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柔らかい印象が強い、奈良弁一覧!関西弁との違いや奈良県民の定番フレーズもご紹介!

関西弁や標準語と比較して柔らかい印象を受けやすい奈良弁。今回はどうして奈良弁が優しいイメージになりやすいのかを詳しく解説します。関西弁との違いや奈良県民定番のフレーズも一覧で紹介しますので、奈良弁について知りたい方は必見ですよ。
2022年1月19日
tambakouta
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目次

奈良弁の特徴をご紹介!

皆さんは奈良弁を聞いたことがありますか。奈良弁は言葉が柔らかく、優しい印象を受ける関西地方の方言です。同じ関西弁の大阪弁や京都弁と一緒にされがちですが、実はこの3者には結構違いがあります。

今回は奈良弁の特徴についてご紹介。奈良県民定番のフレーズやちょっと面白い言い方まで一覧表でもまとめながら解説していきます。

大和の国と言われていたため大和弁ともいう

奈良弁は旧大和国の奈良県で使われる言葉のため、別名大和弁とも言われます。奈良県の中でも大きく二つに分かれており、北寄りの方言と南寄りの方言とで受けるイメージが変わるのです。

一般的によく聞く奈良弁は奈良県の北寄りで話される方言のことを指し、古くから日本の中心地として栄えていた奈良盆地のあたりで発展しました。京都や大阪とのアクセスも良かったため、お互いに方言が混ざり合い、似かよった言葉となっていったのです。

テレビで聞く機会も多い

Photo byPexels

奈良弁を聞いたことのない人はどれがそうなのか見当もつかないかもしれません。しかし、テレビの有名人などでも奈良弁をしゃべっている方がたまにいるので、実は聞いたことがあるかもしれませんよ。

お笑い芸人の明石家さんまさんは奈良県出身のため、奈良弁よりの関西弁で話されることが多いですし、ジャニーズの城島茂さんや堂本剛さんも奈良県出身なので、よくよく聞いてみるこれがそうなのかと合点がいきます。

奈良弁が扱われている文学作品もある

奈良弁は文学作品にも登場することがあります。代表的な作品では堀辰雄の「浄瑠璃寺の春」、高浜虚子の「斑鳩物語」などです。

これらの作品では会話が奈良弁で展開されているため、奈良弁とはどのようなものなのか一度みてみたいという方はこちらの作品をぜひ読んでみてください。

柔らかい言葉の印象がある奈良弁

Photo byNature_Design

関西弁と比較すると柔らかい印象を受けやすい奈良弁ですが、その理由として会話のスピードや語尾の違いが挙げられます。ゆったりとした自然の中で培われてきた言葉だからこその特徴かもしれません。

これらの特徴によって、標準語と比べてみても親しみやすいイメージを与えてくれるのです。以下にて詳しく解説していきます。

ゆっくり会話するため優しい印象を受ける

奈良弁はなぜ他の関西弁や方言と比べて柔らかい印象を受けるのかというと、一番は会話のスピードがゆっくりであることが挙げられます。大阪も同じ関西弁なのですが、大阪弁は奈良弁に比べると非常に早くて聞いている側が圧倒されてしまうような印象がありますよね。

さらに、関西弁は抑揚をつけてハキハキ話すイメージがありますが、奈良弁は抑揚が少ないということも特徴の一つであり、柔らかい印象を与える要因となっています。


語尾が柔らかい言葉が多い

奈良弁は語尾も特徴的で、よく使われる定番の語尾が「やよ」や「やん」です。標準語で「そうですよ」なら「そうやよ」、大阪弁で「なんでやねん」であれば「なんでなん」となります。

会話を聞いてみると柔らかい印象がよく伝わりますが、字面だけを見てみてもなんとなくわかりますよね。さらに語尾がフェードアウトするように下がっていく言い方なのも柔らかく優しい印象を与える理由の一つかもしれません。

奈良弁は関西弁とどう違うの?

関西弁の代表格大阪弁との違いは?

Photo bytakedahrs

関西弁といえば大阪弁が思い浮かぶ方が多いかと思いますが、奈良弁は大阪弁と非常に似ています。イントネーションはほぼ同じですし、語尾に「や」をつけがちなところも一緒。

しかし、大阪弁の定番の語尾が「ねん」なのに対し、奈良弁は先ほども紹介したように「やん」が多くなっています。さらに、大阪弁は母音を強く発音し、抑揚をつけて喋りますが、奈良弁は抑揚がなく、ゆっくりと会話が進むので柔らかい印象を受けやすいのです。

「ねん」がついたらほぼ大阪弁?

大阪弁は「なんでやねん」という言葉が有名ですが、この語尾の「ねん」がつくとほぼ大阪弁と判断して大丈夫です。例えば、大阪弁で「今有名人が目の前歩いてんねん」は奈良弁に変換すると「歩いてやん」、京都弁なら「歩いてはる」となります。

奈良弁でも「ねん」を使う場合もありますが、この語尾を聞くことで大阪弁と大体の区別ができるのです。

ゆったりした印象の京都弁との違いは?

