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テッポウムシとは
成虫は有名なムシ
テッポウムシと言われてもどんな虫か分かる人はなかなかいないと思いますが、「カミキリムシ」と言われたら知ってる人は多そうです。
カミキリムシはカブトムシを捕まえにいくと結構な確率で遭遇したり近所の神社など少し木々がある所で見つけることがあるぐらい結構身近にいる虫でテッポウムシはカミキリムシの幼虫の俗称です。
北海道ではあまり多くの種類がいませんが写真の黒地に白の模様があるゴマダラカミキリムシがいます。
テッポウムシの生態
カミキリムシの幼虫時代の過ごし方
年に1回、2回のサイクルで発生し、卵から幼虫になり蛹になって成虫となる完全変態の昆虫です。主に植物に被害を与えるのは幼虫のときですが成虫も食性はほとんどの種類が草食性で花や花粉、木の皮を食べることもあります。
カミキリムシは産卵する時に幹に傷をつけて産卵し、テッポウムシと呼ばれる幼虫は1~2年間にわたって幹内部から食べていくので被害に気づいた頃にはモミジなど樹木にかなりのダメージを与えている場合があります。
カミキリムシ(テッポウムシ)の種類
体長や色も多種多様
カミキリムシは結構身近にいますが色や大きさが種類により違います。成虫の体長が違うように幼虫であるテッポウムシも大きさが違っていたり食性が違ってくるので身近に見ける成虫の一部を紹介します。
ゴマダラカミキリムシ
一番見かけることの多い身近にいるカミキリムシ(テッポウムシ)で青みがかかった触覚や脚や背中の模様が特徴です。食べる木の種類も広範のため自然が多い所だけはなく都市部や街路樹、庭木、公園など木のあるには寄ってきます。
クワガタムシのように夜型ではなく昼でも行動し葉や若枝のみずみずしい樹皮を食べます。モミジに穴を開けるのはこの種類なので庭で見つけ場合退治することが大切です。
ルリカミキリ
本州や四国などに生息するカミキリムシ(テッポウムシ)の種類で体長は1センチぐらいのゴマダラカミキリムシと比較すると小さな種類です。葉の葉脈部分を食べて、他のカミキリムシと同じように卵を産み付ける時に穴をあけます
生け垣に使われる気がカナメモチやレッドロビンなどが増えてきたため生息範囲も広くなっています。庭にバラ科の木を植えている場合は退治することが大切です。
マツノマダラカミキリ
主に松を食べてしまいます。特に害虫として嫌われている理由は日本の在来種ですがアメリカから入ってきた線虫を媒介するのでマツノザイセンチュウと共にマツクイムシとして駆除されています。
海岸や海辺の地域で防風林として松は植えられているため被害が多いのが特徴です。幼虫は蛹で越冬し、成虫になり大穴をあけて松から飛び出してきます。松を枯死させないように早めの対策、退治が大切です。
カミキリムシ(テッポウムシ)の被害
幹に大穴があるとすでに対策できない
どの種類も共通ですが大きな穴が幹の根元付近にある場合は、すでに幼虫が成虫になり幹から出ていった跡なので大きな既に内部がかなり食べられていてダメージを受けています。
幹の中が空洞になっているためぐらついたり、もろくなっているので倒木しないように注意してください。念の為大穴に殺虫剤などを吹き込み何もいないようならビニールテープを巻いて異物の侵入を防ぐようにします。
食害され木の症状
テッポウムシに食べられた木は根本が不安定だったり元気がなく樹勢が落ちてきます。水の通り道である道管が傷つくことで水分を運ぶことができなくなり最悪の場合枯死します。
被害にあったか調べる方法は幹の根元付近をよく観察し小さな穴やおがくず状の木屑がないか調べることが大切です。
対策が後手になると駆除しても木が元気になりにくいので、被害にあう前に成虫を退治したり卵を産み付けられる前に対策するようにします。
大切な木が被害を受けたら
幹の中を食べていくのでどれだけ木にダメージがあるかわからないのでモミジなど大切な木は樹木医に相談して対処してもらうほうが安心です。
樹木医への依頼は自分で探すのは大変な場合が多かったりわからない場合もあると思うので日本樹木医会のHPより依頼することもできます。
カミキリムシ(テッポウムシ)の被害に遭う植物
種類によって被害を受ける植物が違う
前述したように被害を受ける植物は種類により違うので駆除する時に参考にしてください。
ゴマダラカミキリムシ
柑橘類(特にみかん)、柳、栗、イチジク、白樺、モミジなど幅広く被害を受けるのでみかん農家では特に対策が必要な種類です。
ルリカミキリ
バラ科の木々を好むのでモミジなど観賞用の木には被害を与えませんが桃、リンゴ、梨など果樹が被害をうけるので農家は対策が必要な種類です。
マツノマダラカミキリ
松を食べるので日本庭園やシンボルツリーとして松を植えている場合は注意しないと寄ってきます。線虫と一緒になることが多いので被害を受ける前に駆除することが大切です。
カミキリムシ(テッポウムシ)の予防方法①
生育環境を良くする対策
テッポウムシの被害に遭うのは樹勢が強く元気な木ではなく老木や樹勢の弱っている木が多いので予防方法の一つとして木を元気に生育する方法があります。適切に選定し風通しをよくしたり雑草など周囲の草を抜いて木が栄養を吸収できるようにしてあげます。
また肥料もその木にあった肥料などを適切な量を与えることで木に樹勢がでて元気に育つので最善の予防方法です。選定のしかたが悪いと木が腐りそこからまた別の種類の害虫が入り込んだりするので気をつけて作業してください。
上手な選定のしかた①
木が枯れないような選定はCODIT論に基づいた選定をすることで腐朽菌が入り込む量が最低限になり腐りにくくなります。
