エランリップスティック
TOMIC
ロシニョールエクスペリエンス
SALOMON S/Force 11
K2 MINDBENDER 90 Ti
バックカントリー用スキー板の性能は要確認
バックカントリースキーは、管理されていないエリアでの深雪のパウダースノーを楽しむのが最大の特徴ですが、スキー初心者によっては難易度が高いといえます。
そのためスキー板を始めとする装備や道具一式の選び方は、スペック(先端・中央・後端のスリーサイズ、ラディウス、板の長さ、重量)の吟味が大切です。そこで、これらの数値について押さえておきましょう。
バックカントリー用スキー板の基本用語
スキー板の「ディメンション」
ディメンションとは、バックカントリー用のスキー板におけるスペックのこととなります。3サイズ、つまり先端の「ノーズ」・中央の「ウェスト」・後端の「テール」とあり、それぞれの幅によって加速性や安定性に違いがもたらされるのです。
このほかに、回転の決め手となる「ラウディス」もバックカントリー用のスキー板を選び方として重要なチェックポイントとなります。
①「ノーズ」・「ウェスト」・「テール」の幅
「ノーズ」は幅が広いほど浮力が増すため、パウダースノーでのスムーズな滑走が可能になります。反対に狭いと浮力は減ってしまいますが、切り返しがしやすくなるという特徴も。
「ウェスト幅」もノーズ幅と同様に、広くなるほどに浮力が増します。細くなると浮力が減りますが、切り返しがしやすいという特徴もあるのです。「テール」は幅よりも、形によって性能が変わるのが最大の特徴です。
②回転の決め手となる「ラディウス」
ノーズからテールまでの全体の長さをラディウス(R:サイドカーブ)といい、回転半径に大きな影響を与えます。数値が大きいほどロングターンがしやすく、小さいと小回りがしやすくなり、初心者は12~15メートルがおすすめ。
しかしバックカントリー用スキー板の性能の向上に伴い、単にラディウスの数値だけで回転のしやすさは測れません。メーカーによっては、大きな回転半径でも小回りがしやすいスキー板もあります。
バックカントリー用スキー板は幅で決める
初心者は「セミファット」
初心者がバックカントリー用のスキー板の選び方で気を付けるべき最大のポイントは、スキー板の「センター」幅です。
バックカントリースキーの初心者は、スキー板のセンター幅が100ミリメートル前後の「セミファット」がおすすめ。扱いやすさだけではなく、バックカントリースキーのコンディションに対応しやすい点からといわれています。
中級者以上は「ファットスキー」
バックカントリー用スキー板のセンター幅が120ミリメートル(12センチ)を超えるものは「ファットスキー」と呼ばれ、中級者以上におすすめです。セミファットよりも幅広のファットスキーは、″深雪(ディープパウダー)″でこそ力を発揮します。
パウダースノーではスキー板が取られやすいため、バックカントリースキーの初心者にとっては難易度が高いのです。
バックカントリー用スキー板は硬軟も重要
″たわみ″が強いと高速安定性が高まる
バックカントリースキーはスキー板の硬軟、つまり″たわみ″具合も大切なポイントです。スキー板のたわみの強弱は、「フレックス」が強い・弱いと表現しています。
フレックスが強いスキー板は高速でも安定性のある滑走ができますが、やや扱いにくい点も指摘されています。初心者は雪のコンディションをつかみやすいため、上達につながりやすい点が特徴です。
″ねじれ″が強いとエッジを立てやすい
スキー板は長さがあるため、滑走中に″ねじれ″が生じます。このねじれをバックカントリースキーの用語で「トーション」といい、選び方の大切なポイントなのです。
トーションが強いスキー板はエッジが立ちやすいため、回転しやすくなります。トーションが弱いと安定性に欠き、雪面からずれ易くなってしまうのです。しかしスキー板の長さや形でも変わるため、目安としてチェックしておきましょう。
バックカントリー用スキー板は側面も重要
中央部分の「キャンバー」
バックカントリースキー板の選び方は、側面の形状に気を付けるのも大切なポイントです。バックカントリー用のスキー板は、センターの側面が反りあがった形を「キャンバー」といいます。
初心者向けのカービングスキーと同じ形となり、浮力が高まるのが特徴です。バックカントリースキの初心者は、「キャンバー」を選ぶとよいでしょう。
「ノーズロッカー」と「テールロッカー」
