魅力あるツーリングルートは?
冬の四国一周バイクツーリング
四国は本州と瀬戸内海を挟み徳島・香川・愛媛・高知の4県で構成される冬でも温暖なエリア。四国一周バイクツーリングはバイク愛好者なら一度は挑戦してみたい憧れのルートと言われています。
特に冬場は交通量が少なく走りやすいので、絶景地や観光スポットをじっくりと眺めながら爽快なツーリングができます。ですが海岸線でだけでも四国一周しようとすると走行距離が約1100kmあるので、日数と時間にある程度余裕を持たせたスケジュールを組むようにしましょう。
四国一周バイク旅は多彩で魅力的
海沿いの岬めぐりだけでなく、山越えルートや温泉に浸ったり、ご当地グルメなど多彩に楽しみながらバイクで巡るのが四国一周旅の魅力と醍醐味です。また本州から四国にアクセスするための瀬戸内海の島々に架かる橋を渡るのも見どころと言えるでしょう。
今回は四国に渡るアクセスルートや、おすすめの四国一周ルートと見所スポットを県別に紹介していきます。(当記事は2022年10月20日の情報をもとに制作しています。)
バイクで四国に渡るアクセス方法
①瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)
岡山県倉敷から香川県坂出市を結ぶ高速道路で、本州〜四国連絡道3ルートのうち最も早く開通し、全長距離も37.3kmと最も近く時間もかからないアクセスルートです。
鉄道と道路の2重構造になっていて、瀬戸内海の中央部に位置し、海峡部に架かる6つの橋を総称して「瀬戸大橋」と呼ばれ世界最大級の橋梁が連なる姿は壮観です。バイクの通行料金も3ルートの中で最も安いのですが、125cc以下のバイクは通行できません。
②西瀬戸自動車道(しまなみ海道)
広島県尾道市から愛媛県今治市を結ぶ3ルートのうち最も西に位置するルートで海と島々の景色が交互に展開される壮大な絶景が連なる高速道路です。最大の特徴は高速道と平行してサイクリングの聖地と呼ばれる「しまなみ海道」が通っていることです。
しまなみ海道は125cc以下のバイクと自転車・徒歩の専用道になっているので、原付バイクで四国に渡りたい人にはまさに天国と言えます。
その他の四国に渡るアクセス
四国に渡るには、紹介したルート以外に淡路島を経由する神戸淡路鳴門自動車やフェリーを利用する方法があります。フェリーは時間や出港地により日数もかかりますがゆっくり休憩しながら渡りたい方におすすめです。
冬の四国一周バイク旅のスタート【香川県】
冬に暖か讃岐うどん巡りルート
瀬戸大橋を渡って、坂出ICからいよいよ四国一周の時計回り旅のスタートです。香川県はうどん県とも呼ばれ、坂出市から高松市へ向かう沿道周辺には讃岐うどんの名店が軒を連ねています。バイクでめぐりながら食べる、冬の寒さを吹き飛ばす熱々の讃岐うどんはたまりません。
1杯約200円ほどなので5軒回っても約1000円、安いだけでなく美味しさも天下一品。午前中でも麺が売り切れ閉店してしまう店が続出するほどの人気です。
釜揚げうどんの聖地「 長田 in 香の香」
釜揚げうどんの聖地と言われる「長田 in 香の香」は、熱々の釜揚げうどんをシンプルにタレにつけるだけの、まさに讃岐うどんの王道と言えるお店です。天ぷらなどのトッピングは一切なし、讃岐うどん本来の味と腰が味わえます。長田 in 香の香は坂出から高松自動車道で約25分の善通寺市にあるので、ぜひ一度お試しあれ!
