーツを取り付ければ取りまわしがきくようになります。塩ビパイプのラックや棚は使い勝手を向上できるのです。
塩ビパイプでベッドなどの家具をDIYする
塩ビパイプでDIYできるのはラックや棚だけではありません。机やテーブル、ベッドなどの大きな家具も工作が可能です。テーブルやベッドといった家具は、インテリアの割合を大きく占めます。そのためおしゃれなお部屋作りを考える際、ベッドなどは重要な位置付けになる家具です。それを塩ビパイプでDIYしてもよいのか不安になるかもしれませんが、バイプ製のベッドや家具はスタイリッシュな印象を与えてくれます。
塩ビパイプの強度を意識する
塩ビパイプ自体は軽いものの、配管資材のため高い強度があり丈夫です。でも配管に使うことだけを想定して作られているため、DIYで作ったラックや棚、ベッドなどの家具については、自分で耐荷重を判断しないといけません。キャスターなどのパーツを取り付けた場合も、そのパーツの強度をふまえておきましょう。例えばキャスターパーツが壊れると、そのラックや棚が倒れてしまう恐れがあります。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方①
設計図を作る
塩ビパイプの特徴や強度といったことが分かったら、DIYを考えていきましょう。まずは設計図を作っていきます。何を工作するのかを決め、そのサイズや機能などを可能な範囲で加えた状態を想像してみてください。それを具体的に設計図上で形にしていくのです。何も決めていなければ、塩ビパイプを購入する段階でつまいずいてしまいます。慣れていないと面倒に感じるかもしれませんが、設計図作りは重要です。
サイズを間違えないようにする
塩ビパイプを使うDIYに限らないことですが、サイズの正確な計測はとても大切です。サイズを間違えてしまうと工作したラックや家具などは、ちゃんと機能しないばかりか見栄えが悪くなってしまいます。それに設置しようとしていた場所におさまらない事態にもなりまかねません。しかもキャスターなどのパーツも取り付けられなかったり、付いたとしても動かなかったりします。サイズはちゃんと測り、設計図へ書き込みましょう。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方②
道具と塩ビパイプやその他の材料を用意する
ラックや家具などDIYする題材が決まり設計図ができたら、その内容通りに道具と材料を用意していきます。道具一式と、塩ビパイプやジョイントパーツ、キャスターといったすべてをそろえられるのはホームセンターです。価格は十分安いので、他のお店と比べるまでもないでしょう。近所のホームセンターで大丈夫です。塩ビパイプの相場は200円ぐらいで、ジョイントパーツは100円ぐらいになります。(いずれも2018/4/16時点の価格)
塩ビパイプでDIYに必要な道具
塩ビパイプを使ったDIYをおこなううえで、必要になる道具は少しですみます。工作中に手を守るための軍手、塩ビパイプをカットするのこぎり、ハンマーが基本の道具です。塩ビパイプの工作物を壁へ設置する場合は、ネジどめが必要になるため、電動のドリルドライバーを用意しましょう。ねじどめをスムーズにおこなえますし、塩ビパイプのパーツや壁へ下穴を開けられます。安価なタイプで大丈夫です。今後のDIYでも役に立ちます。
塩ビパイプは種類がある
塩ビパイプは一種類だけではありません。パイプのサイズや厚みなどで複数の種類に分かれています。この種類によって強度が変わってきますので、工作したいものにあわせたパイプを購入しましょう。ラックやあまり強度の必要ない棚なら、呼び径が13mmの塩ビパイプで十分です。強度が必要な大きめの棚や家具の場合は、呼び径がもっと大きな種類を選ばないといけません。塩ビパイプ自体の強度もふまえて設計しておいてください。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方③
塩ビパイプをカットする
道具一式と、塩ビパイプやジョイントパーツ、必要ならキャスターもそろえたらDIYの下準備をします。塩ビパイプを設計図通りのサイズにカットしてください。ホームセンターで購入した際に、カットしてくれるサービスをおこなっているお店もあります。こわだりがなければ、こういったサービスがある場合はぜひとも依頼しましょう。すぐに終わるため工作時間の短縮につながります。それにコンパクトになるので持って帰りやすいです。
塩ビパイプのカット道具
塩ビパイプはのこぎりでカットが可能です。金属をカットする金のこぎりがおすすめになります。のこぎり以外では、パイプカッターという道具が塩ビパイプのカットに最適です。塩ビパイプだけでなく、金属パイプまでカットできてしまいます。今後どういったDIYを続けるのかをふまえて、道具を用意してください。無駄にしないため、今回だけの利用となる道具はなるべく避け、これからも使用機会のある方を選択するのがよいでしょう。
塩ビパイプをカットするポイント
