愛情を託せる花言葉を持つ花をご紹介
花言葉に想いを託し愛情を伝えられる花
昔から世界中の人にとても身近な存在として愛されてきた花には、伝説やその土地の風習、そして見た目の印象や、植物の特徴などから、その花をイメージする花言葉が付けられています。
中世のヨーロッパでは花言葉に想いを託して恋人に花を贈り、愛の告白をしていたという風習がありました。それが今日では世界中でさまざまな場面において、花の持つ花言葉に想いを託し花を贈る習慣として広まりました。ここでは愛情を託せる花言葉を持つ花をご紹介します。
花言葉とは
願いを託したメッセージ
花言葉とはその花に独自の意味を持たせた短い言葉です。始まりはまだ世の中を神様や女神さまが支配していた遠い昔だといわれます。
たとえばギリシャ神話では、人間さながらの神様たちの愛憎劇が繰り広げる中でたくさんの花の誕生説が語られ、それが由来となりその花をイメージする花言葉が付けられています。美しい生命に託した願い、知恵、真実、秘密、つぶやきが1輪1輪に神様、そしてそののちには人間が、強い思いを込め、花に託したメッセージ、それが花言葉なのです。
花の特徴を巧みにとらえたのが花言葉
古代から「花は語り、人は花に希望を託す」とされて、脈々と受け継がれてきた花言葉の根源には、世界各地の文化、信仰、伝承などがあります。
それと同時に、近年盛んに品種改良されて誕生した花においては、花の形や色、香り、育ち方などの植物学上の特徴が、その花のイメージとなり、それがその花の花言葉にもなっています。そんな花言葉をメッセージの代わりとして大切な人に花を贈る習慣は、後世にも繋いでいきたい風習です。
愛情を託せる花と花言葉
バラ「愛」「美」
愛する人へ贈る定番の花として人気のバラの代表的な花言葉は「愛」」「美」などです。紀元前2000年にはすでに栽培されていたといわれるバラは多種多様な品種があります。
花の中の女王とされているバラには、誕生説や花言葉の由来となる無数の逸話があり、ほかの花より群を抜いて花言葉の数も多いです。花色や本数、花の咲き方などからイメージして付いた言葉もあります。その多くは恋愛に関する言葉が多いのがバラの花言葉の特徴です。
色別の花言葉
赤「熱烈な恋」「情熱」、ピンク「上品」「温かい心」、白「純潔」「深い尊敬」「相思相愛」、オレンジ「絆」などが愛情を表現できる色別のバラの花言葉です。恋人にバラの花束を贈るときはこんな色のバラがおすすめです。
ただ黄色いバラは「嫉妬」「愛情の薄らぎ」などという恋人に贈るにはちょっと避けたい言葉でもイメージされています。しかし同時に「献身」「さわやか」「友情」などというポジティブな花言葉も持ち合わせている色です。
本数による花言葉
バラは本数によっても花言葉があります。1本「一目ぼれ」、2本「二人だけ」、3本「告白」、6本「夢中」、7本「密かな愛」、11本「最愛」、99本「永遠の愛」、108本「プロポーズ」、そして999本は「何度生まれてもあなたを愛します」という言葉です。
ちなみに一重咲きのバラは「静かな愛」、八重咲きのバラは「プライド」という花言葉でイメージされています。恋人にバラの花束を贈るときにぜひ参考にしてください。
チューリップ「博愛」「愛の告白」「愛の芽生え」
チューリップを代表する花言葉は「博愛」「愛の告白」「思いやり」という言葉でイメージされていますが、バラエティー豊かな花色を楽しめるチューリップには花色別にも花言葉があります。
赤いチューリップは「愛の告白」、ピンクは「愛の芽生え」、オレンジは「永遠の愛情」、紫は「不滅の愛」という言葉です。ただ黄色いチューリップは「望みのない恋」という愛の告白には不向きな花言葉を持ち合わせているので、愛情を表現する場面の花束には控えるとよいでしょう。
チューリップの花言葉にまつわる伝説
昔、3人の騎士からそれぞれ家宝の王冠、剣、黄金を贈られてプロポーズされた少女がいたのだと。ただ少女はその中から1人を選ぶことができませんでした。そこで少女は3人が争わないですむように、花の女神さまに頼んで自分の姿を花に変えてもらいました。
その花がチューリップなのです。花は王冠、葉は剣、球根は黄金を表すといわれます。これはオランダに伝わる伝説で、「博愛」「愛の告白」「思いやり」というチューリップの代表的な花言葉と由来となっているそうです。
