落とし込みは初心者でも釣れる!!
落とし込み釣りには2種類ある!
一般的な落とし込み釣りとは堤防などの淵に沿って、エサを上から落とし込んでいく釣り方です。反応が無ければ数歩歩いてまた落とし込み、どんどん堤防の上をアクティブに動いていきます。
また船などから青物を狙う落とし込みサビキというものもあります。双方釣れる魚の種類が違いますが、だいたい落とし込み釣りというとこの2種類のことをいいます。
落とし込みがなぜ釣れるのか?
黒鯛をはじめ多くの魚は防波堤の淵で波によって剥がれた貝やカニを狙っています。そして上から落ちてくるものに対して条件反射で食いついてしまう習性があるのです。これを逆手に取ったのが「落とし込み釣り」です。
よく人間でいう「体が勝手に」というやつです。目の前に落ちてきた餌に対して魚は勝手に食いついてしまうのです。
落とし込みで釣れる魚:堤防編
①黒鯛
まず落とし込みを語る上で外せないターゲットが黒鯛です。警戒心が強く、それでいて時には大胆に餌に食いついてくるゲーム性。その体躯からの引きは強烈でアングラーから絶大な人気があります。
堤防で落とし込みをしている方のほとんどがこの黒鯛を狙っています。時期を問わず釣れる魚です。
②シーバス
ルアー釣りのイメージが強いシーバスですが普通に落とし込みでも食ってきます。黒鯛と生息域が似ているため、黒鯛を狙っていてシーバスが食いついてくることはちょくちょくあることです。
基本的にはフィッシュイーターですが虫餌にも反応することも多く、けっこう遊んでくれる魚です。バチ抜けという時期には入れ食いになることもあります。
③カワハギ
貝のむき身などで落とし込みをしているとカワハギが釣れることがあります。小さな口でついばむように餌を食べるため、あたりはあるけど餌がなくなる、といったことが続く場合カワハギの可能性が高いです。なかなか針がかりしない場合は針を小さくするなどし仕掛けをカワハギが釣れる様にしましょう。
落とし込みで釣れる魚:落とし込みサビキ編
①カンパチ
こちらは船からの落とし込みサビキで釣れます。まずイワシなどのベイトをサビキの針に食わせ、そのベイトを食べに来た青物を釣るという2段仕込みの釣り方になります。
サビキ仕掛けに小さなベイト数匹かかっているだけでもそこそこの引きがある上、それにカンパチがかかると冗談抜きに海に引きずり込まれそうになります。強烈なファイトがしたいならこちら。
②鰆
ひったくるようなあたりであれば鰆の可能性が高いです。70cmオーバーのサイズなら14号ぐらいのハリスでも簡単に引きちぎります。歯が非常に鋭いため、鰆が多く生息している場所に行く場合仕掛けを余分に持っていきましょう。5~6枚持っていくことをおすすめします。
③ヒラメ
サビキにかかったベイトを海底まで沈めてやれば、ヒラメを狙う事もできます。ヒラメはイワシにもアジにも食いつくためベイトを選びません。何かがかかったと思ったら底まで落とせばよいので楽ですが、水深のある場所では巻くのが大変なので電動リールをおすすめします。
落とし込み釣りの始め方【堤防編】①:道具を集める
タックル
黒鯛の落とし込み用のタックルなど売っていますが、基本的にはなんでもいいです。ただ堤防から落とし込むだけなので。あまり長いと釣りにくいので、長くても3mぐらいまでのタックルにしましょう。正直シーバス用のルアータックルで十分です。堤防の上からテトラを攻めたい場合などは4~5mぐらいのタックルでもいいです。
タイコリール
上級者はみなさんこのタイコリールを使っています。メリットとして軽い、糸よれしにくい、ラインの出し入れがスムーズ(というか投げたりできないしドラグもない)があげられます。本格的にやりたい方は購入してもよいかと思いますが、正直スピニングリールで十分できます。
仕掛け
落とし込みの仕掛け自体はハリスとガン玉だけなんですが、ハリスと道糸の間に目印となるものをつけるのが「落とし込み釣り」の真骨頂となります。目印は蛍光パイプなんかでもよいです。
目印は当たりをとる時に使います。堤防からだと海面まで高低差があるためラインの沈みなどが大変見にくいので目印をつける釣り方が広まったと言います。目印が水面下にスッと沈んだ時にあわせを入れましょう。
落とし込み釣りの始め方【堤防編】②:エサを準備!
エサはできるだけ現地で採集!!
