梅の収穫時期はの見極め方をご紹介
梅の収穫時期は、6月~7月の梅雨の季節と重なります。梅雨の季節に「梅の雨」という字を当てるのも、梅の実の熟する時期と雨の時期が重なるからというのが定説です。
梅を収穫する時期は6月ごろからはじまりますが、厳密には収穫した梅の用途、梅の産地、梅の品種などによって、収穫する時期が異なります。つまり、どんな梅を使って何を作るのかによって収穫時期は一定ではないということです。
梅の収穫時期をご紹介
そこで今回は、梅の収穫時期について、用途別にご紹介します。梅の収穫に当たって判断の目安となるそれぞれのポイントも詳しくご紹介しますので、梅を収穫する前に確認するようにしましょう。用途に合った熟度の梅を使うことで、またとない梅の風味を味わうことができます。
なお、本稿は2021年12月14日現在の情報を元に作成しております。
梅とはどんな植物なのか
梅はサクラと同じ属の植物
梅は、バラ科サクラ属の植物です。花が少ない1月ごろから3月ごろまでの季節に、その美しい姿を見せてくれる花で、樹高はさほど高くはなく、香り高い花としても知られています。梅の種類は非常に多く、品種は300種ほどです。
この品種の中で、おもに花を観賞する梅を「花梅」、果実を利用する梅を「実梅」と区別することが可能です。梅の実を使ってさまざまな用途を楽しむ方は、「実梅」に分類される梅の木を栽培していくことになります。
一般的な梅の収穫時期は梅雨時期に匹敵する
一般的に梅の収穫時期といえば、梅雨の季節である6月~7月ごろです。例年の梅雨入りや梅雨明けの情報を見てみると、沖縄や九州南部では5月中に梅雨入りするものの、九州北部から東北にかけては、6月上旬が梅雨入りとなります。
そして、梅雨明けは沖縄や奄美大島のあたりで6月下旬からはじまり、東北のあたりでは7月下旬ごろとなります。この時期になると、梅の実は完熟に近い状態です。つまり、梅雨の時期が、ちょうど梅の実が熟する時期と重なるということになります。
梅の実は熟していないと食べられない
ところで、梅の実は、未熟な状態で食べることはできません。熟していない梅の実の種には、多量に摂取すると中毒症状を引き起こすアミグダリンという成分が含まれているからです。
ただし、未熟な青梅であっても、梅干しや梅酒などに加工すると、アミグダリンの量が減ることがわかっています。このため、梅の加工品は普通に摂取すれば健康問題を引き起こす可能性は低いと考えられますが、心配な方はたくさん摂取しない、種は飲み込まないなど注意しましょう。
用途別の梅の収穫時期【梅酒】
梅酒作りのための梅の収穫時期
ご自身で栽培した梅の実を使って梅酒作りを試みようという場合、かための青梅を使いましょう。6月に入ったら梅の様子の確認です。青梅は酸味が強く、風味も強いため、コクのある梅酒ができあがります。熟した梅の実を使うと、保存中に実が溶けてしまうこともありますので注意が必要です。
また、青梅は砂糖漬けなどもおすすめです。梅本来の酸味と砂糖の甘味が混ざり、青梅の食感を楽しめる砂糖漬けとなります。ぜひ試してみましょう。
青梅はひとつひとつ丁寧に収穫
青梅を収穫する時期は、実全体がまるくなり、皮が張ってきたころです。収穫する際は、ハサミなどを使わずに、手でひとつひとつ収穫しましょう。収穫の仕方は実をもぎ取るようにします。
青梅の実は自然に落ちることはありません。しかし、剪定バサミを使って実を切り落とすと、実の表面が傷ついてしまう可能性があります。表面の傷が原因で、実自体が傷ついてしまうこともありますので、手で収穫するようにしましょう。
梅酒の作り方
材料 (4Lサイズびん1本)
青梅1㎏
氷砂糖600〜1000g
ホワイトリカー(35度)1.8L
梅酒の作り方は意外と簡単です。梅を洗い、水に数時間漬けてアク抜きし、ヘタを取り除いてしっかりと水を切ります。瓶に梅、分量の氷砂糖を交互に入れ、最後にアルコールを入れて、冷所で3ヶ月以上寝かせばできあがりです。
手作りした梅酒は、長期間にわたって飲むことができます。定期的に作って飲み比べてみましょう。ただし、長期にわたって保存している梅酒は、カビなどが発生していないかどうかなどを確認しながら飲むことも重要です。
用途別の梅の収穫時期【梅ジャム】
梅ジャム作りのための梅の収穫時期
梅ジャムを作るための梅は、あまり若い実でもなく、完熟しすぎているわけでもない、ほどよく熟した実がよいとされています。この梅の熟度によって、ちょうどよい酸味が残り、実が柔らかく、おいしい梅ジャムを作ることが可能です。
完熟した梅の実でも梅ジャムを作ることができますが、芳香や酸味が抜けてしまいます。好みにもよりますが、甘い梅ジャムが作りたいという方は、完熟した梅で作るのも手です。
黄色くなりはじめころが収穫のタイミング
梅ジャムを作るための梅の収穫は、梅の旬の時期に当たる6月の半ばごろとなります。そのころになったら、梅の様子を確認していきましょう。
収穫する上でのポイントは、梅の実の色が黄色くなりはじめたころを見計らって収穫することです。同じ木であっても、実が色づきはじめるタイミングはバラバラですので、ひとつひとつの実の様子を確認しながら収穫していくのが重要となります。
梅ジャムの作り方