「ロッカー」とは板の端が通常よりも反りあがっている形状を指します。先端の「ノーズ」と後端の「テール」は反りあがることで楽に滑走できるのがメリットとなり、キャンバー同様にパウダースノーにおける浮力が増す形状です。
しかしフルロッカーなどの接地面が少ないものは安定性に欠けるため、ある程度の技術が必要です。そのためフルロッカーは、バックカントリースキー初心者にはおすすめされていません。
滑走スキル別のおすすめモデル:初心者
バックカントリースキーの初心者は、圧接された通常のゲレンデ向きの「オールラウンドスキー」がおすすめです。スキーの初心者はいきなりパウダースノーで滑走するのではなく、まずはゲレンデで上達してからにしてください。
初心者に最適なスキー板の長さは、操作しやすいように身長からマイナス10~15センチです。センター幅は100ミリ前後で、サイドカーブは12~15メートルがおすすめといわれています。
①エラン リップスティック
エランリップスティック
エラン リップスティック(Elan Ripstick )のバックカントリースキー板のファット幅は、パウダースノー用の太めから春用の細めまであります。初心者はセミファットの96センチがよいでしょう。
最大の特徴は、スキー板では珍しく左右の足が決まっていること。パウダースノーの深雪でもターンがしやすく、初心者のレベル向上も期待できます。軽量なため山登りも苦になりません。
②アトミック レッドスター MI+L 10 GW
TOMIC
アトミック レッドスター MI+L 10 GWは、センターの厚みを薄くすることで初心者も無理なくターンができる構造です。板の長さ156センチ(ノーズ120ミリ・センター71・5ミリ・テール98.5ミリ)のほかに、163センチもあります。
サイドカーブは12.4メートル(163センチは13メートル)となり、快適な操作性です。バックカントリースキー初心者におすすめのスキー板といえます。
滑走スキル別のおすすめモデル:中級者
①ロシニョール エクスペリエンス84AI
ロシニョールエクスペリエンス
ロシニョール エクスペリエンス84AIは、152センチで3サイズは126・84・116ミリメートル、ターン半径は15メートルです。滑らかにパウダースノーをとらえ、中級者以上はもちろん、初級者レベルでも扱いやすいバックカントリースキー用の板としておすすめされています。
②サロモン S/FORCE 11 + Z12 GW
SALOMON S/Force 11
サロモン S/FORCE 11 + Z12 GWはオールマウンテンではありませんが、センター幅が80~84のため圧雪はもちろん、新雪のパウダースノーまでキレのあるカービングで滑走を楽しめます。
長さは163・170・177・184センチとあり、ラウディスは15メートル、3サイズは128・80・112ミリメートルです。
滑走スキル別のおすすめモデル:上級者
①K2 MINDBENDER 90 Ti
K2 MINDBENDER 90 Ti
K2(ケーツー)の MINDBENDER 90 Tiは、ハイスピードにおける安定性とキレのあるカービングを満喫できるシリーズです。さらに、より高速性を求めるならばTI(チタン・メタル入り)モデルがおすすめ。軽量性と操作性を求めるならばメタルなしのCタイプを選ぶとよいでしょう。
②サロモン S/FORC BOLD
サロモンの S/FORCEシリーズには、ハイスピードでキレのある滑走を堪能できる、センター幅が84ミリの上級者向けのS/FORC BOLDがあります。
ほかにも中・上級者やベテランシニア向けの、80ミリのS/FORCE11もおすすめ。バックカントリースキーの醍醐味を満喫できることでしょう。
バックカントリースキーで冬を満喫しよう!
バックカントリースキーの初心者は、センター幅が100ミリ前後、ラウディスは12~15メートル、長さは身長マイナス10~15センチがおすすめです。運びやすいように、重量の軽いものを選びましょう。
慣れるまでは装備や道具は安価な一式商品にし、技術が向上してから各メーカーの本格的な装備を用意するのもおすすめです。
スキーの装備が気になる人はこちらをチェック!
バックカントリースキーもゲレンデスキーも、防寒対策は必須です。こちらの記事をご参考にして防寒宅策を万全にし、パウダースノーの爽快な滑りをお楽しみください。
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