魚が一番食いつくものは普段から魚が食べているエサです。エサはなるべく現地付近で採取した方が釣果アップにつながりますし、お金もかかりません。時期にもよって採れるエサも変わってくるので採取するのもなかなか楽しいですよ。
中にはエサ屋で買うととても高価なエサも採集することができます。テトラや砂浜、堤防際など自分だけのポイントを発掘しましょう。
カニ
時期を問わず採取出来るうえに釣れる、黒鯛の落とし込みと言えばこのエサ。テトラの隙間や岩場、砂浜など採取できる場所は多いです。エサ屋では1匹20円前後で売られていますが海に行けばいやというほど手に入ります。
おすすめは小さな岩がゴロゴロしている場所で、岩をどかすと必ずと言っていいほどいるのを確認できます。仕掛けにもつけやすいです。
イガイ(カラス貝)
これも黒鯛の特効餌のひとつです。イガイの付いている場所にはかならず黒鯛がいると思ってもらってもよいです。時期としては5月から9月ぐらいに堤防やテトラに付着しています。熊手のようなイガイをとる専門の道具も売られています。
黒鯛やイシダイを狙う時は貝のまま、カワハギなどに対してはむき身にして針につけます。おすすめは船着き場のタイヤ。ごっそり付着しています。足場もよいので採取するにも安全です。他にもフジツボなんかもエサとして使われます。
イワムシ
落とし込みで使う方はあまりいませんが、採取出来るならぜひ採取しましょう。数匹で1000円ぐらいする超高級エサです。その威力は絶大で黒鯛、シーバス、根魚、なんでも釣れます。
店で売られているのは輸入物がほとんどですが、天然の国産モノは柔らかく食い込みが抜群によいです。岩の中に穴をつくって潜んでいます。もしみかけたら必ず採取しましょう。
落とし込み釣りの始め方【堤防編】③:堤防へ行ってみよう!
落とし込み釣りの仕掛けをつくろう!
タックルは落とし込み用があればそれで。基本的にタックルは長すぎなければなんでもよいです。仕掛けは簡単。道糸とハリスの間に蛍光パイプなどの目印をつけ、針の中腹ぐらいにガン玉を打つだけです。目印はあっても無くても良いです。
ちなみに目印の無い釣り方を「前打ち釣り」や「ヘチ釣り」と呼ぶ方もいます。釣り方自体にあまり差はありません。
エサをつける
カニはお尻に刺す「ふんどし掛け」お尻から横に足の第二関節あたりに出す「横掛け」とだいたい2種類のかけ方があります。イガイは貝の中に針を通す「普通刺し」、貝のお尻についている繊維の様な物にかける「繊維刺し」が代表的な刺し方です。
落とし込み釣りしながら堤防で探り歩く!
数歩歩いてはエサを落とす。反応がなければまた数歩歩いて落とし込む。黒鯛の反応をみながら堤防の淵を落とし込み釣りながら歩いていきます。「落とし込みは足で釣れ!」という格言がある通り釣れるまで歩き続けます。
そのためタックルやリールはなるべく軽いほうがよいです。落とし込み用のタックルとタイコリールはかなり軽量化されているので長時間釣る場合に体力的に有利になります。
落とし込み釣りの始め方【堤防編】④:黒鯛を釣る!
堤防の落とし込み釣り師の9割は黒鯛狙い!
強烈なひきとそのゲーム性から黒鯛釣りの人気は非常に高く、落とし込み釣り師の9割は黒鯛をターゲットにしています。また時期も波はありますが一年中釣れるので冬でもやってる方はいます。
とりあえず堤防の端から落とし込んでいきましょう。喰い気のある時期であればエサから3mぐらい離れていても黒鯛は喰ってきます。足を使って黒鯛を探しましょう。
あたりがあったらその周辺を入念に探る!
あたりがあったりカニやイガイが噛み潰されていたりした場合は、そのポイントに数回落とし込んでみましょう。針がかりしなかっただけで黒鯛はエサの存在に気がついています。上手く誘ってください。あまりに針がかりしない場合は針を小さくするかエサを小さくしてください。
目印が沈んだらあわせをいれ、黒鯛を釣りあげよう!
スッと水中に目印の蛍光パイプなどが沈んだら、タックルをシャクッてあわせます。黒鯛のあわせは少し遅めでよいです。後はバレないように黒鯛とのファイトを楽しんでください。あまりモタモタしていると岩陰やテトラに潜られてラインが切れてしまいますので、焦らず速やかに釣りあげて下さい。
落とし込み釣りの始め方【堤防編】:まとめ!
フカセ釣りなどと違いこちらから黒鯛のいる場所を探す釣り方なので、とにかく足を使って探りあるいて下さい。黒鯛は比較的どこにでもいる魚で耐寒性もあり、探せば冬でも必ずいます。時期を問わず釣果を伸ばすのはあなたの足にかかっています。頑張りましょう。
落とし込みサビキ釣り【船釣り編】①:道具を集める!
