ニンニクとはどんな植物?
ニンニクとは
ニンニクは、ヒガンバナ科ネギ属の植物。ニンニクとして食べるのは、球根の部分になります。そして、普段スーパーなどで見かけるニンニクは、厳密に言えば生のニンニクではなく、乾燥してあるものなんです。
獲れたてのニンニクは、切っただけで汁が出てくるほど水分が多く、日持ちがしません。通年見かける茶色い皮の玉ねぎと同じで、乾燥させると日持ちがよくなり、各地に出荷できるので、乾燥させてあるのです。
ニンニクの種類
ニンニクの種類は、青森県などで生産される「寒地系ニンニク」と九州などで生産される「暖地系ニンニク」に分けられます。よく見かけるのは、寒地系の「福地ホワイト六片」という品種です。
1粒1粒が大きめで使いやすいのが特徴になります。暖地系の「上海早生」という品種は、粒が12個前後あるのが特徴的です。ただ、1粒あたりが小さいので、寒地系と暖地系のニンニク1玉の大きさは、ほとんど変わりません。
黒ニンニクとは
黒ニンニクというものをご存知でしょうか?黒ニンニクとは、黒ニンニクという種類ではなく、ニンニクの加工品なんです。普通のニンニク(乾燥する前の獲れたてのニンニク)を、温度や湿度を保って自然に熟成させたもののことを黒ニンニクと呼びます。
ニンニクを食べると体に良い理由
なぜ体に良いの?
ニンニクは、食べると体に良いとよくいわれます。ニンニクには、疲労回復やホルモンバランスを整える成分が多く含まれているんです。このことから、ニンニクは野菜というより漢方薬に近いともいわれています。
実は、日本最古の医学書では、ニンニクは薬という記載があり、はるか昔から体に良いものだと考えられていたのです。そして、少しずつ研究が進み、現在のようにニンニクが体に良いと実証されるようになりました。
ニンニクの栄養成分
ニンニクに多く含まれている成分は、アリインやペプチドなどの非栄養性機能物質とよばれるものです。これは、体内の成分と作用しあって生理活性を発揮する物質のことをいいます。
ニンニクは、食物繊維や炭水化物などの三大栄養素は他の食品と比べると少なく、ビタミンなどはほとんど含まれていません。そのため、ニンニクはエネルギーにはなりませんが、健康にはよい食品なのです。
ガーリックパウダーの栄養
ガーリックパウダーは、ニンニクを完全に乾燥して粉末にしたものです。ガーリックパウダーには、アホエンやビタミンB6、銅などが多く含まれています。乾燥しても基本的な栄養は変わりません。
ただ、乾燥することで匂いの元になるアリシンが減るので、ニンニクの独特な匂いが抑えられます。長期保存ができるし使いやすいですが、乾燥させたガーリックパウダーより、生のニンニクを摂取する方が効果は期待できるようです。
ニンニクの芽の栄養
ニンニクの芽とは、正確にはニンニクの茎です。中国では、茎ニンニクとして流通しています。花をつけるための茎が柔らかければ、ニンニクの芽として出荷されるのです。
ニンニクの芽の栄養は、ニンニクの栄養とほぼ変わりません。ただ、葉酸やビタミンC、βカロテン、カルシウムはニンニクより多いです。ニンニクの芽も体に良いので、体調によってニンニクと使い分けてもいいかもしれませんね。
ニンニクの効能・効果.1
抗菌・殺菌作用を高める効能
アリシンという成分が、抗菌・殺菌作用を高めてくれます。ニンニクには、アリインという成分が含まれており、ニンニクを切ったりすりおろしたりすると、この成分がアリシンに変わるのです。
アリシンは、加熱するとまた違う成分に変わるのですが、変わった後も抗菌・殺菌作用があります。ただ、アリシンの抗菌・殺菌能力が1番強いので、効能を高めたいなら生のものを摂取するとよいでしょう。
期待できる効果
◆風邪・インフルエンザ予防 ◆胃潰瘍・十二指腸潰瘍予防 ◆食中毒予防 ◆便秘(下痢)予防・改善
ニンニクには抗ウイルス作用もあり、風邪などの予防に効果的です。継続的に摂取すると風邪をひきにくくなります。そして、食中毒の予防には強力な効果があるんです。熊本では、馬刺しと一緒にすりおろしニンニクを食べます。
これは、殺菌作用によって食中毒を予防できるからです。生肉を食べる時には、ニンニクを一緒に食べるとよいでしょう。
ニンニクの効能・効果.2
ビタミンB1の吸収率を高める効能
ビタミンB1の吸収を高めるのは、アリチアミンという成分によるものです。アリシンがビタミンB1と結びつくと、アリチアミンに変わります。ビタミンB1は、疲労回復や滋養強壮に効果があるといわれている成分ですが、吸収率が低いです。
しかし、アリチアミンは吸収率を高め、余分なビタミンを貯めておいてくれます。そのため、ニンニクは疲労回復に効くといわれるのです。
