読者さんからの質問にお答えします!
連載開始から4ヶ月……読者さんからたくさんの質問を寄せていただけるようになりました。この場を借りてお礼申し上げます。
私もまだまだ冬ソロキャンプを始めたばかりではありますが、ファミリーキャンパーとして家族・ペット連れのキャンプを長く行ってきました。
まだまだソロキャンパーとしては、初心者と技量はあまり変わらないかもしれませんが、色々な趣味を楽しんだり、家族とキャンプをしたりした経験はお役に立てると思います。
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誠さんから寄せていただいた質問は、「愛犬をキャンプに連れていくときに気をつけたいこと」です。我が家には犬と猫がいます。猫はエサや水、トイレを事前に整えておけば、短期間のキャンプでは自活してくれています。
しかし、犬においては留守番させられないのが火を見るより明らかであるため、キャンプへ行くたびに一緒に連れていくようにせざるを得ません。
当記事では、実際に行った対策や注意点などを解説しますので、愛犬を連れてキャンプへ出かけたいと考えている人は参考にしてみてください!
まずは私の経験から紹介
私が飼っているのは、柴犬の「さくら(6才・メス・避妊手術済)」です。普段は1日に1回の散歩以外、室内でゆっくりと暮らしています。性格は人懐っこく、少し怖がりの面がありますが、キャンプへ行ってもいつもと変わらない素振りで過ごしているようです。
いきなり宿泊を伴うキャンプをするのは、家族にとっても愛犬にとってもストレスを感じるだろうと想像できたため、まずはデイキャンプから一緒にアウトドアデビューしました。
外に慣れてから
そこから、アウトドアで犬と一緒に過ごす工夫などの知識がないところからした準備は、普段の散歩+トイレ・エサの準備です。特に体調や精神面での不安は見られませんでした。しかし、「少しでもストレスを減らせるように」と思い、車載できるソフトケージを購入し、利用しています。
それからは、車内で落ち着ける場所があるからか、抱っこして移動していた頃よりも疲れは少なそうです。また、テントへもソフトケージを持ち込みますが、「自分の場所」と認識できる場所があると落ち着いて過ごしています。
準備を整えても疲れることはある
さくらもキャンプを数回経験し、「慣れたかな?」と思った頃に帰宅後、ひどく疲れた様子でへたり込んだことがあります。そのときの様子をお伝えすると、その場に伏せの姿勢から動かなくなり、立ち上がっても片足を上げて痛そうな素振りを見せていました。
思い当たるようなトラブルはなかったものの、少し様子を見てから回復しなければ動物病院の受診をしようと検討。しかし、翌日にはいつも通り元気そうな顔をし、エサもいつも通り食べてくれたため、「疲れたんだな」と思いました。
異変があれば、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
何に気をつければいい?
愛犬をキャンプ場へ連れていくにはさまざまなことを配慮しなければなりません。ここでは、私が気をつけていることやチェックすべき点を解説しますので、参考にして準備を整えてみてください。
ワクチン・フィラリア・ダニ避け
犬を飼っていたら、年に1回の狂犬病のワクチンは欠かさずにされていると思います。ワクチン証明書の提示を求められる場合がほとんどとなりますので、持参できるように準備しておきましょう。
また、フィラリア・ダニの予防薬を処方してもらい、定期的に飲ませる・塗るようにしてください。夏季のキャンプに出かける場合、「犬も人も蚊に刺されるもの」と理解した上で一緒に出かけましょう。
いずれの場合も自分で判断せず、動物病院で診察を受けてから処方してもらうようにしてください
ペット可のキャンプ場探しから
「キャンプは外で過ごすからペットもいけるだろう」これは不正解です。私がソロ・ファミリーを問わず訪れたキャンプ場で、ペットの受け入れをしていない場所も見受けられました。
キャンプ場検索サイト「なっぷ」で検索した施設データを参考にすると検索条件「関東」でヒットするキャンプ場は723件です。そこから「ペット可」を絞り込み検索すると337件となります。(2022年2月21日時点)
このことから、参考にしたキャンプ場の約54%はペットの受け入れをしていないとわかるでしょう。
愛犬を一緒に連れていくには、「ペット可」のキャンプ場を探すことから始めてください。それと併せて、快適に過ごせる施設(ドッグランやペットシャワー)などが充実しているか確認することをおすすめします。
体調管理
キャンプ場を決めて、訪れるスケジュールを立てたら体調管理を徹底しましょう。室内で飼っている犬にとって、長時間外にいるのはストレスです。また、いつもと違う環境はストレスを感じやすい傾向にあります。
キャンプに訪れる日から逆算して、1〜2週間前からいつもよりこまめに健康状態を確認してあげましょう。エサを食べる量・顔色・毛ヅヤなどから健康状態に合わせてケアしてください。
万が一、体調が悪そうであれば、無理して計画を強行するのではなくキャンセルすることも大切なことです。
夏は暑さ・冬は寒さ対策
暑さ・寒さ対策も重要です。個人的な意見としては、室内飼いの犬は人間よりも暑さ・寒さに敏感です。キャンプのハイシーズンは夏ですが、床に敷いてあげるひんやりシートや首に巻き付けて体温を下げるグッズの利用をおすすめします。
冬は犬用の服やペット用電気シートなどを準備してあげるとよいでしょう。暑さ・寒さに対する耐性は個体による差が非常に大きいといわれています。
例えば、私の飼っているさくらは、「寒さに強いとされている柴犬」ですが、冬場は鼻を隠して寒そうな素振りを見せているため、冬は苦手と考えられるでしょう。
犬種による暑さ・寒さへの耐性はあくまでも参考に留めておき、実際の様子を観察して、愛犬に合わせた対応を取るようにしてあげてください。
折りたためるケージがおすすめ!
