クロスバイクのステム交換方法を解説
クロスバイクのステムは走行時の姿勢を決める上で非常に重要なパーツです。前傾姿勢を強めたい、あるいは楽な姿勢に戻したいという場合に交換を行うと自分のスタイルを反映させやすくなります。
今回はクロスバイクのステム交換方法をご紹介。ステムの角度調節についてもご説明しますので、ステムによってクロスバイクをご自身の理想形に近づけたいという方は必見です。
クロスバイクのステムは意外と簡単に交換可能
クロスバイクのステム周辺にはボルトがたくさんついており、一見すると交換する作業が大変そうに見えます。ですが、特定の工具が揃っていれば意外と簡単に交換ができるのです。
しかし、シンプルな作業である一方で、一行程ごとの確認をしっかり行わないと、時間が経ってからクロスバイクにトラブルが起こってしまう可能性があります。作業は丁寧に行うことが大切です。
楽に前傾姿勢を取りたい方は交換をおすすめ
現在のご自身のクロスバイクでは前傾姿勢を取るときに無理が生じてしまうと感じている方はステムの交換をおすすめします。ステムの長さや角度を変えるだけで、自然と前傾姿勢を取れるようになるので、スピード維持が楽になり、レース結果に好影響を及ぼすことができるでしょう。
クロスバイクのステム交換方法の簡単手順
クロスバイクのステム交換は誰でもできる簡単な作業ですが、要点を押さえておかないとあとでトラブルになることがあります。正しい手順と丁寧な交換を心がけ、適切な工具と最適なパーツを使用してください。
以下でクロスバイクのステム交換方法を簡単に説明していきます。
クロスバイクのハンドルバーを外す
まずはクロスバイクのハンドルバーを取り外します。ライトやスマホホルダーなどの装備がついている場合は、外してから作業を行った方が無難です。グリップやシフターなどのパーツはつけたままでも作業の邪魔となることはあまりありません。
クロスバイクのハンドルを支えているステムのボルトを六角レンチという工具で緩めて、丁寧に取り外してください。きつい状態のまま無理に外そうとすると、パーツに傷がついてしまいます。
クロスバイクのステムを取り外してパーツを掃除
次にクロスバイクのステムを固定しているコラムキャップというパーツを工具で外します。こちらも六角レンチを使うことが多いですが、ネジの場合もありますので、適切な工具を選択してください。
コラムキャップを外したら、ステムの交換に移ります。ステムも六角レンチでボルトを緩めて、コラムから上に引き抜くように持ち上げてください。ステムを外したら、周囲のパーツ掃除やグリスアップを行うと後々のトラブルを回避できます。
新しいクロスバイクのステムを装着
最後にクロスバイクに新しいステムを装着しますが、これは取り外した時と逆の手順ですので、一つ一つ確認しながら適切な工具を用いて固定してください。コラムキャップのつけ忘れや、ステムの緩い固定には注意が必要です。固定したら、力を加えても動かないか確かめながら作業を進めてください。
ステムがつけ終わったら、ハンドルを固定して、必要な装備を元どおりにして完成です。
クロスバイクステムの角度調節方法
クロスバイクのステムは角度調節も重要です。ステムが上に立ち上がると楽な姿勢に、下に下がると前傾姿勢となるため、自分がどのようなスタイルでクロスバイクに乗るかによって最適なステムの角度が変わってきます。
この見出しではクロスバイクのステムの角度調節方法について解説しますので、交換を考えている方はぜひご覧ください。
そもそもステム自体に角度の違いがある
クロスバイクのステムには可変タイプのように、工具でボルトを調節するだけで簡単に角度を変更できるものもありますが、一般的には角度が固定されています。
ステムの角度については商品名や、パッケージで説明されていたりしますが、初めてステムを交換するという方にはどれがよいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。基本的に、スピードを求めたい方は下向き、気軽に乗りたい方は上向きのステムを選ぶのがおすすめです。
角度の数値が表しているステムの方向とは?