選定する枝と幹の間の皺のようになっている部分と枝の付けの盛り上がりの部分が大切なのでそこを傷つけないように注意して切り落とすことが大切です。
うまくそこで切り落とすと断面を保護するように樹皮が巻いていき選定された切り跡を隠していきます。
上手な選定のしかた②
上手に選定するにはまず、選定する枝の中央に線を引きます。次にこの線に対して垂直に交わるように線を描きます。
地面対して平行でもなく、必ず選定する枝の中央に対して垂直に描きその線と枝分かれている股の部分の皺(図の1の線)との角度の半分ぐらいが選定に適した角度(図の2の線)になります。
いきなり適したラインで切ろうとせずに1~2センチ離して切り仕上げに切るようにすると切りやすいです。モミジなど樹形を整える時もこのように切ると腐朽菌が入りにくいです。
初心者は無理しないで市販品を使うのもあり
正しい選定はいきなりは難しいので傷を保護する市販品を使う方法もあります。剪定後の断面に塗ることで腐朽菌を退治し保護してくれるので異物が侵入しにくく塗るだけなので初心者でも簡単に扱えます。
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カミキリムシ(テッポウムシ)の予防方法②
モミジなどには栄養になりカミキリムシは近寄らない
カミキリムシが繁殖する5~8月に忌避効果に使える酢を利用したり草木灰を根元周りの土壌面へ散布することであまりカミキリムシが近寄らなくなります。
樹木の活力剤となって樹勢もよくなるので二重で狙われにくくなりお得ですが人によっては酢の臭いが気になるかもしれません。
酢農薬の作り方は米酢を水で50倍程度にうすめて葉などに散布するだけです。農薬のように長い間効き目が無いので長くても2週間ぐらいで散布し直してください。
カミキリムシ(テッポウムシ)の予防方法③
卵を産み付けれないようにする対策
カミキリムシが卵を産み付けるときは必ず浅く幹に穴をあけるので穴をあけれなくしたりあけにくくするような対策も有効です。幹がまだ小さなうちは根本だけに防虫ネットを巻き付けておく方法やペットボトルに切れ目をいれて根本を保護するなどいろいろ工夫ができます。
身近なものでも効果あり
ビニールテープも使えるのでビニールテープで巻いておくだけでも効果があります。ビニールテープやネットの色は光を反射して輝くような性質が一番良くシルバーや白がおすすめです。アルミホイルも使えますが日々の水やりなどで錆びてくるので気をつけてください。
市販品もうまく使う
カミキリムシが来る前に予防するのが一番なのであらかじめ木を樹脂でコーティングして穴をあけさせない方法もあります。コーティング剤は薄めずそのまま刷毛で塗るだけなので初心者でも扱いやすく効果は1年ほどあり農薬ではないので自然環境にもあまり影響がありません。
成長すると幹周りがかなり太くなる場合を除きどんな植物でも使用でます。
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カミキリムシ(テッポウムシ)の駆除方法①
確実に退治するには捕殺
成虫は人気の昆虫なのですが心を鬼にしみつけ次第捕殺して確実に退治します。甲虫なので飛んだりもしますが基本的にカサカサと素早い虫ではないので捕まえることも可能です。
根元付近の幹の皮が変に剥がれていたり2センチ前後の丸い穴があいていたり樹液が出ている場合は産卵されている可能性があります。よく観察して約3ミリの楕円形の乳白色のものは卵なのでその場で潰すなどして確実に退治します。
カミキリムシ(テッポウムシ)の駆除方法②
おが屑のようなものがあればすぐに対処を
なんとなくモミジに元気がなくなり株元や地表付近を見た時におが屑のような物が溜まっていたら間違いなくカミキリムシの幼虫、つまりテッポウムシが侵入し、幹の内部を食い荒らしている最中になります。
こうなると直接捕まえることは難しいので農薬を使って対処していくようになります。どうしても農薬を使いたくない場合確実に退治できる可能性は低いですが針金を使って対処する方法があり根気よく続けて対処していきます。
農薬を使わないで針金で対処する方法
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散らかってるおが屑をのけてよく観察してみると小さな穴があいているのでそこに先端を削って鋭利した針金を通していき穴の中で動かします。
針金が曲がり穴の広がってる方向へ運良く行ったり鋭利な先端がテッポウムシを引っ掻いたりして駆除していくのですがなかなか上手くいかないことや穴が複雑になっている場合は根気よく続けても効果が薄いです。
農薬を使う方法
カミキリムシは1回の産卵にたくさんの卵を産み付けるわけではないのですが1匹以上いることも多いので確実に駆除するには農薬がおすすめです。
カミキリムシ、テッポウムシに効く専用の農薬やラベルに名前がある農薬が使えます。穴の中に噴霧して幼虫を退治し、時間をあけて針金などで中の様子を確認して穴が大きい場合や雨水が入るような位置は接蝋やコーキング剤などで穴を塞ぎます。
カミキリムシ(テッポウムシ)の駆除・予防まとめ
よく観察して早めの対処
カミキリムシが来ても産卵させないようにするため株元を防虫ネットで包んだり、元気に育てて産みにくい環境を作ることが大事です。
大きな穴を発見した場合は既にテッポウムシがカミキリムシになって幹から飛び出してきたけて後なので株が弱っていないか、根本がグラグラになっていないかよく確かめ穴の中にまだ幼虫がいるかも知れないので農薬を噴霧して穴を塞ぐことが大切になってきます。
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