着火剤とは
火起こしに非常に便利なアイテム
着火剤は焚き火をするときに火種として使う可燃性が高いアイテムです。いきなり薪を燃やそうとしても、ライターやチャッカマンだけではなかなか燃えません。そのため、着火剤で勢いよく燃やしてから徐々に太い枝をくべていき、最終的に薪をくべることで初心者でも火おこしがしやすくなります。
また、着火剤は瞬間的に大きく燃えるものではなくよく、燃えながら数分~数十分間燃えるため、ある程度太い薪でも簡単に着火できるので非常に便利です。
液体タイプは後から追加できない
着火剤には固形と液体タイプ(ジェル状)の2種類があります。固形タイプの継ぎ足しは追加できますが、液体タイプの継ぎ足しは非常に危険です。継ぎ足している最中に燃えて炎が一気に手元の容器まで燃え広がります。
固形タイプを追加するときも最新の注意を払いながら追加するようにしましょう。固形タイプは燃えやすいおがくずなどに灯油などを染み込ませて固めているものが多く、燃焼効果が高いため量が多すぎると非常に危険です。
自然由来の代用品2選
1:枯れた杉の葉
杉は北海道より南の人工林で積極的に植えられており、日本では一番見かけやすい樹種といっても過言ではありません。そのため、自然が多い場所では非常に見つけやすい樹種です。
杉の葉は想像しやすい楕円形の葉ではなく細長いギザギザとした特徴的な形状をしています。そのため、キャンプやアウトドア初心者でもすぐに見分けられるところも天然由来の着火剤として使いやすいポイントです。
油分が豊富
杉の葉は非常に油分が豊富なため着火剤の代用品になります。また、天然由来の着火剤として実際に発売されており非常に燃焼効果の高い葉です。杉の落ち葉を着火剤にするときは、水分が抜けた赤茶色く変色したものを探しましょう。
緑の状態では油分だけではなく水分も多いため燃えにくく煙が多くなてしまいます。色が変色し、乾燥していると非常に燃えやすいため、収穫してから数ヶ月過ぎたものでもきちんと着火剤の代用できます。
量が必要
コレは杉の葉ですっ🌲
— アキタケ・joe (@zou22206463) October 6, 2021
花粉症の元凶かもしれませんが、天然の着火剤ですっ(*゚∀゚)
ヤバい位に火が点くっ😂
焚き火に役立ちますっ🔥 pic.twitter.com/LIjBG1wlyz
杉の葉は非常によく燃えるため一瞬で燃え尽きます。そのためバーベキュー、木炭、焚き火用の大きな薪にいきなり火をつけることはできません。よく燃える反面、燃焼時間が短いため小枝など燃えやすいものをくべていきましょう。
2:松ぼっくり
松ぼっくりも非常に見分けやすいため初心者向きの天然由来の着火剤です。キャンプ漫画でも着火剤の代用に使えると紹介された、非常に知名度が高い定番のアイテムになります。
松明(たいまつ)、松脂(まつやに)という言葉があるように、古くから松は明かりに使えるほど油脂が多い樹種として知られています。そのため、松ぼっくりも非常に油脂が多く、杉の葉と同じようによく乾燥しているものなら十分着火剤の役割を果たしくれます。
バーベキューにもおすすめ
松ぼっくりは杉の葉と比べ一瞬で燃え尽きることはありません。そのため、着火しづらい木炭の火起こしにも使えます。松ぼっくりだけでバーベキューしてしまうと食材に松の香りがつく可能性がありますが、木炭の火起こしに使うだけなら臭いもつくことがなく初心者でも扱いやすいアイテムです。
代用品として松ぼっくりを使うときはかさが開き、茶色く変色した乾燥したものを選びましょう。松ぼっくりは一年中収穫できます。
身近な代用品3選
1:麻紐
麻紐とは植物からできている繊維を紐状に加工したものです。100均でも売られており安価な紐ですが、ステンレスやスチールの繊維と同等の強度や通気性をもち自然に帰りやすい繊維になっており自然環境に優しい素材です。
着火剤の代用品としても知名度が高く、持ち運びやすいため登山家やサバイバル志向のスタイルでは定番のアイテムとなっています。ただし、長く燃えるものではないためいきなり大きい薪に着火するのは困難です。