犬 ソフトケージ
ハードタイプよりも、ソフトタイプで折りたためると車に積みっぱなしにしておけるため便利です。車内ではケージを展開しておき、キャンプ場でサイトに移動するまではコンパクトにたたんで持ち運ぶなどのバリエーションも豊富。
ロールカーテンで目隠しできると、移動中にストレスを感じやすい性格の愛犬にも対応できますよ。
脱走防止
キャンプでもっとも気になるのは、脱走防止でしょう。キャンプ場の敷地では、他の利用者に迷惑をかけるおそれもありますし、山中にあるキャンプ場では迷子になってしまうかもしれません。
また、道路にすぐ出られるような設計のキャンプ場では交通事故の可能性も想定できるでしょう。常に飼い主の管理下に置いておけるように工夫が必要です。
リードの使い分け
リールリード
私がしている対策の1つ目はリードの使い分けです。散歩するとき用には革製のリードを使い、係留するときは、リードの長さをコントロールできるリールタイプを使って、動ける範囲を調整します。
ほかにも、ロングリードをフィールド用に準備しておいたり、トレーニングリードを準備しておいたりと愛犬に合わせて使い分けられるようにしておくとよいでしょう。
スクリュータイプのペグ
犬 係留ペグ
キャンプ場によっては、ペット可でもサイトに係留ポールがない場合もあります。そんなときは、あらゆる場所に差し込めるスクリュータイプのペグを購入しておきましょう。小型〜大型犬まで犬の体重に合わせて、最適な長さを選ぶようにしてください。
ほかにもできる対策は?
犬も自宅以外の環境を苦手としている場合があります。そんなときは、無理やりキャンプへ連れていくと大きなストレスを与えてしまうでしょう。先に解説したように、短時間のデイキャンプから様子を見てあげるようにしてください。
また、デイキャンプを楽しんでいるうちに、自分は楽しめるが、愛犬はキャンプが苦手と判明する場合があります。そんなときは無理せず、預けることがおすすめです。
キャンプに限らず、旅行のときにも共通することとなりますので、チェックしてみてください。
家族・友人に預ける
愛犬を預ける場合、信頼のおける家族や友人にお願いするのがおすすめです。特によく行き来して、愛犬も懐いているような人がいれば最適。
注意点としては、相手にも予定があり、自分の思っている通りのスケジュールで動けないことも考えられるでしょう。
ほかにも、お礼を渡すことや世話の仕方を細かく指定しにくいなどです。近しい間柄だからこそ、曖昧になってしまう点をクリアする必要があることが挙げられます。
ペットホテルに預ける
頼める人がいない場合は、ペットホテルの利用を検討してみてもよいでしょう。今のところ我が家では、そういった施設を利用することなく、ファミリーキャンプのときはずっと連れて行っています。
しかし、急病や万が一預けなければならなくなったときを想定して、私がペットホテルを検討したときにチェックした項目を紹介しますので、参考にしてみてください。
①動物取扱業の登録
動物愛護管理法では、「動物取扱業」の登録を受けることが義務付けられています。そのため、ペットホテルも動物の管理方法や施設規模、構造などの基準を守らなければなりません。ペットホテルを選ぶときは、動物取扱業の登録がされているのかを必ず確認しましょう。
②エサについて
環境やエサの変化に敏感な愛犬の場合は、いつもと違うエサを食べると、調子を崩してしまうことも考えられます。そのため、日常的に与えているドッグフードなどを持ち込めるのかを確認しておきましょう。
③散歩の質
散歩が好きな犬やストレス解消、外でしかトイレできない犬など、個体によって性格もさまざまです。施設によっては、定期的な散歩をしてくれたり、施設内のドッグランで運動させたりなど違いがあります。
外で散歩する場合、逃亡・事故の予防対策をどのようにしているかも確認しておきましょう。
④夜間対応
24時間スタッフが常駐している施設もありますが、夜間は不在となってしまう施設もあります。夜間の心配を減らしたい人は、スタッフが常駐しているペットホテルを探してみてください。
⑤急病時の対応
慣れない環境は、愛犬にとってストレスです。そのため、いつもは元気でも体調を崩してしまう可能性はあります。
例えば、動物病院とペットホテルが併設されているような施設であれば、すぐに診察と処置を受けられて安心です。
独立したペットホテルの場合は、万が一、愛犬に異変が見られたときに、どのような手順で対応してくれるのかを聞いておきましょう。
私が愛犬を預ける場合
私は万が一、愛犬を預けなければならなくなったときに利用すると決めているのは、かかりつけの動物病院に併設しているペットホテルです。
いつも通っている安心感や、動物1匹1匹を大切にしている印象が大きく、預ける場合はそこを選びます。少しでも愛犬がストレスを感じないように、普段から慣れている施設を選ぶようにしてみてください。
愛犬の性格に合わせて考えよう!
愛犬と一緒にキャンプを楽しめるのは素敵ですよね。しかし、犬も個体ごとの差や性格は大きく異なります。まずは、短時間のアウトドアから様子を見るようにしてください。
そこから、解説した注意点やアイテムを活用してキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか?愛犬がどうしてもアウトドアを苦手とした場合の対策も紹介しましたので、過度のストレスを与えないようにしてあげましょう。
愛犬の特性や性格に配慮して、アウトドアを一緒に楽しむ計画を立ててみてください!
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