萩の花の花言葉と育て方教えます
「萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花」万葉集に登場する山上憶良が詠んだ萩の花にまつわる和歌です。これは秋の七草を並べていますが、萩の花が一番最初に出てきていますね。萩の花は万葉の昔から人々に愛されている花なのです。
萩の花の花言葉を知りたい
萩の花が好きという人は、好きな花の花言葉はとても気になりますね。もし、庭にあまり良くない意味の花言葉の花を植えるのは抵抗があるという人もいるでしょう。好きだからこそ気になる花言葉。誰かに贈る場合にもやはり花言葉くらいはチェックしておきたいものです。
萩の花を育てたい
秋の七草というと萩の花は野草なのか?と感じる人もいるでしょう。確かに萩の花には野生種も存在します。山の中で萩を見たことがある人も多いでしょう。萩の花は庭木には向かない?そんな心配はありません。萩を庭木としている人もたくさんいます。
萩の花の特徴
萩の花の花言葉や育て方の前に、萩の花の基本的なことをお話させてください。まずは萩の花の特徴から。独特のかわいらしい赤紫色の花をたくさんつける萩の花。冬になると落葉して枯れたようになりますが、実は耐寒性も高いので初心者の方でも楽に栽培することができる花です。
仙台銘菓「萩の月」
萩の花といえば、お菓子を思い出すという甘い物好きな人もいるのではないでしょうか。宮城県(仙台市)の銘菓に「萩の月」というお菓子があります。とても有名な地方の銘菓で、一度は口にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
宮城県花
萩の花にも何種類か種類がありますが、その中でも有名なのがミヤギノハギという萩の花です。この萩の花(ミヤギノハギ)は名前にもなっていることでもわかるように、宮城県の県花にもなっている花です。
萩の木
萩は木ですが、秋の七草に入れられるくらい大きな木とはならない植物です。冬などの寒い季節には枯れてしまうことも多いので、草と見られて七草に入れられたのではないでしょうか。
萩の花の基本情報
お菓子にもなっているくらい、萩の花が日本人にとって古くかなら馴染みが深い花であることがおわかりいただけたと思います。それでは、次に萩の花の基本情報を見ていきましょう。萩の花はどこが原産地なのか、名前の由来は?など萩の花の紹介をしていきます。
科名・属名
萩の花の科名・属名は「マメ科ハギ属」です。萩の花をよく見ると豆の花のような形をしていますね。マメ科の植物であるというのがよくわかります。
和名・英名
和名は「萩」です。別名として庭見草(にわみぐさ)や野守草(のもりぐさ)、初見草(はつみぐさ)という呼ばれ方もします。英語名では「Lespedeza」や「Bush clover」と呼ばれています。クローバー(ツメクサ)と同じ扱いであるというのは、いくら低木の萩であっても少し可愛そうな気がしますね。
原産地
萩の花の原産地は中国や朝鮮半島など。その他、北米の東部やオーストラリアまで広く分布している植物となっています。
花名由来
萩の花の名前の由来は諸説ありますが、その中でも有力であるといわれているのが「生え木(はえぎ)」という言葉から萩に変化したとするものです。生え木とは冬の間枯れたと思われていた萩の木から新しい芽がたくさん生えてくる様子から呼ばれた言葉。その名のとおり生えてきた木→生え木→はぎ→萩と訛ったというものです。
おはぎ
また食べ物のお話になってしまいますが、お彼岸に作る和菓子に「おはぎ」があります。このおはぎはお萩と書くこともできます。つまり、萩の花を見立てたスイーツがおはぎであるということです。
萩の花の種類
萩の種類は全世界で20種類~40種類くらいの原生種が存在します。植物は品種改良されたり混雑したりとそれほど種類が多いと感じる植物ではありません。ここでは、日本で庭木として多く見られる種類と、その他の代表的な原生種の萩の花をご紹介します。
ミヤギノハギ
萩の花という植物は栽培種と原生種の大きく分けて2種類の萩の花に分けることができます。そのひとつである栽培種の種類には前にも出てきたミヤギノハギがあります。草と間違われるような超低木な萩の木の種類の中でも、比較的大きくなり花つきがとても良いのが園芸種として好まれる理由です。
原生種
萩の花の種類の2つめである原生種には「ヤマハギ」「マルバハギ」があります。ヤマハギの方が開花時期が少し早く、7月ころから開花しはじめます。どちらも花色は赤みを帯びた紫色で、山野に自生しています。
萩の花の見頃・開花時期
庭に木を植える時、その花がいつ咲くのかを基準に庭木選びをする人も多いでしょう。庭には四季を通していつも花や緑で飾っておきたいものですね。気になる萩の花の見頃や開花時期をご紹介します。ここでは特に園芸種であるミヤギノハギを基準とした見頃・開花時期のお話になります。
開花時期・夏、見頃・秋
