コールマン チャコールスターター
キャプテンスタッグ 炭焼名人 FD火起し器
グリーンライフ 火おこし兼用火消しつぼ
廃材を利用したエコな炭
オガ炭と普通の炭の違い
オガ炭とはその名の通り、木材加工で出たおがくずを集めて整形された炭のことを指します。木材をそのまま炭化させて作られた通常炭とは違い、本来廃材となるものを利用して作られているので非常にエコな炭であることが特徴です。
さらにその性質は備長炭に劣らない部分も多々あり、決してエコなだけの他の炭の劣化版というわけではありません。
圧縮加熱成形で作られているオガ炭
オガ灰はオガライトと呼ばれる、おがくずを成形してできる素材を原料としています。オガライトはおがくずを集めて圧縮成形した薪のようなもので、こちらも高級な薪に劣らない性質を持っているのが特徴です。
そのため、このオガライトを炭化させて作った炭であるオガ炭も、優れた性質をもった炭に仕上がるのです。この記事ではこのオガ炭を使った火起こしの仕方について解説していきます。
オガ炭の種類
圧縮された度合いによって異なる性質
オガ炭は材料となったオガライトの圧縮度合いによって若干性質が変わります。緩くおがくずが圧縮されたゆるめタイプは火つけがしやすく、その一方で燃焼時間が短めなのが特徴です。
逆に硬くおがくずが圧縮されたかためタイプは、火つけがしにくく燃焼時間が長いのが特徴になります。
タイプごとの差は小さい?
2つのタイプによってオガ炭の特徴は変わると解説しましたが、「体感的にはあまり変わらない」という人もいます。実際比べてみればその差はわかるのですが、本当にこだわる人以外はそこまで神経質になってオガ炭を選ぶ必要はないでしょう。
安物や低品質のものには注意
オガ炭は1つの木から作られる通常の炭とは違っておがくずを集めて整形されるので、ハズレを引くと変な匂いがしたり、なかなか火がつかないものにあたることがあります。海外産の極端に安いものなどはこういった傾向が強いので、なるべく口コミや評判を調べて安心できる所から買うようにしましょう。
エコなだけじゃない優れたオガ炭の特徴
廃材利用なのでコストが安い
オガ炭のもっとも優れた特徴は何といっても材料コストが低いこと。本来捨てられるはずだった廃材を利用しているので、当然普通の木をそのまま使っている炭に比べて価格は安くなります。
さすがに天然物の備長炭に比べれば性能は落ちてしまいますが、キャンプやバーベキューなどで使う分には申し分ないので性能に対するコスパは最高と言えるでしょう。
通常の炭に比べて高い火力と燃焼時間
備長炭には劣る部分があるとは言いましたが、オガ炭は通常の木炭より高い火力と燃焼時間を持っているのも特徴です。一度火をつければ炭を追加しなくてもバーベキューを続けれる程度には燃え続けてくれます。
加えて備長炭と同じ遠赤外線効果ももっているので、食材を中からじっくりと火を通すことも可能です。劣るとはいえ、総合的にはかなり備長炭に近い感覚で使えるでしょう。
備長炭と比べて勝る部分も
オガ炭は一部備長炭に勝る部分も持っています。その一つが着火のしやすさ。備長炭は適当な方法で火をつけても着火しにくいことで知られていますが、オガ炭は備長炭よりも着火の難易度が低く、失敗しづらいのが特徴です。
加えてオガ灰はちくわのように真ん中に穴が開いているので比較的簡単に、折って大きさを変更できるのも特徴です。使い勝手の部分ではオガ炭は備長炭に勝っているとも言えます。
燃焼中に炭が爆ぜる事がない
オガ炭のもう一つの優れた特徴に、爆ぜることがほとんどないことがあります。炭や薪を燃やした時に、「パンッ」と派手な音と共に飛び散る火の付いた破片に驚かされたり、火傷をした人も多いのではないでしょうか。
オガ炭ならそういったアクシデントの心配が少ないので、火起こし初心者でも安心して使えるでしょう。
火おこし器を使って簡単火おこし
慣れないうちは炭で火をおこすのは難しい
オガ炭を始め、炭を燃やすのにはコツが要るので、理解しない内は炭の火起こしをしようとしてもなかなかうまくいきません。そんなときに役に立つのが、コールマンのチャコールスターターを始めとした火起こし器。火起こし器は火起こしに特化した道具で、これを正しく使うだけで誰でも簡単に炭の火起こしができるようになります。
火起こし器を使った火起こし:オガ炭の配置
ここからは火起こし器を使ったオガ炭の火起こしの仕方を解説していきます。まずは着火剤となるもの(新聞紙や市販の着火剤)を火起こし器の底の中央に設置してください。着火剤を置いたあとは、その上にオガ炭を火起こし器に詰めていくだけで完了です。
このとき注意して欲しいポイントは2つあります。1つ目は穴の開いている面が見えるようにオガ炭を縦に設置すること。2つ目はオガ炭を火起こし器いっぱいに入れすぎないこと。理由は後述しますが、この2つを守るようにしてください。
火起こし器を使った火起こし:火の付け方
オガ炭の配置が終わったら、火起こし器の下の方にある着火用の穴からガスバーナーやチャッカマンを使って火をつけます。実は、これだけで火起こし器を使ったオガ炭の火起こしは準備完了。このように簡単な方法なので、初心者でも失敗することは少ないでしょう。
あとはオガ炭に火が回ったら火起こし器から取り出して、焚き火台やBBQのグリルに移せば炭火を使えます。
火起こし器で簡単に火がつく理由