塩ビパイプを使ったDIYに慣れていないとやってしまいがちなミスに、サイズの計測があります。正確に測ったつもりでも、あわない場合がでてくるかもしれません。なぜサイズの計測ミスが起こるのかというと、ジョイントパーツのサイズが加わっていないからです。パーツのサイズを考慮し、塩ビパイプは数cmほど短いサイズにする必要があります。その短くする分は、パーツのサイズを測って正確に算出してください。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方④
塩ビパイプをパーツでジョイントする
塩ビパイプをカットし下準備ができたら組み立てていきましょう。塩ビパイプの接合にはジョイントパーツを使いますが、このパーツもさまざまな種類があります。また、塩ビパイプはサイズで複数の種類があると説明した通り、直径が種類によって異なることに注意してください。当然ながら塩ビパイプと同様にジョイントパーツの直径も複数になります。使用する塩ビパイプにあった直径のジョイントパーツを用意しないといけません。
基本的なジョイントパーツ
ジョイントパーツは塩ビパイプによる直径サイズの違いだけでなく、形状の種類が多くあります。基本的なジョイントパーツは、TSチーズやTSジョイントなどです。直径サイズの異なる塩ビパイプを接合するには径違いジョイントを使います。他にもバルブソケットやTS給水栓ソケットなどがあり、それぞれの特徴を理解したうえで用意しましょう。適切に使えれば、無駄のない構造をした家具を工作できます。
直角に接続させるジョイントパーツ
塩ビパイプのフレームを曲げたい時に使用するジョイントパーツがエルボです。TSエルボや、TS給排水エルボといった種類があります。塩ビパイプをDIYのフレーム用の材料として使っている場合は、これらのエルボは見た目で決めれば大丈夫です。作り上げたい工作物のイメージに近い方を選びましょう。まわりの家具やインテリア全体もふまえて考えると、完成した作品はその場に置いても違和感がなくなります。
壁に固定させるパーツ
塩ビパイプを壁に設置する場合は、フランジというパーツが必要です。ネジでフランジを壁へ取り付けますが、自分でネジ穴を開けないといけません。ドリルドライバーと皿取りドリルビットがあれば、壁とフランジのどちらも簡単にネジ穴を開けられます。壁へ設置した完成品を見ると本格的なDIYに思えますが、実際の作業は難しくありません。フランジが販売されていない時は、ポール受けソケットで代用することも可能です。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方⑤
接着剤で固定させる
塩ビパイプをジョイントパーツへ入れただけだと、固定されず強度がありません。固定には接着剤を使います。ネジどめでも固定させられますが、接着剤の方が簡単でスッキリと仕上がります。使用する接着剤については、塩ビパイプ専用タイプのタフダイン(青)がおすすめです。専用の接着剤なので、乾いた後は強度も安心できます。あまっているからと、木工用ボンドなど適応素材の異なる接着剤は使わないようにしてください。
接着剤で固定する方法
塩ビパイプとジョイントパーツの接着する面はきれいにしておきます。汚れや水分があるところへ接着剤を塗っても、うまく固まらないからです。そして接着剤がなじみやすくなるようにヤスリがけをおこないます。塩ビパイプは表面がツルツルしているためで、多少の凹凸やザラつきがでる程度で大丈夫です。けずりカスをちゃんと取り除き、まんべんなく接着剤を塗ってください。数時間ほど乾燥させれば固定されます。
接着のポイント
塩ビパイプをジョイントパーツへ入れる際、ひねりながら挿入する人が多いです。でも接着剤を塗ったら、ゆっくりではなくサッと入れるのがポイントになります。それとタフダイン(青)を使う時の注意点としてあげられるのが、乾きの速さです。完全な乾燥は数時間待たないといけませんが、ある程度の固定は速いため、急いで作業を進める必要があります。手直しは難しいことを念頭におき、接着剤での固定をおこなってください。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方⑥
塩ビパイプに塗装する
塩ビパイプをジョイントパーツで接合した次は、塗装をほどこしていきます。塩ビパイプそのままの風合いを表現したい場合には塗装する必要はありませんが、そういったケースは珍しいでしょう。塗装することで見違えるほどおしゃれに仕上がります。また、塗装によってまわりの家具や設置場所のインテリアにあわせやすくなるため、何らかの塗装をおこなうのがおすすめです。それに塗装DIYは楽しみやすい作業になります。
ヤスリがけをするかプライマーを塗る
接着剤で固定する方法の項でも説明した通り、塩ビパイプの表面はツルツルしています。そこへ塗装しても塗料がうまくのりません。なのでヤスリがけをして表面をザラつかせるか、プライマーという下地剤を先に塗ります。プライマーはミッチャクロンがよいでしょう。こういった処理をしなくても塩ビパイプへの塗装は可能ですが、何かに当たる部分があるとその塗装は剥げてしまいます。下地処理はしておいた方がよいです。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方⑦
ヴィンテージ感を塗装で表現する