ほぐして使う
着火剤の代用品として使うときはそのまま麻紐を燃やさないように注意しましょう。麻紐を代用品として使うときはナイフで削るようにするとほぐれていきます。また、手でほぐすこともできるのでキャンプ場で着火剤を忘れたときにおすすめです。
事前にほぐす場合は水で洗いながらほぐすと効率よくほぐせます。この際にリンスを使うとよりほぐしやすくなります。リンスでほぐした後は、何回か水洗いをよくしてリンスを流し切りましょう。
携帯に便利
麻紐は細いものでもほぐせば着火剤の代用になるため、非常に携帯しやすいところも魅力的です。そのため、着火剤の代用に使うためではなく予備として持っていくことも多く、他のキャンプ道具と一緒に小さなケースに短く切った麻紐を何本か入れるキャンパーもいます。
2:牛乳パック(紙パック)
牛乳パックや紅茶などの飲料が入っている紙パックは中に水を入れて凍らせると保冷剤としても活用できる便利アイテム。水分が紙パックに染み込まないように施されているコーティングが燃えやすいもののため、着火剤の代用品としても非常に優秀です。
また、素材の紙自体も燃えやすいもののため着火剤にちょうどいい素材と言えます。紙パックは350ml程度の小さいものから1Lの大きなものまで種類が豊富で使い勝手がよく非常に便利です。
スタッキングしやすい
紙パックは着火剤の代用品として非常に使いやすく、キャンプやバーベキューでも持ち運びしやすいところも魅力的です。四角いままでは持ち運びにくいですが、ハサミで切り開けば薄くなりスタッキングして持ち運べるため小さなバックパックでも運搬できます。
また、ハサミを使わなくてもすでに切り開いている紙パックならば手で、好きな大きさにちぎることもできるため簡単量を調整できます。焚き火の大きさに合わせて調整するといいでしょう。
手作りもおすすめ
DIYで簡単に作れる
DIYで簡単に自作の着火剤も作れます。さまざまな自作着火剤がありますが、簡単に作れるおすすめの方法はコットンボールにワセリンを染み込ませたワセリンコットンです。簡単に作れて長い燃焼時間が長く、代用品と比べ木炭への着火剤としても使用しやすい特徴があります。
コットンボールは100均や手芸店でも発売されており、ワセリンはドラッグストアやローソンなどのコンビニなどで購入できるため材料も簡単に入手できます。
ワセリンコットンの作り方
ワセリンコットンの制作方法は、耐熱性のある容器にワセリンを入れ湯煎もしくは直接火にかけてワセリンを溶かします。溶けたワセリンの中にコットンボールを入れてピンセットを使いコットンボールにワセリンがまんべんなく染み込むように転がしていきましょう。
全体に染み込むと少しだけコットンボールが小さくなります。小さくなったコットンボールをトレーに取り出して冷やすと完成です。ワセリンでベタつくため容器に入れて保管しましょう。
使用方法
ワセリンコットンの使用方法は軽くほぐしてそのまま着火するだけです。杉の葉や松ぼっくりなどの代用品と比べると燃焼時間が長く、約4分も燃え続けるため非常に使いやすい着火剤になります。アウトドア初心者でも使いやすいアイテムです。
着火剤は身近なところに多い
夏季になると着火剤はアウトドア用品の一つとしてコンビニや100均でも手に入りますが、自然の中には着火剤の代用品になるものも豊富です。杉の葉や松ぼっくりは季節問わず見つけることができ乾燥しているとよく燃えます。また、紙パックややガムテープなども着火剤の代用品として十分役立ちます。
代用品は燃焼時間が少ないため、細い枝から徐々に大きい枝にしていく火起こしの基本を守るようにしましょう。
火起こしが気になる方はこちらもチェック!
火起こしは一気に燃やさず細くて燃えやすいものから少しずつ、太いものを燃やすという手順が基本となります。着火剤や点火方法だけではなく、薪の組み方なども重要な要素となるためよかったらチェックしてみてください。
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