自転車置き場&小屋について
車やバイクを持っていても、ちょっと出掛けるだけなら自転車の方が小回りがきいてスムーズです。健康を考えて運動のため自転車に乗る人が増えましたし、サイクリングを楽しむ人もいることでしょう。
あると便利な自転車ですが、置き場所に悩みがちです。大きくはないものの邪魔になってしまったり、雨ざらしにしておくとサビついたりします。自転車を持っているなら、専用の置き場所が必要になるのです。
自転車置き場/駐輪場とサイクルポート
自転車の置き場所といえば、まず駐輪場があります。集合住宅の場合は自転車が乱雑に混み合って置ききれない場合が多いので、各住戸専用のサイクルポートにして欲しいところです。
勝手にサイクルポートへすることはできないので、あきらめるしかありません。駐輪場かサイクルポートかを先に確認しておきましょう。一軒家の駐輪場であればサイクルポートとして使えるため、家族分の自転車をきれいに整理可能です。
自転車置き場/サイクルガレージ
集合住宅ならすでにある駐輪場かサイクルポートを利用するしかありませんが、一軒家の場合は駐輪場またはサイクルポートのスペースにサイクルガレージを設置できます。
サイクルガレージは自転車向けの車庫で、小屋のようなものです。駐輪場やサイクルポートでも多くは屋根が付いているので、雨をしのげます。ただ、強風大雨など横から浴びせてくる雨に対しては、サイクルガレージでないと防げません。
自転車置き場&小屋をDIYで手作り
屋根付きの駐輪場やサイクルポートか、小屋として使えるサイクルガレージといった自転車置き場が欲しくても、設置するには大きな費用がかかります。
駐輪場やサイクルポート、サイクルガレージ自体の商品代金と、設置にかかる施工代金です。いずれも大きなものなので、軽く払える金額ではすみません。この費用がネックとなって、自転車置き場の設置をあきらめてしまいやすいのです。
自転車置き場をDIYで手作りする
自転車置き場の設置にかかる費用を大きくおさえる方法があります。それはDIYでの手作りです。駐輪場やサイクルポート、サイクルガレージは自作できます。おおがかりなDIYになりそうで、難しく思われるかもしれません。
確かに材料などは大きくなりますが、作り方は難しくないのです。木材やイレクターを使った一からの作り方だけでなく、キットを活用する方法もあります。基本的な作り方が分かれば、誰でもDIY可能です。
DIYで手作りするメリット
駐輪場やサイクルガレージなどの自転車置き場をDIYするメリットは、費用をおさえる以外にもあります。空いたスペースに設置する場合など、サイズを細かく調整できるのがポイントです。
デザインは自由なので、家の外観になじむように制作できます。おしゃれな自転車置き場に仕上げられるわけです。サイクルガレージであれば、内装もおしゃれにしたり、収納にこだわったりなど、いろいろと手を加えられます。
自転車置き場&小屋をDIYで手作りするための準備①
DIYでサイクルガレージなどの自転車置き場を手作りするのに、まずやることは場所決めです。どこへ自転車置き場を設置するのかが重要になります。自転車置き場ありきではなく、空いた場所を活かすのがよい作り方です。
空いたスペースを活用する
DIYならちょっと空いたスペースに、ぴったりのサイズで設置できます。キットであれば完成後のサイズは決まっていますので、設置できる広さの場所を探さないといけません。
邪魔にならない場所を探す
サイズが自由自在だからと、自転車置き場をどこにでも設置していいわけではありません。人の移動の妨げになる場所や、車の出し入れがしづらくなる場所に設置すると、とても不便です。
移動ライン上を避けて、邪魔にならない場所に設置してください。それとおしゃれな自転車置き場を手作りしたとしても、家や庭の景観にどうしてもマッチしない場合があります。設置場所を遠ざけるなどの工夫をしてみましょう。
自転車置き場&小屋をDIYで手作りするための準備②
サイクルガレージなどの自転車置き場を設置する場所が決まったら、そこのサイズを測っていきます。サイズを間違えて大きく作ると、スペースにおさまらなくなったり、予定より飛び出した部分が移動の邪魔になったりするのです。
