パロサント
パロサントとはどんな香木?
パロサントとは、スペイン語で「聖なる木」という意味のPalo Santoという香木です。パロサントの学名はブルセラグラベオレンスで、油分を多く含みます。スティック状のパロサントをそのまま置いておいても香りが漂うほど、香りの強い種類です。
パロサントはワシントン条約で保護対象になっている種類があったり、原産国で取引が規制されていたりする貴重なものになっています。
昔から使われていた香木
パロサントはラテンアメリカの先住民から「神の樹」と呼ばれるほど儀式に欠かせない香木でした。古くは15世紀から16世紀に南米で栄えたインカ帝国でも利用されたと言われています。
現在でも南米では民間療法に取り入れられていたり、蚊などの虫除けに使われていたりするなど、原産地では生活に密着した香木です。古くから現在に到るまで愛される香りを放つ魅力的な香木であることがわかります。
パロサントの原産地
パロサントの原産地は南米、ペルーやエクアドルのものが主に流通しています。ワシントン条約で規制されているため、原産地から輸入されるものが多いです。他の地域では見られない香木なので、希少価値が高いとされています。
パロサントを扱うメーカーは「サスティナブル」という持続可能な流通を掲げるところが多く、流通しているパロサントは原産地の契約農家から買い付けられているのが特徴です。
パロサントの加工方法
パロサントは枝を切って加工するのではなく、自然に枯れて落ちた枝を利用します。木の中の油分が樹脂として固まる時間が必要なため、収穫後はしばらく乾燥させておく必要があるため、生木ではなく枯れた枝が使用されるのです。
乾燥させて香りの成分や樹脂が凝縮された枝は表皮を削られ、スティック状に加工されて販売されます。
パロサントはどこで売ってる?
パロサントはさまざまなメーカーが販売しています。大手の雑貨店やアロマを取り扱っているお店で売っていることもありますが、一番確実なのは通販サイトを利用することでしょう。多くのメーカーが通販サイトに卸しているため、自分に合ったものを選べます。
メーカーによってはお試しとして量を少なく、安価なセットを販売しているところもあります。香りには合う合わないがあるため、確認してみることが大切です。
パロサント
パロサントの使い方
パロサントは香木なので、おすすめの使い方はお香として使用することになります。香木はそのまま置いても香りがするため、火を使えない場所でも人気です。
パロサントをそのまま置く方法と、火を使って焚く方法の効果的な使い方を解説していきます。火を使用するため、念のため火災報知器に注意しましょう。また、火がついてる間は可燃性の物に燃え移らないように目を離さないことが大切です。
そのまま置く
パロサントはそのまま香木を置いても香りを楽しめます。スティックをトレイなどに置くと、インテリアとしても使えておすすめです。パロサントは表面の油分が揮発することで香りを発するため、使わないパロサントは密封容器に入れておきましょう。
香りが薄くなった場合はスティックの表面を削ってください。油分が残っている内側が露出することでまた香りを発するようになります。
火をつけて焚く
パロサントは火をつけて焚くのが人気です。まずライターなどでパロサントのスティックに火をつけて、着火したら火を消します。煙が出ますが、3分ほどで消えるので安心してください。
煙が消えてもパロサントの香りは持続します。燃えない素材のトレイなどに置いて香りを楽しみましょう。香りが消えたあとも火を付ければ利用できるので、燃え尽きなければ何度も使えるのが特徴です。
パロサントの香り
パロサントはどのような香りがする香木なのでしょうか。香りは体験してみないとわかりにくいため、店頭販売で実際に嗅いでみることがおすすめですが、香木であることや含まれている成分からある程度予想がつくこともあります。
この項目では、パロサントに含まれる成分や香りの傾向、香りの持続時間を解説していきますので、購入の参考にしてみてください。
パロサントの香りの傾向
パロサントの香りは、甘さと清々しさ、ウッディな重さと評されます。また、リモネンも含まれていることからレモンのような香りとも例えられ、エッセンシャルオイルでは、「ミルラ(没薬)」「フランキンセンス(乳香)」などの香木と似ているのが特徴です。
そのまま置いた場合はウッディな香り、焚いて煙を出すとココナッツのような甘い香りになるため、一つで二度楽しめる香木です。
パロサントの香りの持続時間
パロサントは1回につき何分くらい煙が出て、香りが持続するのでしょうか。パロサントは一度火を付けてから火を消して炭のように焚く方法を取りますが、煙は2分から3分ほど出てから消えます。
香りは空調や部屋の広さにもよりますが、だいたい2時間から3時間ほど持続するのが特徴です。香りが届きやすいように遮蔽物のない場所に置くといいでしょう。
パロサントの用途
パロサントは豊富な香りや特徴的な成分、使用されてきた背景から、いろいろな用途があります。主にお香として使う用途、防虫作用を期待する用途、場を清める用途です。
どの用途でパロサントを使うかは目的によって変わってきます。この項目では、これら3種類の方法について解説していきますので、参考にしてみてください。
お香として使う
パロサントは香木ですので、お香として使用するのがおすすめです。そのまま置いておくだけでも香りを楽しめますが、火で燻すと香りが部屋中に広がります。火を使うため、取り扱いには注意しましょう。
パロサントは油分を含むため、黒い煤が出ることがあるため、不燃性の受け皿などを用意すると安心です。油分が香り成分のため、揮発しないように使っていないスティックは密封容器に閉まっておく必要があります。
防虫に使う
パロサントには柑橘系の果物によく含まれているリモネンと呼ばれる成分が豊富です。そのため、防虫に使われることがあります。原産地の南米では蚊除けに使用されるなど、実績のある使われ方です。
原産地と同じように蚊除けとして焚く方法や、窓際に置いて入ってくる虫を除ける方法、キッチンなど虫の入ってきてほしくない場所に置いておく方法などがあります。
場の清めに使う
「聖なる木」という意味であるパロサントは、場所の浄化に使われる香木です。ヨガや瞑想など精神的な統一を必要とする場所で焚くことで、「スマッジング」と呼ばれるリフレッシュ効果が期待されることがあります。
煙で燻しての浄化を行う占いやパワーストーンなど、スピリチュアルな分野でもパロサントは重宝されるため、気分を変えたりリラックスしたりしたい人におすすめです。
人気の香木のパロサントを使ってみよう!
パロサントは貴重な香木ですが、多くのメーカーが販売しているため入手しやすいのが特徴です。取り扱いも難しくないため、お香の初心者でも扱えます。スティック状のもの以外にもアロマミストやエッセンシャルオイルも売られているため、火を使いたくない人はおすすめです。
家で過ごす時間が長くなるとリフレッシュする時間が必要になります。リフレッシュのお供にパロサントを使ってみてはいかがでしょうか。
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香木だけでなくエッセンシャルオイルやフレグランスミストなど、人気の香りも多いです。最近ではアロマオイルのお試しセットなどもあるため、手軽に香りを楽しめます。気に入った香りの効果をうまく使って、楽しいおうち時間を過ごしましょう。

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