期待できる効果
◆疲労回復 ◆二日酔い予防・改善 ◆糖尿病予防・改善 ビタミンB1が不足すると、アルコールや糖質の代謝ができにくくなります。それが、二日酔いや糖尿病の原因になるのです。ニンニクはビタミンB1を効率よく吸収し、アルコールや糖質の代謝をよくするので、二日酔いや糖尿病を予防する効果があるといわれています。
ニンニクの効能・効果.3
血栓をつくりにくくする効能
アホエンなどのイオウ化合物は、血栓をつくりにくくするといわれています。ニンニクには、このイオウ化合物がたくさん含まれているんです。血栓は、多すぎると血管を詰まらせ、脳梗塞などの病気になる可能性があります。
ただ、血栓は怪我をした時など血を止めるために必要なものでもあるので、適度な摂取を心がけましょう。
期待できる効果
◆血液をさらさらにする ◆高血圧予防・改善 ◆冷え性改善 血栓ができると血液がドロドロになります。血栓ができにくいということは、血液がさらさらになるということで、高血圧の予防にも効果が期待できるんです。
そして、冷え性の改善にも効果があるという説があります。冷え性は血行不良が原因ともいわれており、血液がさらさらになることで血行がよくなり冷え性が改善できると考えられているようです。
ニンニクの効能・効果.4
活性酸素を除く効能
ニンニクには、病気や老化の原因になる有害物質の活性酸素を除去する効能(抗酸化作用)があるといわれています。アリシンやアホエンなどのイオウ化合物は、抗酸化作用があり、ニンニクにはそのイオウ化合物がたくさん含まれているのです。
それぞれが活性酸素を除去し、相乗効果によってさまざまな効果を発揮するとされています。
期待できる効果
◆コレステロール抑制 ◆動脈硬化予防・改善 ◆肝機能改善 ◆がん予防・改善 ◆老化防止
ニンニクは、動脈硬化の予防に効果があるといわれますが、ドイツでは政府機関でも正式に認められており、治療にも使われています。
そして、ニンニクに含まれる成分には、がん細胞の増殖を抑制するなどの効果もあるようです。コレステロールの生成を抑制してくれるので、生活習慣病の予防にも期待できます。
ニンニクの効果的な食べ方
生で食べる
ニンニクに含まれるアリシンには抗菌・殺菌の効果がありますが、生で食べるとさらにその効果を期待できます。ニンニクのすりおろしが1番効果的です。アリシンの抗菌・殺菌作用が活性化するのは、ニンニクをすりおろしてから10分後だといわれています。
少し時間を置くことで風味もよくなるので、食べる10分前にすりおろすとよいでしょう。
加熱するなら低温で
大腸がんの予防を期待するなら、ニンニクを低温で加熱するとよいようです。大腸がんの予防に効果的なジアリルトリスルフィドという成分は、低温で調理すると発生しやすいといわれています。また、オリーブオイルと一緒に炒めるのも、ジアリルトリスルフィドが増えるようです。
相性の良い食材
ニンニクと一緒に食べると、ニンニクから得られる疲労回復などの効果を上げてくれる食材があります。それは、豚肉や玄米、いか、たこ、卵黄、大豆食品、じゃがいもです。
豚肉や玄米は、疲労回復の効果がアップし、いかやたこはコレステロール低下をさらに期待できます。卵黄や大豆食品、じゃがいもは冷え性改善や美容効果をさらに上げてくれるようです。
これらの食材と一緒に摂取してみてください。
ニンニク料理のおすすめレシピ
1.ニンニクの漬物(醤油)
材料 にんにく 25片位(あるだけ多めで) 醤油 100cc 作り方 ①ニンニクの皮をむいて、根の部分を切る ②ジャムの空き瓶などに皮をむいたにんにくをいれ醤油を入れる。後は3か月冷蔵庫で放置して完成。
ニンニクは、漬物として食べるのもおすすめです。抗菌・殺菌や美容への効果が期待できます。おつまみとして食べれば、二日酔い予防にも効果的です。ニンニクは、漬物として食べる以外に、みじん切りやスライスにして料理にも使えます。
ニンニクを漬けた醤油にはニンニクの風味が移っているので、調味料として炒飯や野菜炒めなどさまざまな料理に使えるので便利ですよ。
2.ニンニクの漬物(味噌)
材料 ニンニク 適量 味噌 かぶるくらい 砂糖 好みで 作り方 ①ニンニクは、薄皮のままレンジでチンする。40片くらいで、約1分半。 ②薄皮を丁寧に剥き、密閉容器に入れる。 ③好みの味にした味噌を入れ、全体に混ぜる。 ④3〜5日で食べごろ。
ニンニクは、大豆食品と相性がよいので、醤油や味噌で漬物にすると食べやすくなるだけでなく、効率よくニンニクの効果を期待できます。醤油味と同じく、漬物として箸休めやおつまみに食べるとおすすめです。味噌は、焼きおにぎりや田楽などにも使えます。
3.豚丼
