ミーバイを知らない人のための基本情報
沖縄で人気のミーバイについての全てを知りつくすためには、ミーバイの身体にはがどんな特徴があるのかや、名前にもこだわってスポットライトを当てます。まずはミーバイの基本的なところから迫ってみましょう。
ミーバイは日本近海でよくいるハタだった
ミーバイを別の名前で言い換えれば、ハタの仲間。写真を見ればなんだハタかと納得できます。口が大きくて顎が突き出した特徴的な外観で、綺麗な模様をしていたり、見るからに恐ろしげな見た目の種類もいます。体長は種類や年齢によって10センチから2メートルまで、かなり個体差があります。
沖縄はミーバイ、奄美はネィバリ・・・名前の違い
ミーバイは、本州ではハタでお馴染みですが、九州ではアラと呼ばれています。奄美大島のほうではネィバリ、ネバリと呼ばれて、沖縄の呼び名と近くなります。ミーバイというと不思議な響きになりますが、実は日本の本州で言うメバルの名前や姿にも似ていることから、関係があると見られます。
沖縄のミーバイの種類と違いを知ろう
ミーバイことハタは、全世界に190種もいるというから驚きです。その中で沖縄の海に生息しているハタも、種類はかなり存在しています。沖縄で釣れるミーバイの種類を知って、その違いについても見極めてみてください。
最高級は真っ赤なアカジンミーバイ
ミーバイの中で最高級種とされるのが、アカジンミーバイ(スジアラ)。沖縄3大高級魚のひとつです。漢字では「赤仁」で、その名の通り全体に真っ赤に見えて、青い斑点も目立つのが特徴的です。
ジンとはお金を意味し「赤くてお金になる魚」という意味があります。日本の暖かい海域の岩礁やサンゴ礁には、広範囲に生息し、刺身が絶品とされています。
大型な種類のアーラーミーバイ
沖縄の海でよく見かける高級ミーバイといえば、アーラミーバイがいます。和名ではヤイトハタ、タマカイなどと呼ばれます。大きいものでは体長2メートル、300キロを超えるものが稀にいて、海外では人を飲み込んだとも伝えられました。黒い色合いをしていて、全身に白や黄色の斑点があります。その身は刺身や鍋として好まれています。
小型で目出度いハンゴーミーバイ
紅白のお目出度い縞模様が、ほかとの違いなのがハンゴーミーバイ。和名ではアカハタと言います。体長は30から50センチほどで、比較的に小型なので釣り上げやすいタイプです。ハンゴーミーバイは高級魚ではなく安く手に入る魚ですが、これも刺身、塩焼きなどなんでも美味しくいただけます。
ヒョウのような柄で小型なイシミーバイ
白、灰色、黒、茶などの落ち着きある色合いで、ヒョウ柄のような模様を見せているのがハンゴーミーバイです。和名ではカンモンハタと呼ばれています。体長は大きくても50センチ程度で比較的に小さめなミーバイであり、釣りでも食材としても人気があります。
有毒ミーバイとの違いを見分けたい
美味しいミーバイとよく似た見た目だけど、トラフグのように毒を持っている種類も存在しています。トラフグと同じく、気をつけないと食べたら毒に当って、寝込んで肝を冷やすかもしれませんよ。
アカジンミーバイによく似たバラハタの毒
アカジンミーバイと同じハタの種類で、バラハタと呼ばれる魚がいます。これは毒持ちで知られるトラフグと並んで、毒を持つ魚の代表格です。アカジンミーバイとの違いがわかりにくく、見分けが付きにくいのでハタ迷惑な話です。
ひれの後ろや顎が、毒々しく黄色くなっているものがバラハタ、黄色くないのがアカジンミーバイですので、違いを見極めてください。
毒もちバラハタが釣れたらどうする?