釜あげうどん 長田 in 香の香
- 住所〒765-0031
香川県善通寺市金蔵寺町本村1180 - 電話番号0877-63-5921
- 営業時間9:00~15:00頃*お早めにお越し下さい。
- 定休日水曜・木曜(祝日の場合は営業)
- 駐車場あり
160台(大型バス駐車可能) - アクセス高松自動車道「善通寺」I.C.から車で5分、金蔵寺駅から386m
- 公式サイトURLhttp://kanoka.jp/
冬でも登れるスポット五色台
五色台スカイラインは高松市中山町から大崎の鼻に至る延長約8.8kmの道で、かつては有料道路でしたが現在は無料開放され県道281号となっています。
瀬戸内海に突き出た溶岩台地にある峰を縫うように走るコースで、標高400m〜500mの台地でありながら冬でも通行止めにならない眺望が素晴らしいスカイラインです。展望台からは瀬戸大橋のほぼ全景と瀬戸内海の島々が見渡せ、天気がよければ本州の岡山までの眺望が楽しめます。
五色台の名の由来
この台地には黄ノ峰、黒峰、白峰山、青峰、紅峰と5色の名前がついた峰が連なっていることから五色台と呼ばれています。五色台スカイラインの途中には大崎山園地、寄ヶ坂園地、黒峰園地、白峰山展望台、大崎ノ鼻展望広場、青峰園地の休憩と展望所が設置され、特に白峰山展望台からの夜景は冬の澄んだ空気に輝き圧巻の穴場と言われています。
渦潮が観れる四国一周バイク旅【徳島県】
鳴門スカイラインルート
五色台からスカイラインを高松まで戻り、海岸線を東南に走り徳島県鳴門市に入ります。鳴門市にある土佐泊浦から北灘町櫛木に至る約11kmの県道183号線が鳴門スカイラインです。その先が大鳴門橋〜淡路島〜本州につながるルートで、釣り筏、真珠・牡蠣の養殖筏の絶景が展望できる人気のコースです。
県道11号線と合流するところで鳴門スカイラインは終点になりますが、さらに県道を少し進むと渦潮を間近に体験できる鳴門公園に到着します。
鳴門公園の渦の道
渦の道は鳴門公園の大鳴門橋の車道下に設置された遊歩道で、海上を渡る構造になっていて床の数カ所がガラス張りになっています。足元を覗き込むと日本最速の潮流が生み出す圧巻の渦潮を間近に見ることができます。
渦潮の直径は世界最大規模の約30mを誇り、鳴門海峡はカナダのセイモア海峡、イタリアのメッシーナ海峡と並び世界三大潮流の一つ。四国一周バイク旅で決して見逃すことの出来ないポイントの1つと言えるでしょう。
鳴門公園
- 住所〒772-0001
徳島県鳴門市鳴門町 - 営業時間散策自由
- 定休日無休
- 駐車場あり
普通車227台、有料
徳島といったら阿波踊り
徳島市の名物阿波踊りは夏に開催される伝統のお祭りですが、冬でもその雰囲気が味わえるのが「阿波踊り会館」です。鳴門公園から鳴門スカイラインを引き返し、徳島自動車道を経由すれば徳島市の阿波踊り会館に到着します。館内には衣装・鳴り物など実物の展示、ホールでは夏の本番さながらの阿波踊りが実演されるのでぜひ立ち寄ってみましょう。
阿波踊り会館
- 住所〒770-0904
徳島県徳島市新町橋2丁目20番地 - 電話番号088-611-1611
- 営業時間9:00〜〜21:30
- 定休日2月、6月、10月の第2水曜日(祝日の場合は翌日に振替) 年末年始(12月28日~1月1日 ※変更する場合有)
- 駐車場あり
26台駐車可:1時間:330円(30分毎にプラス170円) - 公式サイトURLhttp://www.awaodori-kaikan.jp/
冬でも南国の四国一周バイク旅【高知県】
四万十川沈下橋巡りルート
高知県の西部にある一級河川で日本最後の清流と言われる四万十川に架かる沈下橋もバイクで巡るルートは絶対外せません。沈下橋とは川が大雨や台風で増水した時に橋自体が川に沈み、欄干がないことで激流の抵抗を受けず流されることを防ぐ特殊な構造をしている橋です。
幅が狭いので車は通行できない場合もありますが、バイクなら楽々と沈下橋の上から清流を眺めることができます。ですが冬は凍結の危険があるので下流域の沈下橋巡りがおすすめです。
徳島より四万十川に至る最短ルート
徳島ICより徳島自動車道に乗り、川之江東JCTより高知自動車道を経て高知県入りをします。高知ICより約45分の四万十町中央ICで高速を下り、中村街道〜国道56号〜国道321号を約1時間余り走れば四万十川に到着します。