火起こし器を使うとどうしてこんなに簡単にオガ炭の火起こしができるのかというと、その秘密は「煙突効果」にあります。煙突効果とは、温められた空気が軽くなる現象を利用して、燃焼で温まった空気を上部の穴から排出し、下部の穴から外部の新鮮で冷たい空気を取り入続ける効果のことを言い、この構造によって効率的に炭を燃やすことができるのです。
オガ炭を縦に配置したり、詰め込みすぎないのもこの煙突効果を助けるために行います。
火起こし器無しでもできるオガ炭の着火
コツを掴めば道具が無くても火起こしはできる
火起こし器を使えばだれでも手軽にオガ炭の火起こしができますが、先にもお伝えした通り、コツを掴めば火起こし器を使わなくても火起こしは可能です。火起こし器を使わない場合も意識するのは煙突効果。この効果を再現すれば、問題なくオガ炭の火起こしができるはずです。
空気の通り道を意識して土台を作る
火起こしをするにはまず、グリルなどの中心に着火剤となるものを置き、その周りに図のようにオガ炭を配置していきます。このときポイントとなるのが、隙間なく周囲を囲うようにオガ炭を置かないこと。
オガ炭を割ってサイズ調整をし、必ず図のように一部を空けるように配置してください。あえて一部を空けておくことによって、下から空気を取り込む吸気口を作ります。
なるべく隙間を作らないように炭を積んでいく
土台を組んだあとは、その上にオガ炭を積み重ねていきます。この際に注意して欲しいのは、土台と違い、今度は隙間をなるべく作らないようにすること。煙突効果を高めるために、なるべく温まった空気を漏らさないようにする必要があります。
積み上げる高さはおよそオガ炭を縦にした長さか、それよりも短い程度の長さで問題ありません。オガ炭で煙突を作るイメージで詰んでいきましょう。
中心部にオガ炭を縦に入れて着火
ここから先は火起こし器の場合とあまりやり方は変わりません。オガ炭で作った煙突の中にオガ炭を縦に入れ、土台に作った隙間からガスバーナーやチャッカマンで着火をすればあとは待つだけ。目安としては、オガ炭の穴の中が燃えて白くなって来れば火起こし成功です。
ただ、この方法は火起こし器に比べてどうしても確実性が下がってしまい、火が安定するまで見守る必要があります。手間と荷物のどちらをとるかで火起こしの方法を選択しましょう。
団扇で扇ぐのは厳禁
よく火起こしをする際に、風を送ればいいと考えて団扇などで扇ぐ人を見かけるかと思いますが、ここで扇ぐのは厳禁です。横から風にあおられることによって、せっかく積み上げたオガ炭が崩れてしまう恐れがあります。
上手く積めば煙突効果で空気は十分送り込まれますので、火のつきが悪いと感じたら段ボールの切れ端や、乾燥した木の枝を入れて火の強さを調整するようにしてください。
おすすめ火起こし器3選
1:コールマン チャコールスターター
コールマン チャコールスターター
サイズ | 約170×160×290(h)mm(使用時/取手除く) 約310×35×190(h)mm(収納時) |
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重量 | 約1.2kg |
折り畳み式でコンパクトにできる火起こし器で、専用の収納袋があるので携帯性は抜群。本体下部にはバーナーを差し入れるための穴が大きくあけられているので、火つけもしやすいのが特徴です。
折り畳み式なので、非折り畳み式の火起こし器に比べて若干火起こしに時間がかかりますが、その分大きさの割には持ち運びやすいのでファミリーやグループのバーベキューなどで使うのをおすすめします。
キャプテンスタッグ 炭焼名人 FD火起し器
キャプテンスタッグ 炭焼名人 FD火起し器
製品サイズ | 約幅185×奥行190×高さ205mm(※本体のみ) |
---|---|
収納サイズ | 約150×205×厚さ55mm |
重量 | 約1kg |
炭焼き名人の特徴は何といってもその安さ。ブランドものの火起こし器が約3千円買えてしまうのは他ではなかなかないでしょう。こちらも組み立て式でコンパクトにできますが、収納袋などはついてこないので別途用意する必要があります。
かなりコンパクトに折りたためるのですが、見た目の割に重量があるので持ち運びの際には注意してください。
キャプテンスタッグ 大型火起し器
グリーンライフ 火おこし兼用火消しつぼ
サイズ | 幅17.5×奥行16×高さ25.5cm |
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パッケージ重量 | 1.12 kg |
こちらは火起こし器と火消し壺が1つになった兼用モデルなのが最大の特徴。簡単に火起こしができ、焚き火やバーベキューが終わったら火消し壺として炭の消火も速やかにすることができます。
折り畳み式ではないので携帯性は劣りますが、火消し壺と火起こし器を別々に持つ手間を考えると、むしろ荷物が減らせるととらえることもできるでしょう。
コツを掴めば火起こしは簡単!
炭を使った火起こしは、キャンプやバーベキューを楽しむ際に覚えておいて絶対に損をしないスキルの一つです。慣れない初めのうちは失敗することも多いかもしれませんが、何度もチャレンジしてぜひマスターしてみてください。
焚き火が気になる方はこちらをチェック!
暮らし~のではこの他にも焚き火に関する記事を多数掲載しています。焚き火を終えた後の灰の処理法について知りたい方や、自分に合った焚き火台をお探しの方は、ぜひこちらの記事もあわせてご覧になってみてください。
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出典:unsplash.com