マーガレット「心に秘めた愛」
白く美しい花びらと黄色の花芯が愛らしいマーガレットの花名は、ギリシャ語で「真珠」」という意味だそうです。花言葉は「心に秘めた愛」という言葉でイメージされてます。
花びらの数が一定でないことで、ヨーロッパでは昔から花びらの数で恋の行方を占う恋占いの花として親しまれてきました。そんなことが由来してこのような花言葉でイメージされているそうです。
マーガレットの色別の花言葉
現代、品種改良が進んだマーガレットには、白い花びらだけではなく、ピンクやオレンジ色の花びらを持つ種類もあるのです。色別の花言葉の由来は、残念ながらその根拠に乏しいですが、特にピンクのマーガレットは「真実の愛」という花言葉でイメージされています。
ちなみに白は「信頼」、オレンジや黄色は「美しい容姿」という花言葉です。ギリシャ神話の中で月の女神に捧げる花といわれ「誠実」「貞節」「慈悲」「安らぎ」のシンボルとされています。
フリージア「親愛の情」
明るく色鮮やかな花の色と、香水にも用いられる華やかな香りが特徴のフリージアの花言葉は「親愛の情」です。19世紀に南アフリカでこの花を発見した植物学者が親友の医師に敬意を表し、彼の名をつけたといわれています。そのことが由来となりこんな花言葉でイメージされているそうです。
恋愛ではなくとも、愛情をもって大切にしている方に贈る花にもふさわしい花言葉です。フリージアの特徴である花の香りは色ごとに異なり、ポピュラーな黄色は甘酸っぱい香りがします。
キキョウ「変わらぬ愛」「誠実」
日本最古の歌集である万葉集の中で秋の七草の1つとしても詠まれている花です。凛とした控えめの花姿が古くから日本人に愛されてきたこの花の花言葉は「変わらぬ愛」「誠実」「従順」という言葉です。
徴兵された夫を待ち続けた妻が、夫が帰ってくる日に宴の準備をしていたところ、夫に別の男性と結婚したと思われて、その潔白を示すために自害した妻。ほんとのことを知った夫も悔やんで後を追ったという夫婦の愛の物語から由来している花言葉であるという説があります。
ナデシコ「純愛」「貞節」「純粋な愛」
花の名前は、「撫でたくなるほど小さくて可憐な花姿」であることから「ナデシコ(撫子)」と名がついたといわれるこの花の花言葉は「無邪気」「純愛」「貞節」です。特にピンクのナデシコには「純粋な愛」、赤い撫子には「純粋で燃えるような愛」という言葉でイメージされています。
色別の花言葉の由来のはっきりとした根拠はわかりません。ただ、ナデシコは別名、清楚な日本人女性をあらわす「大和撫子」とも呼ばれ、恋しい女性に贈る花束に添えるにふさわしい花です。
ブルースター「幸福な愛」「信じあう心」
ブルースターの花言葉は「幸福な愛」「信じあう心」という言葉です。見ごろの時期は春~秋です。ヨーロッパの結婚式では4つのサムシングを身に付けるとよいとされており、幸福を呼ぶサムシングブルーの1つに、ブルースターがよく使われます。
ヨーロッパでは、青色は誠実を象徴する色そして人生の節目に幸せを呼び込む色と捉えられていることから、まさにそれにふさわしい花言葉が選ばれています。
花言葉に想いを託して愛を伝えよう!
花言葉は、美しい花に強い想いを託したメッセージです。ヨーロッパでは花言葉に想いを込めて、花束を愛の告白の手段として使っていた時代があったそうです。
その花をイメージする花言葉には、感謝の言葉、友情の印、お祝い、励ましなどにふさわしい言葉がありますが、今回は愛情を表す花言葉を持つ花をご紹介してきました。花言葉に想いを託して恋人に花束を贈り愛を伝えてみませんか。
花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェック!
当サイト「暮らしーの」では花言葉について他にもまとめています。言葉に表せない想いを花言葉に託して花を贈る習慣は、中世のヨーロッパから始まりました。
今では日本でも恋人への愛の告白のほか、お祝いや感謝のシーンに、花言葉をメッセージ代わりに花を贈ることがあります。花言葉を知ると、ご自宅に飾る日頃の花選びもとても楽しくなりますよ。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。

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