SHOKZのエントリーモデル「OPENMOVE」をレビュー
これまで使っていたワイヤレスイヤホンが故障したため、買い替えを検討しました。骨伝導イヤホンが気になっていたので、店頭で試した上で購入。検討したSHOKZのモデルごとの違いや、実際に購入した「OPENMOVE」の使い心地をご紹介します。骨伝導イヤホンが気になっている方はチェックしてみてください!
当記事は、2022年8月28日時点の情報を元に作成しています。
骨伝導とは?
振動を骨に伝えることによって、音を認識する方法。音は、振動が波となって伝わる現象です。通常、空気の振動が鼓膜に伝わり音を認識します、これを気導音といいます。対して骨伝導では、骨が振動することによって蝸牛(かぎゅう)に音情報を脳に伝える仕組みを利用しています。
例を挙げると、耳を塞いで声を出しても聞こえるのは、この骨導音を脳が認識しているためです。
骨伝導技術はいつからある?
骨伝導技術を利用した携帯電話が、2003年に世界で初めて発売。従来では固定電話に利用されていた技術を携帯に搭載し、騒音のある場所でも聞き取りやすいことを訴求して話題となりました。現在では、骨伝導イヤホンや骨伝導補聴器など、形を変えて幅広く利用されています。
骨伝導イヤホンのメリット
1:耳を塞がなくても
通常のイヤホンは、耳に装着して音を認識します。しかし、骨伝導では骨に振動を与えて音を聴くため、耳を塞がなくてもよいのがメリットです。そのため、音楽を聴いていても周囲の音や生活音を聞き逃すことがありません。
例えば、ランニング中などの外出時には車の風切り音やクラクションなど、音が危険を予知する材料になることもあるでしょう。骨伝導イヤホンでは周囲の音も認識できるため、事故防止につながります。
2:周囲の音の影響を受けにくい
骨伝導を利用した状態で耳を塞ぐと、周囲の音を遮断できます。これによって、音楽に集中したり、通話している声も聞き取りやすくなったりとメリットを得られるでしょう。
実際に使用している感覚としては頭の中で音楽が鳴り、周囲の音は耳で認識するようなイメージです。また、音楽を聴いているときに耳を塞いでみると、クリアで重厚感のある音質を楽しめます。
3:耳が疲れない
骨伝導イヤホンを装着しても耳を塞がないため、閉塞感がありません。耳の穴にイヤホンを入れたままにする必要がなく、耳が疲れにくいのは大きなメリットです。
また、最近流行しているワイヤレスイヤホンなどは、経年とともにイヤーピースが劣化して落ちやすくなります。そういったことも防げるため、ストレスを感じにくいでしょう。
SHOKZとは
2011年アメリカでAfterShokzとして設立された、骨伝導技術製品のメーカーです。2012年の発売から、ワイヤレスオープンイヤーBluetoothイヤホンのブランドとして、あらゆる製品を生み出しています。
2021年にブランド名をShokz(ショックス)に変更。これまでに1000件以上の特許を出願しており、新しい骨伝導イヤホンの開発を続けています。世界に販売拠点が60以上あり、700万人以上が製品を利用。また、2019年以降のAmazonカスタマーレビュー平均は4.7と評価も高いブランドです。
店頭で3モデルを比較しましたので、チェックしてみてください。
1:OPENRUN PRO
OPENRUN PRO
ハイエンドモデルとなり、音のよさが抜群です。低音再生強化のために開発された「Shokz TurboPitch™テクノロジー」を搭載。10時間バッテリーが持続します。また、急速充電機能があるため、5分の充電で約1.5時間の音楽再生が可能です。
・IP55防塵・防水 (水しぶきに対応)
・第9代骨伝導技術:強化された重低音。最大10時間の連続再生。急速充電テクノロジー
2:OPENRUN
OPENRUN
スタンダードモデルとなり、サイズの選択肢が2つあります。こちらは8時間バッテリーが持続します。大ヒットした「Aeropex」に、急速充電機能を搭載。10分の充電で最大1.5時間の音楽再生が可能です。また、サイズバリエーションが2つラインナップされているため、頭が小さい人にも最適なフィット感を与えてくれます。
・IP67防塵・防水(一定の浸水には耐えられる)