上項の塗装をした後で、もうひと手間加えてヴィンテージ感を演出してみましょう。年月が経過し劣化したように見せる塗装です。作りたての塩ビパイプ製家具が、使い古された味のある雰囲気になります。アンティーク調や男前インテリア、ブルックリンスタイルにインダストリアルといった流行りのテイストにマッチする加工です。自然な劣化の風合いを表現できれば、ナチュラルなスタイルにもよくあいます。
ヴィンテージ塗装のやり方
ヴィンテージ塗装は難しくありません。シンナー臭のない水性塗料を使うのがおすすめです。水性といっても乾燥後には水に流れないタイプを選んでください。サビや汚れを表現できる色を使って塗っていきます。塗装のための道具は、スポンジがおすすめです。均一に塗るのではなく、汚したい部分へ塗料をつけていくイメージで、塗装というよりは描く感覚になります。決まったやり方はないため、自分のセンスで試してみてください。
いろいろな加工塗装
上記のような加工を簡単におこなえる水性塗料がターナーのミルクペイントです。アンティーク調、ひび割れたシャビー感、ホコリのような汚れ、サビつけなど、目的にあったメディウムを一緒に使います。ただし先に専用のプライマーを塗らないといけません。それと黒板塗料もおすすめで、塗装面が黒板のようになる塗料です。つや消しの黒サビをまとったようなかっこいい仕上がりになります。チョークで絵も描くことが可能です。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方⑧
他の材料を取り付ける
塩ビパイプをジョイントし塗装も終わって乾燥したら、DIYしている家具のフレームは完成です。棚であれば棚板をのせていき、固定をして仕上げましょう。取りまわしできるようにする場合はキャスターを取り付けます。フレームを立てたままキャスターを付けると転倒の恐れがあるため、一度フレームを寝かせてからキャスターを取り付けてください。フレームさえできてしまえば後は簡単です。
塩ビパイプのフレームを壁に設置する
壁に設置する家具の場合は、塩ビパイプのフレームを壁へ設置します。先にフランジやエンドキャップを壁へ取り付けてください。ネジどめで取り付けますが、壁の下地を確認しておかないといけません。弱い下地だと支える強度が足りないため、外れることがあって危険です。その場合はあきらめるか、他の壁へ設置するようにしましょう。それに下地しだいで取り付ける方法が変わってきます。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアのアイデア集①
使いやすいサイズの棚
お部屋に一台は欲しい使い勝手のよいサイズの棚です。この使いやすさは人によって異なるため、自分にとって最適なサイズのものを見つけるのは難しいことでしょう。それなら塩ビパイプを使いDIYしてみてください。キャスターを取り付ければ、さらに便利な棚へと仕上げられます。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアのアイデア集②
壁面ディスプレイの棚
広いスペースを無駄にしてしまいがちな壁面は、ポスターなどを飾るとおしゃれになります。でもポスターだけでは寂しい場合は、立体感のあるディスプレイ棚の設置がおすすめです。シルバーの塗装が木板の壁面にマッチし、かっこいいインテリアになっています。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアのアイデア集③
カフェ風インテリアにも使える塩ビパイプ
塩ビパイプは塗装しだいで木材との相性もよくなります。あまりパイプ部分を見せなければ、カフェ風の棚をDIYすることが可能です。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアのアイデア集④
棚数の多い大きめの棚
塩ビパイプ製の棚はジョイントパーツを上手に使うことで、いくらでも棚数を増やし大きなサイズに仕上げられます。ですが強度には注意しましょう。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアのアイデア集⑤
かっこいいハンガーラック
塩ビパイプで作れる家具はいろいろあります。ハンガーラックも簡単にDIYできるアイテムです。シンプルなので、塗装がかっこよさを決めるポイントになります。キャスターを取り付ければ、掃除の際など簡単に移動させることが可能です。
塩ビパイプでDIY!収納インテリアの作り方&アイデア集/まとめ
塩ビパイプを活用した、収納棚や家具などのインテリアの作り方を解説してきました。軽くて扱いやすく丈夫な塩ビパイプは、費用もかからずDIYに最適な資材です。それに工作するように組み立てられるので、誰でも簡単に作り上げられます。しかも塗装をほどこすことで、どんなテイストのインテリアにもマッチする家具をDIYできるのです。壁へ設置したりキャスターを付けたりと、アイデア集を参考にチャレンジしてみてください。
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今回は塩ビパイプを使った収納インテリアの作り方について解説しましたが、他の簡単な収納DIYについて知りたい、ベッドの作り方も気になるという方は、下記のリンク記事を読んでみてください。
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