ステムの角度には7度、84度などのような数値がつけられています。小さい数字は水平方向からどのくらい上に傾いているかの数値です。つまり、7度であれば、7度上向きのステムということになります。
一方、大きい数値の場合は水平方向を90度とした時の傾きの数値で、84度であれば、下向きに6度傾いているステムということです。
クロスバイクのフレームの角度も重要
クロスバイクのフレームも車種によって変わってきますので、同じ角度のステムをつけたとしても、必ずしも同じ姿勢を保てるということにはなりません。ステムの角度調節を行う場合はフレーム角度を知ることも重要です。
例えば、73度のフレームに対して84度のステムをつけると、11度上向きになります。下向きのステムをつけたはずが、フレームの角度の影響で、合計としては上むきになってしまうのです。
クロスバイクのステム交換の注意点
クロスバイクのステム交換は正しい方法さえ学べば、誰でも簡単にできるほどシンプルな作業ですが、いくつかの注意点があります。この注意点を守らないとパーツ同士でトラブルが起こったり、最悪の場合は事故につながったりしてしまうので、しっかり確認してください。
ステムの取り付け向きに注意
クロスバイクのステムには取り付ける向きがあります。まっすぐなステムの場合は反対に取り付けてしまっても、さほど問題にはなりませんが、角度のあるステムを選んだ場合には注意が必要です。
クロスバイクで自然な前傾姿勢を生むために、下向きのステムを選んだつもりが、取り付けの向きが逆になったために、ステムが上向きとなってしまい、効果が台無しとなる可能性があります。
ボルトの締めすぎ緩すぎに注意
ステム交換の作業で使う工具はどれも使用方法がシンプルで、簡単に扱えますが、スムーズに作業を行いすぎて、ボルトを締めすぎたり、緩いまま手順を完了してしまったりすることには注意してください。
ボルトを締めすぎると、ハンドルやコラムを傷つける可能性がありますし、緩いままだとハンドルが安定せず、最悪の場合は大事故につながってしまいます。一回の作業ごとにしっかり固定されているか入念に確認してください。
ステムの角度や長さはしっかり確認
クロスバイクのステムの長さと角度は結果にも影響するので、事前に最適なものを調べることをおすすめします。長さは長い方が、角度は下向きになる方が、より強い前傾姿勢となり、スピード維持を楽に行うことが可能です。
また、ハンドルやパーツの最適な高さやポジションを把握しておくことも重要になります。ステムを変えたことによって、ハンドルの高さとポジションが崩れると、本来の力を発揮できなくなる可能性があるからです。
ステムを交換すると前傾姿勢が楽になる
クロスバイクのステムは耐久性の観点から交換を行うこともありますが、前傾姿勢を楽に取るために交換するという方も多くいらっしゃいます。どのようなステムを選べば前傾姿勢が楽になるのかを解説しますので、ステム選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。
長いステムを選択すればスピードが出しやすくなる
クロスバイクで前傾姿勢を取る際、ハンドルは自分の体よりもできるだけ前に出ていた方が楽に理想的なポジションを取ることができます。つまり、長さの長いステムを選択すると、その分だけハンドルポジションが前方へと押し出されますので、前傾姿勢を自然に取り、スピードを出しやすくなるというわけなのです。
クロスバイクのステムの長さは大体100mm前後のものが多いですが、中には150mmを超える長さの商品もあります。
前傾姿勢を楽に取りたいなら下向き角度のステムを
前傾姿勢を取りやすくする場合に、長さとともに重要となるのが、ステムの角度です。上体を出来る限りかがめるのが理想的なポジションですので、下向き角度のステムを選ぶとその姿勢に近づくことができます。
つまり、ステムの角度を選ぶ際は73度、80度などのような大きい数字が下向きのステムとなりますので、これらを選択してください。また、その際にクロスバイクのフレームの角度も考慮に入れておきましょう。
高さ調節をステムで行いたいならスレッドタイプ
クロスバイクのステムにはアヘッドタイプとスレッドタイプがあります。ハンドルの高さ調節によって前傾姿勢を楽に取りたいという方はスレッドタイプのステムを選んでください。
スレッドタイプのステムは一般的にはシティサイクルに利用されることが多いですが、クロスバイクに使用しても問題ありません。高さ調節は工具で簡単に行えますので、気軽に前傾姿勢を取りたい方はスレッドタイプのステムがおすすめです。
クロスバイクのステムを交換しよう!
クロスバイクのステムは簡単なステップで交換できるので、ご自身のスタイルを変えたいと思っている方におすすめです。一方で、作業自体は簡単ですが、正しい交換方法を理解し、注意点をしっかり把握することが重要となります。
雑な交換作業をしてしまうと大事なクロスバイクを傷つけたり、事故を起こしてしまったりする可能性がありますので、ポイントごとに確認することを忘れないようにしてください。
他の情報が気になる方はこちらの記事もチェック!
今回はクロスバイクのステム交換方法についてご紹介しましたが、ステムについてもっと詳しい情報を知りたいという方もいらっしゃるかと思います。そんな方のために、以下の記事をリンクしました。
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