材料 豚バラ肉 200~250g にんにく 1~2片(お好みで) 塩こしょう 適量 ご飯 好きなだけ ◆醤油 大さじ3 ◆酒 大さじ3 ◆みりん 大さじ1 ◆砂糖 大さじ2 ◆水 250cc 片栗粉 適量 サラダ油 少々 小ねぎ(お好みで)適量 作り方 ①塩こしょうした豚バラにしっかり片栗粉をまぶす。 ②鍋に◆を全部入れ中火にかける。沸騰したらすりおろしたニンニクを入れる。 ③半分くらいの量になるまで煮詰める。 ④タレを煮詰めている間に豚バラを焼く。中火に熱したフライパンに少量の油を入れ豚バラの両面をシッカリ焼き上げる。 ⑤熱々のタレに焼きたての豚バラを入れ中火で少しグツグツさせる。 ⑥いい感じに照りが出たら熱々ご飯の上に豪快に豚バラを乗せる。小ネギをかけて完成。
豚肉とニンニクを一緒に食べると、疲労回復の効果が上がるといわれています。すりおろしたニンニクの代わりに、醤油味のニンニクの漬物をスライスしたり、ニンニクを漬けた醤油を使うのもおすすめです。
4.いかのガーリックバター醤油炒め
材料 イカ 1杯 ニンニク 1片 バター 10~20g 醤油大さじ 1~2 塩コショウ 少々 ブラックペッパー 少々 油 大さじ1 万能ネギ 適量 作り方 ①イカ1.5cm幅にカット。ニンニクはスライス。万能ネギはみじん切り。 ②フライパンに油を熱しスライスニンニクを入れカリッとしたらフライパンからあげる。 ③同じフライパン、同じ油の中にカットしたイカを入れ塩コショウ、ブラックペッパーと炒める。 ④バターと醤油をいれる。※醤油はいれすぎるとしょっぱくなるので、レシピ通りじゃなく様子をみながら調整 ⑤最後に万能ネギ、②で避けておいたニンニクをいれ軽く炒めお皿に盛れば完成。
いかには、タリウムという成分が含まれており、これがコレステロールを低下してくれるといわれています。ニンニクにもコレステロールを低下する効果があり、ニンニクといかを一緒に食べると相乗効果でコレステロール低下をさらに期待できるようです。
こちらも、スライスニンニクの代わりに醤油味のニンニクの漬物を利用できます。
5.じゃがいもの甘辛ガーリック炒め
材料 じゃがいも(乱切り) 中3~4個 塩 少々 サラダ油 大さじ2 ●にんにく(すりおろし) 大さじ1 ●しょう油 大さじ2 ●オイスターソース 大さじ1 ●砂糖 大さじ1 ●酒 大さじ1 作り方 ①耐熱ボウルにさっと水に潜らせたじゃが芋を入れて軽く塩をふり、ラップをして電子レンジ(600w)で約5~7分間加熱する。 ②フライパンにサラダ油を熱し、じゃが芋に油がまわったら●を混ぜ合わせたソースを入れて煮詰めるように炒めたら完成。
じゃがいもはビタミンCが豊富なので、血行をよくしてくれる効果があります。ニンニクと一緒にたべることで、肌の潤いを保ってくれる効果が期待できるようです。電子レンジを使うので、簡単に作れます。時間がない時の副菜やおつまみとしてもおすすめのレシピです。
ニンニクの食べ方の注意点
食べ過ぎに注意!
ニンニクは健康によい食品ですが、食べ過ぎると下痢になることがあります。また、食べ過ぎるとビタミン欠乏症になって口角炎や皮膚炎になったり、血中のヘモグロビンが減って貧血になることがあるのです。
特に、空腹時に食べ過ぎると胃を痛めてしまうこともあるので注意してください。1日に摂取する目安は、生なら1粒、加熱したものなら2〜3粒です。
サプリメント
卵黄ニンニクや黒酢ニンニクなど、ニンニクを使ったサプリメントが販売されています。ニンニクそのものを食べるのと比べると、匂いは気になりませんし、気軽に摂取でき、効果もあるようです。
ただ、添加物が入っていたり、余計な成分が入ってることもあり、ニンニクの効果を充分に得られないことがあります。サプリメントを利用する際は、余計なものが入ってないか成分の確認をしてください。
まとめ
ニンニクは、美味しいだけでなく、食べるとさまざまな効果を得られるので、一石二鳥の食品です。ただ、ニンニクは食べると体に良い食品ではあるのですが、効果を得るのは個人差があります。効果がないからといって食べ過ぎないでくださいね。上手に摂取して健康な体を目指しましょう。
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ニンニクの効能や効果、レシピなどを紹介してきました。当サイト「暮らし〜の」では、ニンニク以外にも健康効果のある食品やスパイスなどについて紹介しています。もっと知りたい方は、下記リンクをチェックしてみてください。上手に取り入れて健康な体をつくりましょう。

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