・第8代骨伝導技術:振動と音漏れが少なく、よりよい音質を確保
3:OPENMOVE
OPENMOVE
エントリーモデルとなり、日常生活で問題なく使用できます。こちらは6時間バッテリーが持続。快適で安全なリスニングをリーズナブルな価格で得られます。
・IP55防塵・防水(小雨に耐えられます)
・第7世代骨伝導技術:防水規格が前世代より高く、音漏れを50%減少
エントリーモデルを選んだ理由
1:価格とのバランス
ハイエンドモデルの「OPENRUN PRO」は、2万円を超える価格です。音質やバッテリー持ちにこだわりがあるなら選択してみてもいいかもしれませんが、全てを試してうえでエントリーモデル「OPENMOVE」の音質で十分だと感じました。
2:装着感
「OPENMOVE」を装着してその場で頭を軽く振ってみましたが、ずれたり外れたりすることもありません。店頭にて、先に紹介したそれぞれのスペックを確認しましたが、6時間連続再生できれば困ることはないと判断しました。
日常やキャンプで実際に使ってみた!
1:フィット感抜群
ずれたり、落ちたりすることなく、フィット感抜群の使い心地を得られます。これまで、いくつかのワイヤレスイヤホンを使ってきました。使用中に困ったのは、ランニング中にずれる・外れることです。しかし「OPENMOVE」の場合は、そういった心配がありません。ランニングやトレーニング時には、大きな効果を得られるでしょう。
2:周りの音を聞き逃さない
耳を塞いでいないため、音楽を聴いていても周囲の音や声かけに気がつきます。また、聞き取りにくかった場合でもワンタッチで音楽を停止できるので、話しかけられても対応しやすいのはメリットです。
すぐに慣れますが、骨伝導の「直接頭の中で音が響いている感覚」は独特。日常的な活用法としては、車の運転時にナビでニュースを聴きながら、ヒーリングミュージックを流すなどが挙げられます。
3:キャンプで便利に感じるポイント
キャンプで「OPENMOVE」を使用していて便利に感じたのは、離れても接続が途切れないことです。公式では、10m離れても音楽再生できるとされています。サイト自体は横幅5m程度でしたが、スマホを別の場所に置いて音楽を聴いたり、通話したりしながら設営・撤収作業ができました。
気になる音漏れに関しては避けられません。しかし、最低限自分が聴こえるボリュームに絞ればあまり周囲に影響はないでしょう。しかし、音量を上げると確実にイヤホンよりも周りに音が伝わります。
これだけは気になる!
1:急に接続がなくなる
音楽が急に途切れることがあります。「OPENMOVE」に限ったことではありませんが、環境によってはBluetooth接続が不安定になることが原因と考えられるでしょう。
例えば、ランニングなどでペアリングしたデバイスのみを持っているときには、音が途切れることはありません。しかし、周囲にパソコンや他のスマートフォンがある場合に、接続が不安定になる傾向にあります。
2:通話に使用できないときがある
アプリケーションとの相性かもしれませんが、通話できないことがあります。通常の電話では問題なくても、チャットツールやSNSを利用した音声通信の場合、Bluetooth接続されていても、スマホ本体から音が聞こえてきたことがありました。現在、確認している使用の可否は以下の通りです。
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「OPENMOVE」は日常・アウトドアを快適にしてくれる!
SHOKZのモデルごとの特徴や、実際に購入した「OPENMOVE」の使用感をご紹介しました。骨伝導イヤホンは、これまでとは違う使い心地を得られるアイテムです。周囲の音はしっかりと認識できるのに、音楽や映画を楽しめるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ランニングやキャンプなどのアクティビティにも快適さを加えてくれますので、当記事をチェックして骨伝導イヤホンを検討してみてください。
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出典:ライター撮影