タックル
青物の強靭なパワーに対応できるタックルが望まれます。重り負荷は最低でも80号ぐらいは欲しい所です。カンパチやサワラといった強力青物に負けない船竿を用意しましょう。特に投げを必要としない釣り方なのでガチガチのタックルで十分です。
リール
青物には両軸の電動リールが使われることが多いです。大きいスピニングリールでもかまいませんが、手巻きだと腕が非常に疲れるため数釣りができないです。体力に自信のある屈強なアングラーは手巻きで戦ってください。
落とし込みサビキ釣り 仕掛け
落とし込みサビキ用の仕掛けを使います。ハリスは14号以上あると安心です。船から釣れる青物はケタ違いのパワーをもっているため、5~6枚の予備の仕掛けと重りを持っていきましょう。
落とし込みサビキ釣り【船釣り編】②:エサの準備!
ベイトを釣る
落とし込みサビキはまずイワシなどのベイトを針にかけなければ始まりません。船からアミカゴや撒餌でベイトを寄せ普通にサビキ釣りをします。時期によってベイトのいるポイントを魚群探知機で船頭さんが探してくれるので従いましょう。
ベイトが釣れたら青物のいるタナへ沈める!
時期によって時間がかかったりしますが、上手くイワシなどのベイトが針にかかったらそのまま海底付近まで沈めましょう。針にかかったベイトが大暴れして青物を誘ってくれます。あとは船の上でじっくりあたりが来るのを待ちます。釣り方を親切に教えてくれる船頭さんもなかにはみえますよ。
落とし込みサビキ釣り【船釣り編】③:青物を釣りあげる!
あたりがあったら確実に食わせる!
カンパチなどの青物は針にかかると根に潜ることもあります。しかし早あわせは禁物です。焦る気持ちを抑え確実に針がかりさせて下さい。そしてかかったらなるべく早く底付近から中層まで引き上げて下さい。針がたくさん付いているので根がかりを回避させましょう。
強力な青物の引きに負けるな!
中層まで巻きあげることができればあとはライン切れとバラシに注意して、力と力の対決です。ドラグも上手く使用して立ち回りましょう。船底に潜られる前に決着をつけたいところです。魚の姿が見えれば勝負は目前です。
活き締めで鮮度を保て!
活き締めとは生きたままの状態で脊髄や脳を破壊して、死後硬直を遅らせることです。活き締めをするとしないでは鮮度が全然違ってくるのでなるべくするようにしましょう。
活き締めの後は血抜きをします。せっかく釣れてくれた魚は美味しく食べてあげたいものです。少々かわいそうですがお礼を言って絞めてください。
落とし込みサビキ釣り【船釣り編】:まとめ!
船釣りの青物はおかっぱりから狙う魚とはパワーが段違いです。「こんな太い仕掛けいる?」と思ってしまいますが実際青物と闘って見て下さい。タックルが根元から曲がり、海に引きずり込まれそうになります。狙うターゲットに合わせた仕掛けを持っていきましょう。一度釣れてしまうともうやみつきになること間違いなし。
落とし込み釣り注意点
堤防から落ちないようにしよう
つい下ばかり見てしまう釣り方なので足元に注意してください。テトラに落ちて行方不明になる方は毎年います。時期によっては高波の危険もあるので気をつけましょう。また他の釣り人の釣り道具を踏んでしまい破損させたりしないよう周囲をきちんと見ながら釣り歩いて下さい。
ルール、マナーを守る!
ゴミは必ず持ち帰りましょう!
よく小学校の時言われてた「来た時よりも美しく!」とまではいいませんが、最低自分の出したごみは持ち帰ってください。フカセ釣りなどの釣り方ではゴミがたくさん出てしまいがちです。
特に釣り針などはそのまま放置すると夏など海水浴の時期にひっかかってケガする方がいます。マナーをまもって釣りを楽しんでください。
落とし込み釣りできるか船の予約前に確認!
船釣りは仕掛けが決められている場合がある
船において船頭さんのいうことは絶対です。無視して勝手に竿をだすと他のお客さんの仕掛けとお祭りになるなどトラブルの原因となります。船を予約する前にきちんと対象の魚やルールを確認しましょう。
また船によっては仕掛けがきっちり決められている場合があるので必ず指示に従ってください。ジギング用の船なのに勝手に一人で落とし込みはじめるなどルールを破る行為は控えて下さい。
船酔い対策と体調管理
せっかくお金を払って船に乗っても船酔いすると何もできなくなります。心配な人は酔い止めを用意し、前日はしっかり眠るなど体調管理を行ってください。一度出港すると数時間は戻れませんので、対策はきちんとしておきましょう。万全な体調でおかっぱりからは体験できない広大な海原でのビッグファイトを楽しんでください。
釣り関連が気になる方はこちらもチェック!
他にも釣り情報たくさんあります。よろしかったら見て下さい。

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