逆に小さく作ると、かんじんの自転車が置けなくなってしまうこともあります。なので正確にサイズを測るようにしてください。キットの場合は、決めたスペースに設置できるのか確認します。
設計図を作る
測ったサイズはきちんと記載してください。そしてサイズをもとに作るのが設計図です。設計図を作ることで、必要な材料の適切な量が分かり、DIYの作業がスムーズにおこなえるようになります。
デザイン面に関しても最初のうちにはっきり決めると、仕上がりがおしゃれです。後から継ぎ足しでおしゃれさを上げようとしても、統一感がでません。キットに関しても、制作前に設計図や説明書をよく読んでおくようにします。
自転車置き場&小屋をDIYで手作りするための準備③
設計図を完成させたら、道具と材料の用意です。材料は下項で説明します。DIYの経験がある人は、道具がある程度そろっていることでしょう。足りない物があれば、追加してください。
DIY初心者の人は、ほぼ全てを購入しないといけません。高価な物ではないですし、どれも今後のDIYで活用できる道具なので、思い切って用意するのがおすすめです。キットなら簡単な工具だけですむ場合があります。
基本的な道具
木材やイレクター、キットなど、どの素材でDIYするのかによって、必要になる道具は異なりますが、基本的な道具を紹介します。木材をカットするなら、ノコギリや丸ノコが必要です。
そして木材を接合するには、コースレッドといったネジがいります。そのネジをしめるためにドリルドライバーがあると便利です。水平器もないといけません。塗装もおこないますから、塗料とハケも用意しましょう。
自転車置き場&小屋をDIYで手作りするための準備④
DIYによる自転車置き場&小屋の簡単な作り方で、よく使われるベースの素材は、木材かイレクターなどの単管系のパイプ類です。どちらかだけを主に使うことができますし、上手に組み合わせることもできます。
イメージしている自転車置き場にあう材料を使えば大丈夫です。イレクターならジョイントが必要になります。単管パイプを使う場合は、カットするための道具として単管パイプカッターも一緒に購入してください。
基本的な材料
木材や、イレクターなどの単管系パイプ類のほか、基本的な材料が必要です。支柱の土台となる基礎石、それを固める基礎のコンクリートもそろえます。コンクリートは本格的な外構DIYで難しいと思われがちですが、いくつかのポイントに気をつければ簡単に扱える材料です。
波板を選ぶ
屋根付きの駐輪場やサイクルポートを制作するためには、屋根になる波板がいります。おしゃれさを決める重要な材料の一つです。仕上がりをイメージして決めます。
自転車置き場&小屋をDIY/手作り方法①
軽くて扱いやすい、サビづらくて丈夫なパイプのイレクターを使った、自転車置き場の作り方を解説します。イレクターはジョイントと呼ばれるパーツで接合可能なパイプで、さまざまな形や大きさの骨組みを組み立てられるのです。
イレクターのジョイントは二種類あります。プラスチック製の固定方法は接着剤なので、外すことができません。メタル製の固定方法はボルトとナットのため、分解が可能です。
イレクターで手作りする自転車置き場
ジョイントにイレクターをはめていくだけですから、設計図に書いた図面の通りに組み立てます。重要なのは用意するイレクターとジョイント、それぞれのサイズと数です。どちらもサイズが三種類あります。
直径が28mm、32mm、42mmに分かれていて、求める扱いやすさと強度から選んでください。屋根は波板を垂木(たるき)で支え、固定にサドルバンド金具を使えば十分です。垂木は塗装するとおしゃれになります。
自転車置き場&小屋をDIY/手作り方法②
木材を素材にする作り方は、よりDIY感を楽しめます。まずは木材を必要なサイズにカットしてください。ノコギリがあれば自分でカットできますが、木材の購入先のホームセンターでカットしてくれるなら依頼した方が楽です。
基礎作り
自転車置き場を設置する場所で、基礎作りをおこないます。基礎石が半分以上埋まる穴を掘り、全部を埋めてから水平をだしてください。そしてコンクリートで固めます。
木材で手作りする自転車置き場
基礎ができたら、木材を設計図通りに組み立てていくだけです。木材同士の接合には、金具やコースレッドといったネジを使いますが、ネジしめには電動のドリルドライバーを使いましょう。