バラハタはトラフグ同様に美味しく調理して食べられますが、バラハタを食べるなら小型のものにすべきです。なぜなら大型になるほど、シガテラ毒が強まるためです。トラフグほど強い毒ではないと言っても、バラハタの小型を食べるなら、トラフグと同じく肝など内臓は確実に取って調理します。大型ならリリースするのが無難です。
実はイシガキダイなガラサーミーバイも毒アリ
ガラサーミーバイもよく釣れるミーバイです。灰色に黒い斑点が特徴で、大きいものでは体長は50センチほどになります。しかしこのガラサーミーバイ、実はハタと違い、イシガキダイで鯛の仲間であり、ハタにハッタリ利かせています。
とても美味しい魚ですが、トラフグまでは行かないまでも、稀にシガテラ毒を持っていることがあります。特に肝は食べないほうが良いでしょう。
ミーバイの釣りポイントや釣り方を知ろう
では沖縄に生息するミーバイを釣り上げる方法を、簡単に知っておきましょう。沖縄で一番ミーバイが釣れる時期とはいつか、仕掛けはどんなものが良いかなど、確認してみてください。
温暖な沖縄ではミーバイは一年中釣れる
本州と違い、沖縄は真冬でも気温15度を下回ることは稀です。海域は赤道から流れる黒潮の暖流の影響で、水温は22度以上を保ちます。沖縄の海はミーバイが好む条件をすべて満たしているので、1年を通じてミーバイ釣りは楽しめます。特に春と秋が旬だと言われています。
ミーバイを狙うならサンゴ礁や岩場
ミーバイはサンゴ礁や岩場にまぎれて生息している根魚なので、ミーバイを狙うとすれば、そんな地形の多い岸壁や堤防の近くに行ってみることです。船釣りする場合も、近海のサンゴ礁や岩場が基本的なポイントです。船釣りの船長はそんなミーバイポイントは熟知しているでしょう。
ミーバイ釣りで最適な釣り方とはなにか
大型のミーバイを釣る時に一番といわれるのが、スロージギングです。これは魚を模したメタルジグをヒラヒラゆっくりアクションすることでミーバイを食いつかせます。スロージギング専用ロッド、リールを用意するのがおすすめです。また、ミーバイは通常の一本釣り、ルアー釣りもおすすめな方法です。
ミーバイ料理の綺麗なさばき方の実践
刺身や寿司用としてミーバイを調理するなら、さばき方が重要です。大きくなるほどに手間が必要になりますが、美味しい食べ方ができるミーバイなだけに、さばき方にも力を入れて取り組んでください。
1・ミーバイの鱗と皮を引くまで
まずさばき方を実践する前に、たわしで全体をよくこすり、汚れやぬめりを取ります。次に肝などの内臓を取りには行かず、包丁で全体の皮と鱗を取り去ります。このときは包丁ですき引きをします。頭部とひれ以外の皮は、全て綺麗に引きます。
2・ミーバイの頭と内臓を取るまでのさばき方
頭部と胸びれ、腹ビレが一体になるように、左右から頭部に包丁を入れます。肝などの内臓の裏側に包丁を入れ、胴体から頭部と内臓を一緒に切り離します。このさばき方をすることによって、ミーバイの内臓も一緒に取り去ることができます。切り離した胴体の血合いに包丁を入れて、流水で綺麗に洗い流し、水気を取り去ります。
3・ミーバイの身を三枚に下ろす
次に腹側、背中側から包丁を入れて、ミーバイを三枚に下ろします。三枚になったら腹骨もしっかりとこそぎ落として、さばき方は完了です。あとは刺身にするなりそのまま焼くなり、美味しいレシピで調理をしてください。
ミーバイおすすめレシピ①刺し身
ミーバイのお刺身は美味しいと言われますが、特にアカジンミーバイのお刺身は、沖縄では絶品扱いされています。ミーバイのお刺身を作る時の、おすすめレシピを紹介しましょう。
新鮮なミーバイは刺身が一番
毒持ち以外のどんな種類のミーバイでも、新鮮で脂の乗った状態で調理するなら、刺身にする食べ方が一番です。ミーバイの透き通った白身は歯ごたえがあるので、厚切りにすることも美味しくなるポイントです。刺身はわさび醤油、レモンやシークワーサーなどを醤油にしぼって味わっても美味しいです。ミーバイのお寿司にしても、美味しくいただけます。