実は京都弁は関西弁の中でもかなり性質が異なります。標準語圏の人は関西弁を聞き分けるのは難しいですが、関西圏の人であれば京都弁は簡単に聞き分けられるそうです。

理由としてはアクセントをつける場所が全く違うから。例えば、「福岡」を読むとき、京都弁は三番目の「お」にアクセントが来るのです。標準語、大阪弁、奈良弁は一様に平板に読むことが多いかと思います。ですから、奈良弁と京都弁は大きな違いがあると言えるでしょう。

京都弁は二回同じ言葉を繰り返すのが特徴的

奈良弁と京都弁との比較ですが、京都弁には同じ言葉を二回繰り返すという特徴があることをつかんで区別するとよいかもしれません。

例えば、「あっついあっつい」「なっがいなっがい」などのように、とても暑い、とても長いという言葉を強調するために繰り返すのです。この言い方がでてきたら京都弁なので、奈良弁と聞き分けがしやすくなります。

奈良県民定番のフレーズ一覧をご紹介

Photo byyamabon

奈良弁の会話でよくでてくる奈良県民定番のフレーズを一覧で紹介。わかりやすいように名詞、動詞、形容詞、副詞のように分類しました。ただ表を乗せるだけでは意味が理解しにくいと思いますので、簡単に解説もしていきます。

奈良県民定番のフレーズ一覧:名詞編

名詞 意味
いらち 短気な人
さら 新品
じべた 地面、土間
かえこと 交換
うんつく 馬鹿者

奈良県民定番のフレーズには聞いただけでは意味がわからないような言葉が多くあります。「じべた」は金子みすゞさんの詩などにも登場するため、なんとなく理解できる方もいらっしゃると思いますが、「いらち」や「うんつく」などは突然言われるとなんのことかわからないですよね。

「さら」は奈良だけでなく、関西弁でも使われることがあります。「かえこと」は「かえとこ」という場合もあるようです。

奈良県民定番のフレーズ一覧:動詞編

Photo byPicsbyFran

動詞 意味
いぬ 帰る
いらう 触る
せたらう 背負う
なおす 片付ける
ちょつくばる しゃがむ

奈良県民定番の動詞もなかなか個性的な言葉がそろっています。「いぬ」は標準語圏の人からすると動物しか想像できませんが、漢字で書くと「往ぬ」「去ぬ」などとなり、イメージが湧きやすくなるのではないでしょうか。

「なおす」は奈良では修理するという意味ではなく「片付ける」というフレーズとして使われるのです。「ちょつくばる」に至ってはあらかじめ解釈を知っていないと全く理解できないですよね。

奈良県民定番のフレーズ一覧:形容詞、副詞編

形容詞、副詞 意味
しらこい 白々しい
いちびる 調子にのる
ねき 近く、そば
おとろしい 面倒くさい
もむない 美味しくない
ねまる 疲れている
ぼっこ すごい、ひどい
ずつない 体調が悪い

形容詞や副詞は奈良県民定番のフレーズがこれ以外にもたくさんありました。標準語と見比べると意味を全く違う方に取り違えてしまいそうですよね。「おとろしい」は「面倒くさい」という意味となりますが、標準語圏の人は恐ろしいと勘違いしてしまいかねません。

また、「ずつない」は「体調が悪い」ということなのですが、よく知らない人は頭痛がないから体調がいいのかと全く逆の意味に解釈しそうですよね。

ちょっと面白い奈良弁一覧

方言には標準語では聞くことのない変わった表現の言葉がありますよね。実は奈良にも聞くとちょっと面白い表現や可愛らしい言葉があるのです。これを知っていると奈良弁が理解しやすくなりますし、日常会話での話の種にもなるかもしれませんよ。

面白い言い方の奈良弁一覧

言葉 意味
ほーせき おやつ
うすい アホ
あのみぃ あのね
きっしょ しおどき
いけいけ 相殺


奈良弁には面白い表現の言葉もたくさんあります。「ほーせき」はおやつのことで、言葉だけを聞くと宝石と間違えてしまいそうです。「あのみぃ」は現代の若い子たちは使わないかもしれませんが、「あのね」と呼びかける時に使われます。

「きっしょ」は関東人からすると気持ち悪いといういみに捉えられそうですが、「しおどき」という意味。「雨をきっしょに釣りを中断」というように使うのです。

Photo byColiN00B

可愛い印象を受ける奈良弁一覧

言葉 意味
ぺちゃこい 平べったい
ちょこぼる かがむ
あまい お菓子
にこ 砂埃
すっき 好き

奈良弁には可愛い印象を受ける表現も多く見受けられます。「ぺちゃこい」は「平べったい」となりますが、これはなんとなくわかる方もいるかもしれません。「ちょこぼる」はチョコボールでなく「かがむ」、「あまい」は「お菓子」を指します。

「にこ」は「雨でにこがたたんな」のように使い、「砂埃」という表現。また、奈良では「好き」を「好っき」のように言い、間に小さい「っ」を入れ込むのです。

奈良弁は柔らかい言葉の印象が特徴的

奈良弁は語尾が独特なこと、会話がゆっくりと進むこと、定番のフレーズがあることなどから柔らかい印象を受ける言葉です。同じ関西弁でも大阪弁や京都弁とは微妙に異なりますので、注意して聞いてみてください。

テレビの有名人同士の会話などでも時たま聞く機会がありますので、これがそうかと思ったらよく耳を傾けてみましょう。今回は奈良弁の特徴について紹介しました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

奈良県に興味を持った方はこちらの記事もチェック!

今回ご紹介した奈良弁を現地で実際に聞いてみたいという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために奈良県の観光に役立つ情報をまとめた記事をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

有名な観光地では現地の人だけでなく、全国や海外からも大勢の人が押し寄せますので、穴場スポットを観光すると奈良弁が聞けるかもしれませんよ。