手でドライバーをまわし、ネジ止めするのは大変です。それとなるべく二人以上で行った方が、ゆがみやズレがなくなりきれいにしあがりますし、早く終わります。波板を取り付け、塗装をほどこして完成になります。
自転車置き場&小屋をDIY/手作り方法③
イレクターや木材を使った、DIYによる一からの手作り方法を解説しました。自分で設計図を作り、必要な材料をとりそろえるのが難しい場合には、キットを購入する方法もあります。
材料が一式になっているキットは、付属の設計図や説明書通りに組み立てるだけで、本格的な自転車置き場を設置できるのです。使いやすいように考えられているため、満足のいく自転車置き場になることでしょう。
キットの注意点
キットは多くのメリットを持ちますが、デメリットもあるので先に理解しておいてください。サイズを柔軟に変えられない、材料を選べない、好みのデザインに仕上げられないなどの制約がでてきます。
サイズや材料の変更は難しいものの、塗装などでデザインを変えたり、自分にとって使い勝手のよい改良をほどこしたりといった、ある程度の手を加えることは可能です。作り方によってはキットで最高の自転車置き場を制作できます。
自転車置き場&小屋をDIY/おしゃれにする方法①
単管パイプと波板だけを使った自転車置き場です。単管パイプの金属質な姿が家の壁面にマッチしているうえ、メタリック感が一層おしゃれにしてくれています。
違和感なくまわりになじませるには、近くにある建物とテイストをあわせることです。波板の色でも印象が変わります。落ち着かせたいならまわりの色とあわせたり、アクセントをつけたいなら違う色にしたりと、工夫してみてください。
自転車置き場&小屋をDIY/おしゃれにする方法②
木材で手作りした自転車置き場です。白一色で塗り上げて、すっきりさわやかなデザインにしています。こちらも家の白い壁面とあわせることで、家との一体感をだしていておしゃれです。
屋根の波板は、透明のクリア色にして開放感を表現しています。白またはクリアによって広い印象を与えているのです。奥の室外機カバーも木材でDIYしたものですが、白色のペイントによって全体を統一しています。
自転車置き場&小屋をDIY/おしゃれにする方法③
木材のよさは木の温かみにあります。木目や木の質感を活かすためには塗装が重要です。オイルやワックスの塗料を使えば、木の美しさを際立たせつつ、アンティーク感のある重厚な資材へと変えられます。
そんな塗装をほどこした、木製の自転車置き場から受ける印象は高級感です。DIYで手作りすれば安く設置できるにも関わらず、自慢したくなるような仕上がりになります。
自転車置き場&小屋をDIY/おしゃれにする方法④
塗装は材料全面に塗るだけではありません。文字やイラストを描いて、個性的でアーティスティックな装飾をほどこすのもおすすめです。DIYした自転車置き場へ手によって描くことで、ハンドメイド感がアップします。
アイデアしだいで、誰にもマネできないおしゃれさを表現できるのです。木材の保護と見た目のグレードをあげるため、木材全面へ下塗りをほどこすことは必要になります。
自転車置き場&小屋をDIY/おしゃれにする方法⑤
高さのある自転車置き場なら上のスペースが空きますので、ガーランドなどで飾りつけるとにぎやかになります。ただ自転車をとめておくだけの空間を、楽しい場所へと変えられるのです。DIYで棚を取り付け、そこに鉢植えの植物やオブジェを飾ることもできます。中を外から見えるようにして、おしゃれさをアピールすることも可能です。
自転車置き場&小屋をDIYで手作り/まとめ
自転車置き場&小屋のDIYによる作り方や、おしゃれにするための参考例を解説してきました。サイクルポートやサイクルガレージといった駐輪場は、木材のほか、単管パイプやイレクターで手作りできます。
自転車を長く快適に乗りこなすには保管方法が大事です。ぶつかって倒してしまったり、雨に濡らして錆びつかせてしまったりしないために、屋根付きの自転車置き場か、専用の小屋を設置しましょう。
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