徳島からの総走行距離は約270km、所用時間は約4時間と意外に早く着けるので、徳島を午前8時に出発すれば途中休憩を挟んでも昼過ぎには到着します。昼食を取り午後には沈下橋巡りが楽しめるでしょう。
南国土佐を代表するスポット足摺岬
足摺岬は四国最南端の岬で、日本近海を流れる暖流の黒潮本流が直接ぶつかる全国唯一の場所です。そのため冬でも暖かく冬でも暖かく南国土佐を代表する冬の四国一周バイク旅でぜひ訪れたい岬です。
足摺岬のシンボルとも言える断崖に立つ白亜の灯台は、日本最大級の灯台で光度200万カンデラ、光達距離38kmを誇り、太平洋を行き交う船舶の安全を見守り続けています。
足摺岬
- 住所〒787-0315
高知県土佐清水市足摺岬1349 - 電話番号0880-82-1212(土佐清水市観光商工課観光係)
- 駐車場あり
足摺岬先端20台、第一駐車場115台、東側駐車場50台
四万十川から足摺岬へ向かうルート
県道27号と足摺スカイライン(県道348号)を経由すれば距離も40.3kmと割に近く、約一時間弱で足摺岬に到着します。足摺スカイラインは別名足摺サニーロードとも呼ばれ、日本の名道50選にも選ばれている冬でも南国ムード漂う絶景街道なので、ぜひ足摺岬と合わせて堪能してみてください。
夕焼けと温泉・四国一周旅の終点【愛媛県】
夕やけ小やけラインルート
足摺岬から足摺サニーロードを戻り、国道441号を経由して愛媛県八幡浜市に入ります。八幡浜市保内町から伊予市双海町まで延々と海岸線を走る「夕やけ小やけライン」は全長約31.6kmのルートで、バイクで走りながら見る水平線に沈む夕日の美しさは息をのむほど壮大な絶景です。
道路の傾斜がほとんどなくストレスなくバイクで走れ、まさに冬の四国一周バイク旅のフィナーレにふさわしいルートと言っても過言ではないでしょう。
日本夕日百選「ふたみシーサイド公園」
夕やけ小やけラインの中ほどにある道の駅「ふたみ」の敷地内にある海に面した公園です。公園内には夕日の観覧席(階段式護岸)や幸せの鐘に恋人岬などがあり日本夕日百選に選ばれる黄金色に包まれるロマンチックで神秘的な人気スポットです。
冬のクリスマスの時期には「シーサイド・ロマンチック・クリスマス」などのイベントが開催され、カップルツーリングなら四国一周バイク旅の最後にタイミングを合わせてぜひ立ち寄ってみてください。
ふたみシーサイド公園
- 住所〒799-3207
愛媛県伊予市双海町高岸甲2326 - 電話番号089-986-0522
- 営業時間24時間、道の駅「ふたみ」は10~18時
- 定休日無休、道の駅「ふたみ」は年末年始休館
- 駐車場あり
道の駅「ふたみ」駐車場利用:大型2台、普通128台(24時間利用可・無料) - 公式サイトURLhttps://www.futamiseaside.com/
愛媛で忘れてならないスポット道後温泉
道後温泉は伊予市から国道56号線約40分の距離の松山市内に位置します。3000年前に松山に湧き出た道後温泉は兵庫の有馬温泉、和歌山の白浜温泉と並ぶ日本3大古湯の一つです。
文豪・夏目漱石のユーモア溢れるベストセラー小説「坊ちゃん」の舞台にもなり、旅館の建物も重厚なものが多く皇族の方々や日本を代表する文人、学者などがこよなく愛した温泉です。歴史とロマンに包まれた道後温泉の湯に浸かり冬の四国一周バイク旅の疲れを癒してはいかがでしょうか。
四国一周旅の終点
完全な四国一周バイク旅を走破・達成するには、スタート地点の香川県坂出市を終点にするのがセオリーですが、往路で渡った同じ瀬戸大橋で本州に戻るのは、せっかく四国まで来た心残りができます。
道後温泉で四国一周の疲れを癒しリフレッシュした後、今治から往路で使わなかった西瀬戸自動車道(しまなみ海道)で瀬戸内海の島々を渡り尾道から帰路に着くのもおすすめです。
魅力満載のツーリングで四国を堪能しよう!
四国一周はライダーの憧れです。ここまで四国に渡るアクセス方法や、香川県からスタートし時計回りの県別に四国一周旅ルートや、冬だからこそバイクで行きたいスポットなど冬の四国一周バイク旅を徹底的にガイドしてきました。これらを参考にしてライダー憧れの冬の四国一周バイク旅を完結してください。
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出典:photo-ac.com