材料 (梅1500g分)
梅1500g
グラニュー糖150g
蜂蜜75g
お水700ml
梅ジャムの作り方は意外と簡単です。材料を鍋に入れて、水を入れて火にかけます。実がやわらかくなってきたら、ヘラなどを使って種を取り出し、さらにやわらかくなるまで煮込みましょう。
梅ジャムを入れるガラスの瓶は煮沸し、十分に水気を切っておき、できあがった梅ジャムを入れましょう。ジャムを入れたらふたをして、逆さの状態で冷まします。逆さにして冷ますと、瓶の中に空気が入りにくくなり、カビなどが生える心配がなくなりますので、ぜひ逆さにして保存してみてはいかがでしょうか。
用途別の梅の収穫時期【梅干し】
梅干し作りのための梅の収穫時期
梅干し作りに適した梅は、完熟した梅です。梅の実が自然に落下するころの黄色くて完熟した梅は、果肉がとてもやわらかく、皮も薄いため、梅干しづくりに適しています。とても風味のあるおいしい梅干しを作ることができますので、ぜひ挑戦してみましょう。
なお、完熟の梅は、収穫したらすぐに作っていかないと、日に日に熟していくので注意が必要です。収穫後はすぐに梅干し作りをはじめ、収穫した梅を無駄にしないようにしましょう。
木の下にネットを敷く収穫方法が有効
完熟した梅の収穫方法として、農家でも採用している方法が梅の木の下にネットなどを張っておく方法です。こうすると、梅の実が木から落ちて傷ついてしまうことなく、自然に落下した完熟の梅を収穫することができます。
また、完熟した状態ではなくても、梅の実が黄色くなったら収穫して梅干しを作ることもできます。ただし、はじめて梅干しを作ろうという方は、完熟した梅の方が作りやすいため、しっかりと熟した梅の実を選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
梅干しの作り方
材料 (作りやすい分量)
南高梅3kg
塩450g
赤紫蘇3束
塩90g
焼酎200ml
焼酎(殺菌用)適量
収穫した梅はやさしく丁寧に洗い、十分に水気を取っておき、梅干しを入れる容器はしっかりと殺菌しておきます。ボウルに梅の実と焼酎を入れ、さらに塩を振りかけ、梅と塩を交互に重ねるように入れていきましょう。重石をして5日ほどそのまま保存し、赤しそを準備して、梅全体に覆いかぶせ、天日で3日ほど干したら、保存する瓶の中に入れていきます。
なお、ガラス瓶のほか、ジップ付のビニール袋などを使っても梅干しを作ることが可能です。
梅の代表的な品種とおすすめの用途
①南高【日本を代表する梅ブランド】
梅酒に適した梅の品種と言えば、こちらの南高です。梅の生産高日本一の和歌山県が原産の品種で、高級ブランドとしても有名となっています。一般的な収穫時期は6月中旬から下旬で、梅の実のサイズはとても大きいです。梅干しに適している品種で、実が自然に落下したものを収穫していきます。早春には白い花が咲き、見ても食べても楽しめる品種です。
②古城(ゴジロ/コジロ)【和歌山の貴重な青梅】
南高と並び、和歌山を代表する品種が古城です。一級品の青梅として知られ、「青いダイヤモンド」との異名を持ちます。南高よりもサイズは小さいものの、大粒の実として有名です。青梅で収穫し、実はしまり、皮もしっかりとしているため、梅酒などに利用されます。
古城の花は3月ごろから咲きはじめ、5月の下旬ごろから収穫していきます。なお、古城は現在、栽培量がかなり減っている品種です。
③白加賀【関東地方で流通する青梅】
白加賀は歴史のある品種で、梅の生産高が全国第2位の群馬県が有名です。白加賀の実は肉厚でサイズも大きく、主に梅酒や梅シロップなどに適しています。市販されている梅酒の中には品種名をうたった製品もありますので、味を確認してみるのもおすすめです。
なお、白加賀は3月になると白い花が咲き、観賞用としても美しく、実の収穫は6月に入ってからとなります。
④玉梅(青軸)【鑑賞用としてもおすすめの実梅】
玉梅は青軸という別称を持つ梅の品種です。実梅ですが、薄い黄色がかった白の花が咲き、観賞用としても適した品種となっています。玉梅の実は大きめのサイズですが、若干小ぶりで、梅酒にも梅干しにもおすすめです。いろいろな製品を作ってみたいという方は、この玉梅を栽培すると楽しいかもしれません。
なお、その美しい花は3月上旬から咲きはじめます。実の収穫は6月上旬ごろからです。
梅の収穫時期は一定ではない!
梅の実は5月下旬ごろから6月、7月上旬ごろにかけて収穫されます。ご自身で育てた梅の木から実を収穫し、梅酒や梅ジャム、梅干しなどを手作りしたい場合、その用途に応じて収穫時期が異なりますので注意しましょう。収穫時期を間違えないようにすることが大切です。ぜひ収穫の時期を確認しながら採った梅でさまざまなレシピにチャレンジしていきましょう。
梅の収穫や用途などが気になる方はこちらもチェック!
さらに梅の収穫や用途などについて知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてみてください。さらに深い情報が掲載されています。そして、梅を使っていろいろと楽しみましょう。

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