ミーバイのカルパッチョのレシピ
普通のお刺身ではなく、カルパッチョにする食べ方もあります。レシピは簡単で、まずは普通にミーバイの刺身をつくります。リーフサラダと一緒に盛り付け、オリーブオイル、塩コショウ、粉チーズ、お好みでピンクペッパーをふりかけて完成です。非常にあっさりとヘルシーに食べられます。
ミーバイおすすめレシピ②沖縄風の唐揚げ
日本人がみんな大好き唐揚げは、各種のミーバイを使っても美味しい食べ方になります。ここでは特に試して欲しい、ミーバイの沖縄風の味付けな唐揚げレシピをご紹介します。
唐揚げは身も皮も味わうレシピで
調理する時に皮や骨が出ますが、小さなミーバイなら片栗粉でカリッと揚げればサクサクに食べられるようになります。唐揚げのレシピは簡単です。皮は鱗を必ず取り去るようにします。下味つけは塩コショウで、小麦粉か片栗粉をまぶして高温で揚げるのがポイントです。
シークワーサーを使うことで沖縄風に
沖縄といえば柑橘類のシークワーサーの原産地なので、ミーバイの唐揚げにもシークワーサーをしぼった食べ方がおすすめです。シークワーサーの酸味がミーバイの唐揚げをさっぱりとする効果があります。見た目的にも沖縄風な彩りを添えることができるでしょう。
ミーバイおすすめレシピ③沖縄風の汁と鍋
沖縄では昔からミーバイ汁が食卓に上がってきました。極めて簡単なレシピと材料があれば、誰でも作ることができます。汁物が欲しい時にはひとまずミーバイ汁です。
ミーバイ汁の味噌仕立てぶつ切りがポイント
この料理でのミーバイのさばき方は、刺身の時ほどこだわる必要はありません。うろこ、肝など内臓を綺麗に取り去ったら、頭やひれも付けたままで、大きめにぶつ切りにします。毒のある種類のミーバイは、肝を食べないように気をつけてください。ひと煮立ちしたら、ぶつ切りネギとかつおダシと味噌を加えて、沖縄伝統のミーバイ汁は完成です。
寒い日ならミーバイ鍋を味わいたい
ミーバイ汁の調理では、キノコや野菜など旬の野菜をどんどんと加えて、ミーバイ鍋にアレンジすることもできます。ミーバイ鍋のレシピは、味噌や醤油を使ったミーバイ汁に具を多く入れるだけなので、とても簡単です。食べ方としてはポン酢、シークワーサーを使ってにしてみても良いです。冬の寒い日は、ミーバイ鍋で温まってみてください。
ミーバイおすすめレシピ④沖縄風のマース煮
もう一つ沖縄のミーバイの食べ方で欠かせないのが、沖縄風のマース煮(塩煮)です。ミーバイの煮付けは難しいレシピではないですし、ミーバイ本来の味を楽しめる方法になるはずです。
マース煮で用意する材料は沖縄風味を意識する
調理で使用する材料は、必ず沖縄風味なものを用意します。必要になるのは沖縄特産の島豆腐、沖縄の泡盛、沖縄のシークワーサー、水、塩、生姜、醤油、それに主役となるミーバイです。シークワーサーは、食べる時にお好みで付け加える形にします。
マース煮のレシピは煮るだけで簡単
調理する前には、必ずミーバイの肝や腸などの内臓、全体の鱗を取り除きますが、それ以外の頭、ひれなどは取る必要はありません。フライパンに水と泡盛を入れて、ミーバイがひたひたになるくらいにします。ひと煮立ちしたら塩、島豆腐、生姜などを加えてください。食べる時に醤油とシークワーサーをかけて出来上がりです。
沖縄ではあらゆる方面からミーバイを楽しもう
沖縄での生活に、ミーバイがいるだけで一層沖縄が楽しくなる理由、もう分かりましたね。沖縄3大高級魚のアカジンミーバイを始めとして、様々な種類のミーバイを釣る面白さがあります。色んな沖縄のミーバイ料理を味わう嬉しさがあります。
トラフグのように毒の種類には注意する必要性も把握できました。沖縄で過ごす時には、ミーバイにこだわってみてください。
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