ヤマハギは7月頃から開花しはじめますが、一般的に萩の花は秋の花というイメージが強いのではないでしょうか。萩の花の見頃・開花時期は8月から10月頃といわれています。意外と夏の暑い時期から見頃・開花時期が訪れていることがわかりますね。
萩の花の花言葉
万葉集にも歌われる萩の花にはどのような花言葉があり、どんな意味が隠されているのでしょうか。ここでは、日本人に愛され続けている萩の花の花言葉と、その由来をご紹介します。
花言葉:「思案」
萩の花の花言葉には「思案」という花言葉の他にも、「内気」や「柔軟な精神」という意味もあります。
花言葉の由来
萩の花の花言葉は、思案や内気など奥ゆかしさを感じさせる言葉が多いのが特徴です。これは萩の花から受けるイメージからつけられたというのが花言葉の由来となっています。
萩の花の育て方
萩の花に強い興味をいだいて「自分でも育ててみたい」と感じてきた方もいるのではないでしょうか。ここでは、実際に萩の花の育て方を見ていきます。栽培難易度、基本的な植物のお世話の仕方の中から「植え付け時期」「水やり」「肥料」についてお話します。
難易度
萩の花の育て方難易度は5段階評価で1番簡単なものとなっています。花木を育てるのがはじめての初心者の方でも比較的枯らさずに萩の見頃・開花の季節にはその美しい花が楽しめるでしょう。
植え付け
萩の花の植え付けは、霜が降りるような寒い季節を外します。一般的には秋の季節から寒さが和らいできた3がつ初旬頃におこなう植物です。植え替えするのもこの時期が良いでしょう。植え付け方法は腐葉土や堆肥などをまぜた水はけのよい土に行います。
水やり
萩の花は水を好む植物です。植え付けや植え替えをした後だけでなく、水はたっぷり与えてあげるようにするとよいでしょう。露地植えにしている萩の花については植え付け時以外には特に水やりの必要はありませんが、鉢で育てているならとくに夏場の季節の水切れには注意が必要です。
肥料
萩の花の育て方では、特に肥料の心配は必要ありません。萩の花は肥料を与えずとも、しっかり花をつけてくれる植物です。それでも、大きく育てたいのならば、3月頃に寒肥を与えます。鉢植えにする場合は肥料の必要はありません。
萩の花の剪定・増やし方
基本的な萩の花の育て方をご紹介しました。栽培が簡単な萩の花を育てるうえで、一番重要とされるのは剪定です。萩の花の剪定の方法やその注意点をご紹介すると共に、自宅での萩の花の増やし方もお教えします。
剪定
原生種の萩の花は低木ですが、ミヤギノハギなどの園芸種では放置しておくと2メートルほどの木になる場合もあります。萩の花は春に伸びてきた新しい枝につきます。ですので、その前なら気にせず剪定ができます。おすすめの剪定時期は、花が終わった時あたりです。
枯れ枝の処分
萩の花の剪定方法で、寒い時期に行うのは主に「枯れた枝を取り除く」目的です。また、剪定には萩の木の背の高さを調整する目的もあります。庭木に使うので萩の木を低木に育てたい場合は、地上から20センチ程度の高さを目安にバサバサ剪定してしまってかまいません。春になるとどんどん新しい芽が伸びて、開花時期にはキレイな花を咲かせてくれるでしょう。
増やし方
萩は実がつきにくい植物なので、株分けで増やすのが一般的な増やし方です。株分けは寒い時期が良いのですが、根が傷つくのが怖いので植え付けと同じ3月初旬ころにおこなうのが良いでしょう。一度掘り起こして丁寧に株を分けて、新たに植え付けてあげることで簡単に増やすことができます。
萩の花の病気と害虫
植物を育てようと思うと心配なのが、害虫と病気のことです。育てやすい木であるといっても、病気や害虫はまた別のお話です。ここでは、萩の花の病害虫トラブルについてご説明していきます。
害虫駆除
萩の花に主につきやすい害虫は「アブラムシ」「カイガラムシ」です。萩はあまり害虫がつかない木ですが、もし害虫がついてしまった場合の駆除には、オルチオン乳剤を水で薄めて散布するとよいでしょう。特にアブラムシの駆除に効果がありますし、長期間害虫を防いでくれる働きもあります。
病気
萩の花の病気はほとんど見られることはありません。よほど生育環境が悪い(日当たりが悪い、風通しが悪い、常にぬかるんでいるような地面)でもない限り病気の心配はありません。
萩の花の育て方注意点
萩の花を育てるのに注意するのは剪定くらいです。とても育つのが早い植物なので剪定せずに放って置くと伸びっぱなしで形が悪くなったり大きくなりすぎてしまうことがあります。逆にいえば、そのほかに注意する点がないくらい自然に育ってキレイな花を咲かせてくれる植物です。
まとめ
秋の花を代表する植物のひとつ萩。赤紫色のかわいい花を夏の終わりから見せてくれます。キレイな萩の花を咲かせるには、前年の剪定が大切です。枯れた邪魔な枝を取り除くことで翌春の新枝の着き方もよくなって、花芽もたくさん出てくるでしょう。育て方も簡単な萩の花は初心者でも簡単に育てられる庭木に鉢植えにおすすめの植物です。
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